2021年5月28日金曜日

中劇渾身の〝イケおじ”特集!!

こんにちは。
やっと過ごしやすい季節になったと思ったら雨続き。
週末ごとに天気が崩れて残念ですね。
そろそろ梅雨入り?
盛岡なんかはいつも7月末までだらだらと雨が続き、
”梅雨明け宣言も無いままにいつの間にかお盆”
なんてことも多く、
梅雨入りしたらもう夏も終わりかのような気さえしてくるのでせつないのです。
去年のように、ぬるっと梅雨明け、さんさもないまま秋になっていってしまうのは寂しい!
今年は、さんさ踊りじたいは開催の予定だそうで、
いろいろと大変な時期ではありますが、
いつもさんさの太鼓の音で夏を実感していた盛岡っ子の私、
そして中劇は、久しぶりにあの太鼓の音が聞けるのが楽しみです♪

さてさて、たいして盛り上がりもしないまま過ぎていったゴールデンウィークでしたが、
映画館ではそれとは関係なくゴールデンウィークと夏休みの間の狭間の〝大人ウィーク”とでも言いましょうか、
あるいは〝良作月間”〝ここぞとばかりにたまりにたまったミニシアター系作品を上映しちゃえフェスティバル”でもいいかもね!
という感じの期間(毎年あります。春と秋にね。)に入りました。
どこの劇場でも「これでもか!」「ほら、こっちもあるで!」
「こんなんも好きでしょ?ね?ね?」と言わんばかりにあちこちからいろんなイイ具合の作品をかき集めて映画好きを困らせる期間。
常連さんからは「この映画観た後で別の映画館の〇△□間に合うかしら?」なんて相談されたりもして(´ー`)
わかる、わかるよー!
映画のスケジュール組みは、鉄道の時刻表で妄想旅行するのと同じくらい燃えるよねー!
私は昔、休日丸一日かけてヨーロッパの鉄道の時刻表で妄想ヨーロッパ一周旅行して大満足したことがあります。
チケットはユーロパスという乗り放題の切符を使う設定、
そして各地で「地球の歩き方」に載ってるホテルに泊まる設定、
しかもすべてかかるお金も計算して合計額を出すという徹底ぶり。
・・・・・・え、引きました?
なんでですか!最高じゃないですか!
めちゃくちゃ楽しいですよ!
もうすっかり旅行した気分でしたからね( `ー´)ノ
今となっては、金銭的にも状況的にもそしてコロナの影響もあり、
気軽に海外旅行に行けない状態なので、
妄想旅行おすすめです♪
・・・・・・で、なんでこの話になったんでしたっけ(*_*;)?
あ、ヲタクの話ね!!
そうそう、だから、細かくスケジュール組んで、観たい映画をすべて予定通り観られたときの快感と言ったらないですよね!って話ね♪(そうでした?)
そんなこんなで各劇場、イイ感じの作品揃えて大人の皆さまのお越しをお待ちしております!
中劇では、またしても「別に意図したわけではないけれど気が付いたら特集になってた」パターンですが、気がついたら渋くてカッコいい〝イケおじ”が揃ってました!!
いくつになってもイイ男はイイ男!
中劇渾身の(?)『イケおじ特集』!!!
え、中劇っぽい?
そうなんですよ。
企画も、色みも、響きも、なんだか中劇っぽいでしょう?
でもでも、〝イケおじ”は数年前から空前の大ブーム!
どれどれ、若い子たちから見た〝イケおじ”とはだいたいどのへんのことかしら?
というと、
え、竹野内豊西島秀俊に、キムタク!?
・・・・・・同年代(;゚Д゚)!!
そうか、そうなのか、へぇ~・・・
なら私はもう〝奇跡のイケおば”を目指さないといけないってわけね?
敬愛するKYON2先生、永作姐さん、石田ゆり子様なんかのモンスターたちを参考にね。
なるほどなるほど。(絶望的。)
まあそんなわけで大流行中の〝イケおじ”をあちこちから集めてみました。
常に死と隣り合わせのハードアクション系筋肉イケおじ、
60歳越えても色気ダダ漏れの映画馬鹿イケおじ、
私の大好物・ゴリゴリの英国男子イケおじ、
若い頃は悪の権化のような役ばかりだったけど最近はコメディでいい味出してる名優イケおじ、
なんなら若い頃よりセクシー度が増し増しのロックの殿堂イケおじ、
昔はちょっとヤバく見えてたけど今はなぜかとびきりクールな音楽馬鹿イケおじ。
と、とにかくいろんなタイプのイケおじが大集合。
「誰が好き?」「えー、私はねえ・・・( *´艸`)」と、
いくつになっても恋バナが大好物の、脳内が永遠の中2な私だけでなく、
世の女性たちは今、シブくて落ち着いた、それでも色気があふれ出ちゃってるオトナの男性を求めてるのですかね?
それでは一緒にイケおじ巡りの旅に出かけましょう♪
「プロジェクトV」
          
           (C) 2020 SHANGHAI LIX ENTERTAINMENT CO.LTD ALLRIGHTS RESRVED
言うまでもない、香港アクションのカリスマ、先駆者、そして神。
ジャッキー・チェン最新作登場!
「プロジェクト~」と言われてジャッキーが出るとなるとやっぱりどうしても気になってしまう年代の皆様にはぜひ観ていただきたい一本。
現在67歳!もういつアクションから引退してもおかしくない。ていうかまだやってるほうが驚き。
今回も、世界中を股にかけてドンガラガッシャンドッカンバッキンバッタバタと暴れまくっています。
これが最後かな、と思いつつもうすでに何年もアクションを続けていますが、
やはり毎回思ってしまう。
あと何本新作が観られるのかな。。。
あれが最後だったなら映画館で観ておくんだった!!!
とならないように、毎回ちゃんと映画館で観ましょうね。
公式サイトhttps://projectv.jp/


「マディソン郡の橋」

出た。
巨匠クリント・イーストウッド。この映画のとき↑で65歳。
・・・・・うん、有りだね(´ー`)→何が?
ちなみにこのときのメリル・ストリープで46歳。
・・・・・うん、勇気出るね♪→だから何が?
これを観た当時、サッパリ共感できなかった私。
そりゃそうだ、ハタチそこそこの小娘に、このピュアかつ超ーーオトナの不倫の恋が理解できるわけがないですよね。
でも今ならわかる。
うちの母が共感しまくって原作も読みたいと言った意味も分かるはず。
超ーーーーーわかる。
なんならわかりすぎて号泣かもしれない。
あーあ、明日あたりクリント・イーストウッドが迎えに来ないかなーーー(*´з`)!!!(全然わかってない。)

「グリーンランド」
(C) 2020 STX FINANCING, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
ジェラルド・バトラー!!!
なんか久しぶり!!!
初めてお見かけしたのは「オペラ座の怪人」
え、マジかっこいいんですけど誰( ゚Д゚)???
からの「300」
えーーーー!ここからの筋肉はズルいーーーーー(≧▽≦)!!!(→は?)
私、ボディビルとかのナルシスト系筋肉は苦手なんですけど、
「300」のこの方とか、
「グラディエーター」(来年3月に午前十時の映画祭で上映!)のラッセル・クロウとかの原始ワイルド系筋肉(?)には萌えちゃうほうで。(聞いてない)
現在51歳。相変わらずカッコいい~!!!
全然有り!!ていうかジェネレーションギャップ無しの年の差!
誘われたらソッコー行くね( `ー´)ノ(コラコラ)
今回は家族を守ろうと必死で走り回ります。
まだまだアクション作品バリバリにこなしていく感じですね。
ますますセクシーに歳を重ねそうな英国系イケおじ、これから楽しみ♪
公式サイトhttps://greenland-movie.jp/

「グランパ・ウォーズ
おじいちゃんと僕の宣戦布告」
(C) 2020 Marro WWG LLC. All rights reserved.
え、中劇でロバート・デ・ニーロ
午前十時の映画祭ではよくお会いするんですけど(今シーズンは11月に「グッド・フェローズ」が待機中!)、
新作ではなかなかないので新鮮!
イケおじはイケおじですが、今回はいよいよ〝おじいちゃん”だそうで(^_^;)
同居することになった孫と、部屋の取り合いで大バトルを繰り広げます。
これにはなんと「ディア・ハンター」以来の共演となるクリストファー・ウォーケンも出演しています!
こちらもすっかり〝イケおじい”となっていますが、
「ディア・ハンター」とは真逆のコメディでの二人、面白そうですね!
公式サイトhttps://grandpa-wars.jp/

「ボン・ジョヴィ フロム・アンコール・ナイツ」
これ、やばくないですか??
めっちゃカッコいい(≧▽≦)!!!
私、25年以上前にボン・ジョヴィが役者として映画に出始めたころの作品をいくつか観ているのですが、その頃より今のほうがずっとセクシーでカッコいい!!
「妻の恋人、夫の愛人」は彼がカッコいいだけで役も薄っぺらいし話も微妙なので観なくてOK。
もし観るなら「ムーンライト&ヴァレンチノ」ですね!
ウーピー・ゴールドバーググウィネス・パルトロウなど私の好きな女優さんが出ているだけでもうれしいのに、
お話や会話や全体を包む空気感や映像、どれもとても心地よくて好きだなあと思った映画でした。
映画の中のボン・ジョヴィは、まるで金妻(昔のドラマ「金曜日の妻たちへ」)の世良公則のように色気ムンムンでヤバい!って感じだったのです(例えが古い!)が、若さとギラギラ感が前に出すぎててちょっとなーっていう。胃もたれするというか?
まあ、そして今回ですよ。
この映画の宣材写真のカッコ良さといったら!
私は今のほうが好きだなあ。。。
この落ち着きと渋さが醸し出す色気は、若い頃のとはまた違うセクシーさですよね!
今回はボン・ジョヴィの最新コンサートの模様を映画館だけで独占公開するもの。
コロナでツアーもできず、ファンが集まることもできないなか、
世界中のファンに最新のパフォーマンスが届けられるのは嬉しいですね!
誰もが知るヒット曲満載でお贈りします♪
公式サイトhttps://www.culture-ville.jp/bonjovi

「アメリカンユートピア」
(C) 2020 PM AU FILM, LLC AND RIVER ROAD ENTERTAINMENT, LLC ALL RIGHTS RESERVED
続いて音楽好きにはたまらないこちら。
トーキングヘッズのフロントマン、デイヴィッド・バーンと11人の仲間たちが、スリルと遊び心と魅惑に溢れるユートピアへといざないます。
トーキングヘッズ、全く通ってこなかった私ですが、
じつはこれも20年以上前にリバイバル上映してた映画「ストップ・メイキング・センス」「羊たちの沈黙」ジョナサン・デミが監督した、トーキングヘッズのライブ映画)を映画館で観てるんですよねえ(;'∀')
そのときの私もまだまだ小娘。
その映画のすごさも、ステージ作りの妙も、
そしてトーキングヘッズの良さも全くわからなかった(;´Д`)
ブカブカのスーツを着たおかしな人が、揺れたり震えたり急にジャンプしたりしながら不思議な歌い方で無表情で歌ってる、くらいの印象。
それから実に30年以上たって発表した今回の作品は、観客と一体となって楽しむパフォーマンスで観客満足度98%を叩き出した作品。
この方も、今のほうがダンッゼンカッコいいですね(゚д゚)!!
そしてこちらの監督は、「ブラック・クランズマン」でオスカーを受賞したスパイク・リー
!!
このコラボはすごい!
画面に没頭して楽しみたい作品です。

そして前回、どっぷりと個人的感想に特化して書かせていただきましたこれ。
「ジェントルメン」
(C) 2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.
絶賛上映中!
もっと、若い人たちにも観てほしいなあ!
ガイ・リッチーとかマシュー・マコノヒーとか全然知らないって人も見てほしい。
「よくわかんないけどなんか面白かった」ってなるはず。
イケおじ満載で贈る2時間弱。
めっちゃ面白くて大満足、しかもイケおじだらけで目も満足♪
絶対後悔させません( `ー´)ノ
いや、とはいえ先日、招待券をもらったからと言ってこの映画を観に来たオーバー80のご婦人方は、「・・・・・・全然意味がわからなかった」と言い放っていかれましたけど(^_^;)
でしょうね!
そりゃあそうでしょう!
ガイ・リッチーイギリス映画イケおじも(彼女たちからすれば息子や孫?)興味ないシニアのご婦人方にはちょっと厳しいハードルだったでしょうね。
でも、予告を観て面白そう!と思った方や、
これは観ないといけない気がするー!と直感した方なら大丈夫、楽しめます。
私はあと2回は観たい。
私の中では、3回劇場で観た映画は「マイ・ベスト・ムービー」リスト入り。
みなさんも、ちょっと気になったら絶対スクリーンで観ておいてください!


というわけで、結局また長くなってしまいましたが、
ほかにも夏までいろいろと面白い作品を揃えてお待ちしています。
コロナに振り回されっぱなしの映画業界。
今年も公開が延期&待機中の作品がまだまだあって、
結局この夏休みに何がくるのか劇場側でも予想もできない状態。
延期になってしまったしんちゃんドラえもんが来るのだろうか?
それとももう少し延びるのだろうか?
それによって、作品のオファーや上映本数などぼちぼち決めていきたいところなんですが、
全く見えないまま。
今のところ、「竜とそばかすの姫」の公開だけ決定していますが、
そこにプラスして大きめの子供映画が来ないのであれば何かいれておきたいのだけれど・・・・入れてしまってからやっぱりドラえもん来まーすなんてことになったら、
「終わった・・・・・・(+_+)」
かといって何も入ってこなければ劇場の運営がまた厳しいことに。
で、頭を抱えるという繰り返しです。
それでもなるべく映画好きのみなさんを退屈させないように、
ちょっと映画館行ってみようかなと思ってもらえるように、
なんとかがんばりますので応援よろしくお願いします!!
閉塞感やストレスからなかなか抜け出せない毎日ですが、
ちょっとずつ気晴らししながらのんびり過ごしていきましょうね!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/



2021年5月14日金曜日

映画好き必見『ジェントルメン』

こんにちは。
徐々に日差しはあたたかく、風も心地よく良い季節になりましたね!
すぐにじめっとした梅雨の時期に入るので、
この気持ちのいい束の間の快適な時間をどうにか満喫しておきたいものです。
たかが一本映画を観るだけのつもりでも、
朝起きて雨が降っていると「・・・・・やーめた!!家から一歩も出ない!!」
ってなりがちな私。
みんなそうでしょ?
晴れてたら、映画観て、ごはん食べて、本屋行ったら100均寄ってスーパー寄って帰ろうかな~♪
って、考えるだけでも楽しいですよね(*‘∀‘)/
毎日ニュースは暗い話題ばかりですが、
映画館なんてマスクして、食べるも喋るもしないでみんな前を向いてスクリーンを見てるだけなんだから、
映画くらい観たっていいじゃないですか!
終わりの見えない状況ですが、
だからこそ無理をしすぎないようにうまく心も体も折り合いをつけながらウィルスに対抗していきたいものですね。

そんな嫌~な空気を蹴散らして、気分をスカッと晴れやかにしてくれたのが先週公開になった「ジェントルメン」
(C) 2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.
いや~・・・・・・とにかく気持ちいい!!
オープニングからクールすぎてゾクゾク、
ガイ・リッチーの初期の作品に戻ったようなロンドンアンダーグラウンドの雰囲気にワクワク、
「え、この人こんなかっこよかったっけ!?」って思わず凝視しちゃったくらい、大人の色気がダダ漏れのマシュー・マコノヒー
いかにもいやらしそうな下品な感じが昔の美青年時代とのギャップの高低差で耳がキーンとなりそうだったヒュー・グラント
見るからに超高級品と思われる上質なスーツを身に着けて上流階級の紳士に見せているけど
実はめちゃくちゃ怖いだろうなっていうオーラがハンパないチャーリー・ハナム
トラブルに巻き込まれて困り顔だけど、生意気な若造を一瞬で黙らせたうえに裏の仕事もきっちりこなす、かわいらしいチェックのトラックスーツを着たコリン・ファレルetc...
みーーーんなまとめて
『超ーーーーーかっこいいーーーーー(≧▽≦)!!!!』
久しぶりに最初から最後までドキドキワクワク、
楽しすぎてマスクの下の顔がニヤケっぱなし、
こちらの予想の斜め上をいくストーリー展開、
しょうもないけどきっとあとで見直せば絶対に「なるほど!」ってなるはずのせりふたち、
音楽やファッションや小道具、そして路地裏の風景までぬかりなくおしゃれな映像。
それらすべてが20年以上前のガイ・リッチー監督作品「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」1998年)を観たときと同じ感覚で、まるでそのころの自分に戻ったような気にさえなってそれもまた嬉しかった私です。
これを書いてる今、BGMはもちろん大好きなお気に入りのこのCD。

気分が上がります~♪
ガイ・リッチー監督は、それこそ「ロック、ストック~」の大成功によって大ブレイク。
その後は「スナッチ」「シャーロック・ホームズ」「アラジン」と名実ともにメジャー系でヒット作を作れる実力派監督となったわけですが、
そのあたりのメジャー系ヒット作ももちろん嫌いじゃないんですけど、
やっぱり映画マニアから見たガイ・リッチーといったら「ロック、ストック~」なわけで、
「ロック、ストック~」にはロンドンストリートの空気感とかリアルな疾走感とか、
人をばかにしたような緩さとソツの無い完璧なストーリーが絶妙なバランスで並走しているような心地よさとか、
そういうアンダーグラウンド感というかマニアックな楽しさというかこじんまりした内輪感というか、
なんといえばいいのか難しいのですがとにかくどちらかといえばメジャー系とは正反対のところにある非常―にセンスのいいマイノリティさがゆえのかっこよさがあったわけで。
そこに、カラッと明るいおしゃれさのあるアメリカ映画とは全く違ったイギリス映画の良さみたいなものがあるわけで。
決して気候のせいではないけれどちょっと影のあるというか一筋縄ではいかないめんどくささのあるおしゃれさが特徴のイギリス映画がとにかく面白いというのはやはり、
このガイ・リッチーももちろんのこと「トレインスポッティング」1996年)のダニー・ボイルとか「ウェルカム・トゥ・サラエボ」1997年)のマイケル・ウィンターボトムとかの面白いクリエイターたちが続々出てきた1990年代半ばあたりからだと思うのですが、
どの人もやはりメジャー系のお金のかかり方や作り方がほんのちょっとでも見えるとどうも良さが消えるとまでは言いませんが曇るというかじゃっかん濁るというか、そんな気がするんですよね。
当然これは私の個人的な意見ですが。
偉そうに語っちゃって申し訳ないですけどイギリス映画が好きすぎるための饒舌と思って許してください。
で、何が言いたいかっていうと、つまり、作ってるご本人たちにしてみれば当然、
製作費なんてなんぼあっても困らない、ていうかなんぼでも欲しいであろうということは理解したうえで言わせてもらいますが、
東の果ての小さな島国の単なる映画マニアからすると、
ガイ・リッチーダニー・ボイルマイケル・ウィンターボトムもみんな、
「イギリスの映画監督たちはお金があまりかかってない(あるいはただべらぼうにお金をかけてるようには見えない)作品のほうが面白い!!!」
と思うのです。
これは別に、「ブレイクする前のほうが好きだったー」とか言って知識をひけらかそうとかしてるわけでもないし、
「有名になったら面白くなくなったよねー」なんて言って新規のファンに対してマウントを取ろうとしてるわけでもないんですけど、
私のなかではこの監督たちの作品て、どの方のものも初めて観たときは正直一人も知ってる役者が出てなくて、
誰が出ててどんな内容なのかも全くわからない状態で、
雑誌だったり予告だったりチラシだったりを見てなんとなく面白そうだなと思って観て、
それなのにどれもものすごい衝撃を受けて劇場を後にしたという記憶の残る監督たちなので、
有名俳優が出てなくたって、
メジャー系の配給会社じゃなくたって、
全然お金がかかってなくたって、
面白いもんは面白いしそういう規格外にすんごいものたちはどうやったってとにかく世に出てくるものなんだなと心から思ったのが、
このころ出てきた新しい才能たちに対する実感だったのでした。
もしかしたら、そのころ私自身がたまたま、ものすごく映画を観れていた時期で、
もちろんフィルムチェックといっていわゆる映画のフィルムをつなぐ作業(当時、映画のフィルムは一本の作品がいくつかに分かれて届き、それが届いたら劇場側で一本につなぐ作業をして上映しており、その作業にミスがないかとか音量やフィルムの状態の確認のために本上映の前に必ず一度回して最後まで観てみるという仕事があり、それはつないだ人が責任を持って観て確認するというのが一応のきまりでした)からの流れで仕事の一貫として観ていたせいもあるのですが、
その時期(1990年代半ば)というのは若い面白い才能が世界中で芽を出してきたころだと思っていて、
私自身もちょうど社会人としていろんなことに意識が向くようになった時期というのもあってそういった作品や映像作家などにすごく影響を受けたり刺激されたりしたのだと思います。
この時期のイギリス映画は特にこういった若い映像作家たちが続出してムーブメントのようになった時期ではあるのですが、
個人的な好みで挙げますが、大好きな香港映画ウォン・カーウァイ「恋する惑星」1994年作品、
日本でも「Love Letter」1995年)の岩井俊二「幻の光」1995年)の是枝裕和
アメリカでも「ロミオ+ジュリエット」1996年作品/午前十時の映画祭で6月11日~上映)のバズ・ラーマン「ユージュアル・サスペクツ」1995年作品/午前十時の映画祭で10月11日~上映)のブライアン・シンガー「ファーゴ」1996年作品/午前十時の映画祭で2022年2月18日~上映)のコーエン兄弟「セブン」1995年作品)のデヴィッド・フィンチャーなどなど、今思いつくだけでこんなにスゴイ人たちが出てきた時期でもあって、
やはりこのころは世界中で映画業界が大きく動いた時期なんだろうなと思っています。
で・・・・・なんでしたっけ(*_*)?
そうそう、「ジェントルメン」の話でした!!!!
(C) 2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.
今回のこの「ジェントルメン」を観て、
そのころの映画の面白さを思い出したり、
毎日観ても追いつかないくらいに観たい映画がたくさん溢れててそれをひたすら追いかけるのがとにかく楽しかった、若かりしころの自分を思い出したり、
そして、有名になってヒットメーカーになって大物俳優を使って思いっきり爆薬やセットなんかにもお金をかけてハリウッドで映画を作るようになったガイ・リッチーが、
やっぱり撮りたいのはロンドンの下町であり、信じられないくらいのビッグマネーが動く大きな世界でありながら表に出てこない裏社会であり、
それなのにひたすら延々とゆるーいお喋りを聞かせつつ、
次から次とクセのあるキャストがでてきてはトラブルをおこしながら、
敵も味方もなく(みんな悪者ではあるけど)いっしょくたになって騙して騙されて最初から最後までジェットコースターに乗ったみたいに振り回されるという独特の空気感にのみこまれたまま、
「えっ!?」となった瞬間にエンドロール。
というような作品をまた作ったことがものすごくエモい!!と思ったし、
度肝を抜かれたオープニングからすっかり完全にガイ・リッチーの手の中で踊らされてる感覚が、
思わず「おかえり、ガイ・リッチー(≧▽≦)!!」(何様?)
と叫びたくなったくらい嬉しかったのです。
(C) 2020 Coach Films UK Ltd. All Rights Reserved.
マシュー・マコノヒーのいかにもなアメリカ人ぽい陽のオーラをまといながらもやるときはバチッと決める、イケてるボス感にもシビれたし、
現在、中劇で上映中の午前十時の映画祭「ノッティングヒルの恋人」では十八番であるラブコメで困り顔の優男を演じてるヒュー・グラントがここではマジでゲスい下品な探偵になっててそれでもやっぱりカッコいいのに脱帽だったし(あのヒュー様が60歳!)、
物静かな紳士の顔の裏に骨太な裏社会感をのぞかせながら面倒なトラブルを回収して回るチャーリー・ハナムがイケメンすぎてキュンだったし。(この方は8月に中劇で上映予定の「トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング」https://kellygangjp.com/にも出てます♪楽しみ!)
コリン・ファレルはちょっとすっとぼけた感じなのに実はめちゃくちゃ強いのとか裏の仕事もスマートにこなしちゃうのとかかっこよすぎたし、彼らが着てる色違いのおしゃれなトラックスーツは本気で欲しくなっちゃってネットで探したし。(「キル・ビル」ユマ・サーマンが着てた黄色のトラックスーツとか、「ロイヤルテネンバウムズ」ベン・スティラーが着てたトラックスーツとか、本気で欲しくて探した人です。。。)
なんかとにかくひたすらカッコよくてワクワクしてニヤニヤしちゃってあっという間にエンディング。
一言、最高です。
もちろん、スカッとして気持ちいいだけでなく、
ブラックなユーモアとシニカルなジョークが思いっきりぶちこまれてるのもさすがガイ・リッチー
映画マニアなら必ず誰かと「あそこさーーー!!!」と語りたくなるような小ネタもあるし、
MIRAMAXといえば浮かぶ人物といえば・・・誰もがドン引きするようなセクハラ問題で世界中にその名を轟かせてしまったあの方?までネタにしちゃうところが潔くて気持ちいい。
そんなこんなで、ロンドンのストリートに帰ってきたガイ・リッチーの本領発揮で、めちゃくちゃかっこいいこの「ジェントルメン」
まだまだ語りたいところはたくさんあるんですがほっとくと私、
最初から最後までぜーーーんぶ語ってしまいそうなので、
これ以上はみなさん劇場で観てからまた語りましょうね!
絶対スクリーンで観てください!!
たぶん、何回も観たくなりますけど(;'∀')
観れば観るほど新しい発見や仕掛けがあるので何度観てもおもしろい!
家のテレビじゃ半減しちゃうので、ぜひ大きなスクリーンでのめりこんで楽しんでください!

久しぶりに大興奮してしまいましたが、
中劇の5月6月は、この「ジェントルメン」を皮切りに、
渋くてカッコいい〝イケおじ(イケてるおじさん)”たちが続々登場するマニアック月間に突入。
ほんとは今回、『「ジェントルメン」&中劇イケおじ特集』!!
でいくつもりだったのですが。
「ジェントルメン」を語りすぎて長くなってしまったので〝イケおじ特集”は次回に回すことに(^_^;)
いろんなタイプのイケおじを用意してますのでお楽しみに!
え、若いほうがいいって??
そりゃあそうです。
私だって若くて美しい男子のほうが好きですよ( `ー´)ノ
でも、「ジェントルメン」を観たら、マジで大人の渋い男性たちの色気がヤバくてキュンでした!
スタッフSさんも「誰がよかった?マコノヒー?私は・・・・ヒュー様なんだよね。。。うん、、、、有りだな。」・・・・・って、何が( ゚Д゚)!?
ていうかSさん、今までのタイプと違うじゃん!!
中村倫也LOVEだったじゃん!!
まさかのイケおじにやられて目がハートになる日が来るとはね!
でも大丈夫!私は普段〇ャニヲタとして若いイケメンにのめりこんでるけど、
今回はマコノヒーもチャーリー・ハナムもかっこよすぎてトキメいちゃったし、
なんなら「スパイゲーム」のときのロバート・レッドフォード(当時65歳!)も全然有りだから!!
Sさん、安心して!(それこそ何が!?)
というわけで、中劇の〝イケおじ特集”も乞うご期待!
気分も落ち込みがちな毎日ですが、
感染予防に気を配りながら、
日々の小さな楽しみくらいは諦めずに健やかに過ごしていきましょうね!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/