2020年10月29日木曜日

まさかの「鬼滅」。「朝が来る」も必見。

こんにちは。
前回の、平和でのんきなブログ。
今思うと、懐かしい。。。(´ー`)
あの日に帰りたい・・・・なんて言ってる場合じゃございません。
前回、
「鬼滅の刃」ねえ・・・すごいことになってるようですねえ。
フォーラムさん、大変ですねえ。。。
なんてね。
がんばってねー(´ー`)/と思っていたのに。
思いっきりひとごとだったのに。
・・・・・・・・は?
マジか(゚Д゚)ノ!?
マジなのか!?
・・・・決まりました。
「え!?中劇でも『鬼滅の刃』やるってよ(゚Д゚)ノ!!!」
(C) 吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
ウソや~ん・・・・(;´Д`)
そんな話、1ミリもなかったや~ん・・・・。
宣伝も、まったくしてなかったや~ん・・・・。
・・・・。
でも。決まったもんはやりますよ。
選択肢はYESか、YES,Sir。
・・・・・お察しください(*_*)
えっとー・・・・でもー・・・・
もうすでに決まってたやつもやらなきゃいけないのでー、
そもそも今回のブログは、
私の大好きな永作先生の「朝が来る」について書きはじめたところだったのでー、
とりあえず予定通りそれをやりまーす。
「鬼滅の刃」に関しましては、
私の紹介なんていらないでしょうし、
適当なことを言うと超怖い感じがするのでやめときまーす。
ていうか、私が何か言わなくても来る人は来るし、
ほとんどは「中劇、どこそれ?知らなーい。」
の世代だと思うので、それならそれでOK。
「鬼滅の刃」で初めて中劇に来る、みたいな方のために、
諸々ご案内だけさせてください。
フォーラムさんに入れなくて、仕方なくうちに来るのかな?
うちでやってるって気付くかな?
急にやることになっちゃったので、
みなさん、そもそもうちでやると思ってないですよね。
だって私らもまさかうちで上映するとは思ってなかったので(-_-;)
一応、もう一回大きな声で言っときますね。
中劇、明日から「鬼滅の刃」、やります。
みなさん、
誰かがどこかで「鬼滅~観たいんだけど、フォーラムいつもいっぱいで観れないんだよねえ~」なんて呟いてるのが聞こえたら、
「中劇、やるってよ。しかもあそこ、いつも空いてるよ」
って教えてあげてくださいね。
いや、「鬼滅の刃」はさすがに、いつも空いてる中劇にもいっぱいお客さん来るかしら?
わかりませんけどね。
とりあえず、あの「どんな映画でもたいてい空いてる中劇」でも、
さすがの「鬼滅の刃」ですからね、
もしかしたら混み合うかもしれないので、
ネットでチケットを買っておくのをおすすめします!
来てから「混んでて入れない」では残念すぎますからね。
クレジットカード決済のみになりますが、
それでも、「早く行って並ばなきゃ」とか、
「混んでたら嫌だなあ」とか、そんなことに時間もエネルギーも使ってられないですからね。チケット買ってあれば安心。
ネットでもサービス料金の設定はありますし、
ご来場いただいてから駐車券も買えるし、
なんの割引も使わずに1800円でご入場いただいた方には駐車券を無料でお配りしてます。(提携の駐車場は金田一・MOSS・リリオです。)
ポイントカードをお持ちのお客様は、入場の際にスタッフにお声をかけてもらえればちゃんとポイントも入ります♪
ネットでチケットを買わなくても、空席チェックだけでもネットでやっておくと、
無駄足にならずにすむので効率がいいと思いますよ。
そして、混雑が予想される映画の時にいつも私がしつこく言っていることなんですが、
「夕方以降の回で観ることを検討してみてーーーー!!!」
大人もたくさんハマっているからこそのこの記録的大ヒットの「鬼滅の刃」なんですが、
やはり子供たちももれなくハマっているアニメなわけで、
ということは、やはり、狙い目は『平日』『夕方以降』
もちろん公開当初は朝から晩まで満席だったようですが、
徐々に落ち着いてくる頃ではあるので、
自分的な条件を「可能な限り譲歩する」といいと思います。
大人のみなさんは、「子どもがあまり行かないであろう平日」「仕事が終わったあとの夜の回」にするとか。
平日17時以降はイブニングサービスで1300円、
連日20時以降はレイトショー1100円と料金もおトク!
子ども連れなら、「平日の学校が終わった後」とか「土日でも夕方以降の回」にしてみるとか。
子どもがメインの映画は、やはり朝からお昼すぎあたりまでがピーク。
最初から夕方狙いで、前日や当日の朝にでもネットでチケットを買っておくとバッチリじゃないですか!?
と、いうわけで、いまだにこの急展開の現実に思考が追いついていないような状態ですけども、とにかくやるんです、中劇も「鬼滅の刃」
(C) 吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
10月30日(金)から。
8:30/10:50/13:10/15:30/17:50/20:10/22:30
ちょっとすごくないですか?
まず朝一回目8:30
開場は7:50なので、7:50にならないとエレベーターが5Fまで上がりません。
7:50より早く着いてしまったら、
エレベーターを4Fで降りて、階段で5Fまで来ればOK。
入口の前に「ここで待ってね」の看板があるので、
そこで時間までお待ちください。
そして中劇のくせに、夜10:30スタートの回があるってさ!
・・・大丈夫(*_*;)?
いや、大丈夫かどうかは問題ではないのだ!
やりますよ、ガンガン回してますよ!っていう姿勢。
大事よね。前のめりの姿勢。
だから、次の日休みーとか、
夜型人間なんですーとかの方はぜひ、
レイト料金で安く観られる、
しかもたぶん中劇だから空いてる夜の回にいらっしゃい(*‘∀‘)/
ちなみにもしも映画マニアの私が中劇で「鬼滅の刃」を観るとするならいつ行くか?
私なら、第一希望は平日の17:50ですね。
子どもがまずほとんど来ない、
そして底値のレイト料金1100円はもしかしたら混みあうかもしれないので、
その前の17:50。(それでも1300円!)
観終わっても20:00ですからね、そんなに遅くもないのでどうとでもなる。
牛丼食べて帰るとか、お弁当買って帰るとか。
え、オバチャンの行動パターンなんて誰も興味ないって?
とりあえず参考までにね。
ちなみに、入場者プレゼントはありません。
残念ながら、そもそも上映予定に入っていなくて、
上映開始から2週間たったところから突然、上映することになった中劇。
先着の入場者プレゼントの割り当てがあるわけがありません( `ー´)ノ
それからグッズも同様。
映画のグッズは、だいぶ前に注文をとって入荷する流れなので、
上映予定のなかった中劇には第1弾、第2弾ともに入荷は不可能。
なので、グッズ販売もありません。
万が一、この大ヒットを受けて再販売とか新商品作成とかになったら、
もしかしたら中劇にもくるかもしれませんが、
今のところなんのアクションもないのでごめんなさい。
もしも入荷したらお知らせしますね。
パンフレットだけは通常版・豪華版の2種類入荷したので、
パンフレットだけは買えます。
そして、ここから中劇もソーシャルディスタンス解除
フォーラムさんや南部興行さんではすでに全座席販売を始めていますが、
中劇でも30日(金)から全座席販売を再開して、フルで座れるようになります。
半年ぶりのフル定員。
久しぶりにすぐ隣に人がいると、家族や友達でも
「え、近っ!!」
てなるかもね(^_^;)
両脇が絶対に空いてるのって、なにげに快適でしたからね。
ドリンクホルダーもひじ掛けも、両方とも思いっきり使えるしね!
「え、こんなに空いてるのになんですぐ隣に男性!?」とかもなかったからね。
まあ、そもそもは全席販売だったわけなので、元に戻るだけ。
でも最初はちょっと気になるかも。
(ひじ掛け、使っていいかな。。。)とかね。
全席販売にあたって、ドリンクは場内に持ち込みOKですが、
食べ物は場内への持ち込みNGになります。
なので、ロビーに設置してあるおやつの自動販売機は使えなくなります。
そして、外から持ち込んだ飲食物を場内で食べたり飲んだりできる昔ながらの映画館スタイルが売りの中劇ですが、
当面の間は、飲み物だけ持ち込みOK!という形になりますので、
何卒ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
マスクとアルコールは、引き続きみんなで励行していきましょうね。
以上!
公式サイトhttps://kimetsu.com/anime/


そうそうそして、ほんとはこちらがメインのはずだったんです。
書いてあったんです、途中まで。
「鬼滅」がやってくる前にね。
「鬼滅の刃」の情報が欲しかっただけの方は、ここまでで大丈夫です♪
あとはアイドルヲタク&映画ヲタクの戯言ですから。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
「朝が来る」
(C) 2020「朝が来る」Film Partners
ウン十年前、こんな私もまだかわいらしい高校生だった頃、
デビュー前のSMAPが見たくて毎週欠かさず録画してまで見ていた「アイドル共和国」(もちろん当時の岩手は民放が2局しかなかったので、変な曜日の変な時間に数週間遅れで放送してたんですけどね)という番組に出てきたribbonというアイドルグループの、
センターの丸顔の女の子(永作ちゃん)にロックオン。
伊集院光さんが、このころの永作ちゃんのことを〝日本一かわいいゆで卵”と言っていたらしい。わかる!)
「何、この人・・・・!かわいすぎる!!」
そしてこの、めちゃくちゃかわいいのになんとなくサバサバした男っぽい空気感のある不思議なアイドル永作博美にドハマりした私なのでした。
CoCoも好きだったんですけどね。
瀬能あづさちゃんが好きだったんですけど、
やっぱり一番は永作ちゃんかな。(→どうでもいい)
もう、とにかくズブズブのアイドルヲタクですね。
同時期、欽ちゃんの「欽キラリン530」という夕方の帯番組に出てたCHAーCHAにもハマって毎日録画したり、
あ、そうだ、大阪城ホールでのSMAPのデビュー前ラストコンサートに行きたいと母親と大げんかしたのもこのころですね(*‘∀‘)→どんだけ。
で、あれ?今日は「昭和~平成アイドル史」について語る回でしたっけ?
・・・・ヲタクのアイドル経歴は置いといて。
そんな永作ちゃんも数多いるアイドルたちと同じく、
アイドルから次のステップに進むときに一旦足が止まるわけですが、
彼女の場合、初舞台で劇団☆新感線の作品に出演したのが大きな転機になったようです。
そこから芝居に対する考えや向き合い方が変わったと語っていました。
アイドル時代が終わると、テレビなどに残れるのはほんの一部、
ほとんどの女の子アイドルたちはいつの間にか消えてたり、
結婚したり、残念な結末を迎えたり(好きだったアイドルがハダカになるのは一番しんどいんですよねえ・・・)するものなんですが、
永作先生はやはり、一味違った!
コンスタントにドラマに出続けてキャリアを重ねていました。
ドラマ「週末婚」(内館牧子脚本のドロドロ恋愛劇)で久しぶりに見て、
「やっぱりかわいいなあ!」ってなって、
映画「ドッペルゲンガー」(黒沢清監督!)で、
「うわあ・・・すっかり女優さんになったんだなあ!」って感動しました。
この映画のあとはもう、ちょこちょこいろんなのに出るというより、
ドラマも映画も「いい感じ」の作品を選んで出ているのが伝わってくる仕事のしかたになっていきました。
そして映画「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「八日目の蝉」で数々の賞を受賞し、
トップ女優の仲間入り。
映画「人のセックスを笑うな」もいいなあ!
石田ゆり子と身体が入れ替わってしまうドラマ「さよなら私」もよかったですねえ!
20歳下の男性との恋愛とか、
友人と身体が入れ替わってしまう主婦とか、
ファンタジー感のある難しい役でも、
彼女が演じるとなぜかリアリティがにじみ出てくるのが不思議。
そしてお待たせしました。
やっと映画の紹介です(;'∀')
今回は、実の子どもを持てなかった夫婦と、
実の子を育てることができなかった14歳の少女を繋ぐ「特別養子縁組」をめぐる、
感動のヒューマンドラマ。
(C) 2020「朝が来る」Film Partners
生みの親との親子関係を解消し、育ての親との親子関係を結ぶことができるこの制度を、
私もこの映画で初めて知ったのですが、
欧米などではもっとポピュラーなシステムなのだそうで。
単一民族で「血は水よりも濃い」なんていう言葉が当たり前のように使われるこの日本では、
実の子どもではない子どもを引き取り育てることがいかに大変か、
そしてあまりにもその情報が世間に周知されていないことが驚きでした。
この映画では、前半で、男性不妊により実の子を持つのを諦めた夫婦が「特別養子縁組」という制度を知って養子を育てることを選ぶ姿を、
後半で、好きな人を全身全霊で愛しただけなのに妊娠してしまったことで家族からも世間からも行き場を失い転落していく14歳の少女の姿を、
それぞれドキュメンタリーのような視線でリアルに映しだします。
監督は河瀬直美
「萌の朱雀」でカンヌ新人監督賞、
「殯の森」でグランプリ、
その後もカンヌにはさまざまな賞などで呼ばれ続ける凄腕の監督。
ドキュメンタリー出身なだけに、リアリティや作品の説得力に定評があり、
撮影に入るかなり前から必ずキャストには役として生活させて「演じる」というよりも「その人物になる」ことを求める『役積み』をすることが課せられるため、
夫婦は夫婦として生活し、
中学生役ならその在籍する設定の中学校で本当に中学生として通学するのです。
この作品でも、東京で主人公夫婦が撮影している間、
奈良県では撮影するわけでもないのに一軒家を借りてそこに14歳の母となるひかりの家族が生活して『役積み』をしていたのです。
そしてこの作品のリアリティはそれだけではなくて、
劇中、「特別養子縁組」で子供を持った家族がセミナーに登場してその経緯や経験を語るというシーンでは実際に「特別養子縁組」で子供を持った家族が出演、
さらに劇中のテレビ番組では実際に「特別養子縁組」で子供を手放した女性たちがインタビューに答えているのです。
その掘り下げ方は、さすが河瀨直美としか言いようがありません。
この河瀨直美監督自身、実の父親とは生き別れ、実の母は失くしており、
養母に育てられた経験をドキュメンタリー作品として発表し頭角を現した人物なので、
この作品を映画化するのはこの人しかいないというくらいの適役だったのではないでしょうか。
6年ぶりに会う設定の生みの親と育ての親は、
本当に最初の子どもを引き渡すシーン以来、一切会わせないというほどの徹底ぶりや、
東京、横浜、奈良、広島と順撮り(脚本に合わせて順番に撮影すること)にこだわって行ったり来たりしながらの撮影も、
キャスト全員に課せられた『役積み』も、
ひたすら忍耐と我慢の繰り返しだったことと思いますが、
その代わりに、登場人物のちょっとした表情や雰囲気までもが6年前と現在では違って見えるのがすごい。
無精子症と診断され苦悩する夫役の井浦新(私的にはどうしてもARATAくんという呼び方のほうがしっくりきますが)さんも良い!
最近は数々の映画やドラマで引っ張りだこ。
白石一彌監督の映画「止められるか、俺たちを」とか、
ドラマ「アンナチュラル」の中堂さん役はさすが!でしたが、
是枝裕和監督の「ワンダフル・ライフ」での凛とした美しいARATAくんが今でも私の中では
いまだに彼に対する強い印象。
モデルだった彼が初めて演技した「ワンダフル・ライフ」を映画館で観られたことはこっそり私の自慢だったりします。
今回は完璧なエリート夫が初めて人生の挫折をあじわうような役柄で、
辛い事実を突きつけられても、そこから新たな家族関係や新しい自分に出会うような段階をリアルに演じています。
14歳で望まぬ妊娠をしてしまうひかり役の蒔田彩珠ちゃんもすごい!
何もかも始まる前のまっさらで真っ白な普通の中学生から、
妊娠・出産を経て、家族も学校も投げ出し都会のダークサイドで孤独に暮らす少女への振り幅には驚きます。
こちらもドキュメンタリーのような手法で知られる是枝裕和監督作品の常連である彼女だからこその、
リアルな姿が映画のキモといってもいいくらい。
そして二人の母を繋ぐ「第三の母」浅田美代子が素晴らしい。
(C) 2020「朝が来る」Film Partners
映画を観る前はどうしても、去年、中劇で上映して大好評だった「エリカ38」のイメージがどうしても強く、
今回の映画も実は悪者なんじゃないかとスタッフで噂していたくらいなんですが、
なかなかどうしてこの方のナチュラルな存在感が映画に説得力をもたせていました。
実の子を持てない夫婦と実の子を育てられない少女、
都会と田舎、そして小さな島、
タワーマンションとそのすぐそばにあるドン底の暮らし、
海と山・・・・
そんな対比を繰り返しながら、
現代の日本社会が抱える社会問題を誰でも共感できるように描き出し、
家族とは、愛とは何かを問いかける、心揺さぶる人間ドラマです。
原作者の辻村深月さんは監督と初めて会ったときに
「朝斗(子ども)のまなざしが必要不可欠」と言われたそうで、
その後何度も何度もやり取りをして映画を作ったとのこと。
監督の提案で、原作にない「原作の続き」といえるものを描いたこの映画のラストは、
本当に感動でした。
みなさん、映画が終わっても、エンドクレジットを最後まで観て、
明るくなるまで席を立たないでくださいね!絶対に!
そこまで観ないと、この映画は完結しませんよ!
私は、この映画が終わった時、泣きながら
「ちょっと待ってよ!!」
と思いました。
あと30分、ちゃんと観せてよ!!と。
実際、この映画は2時間20分あるんですけどね、
長さを感じないばかりか、あと30分かけてもう少しじっくり観せてよ!
と思ったんです。
これ以上はネタバレになるので言えませんが、
そのくらい、この二組の家族に感情移入してしまい、
「そこ、どうなったのよーー!?」みたいなね。
まあ、観てもらえば私がどこのことを言っているのかわかると思うんですが、
とにかく見ごたえのある、心にズシリとくる、
それでいて爽やかな感動の残る素敵な映画でした。
奇跡の50歳・永作博美のほぼすっぴんでもトゥルットゥルなほっぺたも要チェックで。
公式サイトhttp://asagakuru-movie.jp/


てか、長っ(゚Д゚)ノ
今回も語りすぎ?
いや、ほんとはもっと語りたい。
敬愛する永作先生についても、昭和アイドル史についても(?)
めっちゃよかった「朝が来る」についても。
でも、「鬼滅の刃」が入ってきちゃって予定変更。
これでも泣く泣く文章切ってるんですよ!
(だとしたら文章書くの、下手だな!!!)
映画館もね、ビジネスなんです。
お客さんが入ってくれないとつぶれちゃうしね、
今年みたいにコロナなんていう想定外のことが起きちゃったからには、
映画業界全体でどうにか先へ進まないといけない事態。
まあ、そんなわけで、いつも通りの静かな秋を過ごすはずだった中劇が、
どうやらザワザワするような感じですね。
いや、お仕事だしね、
たくさんお客さんが入ってナンボの商売なので、
こうでなくちゃいけないんですけどね。
中劇の場合はスクリーンの数もスタッフの数も、それ仕様になってないのが問題なわけで。
・・・・・がんばります。
でもたぶん・・・・・中劇はそんなに混まないのでは?
だって、みんな中劇でも「鬼滅」やってるって知らないんだもん(/_;)!!
もし万が一、中劇に来て混んでたら・・・・・
「中劇のくせになんで混んでるんだよ!」なんてイライラせずに、
心の中で「よかったじゃん」と呟いてやってください。


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/


2020年10月20日火曜日

秋から冬の新作いろいろ。

こんにちは。
あっという間に秋です。
コロナがおおごとになりだした春先、
マスクが暑い苦しいめんどくさいと騒いでいた私でしたが、
あれから半年たったこのごろなんとなく、マスクいいなって。
頬のシミ、残念なお顔立ち、手抜きのいろいろ・・・・
それらすべてを隠して、見えなくしてくれる。
それがマスク。
非常ーにラク!
そして少し若く見えるしね。(→?)
それでも相変わらず苦しいからちょいちょい外すけど。
少し離れたところから手を振られても誰かわかんないけど。
知り合いだ、と思ってペコリと会釈してもわかってもらえないけど。
お店のお会計でもお互いマスクでビニールカーテン越しなので話がなかなか通じないけど。
でも、なんだかこのごろは誰かとマスク無しで話していると恥ずかしい気がしてくる。
「ごめんなさい!お見苦しいものをお見せしてしまって(;´Д`)!」
みたいな。
なので、最近はマスク必須。
車にも、カバンにも予備が。
なんならポケットにも(いつのだよ)。
・・・慣れって、すごいですね。

さて、秋真っ盛り。
例年通り夏休みと冬休みの間のこの時期、
ぎゅうぎゅうに作品つめこんで、
10月~11月、怒涛の新作ラッシュで突っ走ります!!
と思ったらいきなりの「スタンド・バイ・ミー ドラえもん2」11月20日公開決定!
でちょっと焦りましたが、いいでしょう。
それは想定内。
特典付き前売り中!お早めにどうぞ♪
で、なんだかフォーラムさん方面はすごいことになってるようですね。
 「鬼滅の刃」ねえ・・・
興収動員歴代1位?え!一日20回も回すの!?
それなのに満席で入れなくて、中劇のクレヨンしんちゃん観に来た方がいましたよ(*_*;)
フォーラムさん、大変そうだなあ・・・
すごいなあ。。。
たくさんスクリーン持ってるシネコンなんかはこういうときすごいですよね。
ゴリッゴリに回せるもんね。
うちみたいな小さいところは、そもそも2スクリーンしかなくて回せる回数も限られてるので、儲けも少ないけどリスクも少ないというのがいいところ(?)。
だから今みたいに「ミッドウェイ」「ミッドナイトスワン」「窮鼠はチーズの夢を見る」の三本がうまいことそこそこお客さんが入ってくれると大変助かるという。
え、志が低すぎるって?
だって!そもそも2スクリーンしかないんだし!
そのうえソーシャルディスタンスで半分しかお客さん入んないんだし!
「ちょうどよくそこそこ」って、なかなか難しいんですよ?
満席で入れないってまではいかないけど、それでいてガラガラでもない。
すごくいい!!
中劇は少し前まで、その「ちょうどよくそこそこお客さんが入る作品」じたいあまり上映できてなかったんですから。
今はほんとに、
「マジ。ありがてえ!」
という気持ち。
・・・ふざけてないです。
「ほんとにありがとうございます」
って言うよりちょっと本気の感情が入ってる気がしませんか?
・・・しない?
はい。
で、なんでしたっけ?
そう、今回は続々決まってきた新作のご紹介をしようと思っていたのです。
まあね、そんなもん映画の公式サイト行けば内容とかもだいたいわかるんですけどね、
でもほら、ヲタクの声って大事じゃないですかー。
どうでもいいような細かいことばっかり言ったりもしますけどね。
てことで、まずは先週末から始まった
「アダムスファミリー」から。
(C) 2020 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved. The Addams Family (TM) Tee and Charles Addams Foundation. All Rights Reserved.
みなさん、ご存知ですよね!
1991年に公開されたアンジェリカ・ヒューストンクリスティーナ・リッチクリストファー・ロイドなどなど豪華キャストで実写映画化し世界中で大ヒットした「アダムス・ファミリー」
アメリカではアニメやドラマで有名だったこの作品、
実写映画化ではバリー・ソネンフェルド「メン・イン・ブラック」など)が監督し、
ゴシック様式の建築物や家具、巧みに使われるCGなど、
ものすごいスピードで進化していくハリウッドとCG技術のなか、
独特の世界観で描かれた面白い作品でした。
私も大好きです!
今回は、あのときの雰囲気そのままにアニメ化!
アニメなのに、「あれ?アンジェリカ・ヒューストンじゃん!?」
クリスティーナ・リッチじゃない!?」
と思っちゃうくらいのビジュアルです。
ていうか、実写化のときが原作マンガに忠実だったということなのか?
カラッと陽気なアメリカンアニメじゃなくて、
本気のゴシック様式を使いつつのブラックユーモアと、
じゃっかんこじらせた表現からの現代風刺にニヤリとしちゃう感じがとてつもなくおしゃれです。
今回は、原作のテイストを大切にしたオリジナルストーリー!
ゴシック風の闇(病み)カワイイ世界観で、
パパとママが結婚するところから描かれています。
実写化のときとは別のお話ですよ!
中劇では日本語吹き替え版のみ。
生瀬勝久ちゃんがゴメズ家の夫婦を、
ウェンズデーは二階堂ふみ
フェスターおじさんはロバート秋山が担当しています。
このメンバーでそのまま実写化もいけそうですけどね!
公式サイトhttps://addams-movie.com/


10月23日公開
「銃2020」
(C) 吉本興業
中劇で上映した「悪と仮面のルール」など重厚な作風で知られる作家・中村文則のデビュー作『銃』の映画化で2018年に公開された『銃』
その企画・制作をつとめる奥山和由の着想により、
新たな視点で描かれた映画『銃2020』は、
中村文則が原案となるオリジナル作品で、中村自身が脚本を担当。
日南響子佐藤浩市加藤雅也友近吹越満と多彩なキャストでおくる、
登場人物全員がクレイジーな衝撃作。
みんな脂ぎってて怖ーいよー(;´Д`)!!
そしてなんと、この作品の武正晴監督は、
11月13日公開の「ホテルローヤル」の監督でもあるのです!!
えっ、中劇、今度はなにげに監督特集だったのかいっ(゚д゚)
もうーーー!
言わないとわかんないじゃんねー!
手が回らない・・・というか頭が回らなくなっているオバチャンなので許してください。
とりあえず「銃2020」の公開までに言えた・・・!
公式サイトhttps://thegunmovie.official-movie.com/


10月30日公開
「クライマーズ」
(C) 2019 SHANGHAI FILM GROUP. ALL RIGHTS RESERVED.
中国の登山隊が初めてチョモランマ登頂に成功した1960年と、
その事実が西欧諸国に認められないまま1975年に二度目の登頂に成功したチームの奇跡の実話を描いた、
中国初の本格山岳アドベンチャー。
・・・というよりも、中国がゴリッゴリにお金をかけて作ったド派手なアクション映画です。
実話をもとにしてはいるものの、雪山でのワイヤーアクションカンフー
そしてジャッキー登場と、とにかくてんこ盛り。
なにしろ製作がツイ・ハーク
マジか(゚Д゚)ノ!!
香港のスピルバーグですよ!
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズの監督に、
「男たちの挽歌」シリーズの製作、
その他ものすごい数の香港映画の製作から、ハリウッドでも活躍と、
まあ~働く働く。俳優として出演することもしばしば。
私はひそかにこの方のビジュアルも好きだったりするんですけど、
この方の作る映画の振り幅も好きなんですよねえ!
「ワンス・アポン~」「挽歌」のようなガチのアクションものももちろんすごいんですけど、
私くらいのオタクになるとそういう王道ではなくて、
「バタフライ・ラバーズ」とか「トワイライト・ランデブー」なんていうトンデモアクションラブストーリーとか(知らないだろうなあ~・・・可能なら観てほしいんですけどねえ!)、
ただひたすら香港の大スターとトップ女優がボケてボケてボケまくる料理ギャグ映画「金玉満堂」のほうが好きだったりして、
でもそれこそが、なんでもアリだった香港映画の醍醐味だったりして、
やっぱりツイ・ハークにはトンデモ映画を作ってほしいなあと思っちゃうほうなので、
かなりのお金をかけて作ったトンデモアクション(怒られる?)なこの「クライマーズ」は個人的に楽しみ(まだ観てない。。。)です。
中国が、国の威厳をかけて本気で作ったアクション超大作。
ワクワクしますねえ( *´艸`)
公式サイトhttps://climbers-movie.com/


11月6日公開
「おらおらでひとりいぐも」
(C) 2020 「おらおらでひとりいぐも」製作委員会
こちらは、岩手の方なら知ってますよね!
遠野市出身の若竹千佐子さんが執筆した芥川賞&文藝賞W受賞のベストセラーを、
「南極料理人」「横道世之介」沖田修一監督が映画化。
田中裕子蒼井優濱田岳青木崇高宮藤官九郎、5人全員が主人公〝桃子さん”を演じるというユーモアあふれる人間賛歌。
タイトルは宮沢賢治の詩「永訣の朝」から、
そして中身は岩手の方言を使った表現で、
岩手っ子は必読&必見の作品です。
田中裕子蒼井優って、強すぎですよね!?
絶対面白いもん、これ。
「南極料理人」も好きだし。
「終わった人」「影裏」と、岩手っ子には嬉しいばかりの映画化が続いていますが、
この「おらおら~」もぜひぜひ、
家族やお友達、ご近所さんも誘って観ましょうね!


11月13日公開
「ホテルローヤル」
(C) 桜木紫乃/集英社 (C) 2020映画「ホテルローヤル」製作委員会
原作は累計発行部数90万部を超える桜木紫乃の直木賞受賞作。
作者本人の実家だったラブホテルを舞台にした7編の連作を、
現代と過去を交錯させ一つの物語にして映像化。
上の「銃2020」のところでもご紹介しましたが、
監督は武正晴(日本アカデミー賞をざわつかせた「100円の恋」、昨年のNetflix国内視聴ランキング1位を獲得した「全裸監督」など)。
主演は波留ちゃん。
そして松山ケンイチ余貴美子伊藤沙莉安田顕など、
ツウ好みの個性派キャストが顔を揃えて、
釧路湿原を望む高台のラブホテルを舞台に繰り広げられる切ない人間模様と人生の哀歓を描きます。
いいですねえ!!
映画好きは必見のやつですよ♪
せっかくなのでぜひぜひ「銃2020」も観ちゃって、
「一人〝武正晴監督特集祭り”」やっちゃってください♪


そしてここへきて突然のベトナム映画特集~!!
11月上映予定(あくまでも予定ですけど)
ベトナム映画についてはいろいろと書きたいことがあるので、
近くなったらがっちり書くつもりなんですが。
「ソンランの響き」
(C) 2019 STUDIO68
1980年代のサイゴンを舞台にした〝ボーイ・ミーツ・ボーイ”の物語。
え!?
やだー、もうちょっとだけ上映が早かったら、
「窮鼠は~」「ミッドナイトスワン」「ミッドウェイ」とともに
『中劇でLGBTを考える月間』に入れられたのにー!
(→やってませんよ。ネタです。https://moriokachugeki.blogspot.com/2020/09/blog-post.html
とはいえ、私も好きなBL系良質作品の匂い。
面白そうです(*‘∀‘)

「サイゴン・クチュール」
(C) STUDIO68
新世代のトップランナーの女性たちが集結し、
ベトナムの伝統的な民族衣装アオザイをテーマに作られた、
現代的でPOPなファッション・エンタテインメント。
国内外にアオザイ旋風を巻き起こしたカワイイ青春映画・・・・
かと思いきや、いやカワイイ青春映画ではあるのだけど、
なんとそこにタイムスリップが入っちゃうファンタジーでもあるという欲張りな映画。
この色遣いも、自分探し的なテーマも、バック・トゥ・ザ・フューチャー感も大好きなので
これまた楽しみな映画です♪
公式サイトhttp://saigoncouture.com/


そして来年、年明け公開予定なのがこちら。
「ライアー×ライアー」
(C)2021『ライアー×ライアー』製作委員会(C)金田一蓮十郎/講談社
出た!ほっくん(松村北斗)!!
かっこええなあ・・・・・(*'ω'*)♡
え?
いや、自担(自分が応援しているグループ、あるいは個人のこと)ではないですよ?
もちろん嫌いじゃないけど。
私はイケメン全般、守備範囲なんで( `ー´)ノ(→どうでもいい。)
この映画の主演は、今ゴリッゴリに乗ってる大注目のグループSixTONES(ストーンズ)の松村北斗くん。
今年デビューしたジャニーズのグループなんですけどね、
CDの売り上げも、動画の再生回数もマジでエッグイことになってるグループなんです。
すごいなあ・・・・と思って見てますけどね。
いいなあ・・・うち(私の好きなグループの応援)もがんばんなきゃなあ・・・ってね、
自担(私の応援してる子)もいつか映画に出て、
中劇で上映・・・・( *´艸`)!!!
・・・え?いや、なんでもないです(;'∀')
まあ、この北斗くんは今、ドラマや映画にもいろいろ出てるし、
国宝級イケメンランキングとかも賑わせている方なのでね、
とにかく要注目のイケメンですわ。
マジでめっちゃかっこいいっすよ!!
早めにチェックしといたほうがいいかも~(*‘∀‘)/
あ、女の子のほうは森七菜ちゃん。
「天気の子」で陽菜ちゃんの声をやった子です。
オロナミンCのCMにも出てるかわいい子ですね!
〝NEXT広瀬すず”なんて言われている注目の若手女優。
こちらも要チェック。
前売券なんかはもう少し先になりそうなので、
お待ちくださいね~☆


さあ、なんだかんだでなんだりかんだりつめこんだ回になりました。
気が付いたら今週末からは「朝が来る」が始まるのでした。。。
「朝が来る」についてはあとでゆっくり語ります。
なにしろ、アイドルグループribbonのころから大好きだった永作博美先生が主演の映画ですからね!
ちゃんと観てからしっかり語らせていただきますよ(*‘∀‘)
たのしみー♪♪
それではみなさん、芸術の秋、楽しみましょうね~!!!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/


2020年10月2日金曜日

必見「ミッドナイトスワン」

こんにちは。
10月です。
早いですねえ!!
朝晩はびっくりするくらい涼しくなり、
外を歩く人はもうショートブーツを履いて厚手のコートを着ていたりして。
めんどくさがりの私はまだまだ衣替えなどには手をつけず、
どうにかして今出ているものでこの涼しさをしのごうと四苦八苦。
え、さっさと秋物出せって?
いや、だから不思議なんですよねえ!
毎年毎年、「あれ?私、秋物って持ってないのか!?」
って思っちゃうんですよね。
なんか・・・・・無いんですよ。
洋服なんかたくさんあるはずなのに、
まさに今、着るような秋物って、なぜか無い。
と思って買ったはずが、
また翌年になると・・・・・・
「秋物が無い・・・!」ってなる。
がっつり冬物はあるんですけどね。
ほんと不思議です。
なので、しばらくは夏の冷房対策にも使ってたミリタリージャケットでどうにかするしかない。
道端で、少し寒そうな私とすれ違ったら「あ、これね!」とほくそ笑んでもいいですよ。


さてさて先週末から公開になりました。
「ミッドナイトスワン」
(C) 2020 Midnight Swan Film Partners
草彅剛主演作。
ちょうど去年の同じ時期に中劇で上映していたのも草彅くん主演の「台風家族」
ひとクセもふたクセもある家族の遺産をめぐるドタバタを描いた作品で、
草彅くんはどうにかして遺産をたくさん手に入れようとするダメ男をナチュラルに演じて
、コメディとシリアス両方に一瞬で振り切れるバランスの良さが絶妙で、
演技がうまいのは前からいわれていたことではあるのですが
(ドラマ「僕の生きる道」などの〝僕シリーズ”で証明されていましたよね!)、
これはほんとに演技の幅を広げたなあと思ったものでした。
そして今回演じるのは、男性として生まれてきたけれど心は女性というトランスジェンダーの凪沙。
(C) 2020 Midnight Swan Film Partners
故郷を離れ、新宿のニューハーフショークラブのステージに立つトランスジェンダーの凪沙と、
その親戚で育児放棄にあっていた少女・一果。
常に片隅に追いやられてきた凪沙と、孤独の中で生きてきた一果。
傷ついてばかりの人生だった二人が、
反発しあいすれ違いながらも、
そうするしかなくて寄り添って過ごしていくうち、
少しずつ何かが変わっていくー。
オープニングはユーモラスで、コミカル。
その街の人たちは、なんだって笑い飛ばして軽やかにやり過ごしている、ように見える。
それでも一人になったとき、
孤独や虚しさやしんどさが浮き彫りになって自分自身にのしかかってくる。
スクリーンに現れた瞬間の草彅くんは、まさに男性の体つきをした「女装姿の草彅くん」なんですが、
しばらくするともうそこには「主人公・凪沙」がいました。
都会の片隅で、一人孤独を抱えて浮かない顔をしたトランスジェンダーが、
プライドだけを心の支えに、
カツカツとヒールの音を響かせながら歩いている。
それが彼女のそれまでの過去や苦悩やすべてを物語るのです。
いちいち説明はしないし、
その姿を丁寧に追うというわけでもない。
なんならちょっとぶっきらぼうに、
日常のなかで何かが起こったときだけカメラを向けるような突き放した感じ。
それがかえって心に刺さる。
それぞれ孤独に必死に生きてきた、理解しあえるはずもない二人。
強くつっぱねるしかやり方を知らない凪沙と、
きつく当たられるのに慣れてしまっている一果の、
どうにも噛み合いそうにないやり取りがもどかしいけど、
お互いハードに傷ついてきた者同士だからか、
いつしか徐々にわかりあうようになっていく過程があたたかい。
二人の心の距離をぐっと近づけることになる大きなポイントとなるのがバレエ
この映画では全体的にバレエのシーンが重要で、
しかも印象的に差し込まれているのですが、
これはそもそも監督が本気でバレエをテーマにした映画を撮りたいということから始まったものだからなのです。
だからもちろん、オーディションで選ばれた一果役の服部樹咲ちゃんはバレエコンクールで入賞したこともあるガチの経験者だし、
友人や先生の役までバレエシーンに登場する方は徹底的にバレエ経験者を条件に選ばれているのです。
どうりで、違和感なく美しいバレエシーンばかりでした。
映画やドラマなどではどうしてもバレエのシーンだけ吹き替えになったりするものですが、
この作品ではそこをとにかく経験者にこだわって作っているため、
自然で美しいバレエシーンになっているのですね!
特に一果を演じた服部樹咲ちゃんのバレエシーンは神々しいまでに綺麗で、
バレエシーンの圧倒的な強さと美しさと、
地元での空虚な友人たちや母親とのシーンなどの重くて暗い影のある表情との対比がすごく強烈に心に迫ります。
(C) 2020 Midnight Swan Film Partners
彼女はこの作品のオーディションで選ばれた新人ですが、
その無垢な輝きと凛としたたたずまい、
それと表裏一体にある重く背負った暗い影に、
とてつもない可能性を感じました。
生まれて初めての演技だからこそのナチュラルさもありつつ、
複雑な表情や演技を必要とする難しい役を完全に自分のものにして、
まさに〝一果”としてそこに存在する強い少女の魅力を放っています。
そんな彼女が輝くように踊るバレエのシーンと、
生きにくい人たちや陽の当らない場所に生きる人たちの、
陰と陽が入り交じる都会の片隅の風景は、
普段私たちが気付かないところで常に存在しいつの間にか消えている当たり前の景色だったりするのだろうなと思いながらスクリーンに見入っていました。
色の使い方や、後ろで静かに時折激しく流れるピアノの旋律も、
そんな決して派手ではないけどヘビーなお話に寄り添って、
儚く美しいシーンを静かに彩っていました。
映画は、印象的なシーンがあるかないかで全然変わってきますよね。
前回、「窮鼠はチーズの夢を見る」について書いたときも語ったんですが、
その映画を語るときにどうしても外せないシーンとか、
ポーンと心に残っているシーンがあると、
たとえばストーリーを多少忘れてしまっていてもやっぱり一瞬でその映画のなかに戻れたりします。
この「ミッドナイトスワン」では、
バレエのレッスンとかコンクールのステージとか海とかたくさんあるんですけど、
やっぱり私は二人が遊びでバレエをするシーンですね。
ここが一番、優しくてあたたかくて素敵なシーンだと思います。
「ミッドナイト」「スワン」なこのシーンは、
たぶんずっと心に残る何度も観たい名シーン(私は、ですよ?)になると思います。
このところ、草彅くん慎吾ちゃん吾郎ちゃんも、
立て続けに日本映画界を引っ張るすごい監督たちの作品に出演して、
俳優としてもかなり評価が上がっていますが、
今回のこの「ミッドナイトスワン」での草彅くんのお芝居を見て、
慎吾ちゃん「もうオレ、役者やれない、やめようと思った」
と語っていました。
吾郎ちゃん「何十年も一緒にいて、今まで見たことない草彅剛だったから驚いた」と話していました。
水川あさみさんのビッチぶり(びっくりするくらいに田舎の元ヤンが似合ってます)や、
田口トモロヲさんのナチュラルなオネエぶりも一見の価値有り。
そうそう、なにより思わず「うわぁ・・・・!」と声に出してしまいそうになったのが、
サトエリ(佐藤江梨子)!!
私、ぶっちゃけ苦手なんですよ。彼女。
これ、ディスってるんじゃないですよ。
なんでこんなに苦手なのかなあと思ったら、わかりました。
この人、「上手い」んです。
とにかく、〝嫌なヤツ”の役が!
映画『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』での〝嫌なヤツ”が最高潮。
私の中の〝嫌なヤツ”イメージは、多分あそこから来てるんだと思います。
ゾッとするほど嫌なヤツでしたからね!
・・・・うまいってことなんだろうなあ。。。
たぶん、上手いし、頭も良くて、そのうえ「強い」んだと思う。それもかなり。
たぶんだらけなので完全に私個人の見解なので気になった方はスルーしてくださいね。
たぶん彼女、自分がどうすれば嫌われるかわかってて、
最大限に嫌われるようにふるまうことが出来るんだと思う。
そこが強い。
客観的に、どうすることが自分に合うのか見えてるし、
そうしていく覚悟があるんだと思う。
ブランドもののバッグを持って、人を見下してるという、
もう絵に描いたような成金の自己中マダムを、
ほんとにナチュラルに演じてます。
これはさすがでした。ここ、注目してみてくださいね。
そしてこの映画、
たくさんの映画関係者や監督、役者さんたちからも絶賛コメントが後を絶たないそうで、
いま中劇で上映中の「窮鼠はチーズの夢を見る」行定勲監督も、
この作品の内田英治監督と親しいようで感想を寄せています。
正直、「何度も観たい!!」っていう作品ではありません。
心がしんどくて。
でも、一回でちゃんと受け止められる作品です。
何度も観ないとわからないとか、
あちこち伏線があって・・・とかの小細工は一切なくて、
シンプルで、冷静で、しんどくて、
ときどきクスッと笑えるけど、
そのへんに転がっているはずのリアルが胸をえぐられるように苦しくて、
それでも手触りはずっとほんのりあたたかい、
そんな映画です。
号泣。
私は途中で何度もカバンからティッシュを探してゴソゴソしてしまいましたので、
みなさん、これから観るならハンカチかティッシュ必携ですよ。


さてさて、このところ映画の公開後にブログを書いてしまっていますが、
そのへんは長ーい目であたたかく見守っていただけると助かります。
なにしろ、このブログは『ほぼ趣味』ですからね(;'∀')
月末は特に、本業がいろいろ詰まっていて、なかなか『趣味』には向かえないのです。
だいたい夜中に家でブログ書くんですけどね、
月末なんかは家でくたばっちゃってパソコンも開けない。
「お酒」「推し事」で忙しいわけではないですよ?
いや、それもちょっとあるけど(*_*)
私ね、こう見えてもちゃんと映画館のお仕事してるんですよ!
知ってましたか!?
ふだんは事務所で事務仕事して、
休憩時間近くになるとフロアに下りて売店やレジなど手伝って、
毎日、外にお使いに出たりチラシや時間表を補充に行ったり、
月末はパンフやグッズなどの月末〆やら翌月の宣伝作業。
ね、ちゃんとやってるんですよ。
それに、前回もお話ししたんですが、
私、映画については嘘がつけなくて。
やっぱりちゃんと観てから書きたいっていうのがあって。
「観てもいないのに適当におすすめするなんて映画に対する冒とく行為だっ!」
と思っています。
なのでどうしても、楽しみにしてる作品ほど、
「観てから」書きたい。
プロじゃないですねえ・・・(;'∀')
でも、いいんです。
私には映画しかないので。。。
・・・・・って、とりあえず長めの言い訳したところで、
そろそろ〆ますか。
次回は、この秋続々と決まってきた新作のご紹介もできるといいなと思っております。
豊作ですよ~!
いま、「窮鼠は~」「ミッドナイトスワン」で絶好調な中劇でした( *´艸`)
ま、コロナで席をソーシャルディスタンスしてなきゃあ全然余裕でお客さん入るんですけどね(^_^;)
前後左右を空席にすると、半分しかお客さん入れなくて、
すぐに満席になっちゃうんですよ。。。
なので、ネット予約とかうまく使って、いろんな映画観ちゃってくださいねー!
真冬まで、まだまだ走るよ~!!!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/