2019年2月22日金曜日

じんわり日本映画「半世界」&「きらきら眼鏡」

こんにちは。
朝、「あれ?あったかい・・・」
夕方、仕事が終わって外に出ると、「あれ?明るい・・・」
そして降りだしたのは、雪でなくて雨。
これ。
これってもしかして。
・・・・春?
いや、まだだけど。
盛岡の冬はそんなに甘くないけど。
それでも、ほんの少しづつ春が近づきつつあるようですね。
今年は雪が少なくてだいぶラクでしたが、
やっぱり春は待ち遠しい!
かさばる厚手のアウターを早く脱ぎ捨てたい!
来週はもう3月に入ります。
気持ちがちょっとだけ上がってきますね♪
が、3月1日にはもう「ドラえもん」が公開に(*_*;)
ほんと早いなあ(/_;)
春の定番「ドラえもん」が落ち着くころは、もう4月。
そして4月公開の「クレヨンしんちゃん」「名探偵コナン」へと怒涛のアニメロードが続く中劇です。
6月、一息ついたら夏の「ポケモン」
が終わったら秋!?
・・・なんて自分で言っててめまいがしました。
一年て・・・・ほんとあっという間ですね(-_-;)
あまり考えないようにします。。。

さて。
このブログが混雑状況のお知らせばかりになる「ドラえもん」の公開前にご紹介しておきたい作品がありました。
「半世界」
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
舞台挨拶のご案内しかしていませんでしたが、
実はこの映画、すっごく良かったんです。
観終わったあと、じんわりと、しんみりと、心にしみる。
ストーリーは、本当になんてことないお話なんですよ。
田舎に住む、40歳前後の私や、あなた。
あるいは親や友達や親戚や、誰もが経験する状況、出来事、そして人生の物語。
一言でいえば、「圧倒的な共感」
なんとなく親から継いだ仕事。
妻にまかせっきりの家事や子育て。
暮らしはラクではないけれど、ごくごく普通の家族。
のはずが。
元自衛官の旧友がひっそり帰郷してきたことにより、
見えないフリをしてきたことに向き合わなくてはいけなくなったり、
大事なことに気づいたり、
何かがちょっとだけ変わってきます。
みんなそうなんですよね。
私もそうです。
面倒くさいことは後回し、あるいは見ないフリ。
でもいつか、何かのきっかけで向き合わなくてはいけなくなる。
そして、自分の存在なんてちっぽけで、世の中にそれほど影響は無いって思っていたけど、
ある日、気付く。
みんながそれぞれどこかに、何かに、誰かに、
関わって、影響して、何かを少しづつ変えているんだってこと。
それは、その小さな町から出たことのない狭い世界にいる主人公も、
人間を、そして世界を見てきて何かに絶望しかけている友人も、
わりと世の中を知ってるつもりになっている(でも実は全然知らない)私も。
この映画に描かれていることは、
実際、誰にでもあることなんです。
商売がうまくいかないのも時代のせいだからまあしょうがない、
しかも息子がいじめられているのにいまいちピンときてないというダメ夫にイラつく奥さんが翌日の弁当に「バカ」と書く仕返しや、
映画館も風俗もない小さな町で一緒に育ってきた幼馴染と浜辺でじゃれあうたわいない時間。
そんな、なんでもない日々のどうってことのない出来事に見えていたものが、
実はすごく大切でかけがえのないものなんだと、
私たちはいつ気付くのでしょうか。
こうやって映画を観たりして、そのときは頭ではわかっていても、
たぶん自分のことになるとやっぱり大切なものを本当に大切なんだと実感するのは意外と難しいのかもしれません。
そんなことを、この映画ではセリフや説明では一切語りません。
ただ、ごく普通のとある家族と、どこにでもいるような仲間の一瞬を切り取った、
そんな映画です。
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
その町の観光名所をさりげなく回るような「風景の美しさ」もない、
イケメンと美人のキラキラした恋愛模様ももちろんない、
あるのは、圧倒的な緑の森と、じっくりと時間をかけて炭を作る光景、
そして、小さな町に暮らす市井の人々の生活。
なのに、全然飽きない。
風呂上がり、チェックのパジャマに着古したパーカーを羽織り、頭にタオルを巻いてミカンを食べる妻(池脇千鶴)のリアリティ。
→これは昨夜の私の姿!
帰っていくいじめっこを見ながら息子に向かって「いい子たちじゃないか」と言ってのける無神経な父親(稲垣吾郎)への既視感。
→私ら世代の父親はたいていこんな感じだったと思います。
親ではない大人とのちょっとした交流だけで何かが変わってくる中学生の小さな世界の息苦しさ。
→あるよねえ!あの時期特有の、そこが全てなんだと絶望してしまう視野の狭さ。
そして、「炭ってこうやって作るのかー・・・」と感心したり、
「男子ってほんといくつになってもバカだよねー」とニヤリとしたり、
逆に「男子っていつもどうでもいいことばっかり喋って、大事なことは全然話さないんだなー」と思ったり、
石橋蓮司が演じる「やんちゃな父ちゃん」、こういう人いるよねー!とか、
お姉ちゃんの結婚相手!!と笑ったり。
そんな小さな積み重ねのすべてになにがしかの共感を覚えつつ、
クスッと笑い、ハッとしながらも最後は心を揺さぶられる、
味わい深い映画です。
監督は「どついたるねん」原田芳雄さんの遺作となった「大鹿村騒動記」
吉永小百合さん主演「北のカナリヤたち」などの阪本順治監督。
私はこの監督の、初期の「ビリケン」「顔」あたりがすごく好きなんですが、
最近では(と思ったらおととしでした( ゚Д゚)!)中劇で上映した「エルネスト」も良かったです!https://moriokachugeki.blogspot.com/2017/10/blog-post.html
そういえば、金大中の拉致事件をもとにした「KT」や、
タイを舞台に幼い子供たちの臓器移植や売買春を描いた「闇の子供たち」とかの骨太なガツンと痛い映画もありましたね!
この方は、舞台や背景はさまざま、メジャー系作品もあればミニシアター系もあり、
豪華キャストで大がかりなセットを作った大規模なものもあれば
役者の魅力にズームした小さなものも撮る、
とにかく映画が好きでたまらない映画職人といった感じの方なのですが。
一貫して言えるのは、どんな大きなテーマでもどんなにお金がかかった映画でも、
「そこにいる人」と、「その周りにいる人たち」を丁寧に描き出していることなんじゃないかと、私はいつも思っています。
〝事件”〝出来事”ではなくて常に〝人間”を見つめているなと。
だからこそ、稲垣吾郎(元SMAP!)に、田舎の炭焼き職人をやらせたら面白いんじゃないかとか、
長谷川博己に闇を抱えた元自衛官をやらせてみたいと思ったりとか、
あまり思いつかないような意外な、
演じる本人たちでさえこの役がきたことが不思議と言っているようなキャストで、
でもその結果、素晴らしいアンサンブルとハマリ役で、
心に沁みる味わい深い作品が完成したんでしょうね。
吾郎さんは、どことなく王子さまの雰囲気を持つ存在感でありながら、
今回は『SMAP』という鎧を脱ぎ、『スター』のオーラも封印して、
頭にはニット帽かタオル、
身にまとうのはくたびれたワークベスト、
顔には無精ひげを生やして、
ぼんやりと毎日をやり過ごすダメ夫でダメ父のアラフォー男性を、
ごくごく自然に演じています。
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
長谷川博己さんに至っては、
途中からもうこの人から目が離せなくなってしまったくらいのカッコよさに驚きました。
派手なかっこよさではなくて、いつのまにか惹かれて夢中になっていたというような、
内からにじみ出るそこはかとない色気に衝撃でした。
朝ドラ「まんぷく」にも出演中、
来年は大河ドラマで主演と、今、最も注目の俳優さんですね。
いやあ~・・・いいもん見た!
この方を見れただけで大満足、くらいの良さですよ♡
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
そして、デビュー作「大阪物語」のころから大好きだった池脇千鶴さんが、
中学生の息子を持つ母親役を妙に生々しいリアルさで演じているのも感慨深かったし、
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
名バイプレイヤーとして数々の作品で個性を発揮する渋川清彦さんは、
去年、中劇で上映した「泣き虫しょったんの奇跡」(良かった!!)に続いて今回の作品でも「それが大事」(大事MANブラザーズバンド)を熱唱しているのが笑えるし、
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
ほかにも石橋蓮司竹内都子など個性的で、でも「そのへんにいるいる!」と思うようなリアリティで「その場にいる」脇役たちがいい味出してます。
・・・って、また語りすぎた(>_<)!
そんなこんなで、実は年代を選ばないこの映画。
酸いも甘いも噛みわけたシニア世代の先輩方はもちろん、
主人公と同年代の私やみなさんは「共感」しかないと思いますし、
若い人たちにもじんわりと、ほろ苦くてせつないけど胸に残る素敵な作品になることでしょう。
迷っているなら、ぜひ観てくださいね!
http://hansekai.jp/



「きらきら眼鏡」
(C) 森沢明夫/双葉文庫 (C) 2018「きらきら眼鏡」製作委員会
なんと、気が付いたら2月の中劇、『池脇千鶴特集!』になってました。
スクリーン1では、中学生の息子を持つ田舎のお母ちゃんを、ずっと変わらない「モンスター級の普通さ」という武器で演じきった『半世界』
スクリーン2ではこちら「きらきら眼鏡」
恋人の死を乗り越えられない青年と、
余命宣告を受けた恋人と向き合う女性の、
ひたむきな恋と人生の物語。
見たものぜんぶを輝かせる“きらきら眼鏡”をかけているという、
いつも笑顔で前向きな、
これまた普通にそのへんを歩いてそうな事務員あかねを「モンスター級の普通さ」で演じています。
私も大好きなデビュー作「大阪物語」から「ジョゼと虎と魚たち」「そこのみにて光輝く」など、
変わらない圧倒的な普通さと、どんな役でも消えない透明感、
そしてそれぞれの作品で『その場所に暮らす女性』として、
役にリアルな説得力を与える存在感でコンスタントにキャリアを重ね、
すっかり大人の素敵な女優さんになりましたね。
相手役の金井浩人くんはなんと、この映画の撮影時はまだ事務所にも所属していないガチの新人。
そして、余命宣告を受けた恋人には安藤政信
彼は、ちょっと芸能活動から遠ざかったような時期もありましたが、
このところ立て続けに映画やドラマに出演していますね。
俳優という仕事に対して、最近やっと本気で向き合い始めたと語っているのを見ましたが、
それこそ私は、この安藤政信さんが北野武監督「キッズ・リターン」でデビューを控えた新人のときに舞台挨拶でお会いしたのがいまだに自慢です( *´艸`)
早いなあ!「キッズ・リターン」も20年以上前か(*_*;)
原作は、「津軽百年食堂」「ふしぎな岬の物語」「夏美のホタル」など数々の作品が映画化されている森沢明夫の小説。
「半世界」に続きこちらも、決して派手ではないし、大事件や大どんでん返しもない、
「そこに暮らす普通の人々」を描いた、
じんわりとしんみりと心に残る作品。
原作者の熱烈なオファーで抜擢された監督が、
小説の舞台であり原作者の地元でもある船橋で撮影した、
いろんな愛にあふれた映画です。
https://kirakiramegane.com/movie/


今回は久しぶりに、個人的にすごく肩入れをしてしまうメンツばかりなので長くなりましたね(^_^;)
2月3月と、個性的でバラエティに富んだ作品が続く中劇です。
気温も暖かくなるころなので、
ぜひ劇場に足を運んでくださいね!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/携帯→ http://www.chugeki.jp/mobile


2019年2月13日水曜日

「半世界」舞台挨拶中継!&必修科目「パルプ・フィクション」

こんにちは。
今日はさっそく本題です。
「半世界」
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
明日2月14日(木)19:00の回、舞台挨拶中継付きの上映です!
吾郎さま、去年は実際に中劇に来てくださり、
今年は生中継で中劇に登場♪
なんか、うれしいですねえ☆
19:00から舞台挨拶、
そのあと本編の上映になります。
全席指定になりますが通常料金で入場可なので、
すでにムビチケをお持ちの方も座席指定券を取れば観られます♪
当日券でも、夜なので平日夕方のイブニングサービス料金で観られます。
お席はまだ大丈夫!
当日、来られそうだったら・・・と思ってる方も、
どうしようかな・・・と迷ってる方も、
お席はまだあるので来てみてください!
http://www.chugeki.jp/comingsoon/index.html#hansekai


そして、今週末からの午前十時の映画祭は。
待ってました。
「パルプ・フィクション」
PULP FICTION © 1994 Miramax, LLC. All Rights Reserved.
まさか、午前十時の映画祭でこの映画を上映するときがやってくるなんて!
オードリーやら黒沢明やらの「ザ・名作」に比べると、
やっぱり新しいし、内容的にも・・・・客層、大丈夫(*_*;)??な感じは否めないですが。
まあそれでもやっぱり、映画界に衝撃を与えた作品であることは間違いないですし、
しっかりカンヌでパルムドールも獲ってますし、
「映画好き」を自称するなら必須の作品でしょうね。
たしかに、若い人たちにスクリーンで一度観てもらいたい作品のひとつです。
あの、しょう~もないお喋りや、
軽くておバカで、でも後を引くあの独特の雰囲気は、
家のテレビで観るのと映画館で観るのとではやっぱり全然違ってくるだろうなあと思います。
家では・・・・・飽きちゃうかもしれないですね(+_+)
あのノリと、音楽と、しつこいのにすっごく乾いてるようななんともいえない空気感は、
映画館で、集中していてこそ楽しめるものだと思うんですよねえ。
この映画で奇跡の復活をとげたジョン・トラボルタも、
この映画のシンボルのような美しさのユマ・サーマンも、
サミュエル・L・ジャクソンハーヴェイ・カイテルも。
もう、タランティーノの好きな俳優だけを使って、
ただとにかく好きなように撮った、
超ゴージャスな自主映画のようなもの。
だからこそ面白いんですよね!
このあと、売れっ子となって数々の作品を世に送り出したタランティーノですが、
もしかしたらこの「パルプ・フィクション」が一番自由で、
一番楽しくて、一番好きなように作れた作品だったんじゃないかなと、
私は個人的に思っています。
万人受けはしないでしょうけど、
眉をひそめる人ももちろんいるのでしょうけど。
でも、本当に映画が好きで、映画を愛してやまない映画オタクの青年が、
好きに作ってみなさいよと言われて本当にこれ一本でいいからくらいの気持ちで徹底的に好きなように作ったみたいな、
そんな、映画への愛と大好きな俳優たちへのリスペクトが詰まった作品のような雰囲気を、同じく映画オタクの私は感じました。
好きか嫌いかは別にして、映画好きの必修科目といったところでしょうか。
去年、ハリウッドのセクハラ騒動の流れで、
この「パルプ・フィクション」のあとに例のセクハラキング〝ハーヴェイ・ワインスタイン”からのセクハラと、「キル・ビル」撮影時の事故の隠ぺい?があったことを公表したユマ・サーマン姐さんですが。
この件も驚きでした。
ハリウッドにも、まだこんなしょうもない、そして最低な闇が残っていたなんて。
でもユマ姐さん、「キル・ビル」での事故については、公式にきちんと謝罪したタランティーノについては許しており、また彼の映画に出演したいとも語っていました。
いいですね!
タランティーノユマ・サーマン
また観たいコンビですねえ( *´艸`)
でも、タランティーノ自身はあと一本撮ったら引退なんて言ってますからね。
奇跡のコンビはもう観られないのかも。
そんなこともありつつ、
まだ観たことがないという方はもちろん、
スクリーンで観たことがないという方も絶対に、
前に観たけどよくわかんなかったなあー・・・って方も、
今、この機会にぜひ、映画館で!
だって、午前十時の映画祭のなかでは新しいものではありますが、
これでも24年前の作品!
今観たら、全然違うかもしれません。
そういうのも楽しい、午前十時の映画祭です。
今年度も残すところあと3本!
そして4月からのシリーズ10で一旦終了が決定している午前十時の映画祭
この10年で、映画や映画館を取り巻く状況や環境や大人の事情がいろいろと急激に変わったりして、
経費も、いろんな交渉なんかも厳しくなったのが原因です。
すっごく残念ですが、決まってしまったものはしょうがないので、
このあと最後の一年、できるだけたくさんの名作をスクリーンで楽しみましょう!
上映作品は、今月末くらいには決まると思うので、
決定したらまたお知らせしますね♪


このところ、思わず声に出して「ええええっっ( ゚Д゚)!?」とつぶやいてしまうような衝撃のニュースが続くので、
ネットニュースを見るのがちょっとドキドキな私です。
人気絶頂のグループの活動休止(驚きだけど、納得)とか、
某俳優の逮捕(東北人なので応援してたのに!)とか、
若いアスリートの病気(絶対絶対治ってほしい!)とか。
今年に入って、びっくりすることが多すぎてすでに疲れ気味(*_*;)
いろいろと考えさせられることはありますが、
私たちはとりあえず今、自分にできることをやるしかないですね。
今、私にできること、そしてやらなければならないこと。。。
仕事です(+_+)
ひたすら仕事です。
まだ今年は始まったばかりだし、まだまだいろいろあるのにね。
元号も変わるし、来年はオリンピックだし!
・・・・・がんばりましょう。


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2019年2月1日金曜日

「マイ・サンシャイン」&早春の新作いろいろ決定!

こんにちは。
気が付いたら1月も終わり。
あっという間すぎません!?
おかしくないですか!?
ついこないだ大晦日だった気がするだけでなく、
午前十時の映画祭9のオープニングは「タイタニック」だって、新しすぎるだろー!みたいな話でいちいち盛り上がっていたのも、
「クソ野郎~」元SMAPの三人が来るって( ゚Д゚;)!!で大騒ぎだったのも、
もう1年近く前?
びっくりです。
そしてそんなことを言いながらも、仕事で今考えているのはこの夏公開が決まった映画のことだったりする。。。
しょうがない。
映画が始まれば終わったも同じ、
映画の初日にはもう次の映画のことしか考えてない。
そういう業界なんですよね(*_*;)
だからかー!
私の頭の中が中2で止まっているのは、
中2で映画にハマってしまったからなんですね( *´艸`)!!
・・・・・。
まあ、そういうわけで、続々と決まってきた早春の新作たちを、
ちょこっとだけご紹介しておきましょう。
また「ドラえもん」が近くなるとバタバタし始めて新作のご紹介もできなくなってしまいそうなので( ;∀;)
早春の中劇は、得意のおバカやB級は抑えめで、
実話をもとにした人間ドラマや、
まさに私たち世代の抱える「これから私、どうなるんだろう」的なぼんやりとした不安と軽い絶望をテーマにした作品、
時代に翻弄される普通の人々、
せつなすぎて胸が痛くなる恋愛ドラマなど、
いろいろと考えさせられる良質の作品が揃いました。
「この時期、屋内になんかいられないぜ!」なんていうウィンタースポーツ命の方(たまにいますよね、ものすごい熱量でスキー場に向かう人たち。私も若いころは仕事のあとにまでスノボを抱えてスキー場に向かったものですが、心身ともにくたびれてしまった今はもう無理。)以外は、
温かいコーヒーでも買ってぜひ映画館にいらしてくださいね!

まずは、来週2月8日公開「マイ・サンシャイン」
(C) 2017 CC CINEMA INTERNATIONAL-SCOPE PICTURES-FRANCE 2 CINEMA-AD VITAM-SUFFRAGETTES
『チョコレート』でオスカーを獲得したハル・ベリーと、
『007』のジェームズ・ボンド役で知られるダニエル・クレイグ
この二人が演じるのは、LA・サウスセントラルに住む普通の人々。
家族と暮らせないワケありの子供たちを引き取って貧しいながらも愛情深く育てている女性ミリーと、その隣人オビー。
騒がしいながらもささやかに日常を紡いでいた彼らの生活を引き裂いたのは、
1992年、LAで起こった実際の事件『LA暴動』
デビュー作『裸足の季節』が世界中で話題になり、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた女性監督デニズ・ガムゼ・エルギュベンが、
サウスセントラルで血のつながらない子供たちを育てる女性ミリーと出会ったことから始まったこの作品。
自身もパリで育ったトルコ人であるこの監督が、
登場人物や設定など、実際にサウスセントラルで出会った人々やエピソードをもとに作られています。
私も記憶にある衝撃的な事件、アメリカ史に刻まれる「LA暴動」を、
暴動主体ではなく、普通の家族の視点から描いた、
実在の〝ある家族”〝暴動”
アメリカだからこそ繰り返される人種間の差別や対立という負の歴史。
日常のすぐ隣にあるそういった狂気を、
まるで自分もそこにいるかのような空気感で描き出します。
暴動の真ん中ではなく、
暴動の近くにいてじわじわとそれが自分の生活の中に入り込んでくる怖さ。
この映画のチラシやポスターでは、
血のつながらない家族の温かい絆の物語のような雰囲気ですが、
正直言って違います(/_;)
リアルで、やるせなくて、重い。
そもそも、題材がLA暴動(*_*;)
ハッピーでほっこり。
・・・・・するわけない。
でも、鬱屈した暴力が連鎖的に爆発するなかでも子供たちは遊びを見つけて笑いあい、
恋をし、夢を見て、ごはんを食べる。
そしてその日常に静かに忍び寄る悲しい予感と狂気の連鎖。
人種のるつぼ、そして子どもですら簡単に銃を手にすることもありうるアメリカという国に潜む大きな問題や、
いかに日本が平和でのほほんとしているのかを痛感します。
いや、もちろん日本ですら差別や貧富の差や諍いだってあるのだけれど、
多人種国家の、陰と陽。
華やかな大国の闇と病み。
アメリカの背景にあるそういった圧倒的な大きな黒い影みたいなものを見たような気がして、ぞっとします。
これももう20年近く前の作品になってしまいましたが、
エドワード・ノートンエドワード・ファーロングが白人の兄弟を演じた「アメリカン・ヒストリーX」を思い出しました。
恵比寿ガーデンシネマなんていう、当時超オッシャレだった映画館で友達と待ち合わせをしてそれを観たはいいが、
観終わったあと、あまりのショックに二人で顔面蒼白のままほぼ無言で渋谷に移動し、
超オバカな映画を観たという思い出(*_*;)
超下品でくっだらないおバカ映画。
それでやっと二人に笑顔が戻り、なんとかビールで乾杯して現実に戻れたという。
ビバ!おバカ映画!
白人至上主義に傾倒する少年と兄の、痛くて厳しい映画「アメリカン・ヒストリーX」は、
日本人の、頭の中が常にお花畑の女子2人が一緒に楽しむ映画ではありませんでした。
でも、今でも思い出すと心がえぐられるように痛むこの映画は、
二度と観たくはないけど観てよかった、
観なくてはいけない映画だったのだなと思います。
そんなふうに、感動とか、心温まるとか、超良かった♪とかでは決してなくても観るべき映画や知っておくべき現実なんかが絶対にあるわけで。
LAの黒人しか住んでいないような地区に実際行くわけにはなかなかいかないので、
平和ボケした我々は、この「マイ・サンシャイン」のように頭をガツンとやられるような映画を、
たまには観ないといけないなと思うわけなんです。
複雑な事情を抱えつつも無邪気に笑いあう子供たちや、
下町の肝っ玉母ちゃんハル・ベリーはもちろん素晴らしいんですが、
現在公開中、スッゴクおすすめの「それだけが、僕の世界」イ・ビョンホンと同じく、
すっかりその辺にいる普通の(ちょっとめんどくさい)おじさんと化した〝ダニエル・クレイグ”にも脱帽。
(C) 2017 CC CINEMA INTERNATIONAL-SCOPE PICTURES-FRANCE 2 CINEMA-AD VITAM-SUFFRAGETTES
やはり、ほんとのスターはオーラを消せる!
まさかジェームズ・ボンドが下町で私たち家族を見守ってくれているなんて!
ではなくて(;'∀')
ほんとに普通のおっさんです。
さすがとしか言いようがない。
そんなこんなで、ちょっと重い、シビアな作品ですが、
冬なのでそういうものも自分の引き出しにストックしておくのもいいと思いますよ。
しんみりと、もう落ちるなら思いっきり落ちるくらいのつもりでね!
公式サイトhttp://bitters.co.jp/MySunshine/

2月15日公開は「半世界」
(C) 2018「半世界」FILM PARTNERS
出ました。
稲垣吾郎さま。
実物の吾郎さまが中劇に来てくれてから約1年。
ほんとに新作映画を。しかも主演。
中劇で上映できるとは。
これについてはまた近くなったらゆっくり語りますが、
脚本・監督は阪本順治。(「エルネスト」も良かったですね!)
今回の作品は、吾郎さまが山奥の炭焼き職人という〝普通のおっさん”を演じています。
出た、普通のおっさん。
中劇、イ・ビョンホンダニエル・クレイグに続き吾郎さんまで、
「普通のオッサン」が大ブームのようです(;'∀')
2月、普通のおっさん(実はスター)が中劇をジャックします(!?)
ていうかまさか、吾郎さまが普通のオッサンを演じる日がくるとは!
しみじみと、自分の年についても考えさせられます。
なにしろ、私は高校生のころにデビュー前のSMAPに夢中だったんですからね( ;∀;)
それがなんと“おっさん”。
キャストも、長谷川博己池脇千鶴など私も大好きなメンバーで贈る、
私やあなたにも無関係ではない〝不惑”についての物語。
楽しみですね( *´艸`)
公式サイトhttp://hansekai.jp/

そして↑↑この「半世界」にかぶせるように上映が決まった池脇千鶴特集?
「きらきら眼鏡」(2月22日公開)
(C) 森沢明夫/双葉文庫 (C) 2018「きらきら眼鏡」製作委員会

あちこちの映画祭で話題になった衝撃の本格派サスペンスは中国映画。
「迫り来る嵐」(3月15日公開)
(C) 2017 Century Fortune Pictures Corporation Limited

誰も避けて通ることができない「老い」と決してひとごとではない「認知症」に正面から向き合い、苦しさや不安ではなく希望を与えてくれるドキュメンタリー
「僕がジョンと呼ばれるまで」(3月29日公開)
(C) 2013 仙台放送

孤独を抱える二人の女性の、交わることのない愛の日々。
「真っ赤な星」
(C) 「真っ赤な星」製作委員会

なかなかいいでしょう♪
え?でもやっぱり地味?
それは・・・・・中劇ですからねえ(;'∀')
このあと、今までは中劇だけで上映していた「クレヨンしんちゃん」も、
フォーラムさんだけで上映していた(もっと前は中劇だけだったんですが・・・)「名探偵コナン」も、拡大上映(中劇&フォーラムどちらでも上映)が決まり、
これで盛岡での東宝系の定番(ドル箱)アニメ映画はすべて拡大上映に。
よくお客さんからも言われるんですが、
「どこでも同じ映画をやってるのね。もっとそれぞれ違う映画をやってくれたらいいのに」
・・・・ごもっともでございます(^_^;)
ですが、もうこの日本という国での映画業界は、
というよりそもそも昔から、
個々の劇場の意向だけではどうにもならない大きな流れというものがありまして。
決まったもんはそれでやるしかない。
たしかに、小さな映画を細々と上映するだけでは経営が成り立たないという側面も正直、大きな事実としてありますので、
それはそうせざるを得ないという部分でもあります。
そんななかでも、やっぱり、
「一部のマニアしか来ないけど面白そう」とか、
「これは個人的に観たいなあ!」とかのミニシアター系映画の上映もしていきたいというのが、映画マニアの劇場スタッフの希望でもあります。
なので。
地味!だけどすごくいい!
というような映画がときどき発見できるような、そんな映画館でありたいとひそかに願っている私でした。
というわけで、映画マニア(映画オタク?)のみなさま、
今年もがんばって、皆様に「地味だけど観て良かった」と言っていただけるような作品を上映しますので、応援よろしくお願いします!!!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/携帯→ http://www.chugeki.jp/mobile