2025年11月5日水曜日

芸術の秋、真っ盛り!美しすぎるイタリア映画はいかが?

こんにちは。
冷房も暖房もいらない快適な季節を満喫!
のはずが、急に気温が下がってしまったので夜ふかししてると唐突に足が冷たくなり毛布をかぶったり、厚手の靴下を引っ張りだしたり・・・
え、冬!?もう冬なの!?
せつないですねえ・・・・
そう、超ハードだったこの夏を振り返ってるヒマなんかありません。
今の私は、観たい映画ばかりの南部さんに休みごとに通ってどうにか気になる映画をぜんぶ観てやろうという闘志によって、珍しくエネルギッシュな日々を過ごしているところ。
前の更新から一か月も経ってしまったのは、もうさすがに言い訳も出し尽くした感がありますが、前にここで私は「インプットしないとアウトプットなんかできない!!」という言い訳をしてしまったがために自分を追い込んでこの秋はひたすらインプットに明け暮れていた。
・・・・・・・としか言いようがありませんね!
・・・・・・・ドヤ顔してる場合じゃないか。
ただ、閉館が決まったピカデリーさんにちょくちょく通って映画を観ていた。
くらいなので。
今はもう毎朝、すでに閉館してしまったピカデリーさんの前を通ると寂しい気持ちになりますが、
最後にバタバタと足を運んで映画を観納めできたので、悔いは無いです。
そしてやっぱり、インプットは必要と実感しました!
何十年かぶりに観た「グランブルー 完全版は、若いころ観たときの『キュートなビジュに良すぎるカラダと無垢な少年のような中身っていう漫画みたいな男性と、地球の裏側で出会って恋に落ちるという漫画みたいなお話』(でも実話)
にトキメいたワクワク感とかではなく、
『ひたすらに身勝手でメンドクサイ男(「少年のような」ではなく目の前でパパを失くした子供のときのまま時が止まっている、ほんとの子ども)に惚れてしまったがために結局振り回されてしまう女の性。』
みたいなものが、徹底的に美しすぎる南イタリアとか南フランスとかの絶景のなかで延々繰り出される映画。(しかも絶景すぎて、みんなイイ男に見える。)
に感じてしまったのが軽いショックだったし。
いや、めっちゃ好きだったんですよ!
30年前は!!!!!!
・・・・・・やっぱ、歳。とったってことなのかな・・・・。
好きな映画だったはずが、時間がたったというだけで、こんなに印象が違うとは!
あまりにもショックだったので、観終わってすぐに仲良しの南部興行スタッフTさんに連絡。
「やばい。ヒモに振り回されてキャリアを捨てる年上女の悲哀、に見えた!怖い!」
「わかるー。身勝手な男のロマンを綺麗な海の映像とともに見せられてる感」
よかった、私より若いTさんともちゃんと共感できました。
ふだん、「我々、中身は中2だよね!」なんて言いつつも、結局のところちゃんと歳を重ねて大人の女になっていたようで。
30年前は魅力的に見えていた「自由でつかみどころがなくて、私がいなきゃこの人は!」みたいなタイプは今だと普通に「大人になれない身勝手な男」に見えるようでした。
良かった、なんだかんだ言って成長してたのね、私たち!!
ただただ無駄に歳を重ねただけじゃなかった!
そして一つだけ言えることは、「完全版なんてなくていい!!」
たぶん、どんな映画も、最初の興行のときに上映された版が一番いいんですよ。
ディレクターズカットとか、ナントカエディションとか、完全版とか、マジでいらん!!
その最たるものが「ニュー・シネマ・パラダイス」ですけどね。
奇しくもこちらもイタリア映画。。。
そもそもイタリア映画って、名を成した老人が美しすぎる景色の中で過去を振り返る系(そこには必ず初恋の美女とか別れた女とか出てくる)の映画が多いんですけど。
こういうのばっかだよねー!と言いつつ、なぜかその美しすぎる景色が観られるってだけでもイタリア映画はついつい観てしまうし観たいと思っちゃうのが不思議。
さすが観光立国。
さすが女好きの国。
ちなみに、めちゃくちゃちなみになんですが、今週末から公開の「パルテノペ ナポリの宝石」も、そういうイタリア映画!
これについてはこのあと書くので置いといて。
とにかく「グランブルー」にしろ「ニュー・シネマ・パラダイス」にしろ、最初のバージョンが一番!天才!あれでいいのよ!
やっぱり映画って、最初が肝心。製作会社とか配給会社が、本気でお金を稼ぐために知恵を絞って、大衆に受け入れられやすくてしかも大ヒットさせるためにあのてこのてで画策するんだから、それで大ヒットしたり評価されたりしたのであればそれが一番てことなんですよね。
腹八分目くらいでいいんです。「え。もう終わり!?」くらいで。
まあ、好きなものゆえについ全部、なんでも観たくなっちゃうのが人間の性なんですけどね。私も好きなものは全部知りたい全部観たい自分が知らないのなんて許せないという強欲タイプなので、「ニュー・シネマ・パラダイス」に至っては、高校生の時に観て大好きな映画だったので、大人になってからディレクターズカット版が公開されると知って大喜びで銀座のレイトショーに行ったんですけどね。
・・・・・オリジナル版より1時間近くも長い版だったけど、
足された1時間近く全部いらなかった。
・・・・・・・・寝たしね。(寝たんかい)
いや、これだけ書いておいてなんなんですけど、私、「ニュー・シネマ・パラダイス」「グランブルー」も大好きなんですよ!?マジで!!
ただみなさん、「ニュー・シネマ・パラダイス」「グランブルー」を人にすすめる場合は絶対に2時間の劇場公開版にしてくださいね。完全版じゃなくていいです。
どの映画も!!ですけど!!とにかく最初のが一番!!
・・・・・で?なんだっけ?てか、これ、まだマクラか!!(マクラ→落語などで本題に入る前の短い話。)
なんだー、まだまだ話したいことあったのに!!
今日、マクラだけで終わってもいいですか?(ダメです。宣伝しないとね。)
ピカデリー『56年ありがとう上映』で観た「ロボットドリームズ」で号泣したこととか、ルミエールで観た「キムズビデオ」が面白かったのに気が付いたら寝てたこととか(寝たんかい)、
当日の朝まで迷って迷って迷った挙句、結局必死で運転して洋野町まで行って「コット、はじまりの夏」を観てきたこととか(行ったんかい)→参照:盛岡中劇オフィシャルブログ: 復活しました。みなさん、オリバー観ましたか?
いろいろネタあるのに!
「インプットするのに必死で、アウトプットする時間も体力もなくなる」という本末転倒とはまさにこのこと。
なんのためにインプットしていたのか・・・・
何事も、バランスが大事ってことですね。
しかも、夏に続いて束の間の秋もがんばりすぎたせいか、今度はギックリ腰再発。
もう、なんか終わってますね。
ものぐさのくせに自分のやりたいことは全部やらなきゃ気がすまない性格は変わらないけど、もうそれをやるには体がついてこない。
・・・・哀しいお話になりました。
ただ、これだけ言わせてください。
「コット、はじまりの夏」!良かった!!(今回、初見。)
気になってはいたものの南部興行さんでの劇場公開時に見逃していたので。
これ、すでに観れていたら洋野町までは行かなかったかもしれないので、前に見逃していてよかったと思いました。
洋野町の善映館が、すごく素敵だったので。
あそこで観られたのがほんとによかった!

オープニング、どうも不穏な空気だし、なんだか胸が苦しくなるような嫌な感じがしてどうしようかと思ったんですが。いや、これはイギリス映画(この映画はアイルランド映画ですが)によくあるやつ。人間の描き方が生々しすぎるやつ。
でもそこからの、静かだけど丁寧な、子どもの目線での田舎の日常と心の解放と小さな希望。
いつまでも大事に心の中にしまっておきたい映画でした。
そしてそれを観たのが洋野町の善映館というのが大正解。
前に見逃してた自分、グッジョブ!



この、わざとじゃなくてただひたすらにそのままな「ザ・昭和」!!
娯楽の少ない小さな街で、人々の心を楽しませ続けてきた手作りの劇場。
素敵でしたよ~!!
友人がやってるイベントなので遊びに行っただけなんですけど、洋野町最高!
ラーメンはおいしいし、野菜は安いし、楽しかった!
善映館はふだんは開放していないのですが、たまにイベントをやってるみたいなので、映画ヲタクのみなさまはぜひいつか訪れてみてくださいね。
友人に、「来年も『ひろののシネマ』やってね」と言っておきます。
運転、自信なかったけど意外といけました!
高速怖いので下道だけど!
グーグル先生のナビに従って行ったら2時間ちょっとでしたよ。
途中、ガチ山道でどうしようかと思ったけど!(冬はやめましょう)


さて、ここからが本題です(!?)。
え?なにか?いつもこんなもんですけど?
年齢と体力の低下に逆らえず、更新頻度が落ちてきただけで、中身は同じ。
夏休みとかのお客さんが増える時期だけまともな劇場スタッフの仮面を被って普通の文章書きますが、その時期が過ぎたらそもそもの濃ゆ~くて長~いヲタクブログに戻るので、のんびりと長い目で読み流してください。
あ、またやってるな。くらいの感じで。
隣の犬が吠えてるな。くらいの優しい気持ちで(犬?)。
気がついたら、あんなに楽しみにしてた「ブラックバッグ」が公開になって上映終了してたし(ほんとにごめんなさい。緊急上映になったうえに、作品がパンパンで早めに終わってしまいました。。。面白かった!ソダーバーグあるあるで、何回か観るとさらに面白い!けどここで面白さを語る前に終わってた!)、
新しくオープンしたフォーラムさんのスッゲー音響システムで「鬼滅の刃」でも観よっかなーと思ったけど当日ギックリ腰で断念。
ていう残念な日々。
そんななか、なんとか観たし、なんとか紹介も間に合いそうなのがこちら。
「パルテノペ ナポリの宝石」
(C) 2024 The Apartment Srl - Numero 10 Srl - Pathe Films - Piperfilm Srl
上のほうで書きましたけど、絵に描いたような「ザ・イタリア映画」
南イタリアの絶景、超絶美女、印象的な音楽、決して楽しく幸せだけではなかったけど素晴らしき哉人生!みたいな。
イタリア人男性は、女好きだよねえ!
そしてイタリア人監督は、初恋とか昔の恋人(美女)とか、振り返りがちだよねえ!
「ニュー・シネマ・パラダイス」然り、2年前に上映した「離れ離れになっても」然り。
この作品も、主人公が超絶美女なのは当然として、
景色、色づかい、街並み、衣装、さらに家具から小物に至るまでとにかく美しい!
でもひたすら女性礼賛の映画なのかと思えばそうでもなくて。
主人公パルテノペが生まれた1950年からのイタリアの歴史的背景やナポリの大きなお祭りの様子、なんかをそれとなくちりばめつつ、本人はいたって素直でかわいらしい女の子なのにただただ美しすぎるがために周囲を振り回してしまったり波立たせてしまったりするせつない運命に翻弄される姿が、
抜けるような青い空と降り注ぐ陽光、切り立つ断崖、真っ白な壁と高級そうな家具たちをバックに映える映える!!
(C) 2024 The Apartment Srl - Numero 10 Srl - Pathe Films - Piperfilm Srl
とはいえパルテノペちゃん、自分が美しいことを知っているので、ついつい誘惑しちゃったりするしね。わかるわかる、ついうっかりね!(?)
思わせぶりなこと言っちゃったりするしね。そうそう、やっちゃうよねー!(?)
・・・全くモテたことのない私にはポカーンとしちゃうくらいのモテテク(?)満載なので、若いこれからの女性たちは大いに参考にしていただいて。
私?私はもういいです。
そういうの疲れるので。
絶対に実際に会うことは無い(残念な私の姿を見られることは無い)と決まってる推しを一方的に愛でるだけでいいので。
哀しいかな、いつの間にか「会いたい」より「見られたくない」が勝っちゃうようになるんですね。
これが、ザ・オバチャン。
まあ、そんなこんなでとにかく会う男性会う男性すべてを虜にしちゃう絶世の美女(しかも意味わからんくらいスタイル良すぎ)が、ときにその美しさを武器に、ときに美しさに邪魔されながらも激動の時代を泳いでいく姿が、もうなんなら清々しい。
ええ、そうです。私、美しいですけどそれがなにか?
もうね、美しい人はそれでいいのよ。
バァーン!と美を全面に打ち出して、ドカーン!どうだ!とばかりに出し惜しみしないで美をふりまけばいいのよ。
そしてイタリア映画はとにかくいろいろ美しければOK!
眺めてるだけで癒されるので!!
監督はアカデミー賞外国語映画賞を受賞している巨匠パオロ・ソレンティーノ
製作と衣装にサンローランプロダクションが入っているので、衣装の美しさや全体の質感に高級感があるのも納得。
とはいえイタリア映画にありがちな、たまにいきなりヨクワカンネーシチュエーションになったりもするし、男性がとにかく女好きだったりするのは当たり前なのかどうなのかわかりませんが、さすがラテン系としか言いようがありません。
そんなところもまたイタリアの眩しすぎる陽射しと陽気さの前には「ま、いっか!」となるのはなぜなのか。
それがイタリアなのさ。
そのうえで、突き抜けた明るさと美しすぎる映像と、それだけじゃなくてせつなくリアルな人間模様のコントラストが絶妙で、最後は寂しくもあたたかいという不思議な魅力を持った映画です。
ああー、イタリア行きたい!!
いや、私自身は、ベネツィアで従業員用の簡易ベッド(しかも金髪の髪の毛がたくさんついていたので使用済みのまま)に泊まるハメになったり、レストランでぼったくられたり、
ローマで同室だったアメリカ人の若い女の子が夜中に部屋に帰ってきて泣いていたり(?)そんな思い出しかないのでもうイタリアには行かないと決めてるんですけど。(貧乏旅なので仕方ない)
そんな私でもイタリアに行きたくなる映画でした。
あ、そうか、ナポリは行ってないからいいかも!
それにイタリア人男性は、こんなチンチクリンな私にも「チャーオ!ゲンキデスカー?」とか「イッパイノミマセンカー?」とか声をかけてくれる優しい人たちなので、チャライけど嫌いじゃない。
チャライけど優しい女好きイタリア男子たちと、美しさをもてあまして結果自分がそれに振り回されちゃう美女による、なにがなんだかとにかくいろいろ美しすぎる人生賛歌。
結局私、嫌いじゃないんですよね、イタリア映画もイタリアも。
いま海外旅行も高いので、この映画を観て、気持ちだけでもイタリア旅行してみては?


さてさて、今年度の「午前十時の映画祭」メインといえる「七人の侍」3週間上映も終わるということで。
©TOHO CO., LTD
よかったですねえ~!
やっぱり「七人の侍」は良い!
すごい!!
最高ですね。
映画ヲタクを自称するなら絶対にスクリーンで観ておきたい一本。
若い人もわりと観に来てくれていたのは嬉しかったです。
中学生男子は「すっげー面白かった!話が『ローグワン』(スターウォーズのスピンオフ)だった!」と言ってましたけど、正式に言うと違うよ?
「七人の侍」へのオマージュが「ローグワン」ですよ?
ディズニーが公式に発表しているのでほんとです。
などとついつい説教してしまった映画ヲタクのオバチャンがここに。
ほっときゃいいのに、言わないと気がすまないんですよね。
めんどくさいですね、ほんとに。

そして今月、オアシスがまた中劇に降臨します。
「オアシス|ネブワース1996:DAY2 Sunday 11th August」

ネブワース?またやるの?って思いました?
なんとこれ、前にやったのとは別日の映像なんです。
復活、からの来日公演と、いま話題のオアシスですが、やっぱりいいよね!
私ら世代だけが懐かしがってるわけじゃないみたい。
古くないし、カッコいいし、曲も音も声も存在も、やっぱり特別。
この宣材写真にもありますが、
「あまり覚えちゃいないが、絶対に忘れない」
・・・・・ってなにーーーーー!!??どゆこと!?リアムーーー!!
もうこの一言だけで、クレイジーすぎて最高にオアシスすぎてやっぱり大好き!ってなりました。
観る。絶対に観る。楽しみ!
みなさん、また一瞬、すべてを忘れてあのころに戻りましょう。


というわけで、無事、映画の紹介もできてひと安心。
心配なのはクマくらい、の盛岡です。
もうクマさん、市役所とか岩手銀行本店とかにまで出てきちゃって大変ですよ。
私なんか、お使いに出た時にまさにクマが立てこもり中の岩銀本店の前を通りましたからね。
テレビ映ってたかもしれない。
なんでしょうね、クマさんも市役所に何か書類でも出しに来たのかな?それとも口座作りに岩銀に?
私が子供の頃は、岩手公園に動物コーナーがあって、そこにクマとかクジャク(?)とかシカ(?)とかサルとかいたんですよね。
そのころ、岩手には動物園は無かったので、そこが唯一の動物園みたいな。
・・・・え?あったよね!?私の気のせいじゃないよね?
いたよね!?熊!!
たしか実家に、そこで撮った写真があったはず。今度探そう!
同世代のみなさま、覚えている方がいたら教えてください。
「たしかに岩手公園にクマ、いたよね」って。
いや、それはどうでもいいけど、とにかく県庁所在地の官庁街のど真ん中に当たり前に出てくるとこ見ると、もうクマさんは山にいるものという概念じたいひっくり返さないといけない時代なんですね。
自動ドアはクマ対策で手動に、小学校はお迎えに。
いや、手動になったところで体当たりされたら終わりだし、迎えに行ったところでいざクマに遭ったら守れるわけでもないけどね!
ほんと、いろいろあります。
クマがガオー!と襲ってくるなんて、「ゴールデンカムイ」のなかだけの話かと思ってましたけど。
と、まさに今、ドラマシリーズの「ゴールデンカムイ」を夜中に見続けてる私なのでした。
実写映画版の新作、楽しみ!
って、なんの話?
クマね、
大丈夫です、中劇はビルの5Fなので。
さすがにエレベ-ターまでは乗ってこないよね?
・・・・・・え?いや、わかんないけど。
前の古い中劇だったら、路面店だったので危なかったけど。
これね。

それにしても家の近所にも普通に出てますからね、みなさん、くれぐれもクマにはお気をつけて。
→このセリフがギャグでもおおげさでもないのがすごい。


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/