2019年8月23日金曜日

キラキラ北欧の風&ドロドロ和製クライムドラマ

こんにちは。
「お盆を過ぎれば秋」
というのは盛岡あるあるではありますが。
にしたって(゚Д゚;)ノ
ほんとに、お盆が終わり夏休みが明けたと同時に朝晩の涼しいこと!!
朝、家を出た瞬間、
「えっ!?」
て口から出ちゃったくらい涼しくて衝撃を受けました。
ほんと盛岡の秋は容赦ないですね!
昼間の気温はまだもう少し残暑が続くとの予報ですが、
この朝晩の涼しさはもう、秋一直線て感じですね(*_*;)
またしても、バーベキューの一つもやらないうちに夏が過ぎていく。。。

そんなこんなで、
だいぶ先と思っていた秋の上映作品たちが、
いつのまにかもうすぐ公開に。
この夏から秋にかけて、個人的にも楽しみな、面白そうな作品ばかりが揃った中劇。
観るのも、このブログで紹介するのも大忙しで嬉しい悲鳴です♪
まずはみなさまお待ちかねのこちら。
北欧フィンランド発の、人気シリーズ第三弾。
「オンネリとアンネリとひみつのさくせん」
(C) Zodiak Finland Oy 2017 All rights reserved.
すっかり大きくなって〝女子”になったオンネリ&アンネリのふたり。
いよいよ7~8歳設定の女の子たちを演じるには厳しい年齢となってしまったこの子たちは、
この三作目「ひみつのさくせん」で卒業となるそうです。
残念ですが、子供の成長はあっという間。
あのハリー・ポッターも、
「みーつけた!」のスイちゃんも(Eテレです)、
カレー屋ケンちゃんも(古っ!)、
大きくなると卒業ですもんね。
本国フィンランドでは原作も超有名、
この映画シリーズも大ヒットしたので、
映画シリーズは続けたいらしく、
このあとはまたキャストを新たに製作されるようですよ。
この、真っ白お肌のおめめパッチリのまんまる少女たちがとってもかわいらしくて良かったんですけどね~。
でも原作の設定は7~8歳なので(^_^;)
仕方ないですね。
それはともかく、この第三作目。
今までよりさらにちょっとだけブラックが入ってますが、
やっぱりキラキラでフワフワでカラフルであったかい、
期待を裏切らない北欧ムードたっぷりで大満足。
ピンクパステルブルーソフトイエローのお洋服だけでなく、
監獄のような児童施設で着替えさせられる囚人服のような無地のグレーの上下でさえなぜかかわいらしく見えてくる不思議。
そして、今までのシリーズに出てきたメンバーが勢ぞろいで、
みんなで力を合わせて一大プロジェクトを敢行!
(とはいえいつも通りほのぼのですけどね!)
画面を眺めているだけで癒される、
やさしくて幸せな少女のころの夢の中のようなお話。
夏の終わりに、北欧の夏のとびっきりキュートな世界を覗いてみませんか?
公式サイトhttps://www.facebook.com/onneliannelijp


それからもう一本、超おすすめ作品。
来週8月30日公開
「エリカ38」
(C) 吉本興業
こちら、なんと、あの、樹木希林プレゼンツ。
浅田美代子主演、実際に起こった事件をモチーフに、
欲望に溺れ犯罪に手を染める女性の半生を生々しく描いた犯罪エンタテインメント。
去年、惜しまれつつ他界した役者・樹木希林が、
親しい友人である浅田美代子主演の映画を作りたいと自らが動き、
監督・プロデューサーなどスタッフを集め、
キャスティングや脚本のチェックにも関わったほか、
主演の浅田美代子の母親役を演じ、これが最後の日本映画出演作となった
まさに生涯唯一の〝企画”作品。
この実際に起きた事件、2年ほど前にワイドショーなどでもかなり大きく取り上げられていたのでみなさんも覚えているはず。
「出資法違反で逮捕された女性詐欺師」
といってもピンとこないかもしれませんが、
覚えていませんか?
巨額の詐欺をはたらいておきながら、
年齢を20歳も詐称してタイで若い男と豪邸暮らし、
聖子ちゃんカットでミニスカート、
肩をベロリと出した若作りの極みといった様子でテレビに映り、
あっけらかんと「自分は悪くない」と言ってのけたあのオバハンのこと。
犯罪そのものよりも、その姿、その様子のほうが世間をザワつかせていましたよね。
あれです。
あの事件のニュースを見ていた樹木希林が、
「あなたはこういう役をやったらいいのよ!」
と、一緒に見ていた浅田美代子に言ったそうです。
でも、言われた本人は自分のことを一番よくわかっていて、
「やりたいけど、誰も私にそんな役をオファーしないでしょ」
と答えたそうです。
でも、公私ともに45年に渡って親しく付き合ってきた浅田美代子に、
どうしても今までのイメージを壊して代表作を作ってあげたいと思ったのでしょう。
スタッフやお金を集めただけでなく、
キャスティングにも積極的にかかわり、
最後は衣装も自腹で浅田美代子の母親役を演じ、
生涯唯一の企画作で、まさに役者としても最後の作品となりました。
その母親役がまたおいしいところを持っていくんですよねえ!
出番もセリフもそれほど多くはないものの、
ボソッと呟く一言が、さすがというか、ずるいというか、
「ザ・樹木希林の真骨頂」といった感じで、
観ている私がニヤリとしてしまいました。
「浅田美代子が女性詐欺師をやったら面白いと思うのよ!」
と、プロデューサーに声をかけた樹木希林のこの一言から、
一気に大きく動きだした企画。
それが2017年春のこと。
その後、自らあちこち電話をして走り回り、
スタッフを集めて製作をほぼほぼ決定したのちに、
浅田美代子に話したといいます。
「監督はこの人、プロデューサーはこの人に決まったから」と。
そして、翌年夏の撮影にしようかと決まりかけたとき、
「こういうものはさっさとやらないと!」
との樹木希林の一言で、そこから半年も早まり、
2月の撮影となりました。
がんであることを公言もしていた彼女は、
自分の命の時間を計算し、とにかく早くしないとと急いでいたのかもしれませんね。
そして、自分の出演シーンは無事に撮り終えたものの、
映画の完成は見ずに旅立ちました。
最後の最後まで、病室からスタッフに電話も入れながら、
完成を待っていたようです。
映画を愛した「女優・樹木希林」が、
最愛の友人である浅田美代子に最後に贈ったのは「映画」
そしてそれは、友人だから贈ったという内輪の自己満足の世界ではありませんでした。
この映画を観て私が一番驚いたのは、
「女優・浅田美代子」の姿でした。
天性の女優・樹木希林は、友人としてではなく
「女優・浅田美代子」というものを世間に紹介したかったんだなと。
たまに懐かしの映像で出てくる破壊力抜群の歌唱力を持った「元スーパーアイドル」とか、
バラエティで見せる「チャーミングで天然のキャラクター」とかだけでなく、
「ほんとはこの人すごいのよ」と、
見せつけてやりたかったんだなと。
そういえば、よくテレビでは見るのに、
女優としての演技をあまりちゃんと観たことがなかったなあ。
パッと思い浮かぶのはイメージ通りの役柄だった「釣りバカ日誌」でしょうか。
それが今回、「この人、すごいな!こんな上手いんだ!!」
と、ほんとに衝撃でした。
表情、しぐさ、話し方、すべてが浅田美代子本来のチャーミングさと
かわいらしさによるものでありながら、
お金や男やビジネスや、自分が広げた風呂敷のなかで我を失って、
ある意味狂っていく哀しい女の姿を、
けっしてかわいそうじゃなくて不憫でもなくて、
本気で自分は悪くないと思っているような救いようのない犯罪者の姿を、
最後まで魅力的に演じきっているのに正直驚きました。
痛々しすぎて哀愁すら感じてしまうような役柄のはずが、
なぜかピュアで、「ただ愛がほしかっただけなの」とか言いそうな少女のように見えるシーンもあって、
「すごいな、この人」
と思わず呟いてしまった私です。
圧巻は、騙した人たちに囲まれて、配当金を返せと詰めよられるシーン。
ここはまさに背筋がゾクッとするような演技です。
自覚の無い悪女の生々しさがすごい!
このシーンと、
タイで若い青年とラブラブの日々を過ごして穏やかに微笑むシーン。
ここに、樹木希林が見せたかった「女優・浅田美代子」の姿があるんじゃないかなと
私は思います。
観ながら、私も大好きな映画「顔」阪本順治監督、藤山直美主演、福田和子事件をモチーフにした映画。面白いですよ~!)を思い出していました。
観終わったあと資料を読んでいたら、
まさに樹木希林本人も浅田美代子に、
『顔』みたいな役をやったらいいのに」
と言っていたということが書いてあって、
「やっぱり!!」と思ったのでした。
どうしても、世間を騒がすニュースや事件は、
映画人などに「この人で作ってみたい」というような衝動を起こしてしまうものなのでしょうか。
この映画は、ほかの、「ああ、こういう役ピッタリだねー!」と言われそうな女優がやるのではなく、
浅田美代子だからこその作品だったなと、
それはつまり、どうしてもこの役を浅田美代子にやらせたかった樹木希林の、
女優としての、友人としての、映画人としての最後の執念だったのだなと、
観終わったあとしみじみと感じました。
樹木希林がこだわったキャスティングもさすがで、
主人公を悪の道に引きずり込む平岳大木内みどりのナチュラルな悪さは圧巻だし、
主人公に騙される被害者たちもさすがのメンツで見応え有り!
エンドロールでは、実際の被害者の方たちの声も聴けるのですが、
それもまた樹木希林のこだわりだったようですが、
作品にリアルと重みを与えています。
樹木希林がどうしても世の中に紹介したかったこの作品、
そして「女優・浅田美代子」の姿を、
ぜひ、スクリーンで確かめてみてください。
公式サイトhttps://erica38.official-movie.com/


夏の終わりになると、虫に刺される私。
毎年、そのことでも「夏の終わり」を実感することになります。
まんまと今年も刺されました。
お盆明けに、足首&二の腕を。
「今年も夏、終わりかあ(T_T)」
何が嫌って、虫に刺されるとかなり腫れる体質なのもうんざりなんですが、
それよりもこのところ本当にゲンナリするのは、
「虫刺されがなかなか治らないこと、そしてその跡がいつまでも汚く残ること。」
これも歳のせい( ゚Д゚;)!?
風邪もなかなか治らないしね。
腕や顔についた線(寝起きや、長時間デスクやどこかに押し付けていたときの跡など)も、長いこと引いてくれないしね。
一年なんかあっという間だし、
なんでもすぐ新しくなるし、
なんかもうオバチャン、前よりも3倍速くらいで歳をとっているような気がしてきました。
夏は嫌いだけど、季節が過ぎていくのは悲しい。
たしかに、「エリカ38」のモデルになったあの女性のように、
〝若いころの自分”を忘れられずに若作りをし、
自分だけの世界に入りこんだほうがラクなのかもなあ。。。
映画を観ながらそんなことを考えていた私でした。
・・・・せつなっ(/_;)


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