2019年3月29日金曜日

「僕がジョンと呼ばれるまで」舞台挨拶有り♪&ドラちゃんもまだまだ!

こんにちは。
昼過ぎ、急に吹雪いていたり、
朝晩、めっちゃ寒かったり。
タイヤ交換はまだちょっと早いかなという、
〝盛岡の3月あるある”といった感じのこのごろ。
とはいえ来週はもう4月ですよ!!
です。
春なので、明日3月29日から公開の、
温かくて爽やか、春にピッタリな作品をご紹介したいと思います。
「僕がジョンと呼ばれるまで」
(C) 2013 仙台放送
こちらは、日本で開発された脳活性化プログラムを基に、
アメリカの高齢者介護施設で行われた認知症改善の取り組みを追ったドキュメンタリー。
読み書き、計算を通じ認知症改善を目指す「学習療法」によって、
プログラムに参加する人たちが再び笑顔と自分らしさを取り戻していく様子を映し出します。
老いること、そして認知症
なんとなく怖い。
そしてきっとこの先、自分にもひとごとではなくなるときがくるであろう介護の大変さに気付かないふりをして、でも常に気にしながら暮らしている、
私と同じような人がたくさんいると思います。
6年前に亡くなった私の祖母も、最後は認知症でした。
家族だからこそわかったことは、
認知症の症状というのは、いわゆる痴ほうの症状だけではないのだということでした。
それこそ、「別人になってしまった」ように、
それまでの祖母とは全く違う人が、そこにいました。
それが、大きなショックでした。
ついさっきのことを覚えていない
いろんなものや人の名前を忘れる(もちろん私のことも)、
会話が成り立たない
だけでなく、
人を疑う
外に出たがらない
何もやる気がなくなる
話が通じない
笑わない
そうして、家族は混乱し、疲弊し、ピリついた空気のなかで、
お互いに優しくできずに互いへのイライラを募らせてばかりいたのでした。
最後まで、というか最後こそ、優しい言葉の一つもかけてあげられなかったことに、
私は今でも後悔と情けなさを感じています。
ずっと子供のころから一緒に暮らし、
共働きで土日も仕事をしていた両親の代わりに、
私と弟の面倒を見て家事をこなし、
家じゅうを切り盛りしていた働き者の祖母に、
私は子供のころも大人になってからも、
そして祖母の体も心も衰えてきた最後のころも、
たぶん一回も感謝の言葉や優しい言葉をかけてあげられなかった。
きっと、なんなら両親よりも近い存在だった祖母に対しての甘えや、
気恥ずかしさや、意地みたいなものがあったのだと思います。
そして、私のことすら忘れてしまった祖母に対してのショックも。
「仕方がないことなのだと、頭では理解できても、
心が付いていかないの。」
この映画のなかで、母親の認知症に向き合う娘さんがそう言ったとき、
私は涙が溢れてきて止まりませんでした。
自分と同じだったからです。
私がこの映画を観ながら思ったことは、
「あのころ、この映画を観られていたらー。」
この映画は、私のように目の前で大事な人が変わっていってしまうのを見て、
自分がそうなってしまうことや、
自分の親や近い人がまたそうなっていくのを見守らなくてはいけないかもしれないことへのリアルな恐怖や絶望を持ってしまっている人にも、
また、近い人のそういった姿をまだ見たことがなく実感がわかず、
漠然とした不安を抱いている人たちにも、
認知症が実際どういうものなのかを見せつつ、
老いることへの恐怖や認知症への不安だけでなく、
人間が生まれてやがて誰でも死を迎える日がくることを静かに見つめ、受け止め、
それほど悪くないのかもと思えるようになる、
優しくて、温かくて、そして爽やかなドキュメンタリー作品です。
もちろん、ここで認知症のすべてを描けているわけではないし、
この学習療法が誰にでも、どんな人にも効果があるというわけでもありません。
でも、この映画の中のおばあちゃんたちは、
本当にこのアメリカの施設で暮らしていて、
最初は自分の名前も書けず、会話も成り立たず、
笑いもしないで自分の殻に閉じこもってしまっていたのに、
学習療法が進むにつれて少しづつお喋りをするようになり、
笑顔を見せ、孫の名前も言えるようになったのです。
(C) 2013 仙台放送
その姿はまさに奇跡のようで、
でも、たまたまでも偶然でもない。
そのことが、少子高齢化社会に生きる私たちや、
今まさに認知症の家族の介護に向き合う人たちへの、
一筋の希望の光に見えました。
薬物も使わず、高価な道具も必要なく、
紙と鉛筆、そして適切な指導さえあれば誰でもできること。
それだけで、当初は会話もかみ合わず、家族や自分自身のこともわからなかった老人たちが再び趣味やおしゃれを楽しみ、
積極的にコミュニケーションを取るようになっていく。
それは、本人はもちろんのこと、周りの家族をも笑顔にすることなのです。
なにも、完全に治ることや劇的な変化を求めるわけではなく、
おばあちゃんが笑うだけでみんなが嬉しくて、
昔のように一緒にアイスを食べに行けるだけでみんながハッピー。
きっと、それだけのことなんですよね。
(C) 2013 仙台放送
そしてこの映画の魅力は、それだけではありません。
この施設のスタッフがみんなあたたかくて、
学習者一人一人と真摯に向き合い、
熱心にプログラムに取り組み、励まし、喜ぶ姿に感動。
「私もここで暮らしたい!!」と本気で思いました。
なかでも記録・ナレーション・さらに学習療法のサポーターも務めた、タイトルロールでもある“ジョン”がほんとに素敵。
実はこの施設の備品管理係で、別の仕事を探していた彼が、
記録係を担当するうちにおばあちゃんたちの細かな変化に気づき、感動し、
やがて学習サポーターに立候補して今では学習療法のリーダーになっているとか。
彼の、おばあちゃんたちに向ける優しいまなざしや語り口、
そして人としての温かさは、カメラ越しにも伝わってきて、
それだけでもとても心が洗われるような感じがしました。
根本的な治療法はいまのところなく、
誰もが漠然とした不安や恐怖感を持ってしまうこの難しい病と、
どう向き合っていけばいいのか、
具体的にはまだわかりませんが、
少なくともその先が暗闇ばかりとは限らないということ、
そして、家族の笑顔のためにもしかしたら私にもできることがあるかもしれないということ、
そのことに私自身、心がすごく軽くなり、
とても温かい気持ちになりました。
上映時間は1時間半弱。
重厚なドキュメンタリーではなく、
爽やかで心温まる素敵な映画として、
ぜひ、軽い気持ちで足を運んでみてください。
帰りにはきっと、心が軽くなっているはずですよ。
公式サイトhttp://www.bokujohn.jp/

「僕がジョンと呼ばれるまで」
3月30日(土)10:00と12:10の回の終了後、
プロデューサー兼監督の太田茂さんの舞台挨拶があります。
通常料金自由席でご入場いただけます。
映画の登場人物のその後や撮影裏話など、
貴重なお話が聞けるかも♪
お時間が合う方は、せっかく観るならぜひこの機会に!


そして春休みど真ん中の「ドラえもん」
大好評上映中です♪
(C) 藤子プロ・小学館・テレビ朝日・シンエイ・ADK 2019
やはり土日&サービスデーの午前中はかなりにぎわっていました。
お席が無いってほどではありませんが、
受付が混みあったり、グッズを買うのに少しお待ちいただいたり、
という感じでした。
だいぶ落ち着いてきてはいるのですが、
学校が始まるのが来週のなかばあたりからなので、
今週末までは混みあうかもしれませんね。
でもやっぱり午前中に観てしまいたいという方は午前中でも大丈夫
満席まではいかないと思いますので、
少し早めに着くように動いていただければ問題ないと思います。
静かなところでゆっくり観たいわという方は、ぜひ夕方で
夕方の回なら、整理券を取っておかなくても全然平気。
時間に間に合うように来ていただくだけで、
ほんとにゆーっくり、静かーにご覧いただけますよ♪
上映時間は下記の通りです。
3月29日(金)~4月4日(木)
9:30/11:45/14:00/16:15/17:45
劇場オープンは9:00です。
エレベーターも9:00にならないと5Fまで上がらないので、
それより前に着いてしまったら、
4Fでエレベーターを降りて階段で5Fまで上がって、
オープンまでお待ちくださいね。


先日、来てくれた高校生男子のグループ。
ポップコーンの値段を見て思わず二度見。
「安っ!」
「え、マジでやっす!」
「てかこれなら2個買えるんだけど!」
「やっべー、マジ嬉しい。」
と言ってほんとに一人で2個買っていきました。。。
わんぱく?
食いしん坊?
ていうか、ありがとう。
ついつい出てしまった心の声だよね。
おばちゃん、心がほっこりしたよ(*‘∀‘)
山盛りポップコーン用意して、
またお待ちしております♪


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