2022年1月26日水曜日

偉大なる母の愛「こんにちは、私のお母さん」

こんにちは。
寒いのも雪が多いのにも慣れてきた、1月の盛岡です。
今朝、気が付いたら車のフロントガラスの左下のほうにヒビが入っていました。
・・・・・・なんで(;゚Д゚)!?
気温?雪?何!?
とにかく痛い!痛すぎる!
ここ2ヶ月ほどで、トイレ、コタツ、車のバッテリーなどあちこち壊れて「カンベンしてよ~!」ってなってたんですが、
ここへきてまさかのフロントガラス(/_;)
灯油代も去年の1.5倍くらいかかってるし、
電気代もハンパない!
食品も地味に値上がりしてるし、
なんかいろいろ高くない!?
もう、全部が冬のせい!!な気がしてくる!
早くあったかくなんないかなあ・・・(:_;)

というわけで、せめて心くらいは暖かく!!な作品のご紹介です。
「こんにちは、私のお母さん」
(C) 2021 BEIJING JINGXI CULTURE & TOURISM CO., LTD. All rights reserved.
これ、私の予想と全然違いました!
私はこの作品の脚本・監督・主演を務めるジア・リンという方のことを全く知らず、
勝手なイメージでチャン・イーモウ〝幸せ三部作”「あの子を探して」「初恋のきた道」「至福のとき」)みたいな感じだろうと思っていたんです。
〝中国の田舎の小さな家族の、ドキュメンタリーのような人間ドラマ。”
いや、幸せ三部作、大好きなんでそれで全然よかったしむしろ楽しみにしていました。
でも全然違った!
小さな家族のお話ではあったけど、
この「こんにちは、私のお母さん」は、
思いっきりエンターテインメントな〝どコメディ”!!
完全なるコメディ作品で、正直驚きました。
そして、声をあげて笑っていた私。
そもそも外国語のコメディ映画で、クスクス笑うことはあっても声を上げて笑うことなんてめったにないですよね?
でも私、この映画観ながら普通にテレビ見てる時のように笑ってました。
最初からずーーーっとコメディ。
なんならドリフ吉本新喜劇か、ってくらいの、ベタでスタンダードな。
でもそのベタでスタンダードな笑いが、中国語の映画で日本人の私に通じるなんて!?
中国語とか関係ないんですね!
これは目からウロコでした。
アメリカ映画のコメディにはいつも置いていかれがち(もちろん嫌いじゃないけど!)、
ヨーロッパのコメディはブラックになりがち(これも嫌いじゃないけど!)、
でもまさか、中国のコメディがここまでストレートに楽しめるなんて!
とはいえ母と娘の絆、とにかくそれがこの映画の中心を貫くまっすぐな軸で、
それを彩るストーリーが終始、テンポ良くて楽しくて、素直に笑える!
舞台が1981年というのも、また私にとっては絶妙~~~なノスタルジーとせつない共感があって最高!!
(C) 2021 BEIJING JINGXI CULTURE & TOURISM CO., LTD. All rights reserved.
中国という国のその時代とは、
第二次世界大戦から毛沢東による文化大革命という激動の時代を経て、
やっと静かで平和な時間を取り戻しつつあった中国にとって私のノスタルジーなんてお話にならないほどの圧倒的で壮大なるノスタルジーを奏でる時代であるし、
その後、一人っ子政策も始まりものすごいスピードで経済成長を遂げるとともに日本の比ではないくらいの格差社会へと猛スピードで突っ走り、また別の多くの問題を抱える大国となっていく中国の、
束の間の、ほんの一瞬ののどかな時代でもあることを考えると、
ちょうどその1982年に生まれたこのジア・リンという女性コメディアンが自分の母とのエピソードを基に作ったこの映画のなんともいえないバチンとハマったパーフェクトな感触はミラクルのようで実は必然という気がします。
なんというか・・・・・とにかく全部がバチッとハマった映画。
監督の作りたいものと、それを担えるだけのスタッフやキャスト、
それをかなえることができる資金、
そしてものすごいスピードで進化した中国映画のクオリティ。
チェン・カイコーでもチャン・イーモウでもない、
ジャッキー・チェンでも、私の大好きな香港映画でもない。
きっとそれらすべての中国映画の系譜を頭と体で感じてきた中国人、
しかも1982年生まれの女性だからこその作品だったんだなという感じがします。
オープニング、自分が生まれる前の1981年にタイムスリップして、
モノクロだったその時代の中に入っていくのに合わせて徐々に景色に色がついていく演出は女性ならではの繊細さが見えたし、中国映画の技術の進化にも感動しました。
ストーリーも、タイムスリップはもちろんフィクションですが、
子どものころからのエピソードや中国の芸能エリート養成機関としては最高峰の大学である中央戯劇学院に合格したすぐあと母を亡くしたところまでは完全に主人公を演じるジア・リン本人の実話。
それが、このタイムスリップものという非日常的な設定の映画に、
絶妙なリアリティと現実味を与えているのだと思います。
丸々とした健康優良児で天真爛漫だったであろう主人公の姿や凛として強く優しい女性だったであろうお母さんの姿が、
スクリーンのなかでとてもリアルで生き生きと描かれているのは、
主人公を本人が演じていることを大前提として、
自分の母親の姿を描き出すためにジア・リン本人が脚本・監督を務めることによって、
ファンタジックなストーリーに生々しさと躍動感が加わったからなのでしょう。
戦争も文化大革命も知らず、平和な高度経済成長の時代に生まれた彼女に、
時代は少し(だいぶ?)違うけど国の状態としてはきっと同じくらいだったと思われる平和な高度経済成長の時代の日本に生まれ1980年代を全身で感じながらそのまっただなかを生きてきた私がシンパシーを感じたのも偶然ではないと思います。
共感の嵐。
(C) 2021 BEIJING JINGXI CULTURE & TOURISM CO., LTD. All rights reserved.
そして個性的な仲間たちのドタバタや、
たとえ自分が生まれてこない未来になったとしても母を幸せにしようと奔走する主人公に一喜一憂しながら迎えたその時!
「えっ( ゚Д゚)!?嘘!?」
思わず声が出る私。
そういえばつい最近も、映画を観ていて「えっ!?」と声をあげたなあと思ったら。
そう、「明け方の若者たち」
あのときと同じように、映画の途中で訪れる驚きの展開に、
普通にビックリして声が出た私でした。
そしてそのあと、
「マジかー・・・・・ってことはつまり・・・?え、じゃああれって・・・?」
とついつい呟いてしまう私。
別に、大ドンデン返し!!なんてわけではないのだけれど、
こんな感じでさりげなく「うわ!やられた!」って仕掛けがある映画って、
やっぱり楽しいんですよね!!
印象的なセリフが。
「今がとても幸せなのに、どうして変えなきゃいけないの?」
あれ?
これもまた、ごくごく最近どこかで・・・・!
そうだ!先日、観たばっかりの「ハウス・オブ・グッチ」でもすっかり同じセリフが出てきていました!
設定も、ストーリーも全く違うけれど、
すぐ隣にいる人が「今が幸せ」だと言っているのに無理やりそれを変えようとする強引な主人公というのがこの2つの作品の共通点。
さて、幸せな今を変えようとした主人公たちはそのあとどうなったでしょうか!?
・・・・・・それはもちろん、観てのお楽しみ( *´艸`)
そして、ラストは号泣。
久しぶりにしゃくりあげて泣きました。
ティッシュが足りない!!
娘の気持ちは、マジで痛いくらいに共感の嵐だし、
ほんと、母の愛って偉大(/_;)
とか言いつつ、この映画を観たあとでもまだ自分の母には超ーー塩対応しかできない自分にウンザリしながら、
「親孝行、したいときには親は無し」
なんて言葉を思い出すのでした。
ついさっきも、もう1年以上使っているはずのスマホの電話のかけかたがわからないと言ってきた母親に
「ちょっともう、何回言えばできるわけ!?画面見れば全部書いてあるじゃん!!」
なんてキツく言い放ったばかり(^_^;)
もうちょっと優しくしないとね。。。
って、私の話じゃなくて!
そうそう、若かりし頃のお母さん役の女優さんもとても美しかったのですが、
晩年のお母さん役の女優さんが、まあ素敵!
個性的な主人公を優しくおおらかに見守る、凛とした美しさ。
この方の出てるほかの作品も観てみたいなあと思いました。
一点だけ、たぶんみなさんも私も気になることが。
主人公が、大学に合格したばかりの18?19?歳に見えるかどうかってこと。
・・・・・・・(^_^;)
そこは・・・・・まあ、しょうがないっすね!!!
カラッとしたまんまるの笑顔と、コメディの上手さ、
そして本人が演じることによる説得力という点では、
ほんとに他の女優さんでは難しかっただろうなというのは想像がつくのでね。
そこはOK!ってことにしましょう♪
なにしろこの作品は世界興行収入900億円超え!
ジア・リン「世界最高の興行収入を獲得した女性監督」という称号を手にしたくらいなので、文句なんて言う人はいませんね。
この映画にあまり興味が無かったという方も、
とにかく、007やらアメコミヒーロー系やらをなぎ倒して2021年世界興行収入第2位にランクインしたこの作品「こんにちは、私のお母さん」をチェックしてみてくださいね。
ちなみに1位も中国映画(まだ日本では未公開の中国の愛国映画)、
17位には2月11日から公開の「レイジング・ファイア」が入っており、
なんと5位には7月に中劇で上映した「唐人街探偵 TOKYO MISSION」も入ってました。
中国はもう、とにかく人口がハンパないからすごいですね。
興行収入も桁違い!! 
毎年、世界興行収入ランキングの上位を独占してきます。
中国映画、恐るべし。
中国でも世界でも、どうしても戦争ものやアクションものがヒットする傾向にあるのですが、それとは違う、普遍的な〝親子の絆”を描いた人間ドラマ「こんにちは、私のお母さん」が上位にきた2021年。
中国映画への導入としては最適な素敵な映画なので、
中国映画を今まで食わず嫌いしてた方も、
どれどれどんなもんだという姿勢でもいいので、
ぜひ観てみてほしいなあと思います。
公式サイトhttps://hark3.com/himom/#

そうそう、他館ですけど「ハウス・オブ・グッチ」
これも良かったーーーー!!!!
めちゃくちゃ面白かったです!!!
リドリー・スコットってやっぱ天才だよなあ!!
(ちなみにリドリー・スコット監督のアカデミー賞作品賞受賞作品
「グラディエーター」
TM&(C)2000 DREAMWORKS L.L.C. AND UNIVERSAL STUDIOS
https://asa10.eiga.com/2021/cinema/1007/を3月に午前十時の映画祭で上映します!こちらも必見です♪)
そういえば「ハウス・オブ・グッチ」でも、
「こんにちは、私のお母さん」と同じように、
お話の展開で徐々に映像に色がついたり逆に色が消えていったりしていました。
時間の流れをごくごく自然に、効果的に見せる手法なんですね。
視覚的にも美しく、そしてまるで自分がタイムマシンで時間の流れに乗っているような感じで、自然に現在と過去を行き来できる感じが私はとても好きです。
・・・あれ?なんの話!?
まあ、とにかくそんなこんなで珍しく同じ週に2本も映画を観られて大満足な私でした♪
どちらもよかったし!
あ、そのあと「コンフィデンスマンjp」も観たから3本!
これはすごい!!がんばった!
若い頃は、仕事のあと2本観て帰るとか、
1週間に5~6本観るのなんて当たり前!それでも足りない!
なんてちょっとどちらかというとクレイジーなくらいの映画マニアっぷりで周囲をドン引きさせていた私でしたが、
もうこの歳になるとプライベートもごちゃつくだけでなく根本的に体力と気力がついていかず、
今では観たい映画が10本あれば、劇場でちゃんと観られるのはそのうち1~2本というていたらく。
でも、休みのスケジュールを調整し、私のせっかくのやる気を妨害してくる天気や寝坊なんかの厄介なやつらの怒涛の攻撃もかわし、
なんとかかんとか這うようにして映画館に向かい、
私のハードなスケジュールのなかで上映時間(早朝やレイトは無理よーーー!)という大きなハードルをクリアしてやっとこさ観ることができた今月の数少ない映画がどれもすごく良かった場合。
これこそが映画の醍醐味じゃ!!!
だからこそがんばって観るのだ!!!
という気にもなるというわけ。
・・・・・と言いつつも、この歳になったからこそもう一度ちゃんとスクリーンで観ておきたい「シカゴ」も観れてない(>_<)
これも絶対に映画館じゃなきゃダメな映画!!

あと松潤(99.9)も観れてない!
それから今週末から南部さんで上映する「ボストン市庁舎」もずっと観たかったのだけど、
え?よ・・・4時間半・・・!
いや、長さではないのはわかっているのだけど(*_*;)
絶対に面白いに決まってる。けど。
い、行く気は、ある。あるよ。
うん、あと「大怪獣のあとしまつ」も観たいのよ。
ハッ!実は「ドライブ・マイ・カー」もまだ観ていない。。。
やばい・・・すでにスケジュールがキツキツだ!
いや、まずは中劇のやつから観よう。
とにかく「前科者」。ずっと楽しみにしていたので!
それを観て、ここで語ってから、ほかの劇場さんのを観に行こう。
一つ一つ、こなしていかんとね(^_^;)
そうそう、すでに観たスタッフSさんが大絶賛の「前科者」
(C) 2021 香川まさひと・月島冬二・小学館/映画「前科者」製作委員会
良いに決まってるじゃん!
だってドラマ版がそもそも面白いんだもの!
しかもメインがゴーモリタ(森田剛)なんだもの!
私が個人的に7年前の仮面ライダー時代から激推し中の磯村勇斗もでてるんだもの!
そのうえ監督も「あゝ、荒野」岸善幸さんなんだもの!
期待大で観て大丈夫です!!
あ、そうそう、この「前科者」
1月29日(土)9:15の回上映後、公開記念舞台挨拶の生中継が決定しました!
通常料金で鑑賞可能!(招待券は使えません)
普通に映画を観て、そのあとそのまま出演者や監督の舞台挨拶が観られる!
先日、トーク番組に岸監督森田剛若葉竜也の3人が出ていて映画の話をしていたんですが、とても面白かったんです♪
だからきっと、舞台挨拶も楽しくなりそう!
ぜひ、映画を楽しんだその余韻のままで、出演者たちの生の声をお聞きくださいね!


さて、そんなこんなでなぜかなかなかの長編になっていた今回。
「こんにちは、私のお母さん」からいつの間にか他の劇場で上映中の映画の話に、
そして最終的に「前科者」舞台挨拶の話まで!
相変わらず感情にまかせての混沌とした鑑賞日記。
ええ、わかってますよ。
こんな時の閲覧数はあまり伸びないってことくらい!
大丈夫です。
もうすぐに次の「前科者」でまた語りますから。
さらにディープにね。
閲覧数がなんだ!!
誰も読まなくたっていいのだ!
物忘れがひどくなって、どんな映画観てたっけ私?ってなったときに見返して「ああ、そうそうこれね。観た観た」って思いだすためだけに書いてますからね。
ただの鑑賞記録じゃい( `ー´)ノ
→いや、一応、劇場公式ブログということになってます。自称ですけど( ゚Д゚)
そういうわけで、冬休みも終わり、春休みの「ドラえもん」までの束の間の大人の映画シーズンでいろいろ観たいのがたまってる私なので、
ちゃんと観てこつこつ書いていきます。
ガチの映画ヲタクしか読んでない(→褒めてます。そしてリスペクト&大感謝しています。)このブログをね。
いつも通り、のんびり更新をお待ちください。
公開前に書けない=宣伝になってないという時点で、果たして本当に公式ブログと言っていいのかという気もしないでもないですが、
まあ、いいでしょう。
中劇なんで( `ー´)ノ
庶民の味方、ゆる~くいこうぜ中劇なんで♪
2月の中劇も、ぎゅうぎゅう詰めでがんばりますよ~!
コロナになんか負けないぞ!!!
・・・・・感染予防、徹底してますので、来てくださいね(>_<)!!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/