2023年12月28日木曜日

年末のご挨拶・2023

こんにちは。
びっくりすることに、今年も残すところ1週間を切ったそうで。(ひとごと)
あんなにいつまでも暑い日が続いたのに、
ちゃんと冬が来てちゃんと寒くなってちゃんと雪が降って、
そしてちゃんと暦は年の瀬になっていくんですね。
去年の年末なんて、ほんの先月くらいの気がしてます。ほんとに。
あーあ、1年なんて一瞬だー!!!!!
〝あっという間”という表現すらまだ足りない気がしてきたオバチャンの戯れ言です。
え?年賀状?
・・・まだやってませんけど何か?
大掃除?
・・・そもそもやる気ありませんけど何か?
そんな感じで、生まれつき女子力皆無の私なので年を重ねたからといってそれが上がるわけございません。
だって持ち合わせていないんだもの!仕方ないじゃん!!
この生きにくい世の中、せめて自分にだけは素直に、無理をさせないようにメンタルの安定を心がけて過ごしていきたいものです(´ー`)
私の場合はあまりにも好き放題しすぎるので、少し無理しろとも言われていますが。

というわけでいよいよ今年も終わりなので、
年末年始の営業のご案内です。
映画も興行ですからね、正月休みなんてありません。
稼ぎどき?・・・・・・昔はそうだったかもしれませんけどね。
お店がみーんなお休みで、年末年始の町は真っ暗だった頃。
私が子供のころのお正月は、町も暗いしコンビニなんて無いし、
民放テレビ局は2局しかなくて、
インターネットもケータイも無いから当然サブスクだって無い。
レンタルビデオすら私が小学校高学年くらいになるまでは一般的ではなかったんですから。
だからやっぱり映画館に行きましたもんね。
子供向けの東映マンガ祭りとかはもうすでに観てしまっていても、大人のやつにも連れていかれたもんです。
小学1年生とかなのに、百恵ちゃんの映画と、さだまさしの弟(?)の映画の二本立てとか(?)
内容は全然覚えてないけど。
もう少し大きくなるとジャッキー・チェンとか角川映画とかも観ましたけどね。
ハリウッド映画デビューは小3の「E.T.」です。
お正月に父親と弟と観に行って、父親がずーーーーっと寝ていたのを覚えています(-_-)
お店はみんな閉まってて道路は真っ暗だけど、
映画館通りまで来ればキラキラでした。
街灯も明るくて、人がたくさんいて、いろんな映画をやっていて、観終わったらおみやげにドーナツ買って帰るんです。
良き時代でした(´ー`)
・・・って、誰が昭和だよ!?
いや昭和ですけどね。しかもどまんなかの。
ていうか、え?なんの話?
古き良き昭和の時代の、正月の映画館通りの話です。
いまはもう、年末も年始もお店やっててなんだっていつも通りに買えるし常に町は明るいし、
なんならもう〇十年も年末年始を映画館通りで迎えている私でした。
「良いお年を~」って挨拶した数時間後にまた「明けましておめでとう!」の世界。
それが映画館業界。それがサービス業。
・・・・・くわばらくわばら。

そんなこんなで2023年の年末の中劇です。
今の時代は、私が子供のころと違っていろんな過ごし方があるので、
正直、映画館はそれほど混んでいません(*_*)
なので、大晦日と元旦だけはちょっとだけ上映回数を減らして映画館スタッフもゆっくりさせてもらってます。
そこの数回だけお休みさせていただきますが、
完全な休日はありませんので、あとはしっかり、がっつり、営業しますので、
テレビに飽きたら、外の空気を吸いたくなったら、
酔いを醒ましたくなったら、
子供が「ヒマーー!!」などと騒ぎだしたら、
ぜひ映画館通りへお越しください。
昔は、正月はとにかく退屈で映画館に行ったもんですけどねえ。。。
〇オンもなかったし、〇ウンドワンとかもない。
カラオケボックスもまだありませんでした。
映画館しかやってなかったんですよ。
今は家を出ずに、永遠にサブスク観ていられるんですもんね。。。
いや、わかる。わかるけども!
着替えもせず化粧もせず、次から次と見たいもの見ていられる。
わかるよ!
でも、新作の映画だけは映画館で観てください!!
今年も中劇、ささやかですがお子様にお正月のお楽しみをご用意してお待ちしておりますので、みなさまお誘いあわせのうえ、映画館に集合ですよ!!


「スパイ×ファミリー CODE:White」
(C)2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 (C)遠藤達哉/集英社
12月29日(金)、30日(土)
8:40/10:45/12:50/13:45/14:55/17:00/18:10/19:05/20:15
12月31日(日)
8:40/10:45/12:50/13:45/14:55/17:00
1月1日(月)
10:45/12:50/13:45/14:55/17:00/18:10
1月2日(火)~
8:40/10:45/12:50/13:45/14:55/17:00/18:10/19:05/20:15


「ひつじのショーン ムービーコレクション」
①『ウォレスとグルミット ベーカリー街の悪夢』+『ひつじのショーン~クリスマスの冒険~劇場公開版』
© Aardman Animations Ltd 2008
12月29日(金)、30日(土)、31日(日)
8:50/12:30
1月1日(月)
12:30
1月2日(火)~
8:50/12:30


「君たちはどう生きるか」
(C)2023 Studio Ghibli
15:50


「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった」
(C) 山口悟・一迅社/劇場版はめふら製作委員会
21:10
*12月31日は休映
*1月1日(月)のみ19:05
*1月4日(木)終了


「カサンドラ・クロス」
Images Courtesy of Park Circus/ITV Studios International Distribution 
10:05
*1月4日(木)終了

☆どの作品も、1月5日から上映時間が変わります。


という感じで、この年末年始も中劇らしく、素朴で、騒がしくない、田舎のおばあちゃんちのようにあたたかい(?)映画館でお待ちしております。
一つだけ残念なお知らせが。
昭和の銭湯みたい!とか、牛乳の販売機!?とか、安くて助かる!とか、いろいろと言われて大人気だった中劇の顔だったあの、お菓子の自動販売機が撤去されてしまいました・・・(/_;)
時代の波です。
寂しいですねぇ・・・・。
近所の本屋さんもコンビニもドラッグストアもなくなり、
とうとう中劇のお菓子の販売機まで・・・!!
もうロス!いろいろロスです。
でも、ポップコーンは絶賛販売中!
しかも塩味には今、キャンペーン中で無料で味変パウダーをお付けしてます♪
めんたいマヨ、バターしょうゆ、コーンポタージュの3種類。
ふつうのポップコーンに飽きたらこれ、試してみてくださいね!
実はこのご時世でちょっぴり値上げをさせていただいた中劇のポップコーン。
スタッフみんなで申し訳なさいっぱいでいつものてんこ盛りをしていたところなんですが、
先日「スパイ×ファミリー」を観に来た中学生男子に
「やべ!ポップコーンマジ安い!ジュースももらえたし、中劇、神!!」
と言われ、ホッとしたばかりの我々。
そう、学校で配られた中劇の割引券や、中劇公式サイトに載ってる割引券を使うと、
お子様にミニジュースをプレゼント中。
しっかり者のママさんたちにも「中劇はコスパ良くて助かる!!」と言ってもらってます。
この、値上がりラッシュに増税、子育て世帯に厳しすぎる異次元の少子化対策(異次元の少子化拡大対策だと思ってます)で頭を抱えているみなさま、
少しでも節約しつつ、それでも子供の楽しみは取り上げずになんとかこの冬休みを乗り切ってください。
混雑具合は、中劇公式サイトからチェックしてもらえれば大丈夫。
土日でも席がないほど混んではいませんし、
毎回しつこく言ってますけどたいていの映画は、
午後の遅めの時間になるほど静かでゆったりご鑑賞いただけますので夜がおすすめです。
せっかくの冬休みなので、少しくらい帰りが遅くなってもええじゃないか!
ご家族で、カップルで、ゆっくりと映画を楽しんでくださいね。

そんなわけで、たくさんのお客様に支えられ、
今年もなんとか一年、無事に営業してまいりました。
いろんなことがありましたが、とにかくスタッフみんな元気で、
そこそこいい感じの映画を、ぼちぼちいい具合のスケジュールで上映できるようになってきたなあと感慨深くしみじみとスタッフ同士で語り合ったりもできるようになった中劇です。
それが一番うれしいですね。
「こんな映画しかやれないのかよ!終わった・・・・(/_;)」
などと自暴自棄になったこともあったくらいの昔の中劇。
・・・・・よくがんばったなあ・・・(´ー`)
来年もがんばりますよ。
映画ヲタクの皆様(最大級の褒め言葉です)が、足繁く通ってくださるおかげで、
中劇はどんどんイイ感じの映画を上映できるようになったのです。
来年も、その先も、ぜひぜひ中劇の背中を押して、いや〝推して”いただければと思います。

それでは来年もスタッフ一同
より一層精進してまいりますので、
引き続きご愛顧のほど
どうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様、良いお年をお迎えください。
来年もいろんな映画を楽しんでくださいね!


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/




2023年12月15日金曜日

いろいろやってる12月。「スパイ×ファミリー」も始まります♪

こんにちは。
いろんな意味で、とても年末とは思えないほど静かな2023年12月です。
もうあと半月で今年も終わり。
大掃除どころか年賀状にも手を付けていないし、
なんならクリスマスだってできればこのまま知らんふりしてスルーしたいくらいに現実逃避中の私です。
劇場も、とても静かで。。。。
いや、良くない!!
映画館が静かなのは良くないんですけど!!
毎回、夏休み冬休み映画が始まる前のこの時期は、静かでも仕方ない。
誰かが言っていました。
「それは、高く跳ねるための準備期間だよ」と。
・・・・・は?
まあ、そういうことにしておいてください。
去年はトム・クルーズ大先生のおかげ(「トップガン マーヴェリック」)でなんとか年の瀬を盛況に(見える程度に)乗り切った中劇でしたが、
一応、今年の冬は「スパイ×ファミリー」がありますからね!!
いま、大人も子供も夢中になってるスパイ×ファミリーです。
「スパイ×ファミリー CODE:White」
(C)2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 (C)遠藤達哉/集英社
TVシリーズ、私も見てます。
これ、めちゃくちゃ面白いですからね!
舞台が外国(架空の国ですがヨーロッパ。東欧からロシア方面のようです)、
そして登場人物が全員外人(外人?という言い方が正しいかはわかりませんが、ストーリーの政治情勢的な感じとか、肌の色や人々の名前からするとドイツやロシアあたりのゲルマン系かなと思います)っていうところからも、
なんだかちょっとワクワクしませんか?
私と同世代の皆さんには「ルパン三世みたいな感じ!」と言えばわかりやすいかも?
あの、「ルパン三世」シリーズのおしゃれさと面白さは革命ですからね。
〝子供向けじゃなく、思いっきり大人向けに作られているのに子供が見てもめちゃくちゃ面白い”っていうのが共通点。
ポケモンやドラえもん、クレヨンしんちゃんなんかは、『映画館に子供を連れてきた大人が一緒に観ても面白い』のが特徴であり、ヒットの要因だったんですけれど。
最近は、『鬼滅の刃』『呪術廻戦』、そしてこの『スパイ×ファミリー』と、
ストーリーも世界線もものすごくしっかりしていてそもそもが大人向け(ジャンジャン人が殺されて、しかも首が飛んだり血の量がハンパなかったりと容赦ない表現だったりする)で、
『大人の人気が高いものをアニメ化し、子供が観ても面白い作品』がヒットの要因になってきたようです。
それらのアニメの放送時間はどれも深夜ですもんね。
でもどれも、いま流行りの動画配信サービスで全話一気に見ることができる。
それで、大人も子供も好きなときに好きなだけ見られるという。
「なんか面白いらしい」という噂を聞きつけてから、
「あぁ~!録画しておけばよかった!」とか、「レンタル屋に行くのめんどくさいなあ」とかいう煩わしさをスッ飛ばして家にいるままパッと1話目から見られちゃう。
・・・・・・便利。超ーーー便利。
かくいう私も、先般の『鬼滅の刃』から今回の『スパイ×ファミリー』まで、
いつもお世話になっているアマゾンプライム様で全話チェックしたくちなもので。
『スパイ×ファミリー』なんて、あっという間に全話見ちゃいましたよ。
だって面白いんだもん!!
いやぁ~・・・まず、西側のスパイである主人公ロイドさんが、とにかく凄腕なんですがイケメン超イケメン。それ大事。
そして、その彼の任務のために偽装結婚する女性ヨルさんが、ぽや~っとした天然なかわいらしい女性・・・・かと思いきやこれまた凄腕の殺し屋。
この二人、お互いにスパイと殺し屋であることは知らないままなんですが、
そこにまた偽装家族の娘役として迎えられた少女アーニャちゃんがなんと超能力者で相手の思っていることがわかってしまう能力を持っていたため、
このアーニャちゃんだけが、両親役の二人がスパイと殺し屋であることを知ってしまうという展開。    
・・・ね、もうこれだけで、気になってきたでしょう??
だから、マジで面白いんですよ!!
今回の劇場版では、このヤバい家族がなんと家族旅行に!
そして世界の命運がこのかりそめの家族に託されてしまうー!!
という、完全新作オリジナルストーリー!!!
原作者(遠藤達哉)が監修もキャラクターデザイン原案も手掛けているので、
原作の世界観も魅力も一切失わずにアニメ化されているのもこのシリーズの人気の秘密。
いや、映画は映画館で観てくださいよ( ゚Д゚)!?
頼みますよ、マジで!!
配信に上がるまで待とうかな~、なんて言わないでくださいよ!
だってさ、こういうやつって必ず誰かが喋りますから!
人が集まりがちなこの時期、友達やら同僚やら親戚やらの誰かが言いますよ!
なんなら子供があっさり言いますよ、オチとか!重要事項を!
じゃなかったら「まだ観てないの?めっちゃ面白いから観たほうがいいよ(ニヤリ)」とか、ドヤ顔して言ってきますよ!
だからこういうのは早めに観てしまうのが正解。
家族で観るのにも、デートで観るのにも大満足な一本。
ぜひ大画面でお楽しみくださいね♪
配信サービスは、劇場版を観る前にテレビシリーズから観ておこう!とか、
なんか流行ってるらしいけどほんとに面白いのかな?ってときにこっそり見てみる、
とかにはうってつけです。
今回も、子供にせがまれたから冬休みに行こうかな~・・・と思ってる親御さんたち、
とりあえずテレビシリーズの1話目だけでも見てみましょうか?
たぶん、自分から「えっとー・・・このまま2話目、見ようよ?」
って言うことになると思いますので、お時間に余裕のある時に見始めてくださいね。


さてさて、現在上映中の作品のほとんどは「スパイ×ファミリー」の公開に合わせて終了になりますので、気になってたけど観てないものがあったらお急ぎください。
「ポッド・ジェネレーション」もよかったですよ。
© 2023 YZE – SCOPE PICTURES – POD GENERATION
いろんなことを考えさせられるSFドラマ(?)。
近未来のニューヨークでは、AIが家の中のいろんなことを仕切ってくれる。
仕事が楽しい女性はバリバリ働き、このままどんどん出世していきたい・・・
けど・・・・・。
パートナーとの幸せな生活の先に、子供をどうするかの問題が。
そこで、持ち運び可能な卵型の〝ポッド”を使った妊娠を検討し始めるー。
これは近未来でなくとも、現在の働く女性と同じ、時代も国も飛び越えた共通の悩みの一つ。
いつだってどうしても、妊娠・出産・育児が、働く女性の肩に、未来に、重くのしかかってくるんですよね。
命を授かり育てていくことはとても素晴らしくて大事なことですが、
その負担は特にこの日本では女性にばかりかかってしまっているのが現状。
いくらイクメンブームといってもね。
ウンチのときはおむつ替えないし、休みの日にたかが一日一人で子供と過ごせない、
そのうえ保育園の送り迎えだけやって「イクメン」面されてもね!
そしてどんなに政府が男性の育児休暇を利用しろと言ってもさあ!
周りの目を気にしてなかなか取れないのが現実だし、
取ったところで子供の世話もせずゴロゴロ昼寝してるようじゃ取った意味ないし!
結局、女性だけがおなかの中に10か月も大切な命を抱えていなきゃいけないことも、
生まれてからも赤ちゃんの世話は母親がいなきゃ回らないことには変わりはないし、
そのために女性が仕事や家事や育児やいろんなことをやりくりしてかなきゃいけないことには変わりないんですから。
まったく、何が男女平等だよ!!
今のこのご時世だってイクメンだなんだって騒いでおきながら、
結局は家事も育児もすべて妻にまかせて子供のおむつも替えたことないような〝ド昭和”のおっさんたちが知ったような顔して「女性も男性と同じように働けばいいよ!ジャンジャンやんなよ!でも家事も育児もちゃんとやってね♪」なーんてバカみたいなこと言ってるだけですからね。
家事も育児もお前がやれ(-"-)!!
相変わらず、家事も育児も女性にやらせながら、仕事だけは男女平等だからしっかり働いてね!って言ってるだけ。
それなのに女性はなかなか出世できませんからね。
ま、おうちで家政婦さんやベビーシッターを雇えるセレブな人たちは出世するほど働けるかもしれませんけどね!
世のなか、不公平にもほどがある!!
・・・・え、どうした?何かあった?
・・・・みたいなことを考えながら没入した作品。
あ、コメディですよ?
私は政治や世の中なんかのことを深く考えながら観てしまいましたが、
クスクスと笑いながら、大きく共感もしながら楽しめる映画です。
このお話、なんとあの一世を風靡した(今も最新型が人気らしいです)『たまごっち』からインスピレーションを受けたそうですよ。
なるほど!!
懐かしい!やりましたね~!
ピピピ・・・!と呼ばれて、ごはん、うんち、病気・・・。
ちゃんとお世話しないと死んじゃうの。
人間も、あれで赤ちゃん産めたらずいぶんと、仕事も家事も、そもそも女性が暮らしていくのもラクだよね・・・!
まあ、産まれてからは「忙しいからちょっとポッドに入っててね」っていうわけにはいきませんけどね。
赤ちゃんがおなかの中にいる10か月の間に、女性は心も体もお母さんになる準備をすると言いますしね。
たしかに、おなかのなかにいた実感がないと、ポッドからいきなり出てきた赤ちゃんをどうしたらいいかわかんなくなりそうです。
そうなってくるとまた別の問題がでてきそうだし・・・
っていうか、だから男性には子供を産み育てる実感が無くて、妊娠時も出産後も役に立たないのか!!(→言い過ぎ)
・・・という感じで、なかなかにみごたえのある、それでいて遊び心満載の、面白い作品でした。
何に憤っているのか自分でもよくわかりませんが、税金、政治、物価高、推しの界隈、世の中・・・昨今のさまざまな事象にどうもイライラが抑えきれなくなってきた私なので、
あらゆる不満をここでぶつけてしまったようです。
私のようにここまで深く考えなくて大丈夫なので、
観ようかどうしようか迷ってた方、ぜひ観てみてください!!
→こんなんで観る気になるかどうかは別問題。


それから「コンサート・フォー・ジョージ」
© 2018 Oops Publishing, Limited Under exclusive license to Craft Recordings
毎日、場内から漏れ聴こえてくる音が心地よい!
それこそそこだけクリスマスのような年末のような贅沢感!
生前のジョージ・ハリスンと交流のあったたくさんのアーティストたちが、
ジョージのためだけに集まって催された特別なライブ。
ビートルズなだけに、知ってる曲も多いし、なにしろ出演者がゴージャス。
エリック・クラプトンが出てくるとやっぱり「おぉ!!」ってなるし、
ポール・マッカートニーリンゴ・スターもそろってるんだから、亡くなってる人をのぞけばもうビートルズじゃん!!(!?)
え、すご!
なんか年末って、コンサートとか行きたくなるじゃないですか(?)
誰かのライブでもいいし、全然わかんないけどオーケストラでもなんでも。
なので年末にピッタリの映画です♪
・・・適当すぎるって?
いやだって、ど真ん中世代じゃないので、知ったかぶりでは書けないですからね!
それでなくてもビートルズなんていまだに誰でも知ってるくらいにメジャーなうえに、
熱狂ファンもたくさんいる鉄板コンテンツですからね。
身の程をわきまえて、私みたいな素人でも楽しめる、詳しくなくてもその場の空気と音楽と和やかでいてゴージャスなスペシャルなショーに、気軽に足を運んでくれるといいなと思った次第。
そこに集まったすべての人の、ジョージへの愛に満ちた奇跡の一夜に酔いしれてください。

午前十時の映画祭「ブラック・レイン」もぜひ。
TM & COPYRIGHT © 1989 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED
「エイリアン」「ブレードランナー」そして「グラディエーター」「ハンニバル」と、
その時代ごとに世界中を魅了する作品を発表してきた巨匠リドリー・スコット監督1989年の作品。
本格的に大阪ロケを敢行し、
「危険な情事」「ウォール街」で大ブレイクしたばかりのマイケル・ダグラスを主役に据え、
その部下には「アンタッチャブル」で一躍スターの仲間入りを果たしたばかりのアンディ・ガルシア
そして高倉健松田優作と日本を代表するスター俳優競演で製作されたスケールの大きなクライム・アクション。
松田優作の遺作としても有名ですが、ハリウッドクラスの大規模クライムアクションを日本で撮影したというのがそもそもすごい!
ほんとに日本??って思っちゃうくらいに激しいアクションを街なかで繰り広げるので観てるほうが心配になりました。
思わず目を背けてしまうようなシーンもありますが、PG -12なので中学生でも観られるところがまたハリウッド映画の醍醐味です。
先日、北野武監督の「首」を観たかったけどR-15なのでダメだったと残念がる中学生男子がこの「ブラック・レイン」を観に来て、
「めちゃくちゃ面白かった!!こういうの、また観たい!!」と言っていました。
いや・・・・いくらPG-12でもこの死に方とか・・・(*_*;)
と思いましたけどね。
とりあえず今、フォーラムさんで上映中のリドリー・スコット監督最新作「ナポレオン」をすすめてみました。(こちらはPG-12でした。よかったね。)
なんか、いいですよね。
こうやって、たまたま観た映画が面白くて、この監督のほかのも観たい!ってなって、
そしたらたまたま最新作が上映中で、それが歴史ものだったりして、
それを観たら今度は歴史にも興味が出てきて・・・・・
映画ヲタクの道へまっしぐらですね。
そしてそうやって、つながってつながってできた完成品が私です( `ー´)ノ
・・・・・・じゃあダメですね。。。。
腐った映画ヲタクとして朽ちていく人生だわ。
「こうなっちゃうからやめておけ!」って言いましょうね。
そして、「午前十時の映画祭14」開催も決定しました!
来年4月からもまた引き続き、過去の名作を大画面で堪能できますよ。
上映作品はいつも2月ごろの発表です。お楽しみに!


寒くなり、いよいよ本格的に盛岡にも冬がやってきますね。
中劇の向かいの日活ビルは取り壊しが始まりました。
名劇、アートフォーラムと、映画館通りの真ん中で私の映画ヲタク人生を支えてくれた映画館ビルがなくなるのはやはり寂しい。
それに加えて、私の生活圏内でひたすら行きつけだったドラッグストアコンビニが相次いで閉店してしまい、非常ーーーーにショック、そして超不便で泣きたいくらいの私です。
私の好きな場所がどんどんなくなっていくー!
好きな食べ物屋さんも次々無くなっちゃうし、
大好きで毎週のように買いに行っていたお菓子もなぜかそれだけ生産中止。
上映する映画が出演者の逮捕で上映中止になったり撮り直しになったり、
上映している作品の出演者が亡くなったりがよくある(!)中劇じゃなくて、
もしかして私がデスノートなのか?
などとどうも陰に入りがちな、ちょっと気分が下がり気味のこの年末。
と思っていたら、友人から「今シーズンのドラマが軒並み終わってきてるからでしょ。毎シーズンそうじゃん」とあっさり言われてしまいました。
・・・・・うん、たしかにそうだ。つまりロス。
今シーズンも面白かったので!
「大奥」「ミワさん、なりすます」「Maybe 恋が聴こえる」「いちばんすきな花」「ゼイチョー」「セクシー田中さん」「家政夫のミタゾノ」も面白かったです!
素敵な俳優さんも何人か見つけましたよ。
この先の映画も楽しみになりました♪
まあなんだかんだいって、将来には絶望しかないとかこんなクソみたいな国に生まれたのがすべての間違いだったとかブーブー言いつつも、
結局のところこうやって小さな楽しみを見つけて細々と生きていくのが私なんでしょうね。
文句は言いますけど。言い続けますけど。
不満はその都度吐き出すのが大事。
ためこまない。それが一番です。
それでこの年の瀬をのりきります。
・・・・・・年末年始、お客さんたくさん来ますように!!
それだけでも嬉しいの。多くは望みません。
身の程をわきまえてる映画館です。
それなりに、賑わっているように見えるくらいには来ますように!!
年末年始の中劇、去年もちょっとしたイベントをやっていたんですが、それを経験したマニアックな方はいますか?
今回も、映画に来た方がちょっとでも楽しくなるような、なんかちょっとだけワクワクするような企画を考え中なので、そちらもお楽しみに♪
お正月休みもぜひ中劇へお越しくださいね!


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/

2023年11月27日月曜日

新作大渋滞で追いつけない!衝撃の実話韓国映画からウィスキーもね。

こんにちは。
秋、楽しんでいますか?
私は、がんばって11月も目指せ10本!の勢いで映画を観ていますよ。
やはり、目標は口に出しておくべきですね。
口に出してあると、サボろうと思ったときにふとその「たくさん映画観ます宣言」がじわじわと頭の中に浮かんできて、
「そうだ・・・観るって言っちゃったんだ・・・行かなきゃ・・・(*_*)」
みたいな気持ちになりますもんね。
それで仕方なくゆるゆると出かける準備をするわけなんですが。
と、いうわけで、雨で思わずやめそうになってもなんとかしぶしぶ出かけたんですけど、『愛にイナズマ』『正欲』もよかったなー。
最近、マイノリティとか現代日本の孤独感みたいなものをうまく表現している作品が多いですね。
そういう映画、暗めでも嫌いじゃない。
行ってよかった!!
だって私、まさにマイノリティで孤独で惨めでかわいそうなオバチャンですから。
あのね、友達がいないこととか家族とのつながりが希薄とかそういう表面的な孤独だけが孤独じゃないですからね。
見た目、孤独じゃなさそうな、なんかいろいろ楽しんでそうな、
一見リア充に見えるような普通っぽい人のほうが、
ほんとは中身めちゃくちゃ孤独だったりするんですよ。
最近いろいろ考えさせられることが多いんですけど、
ドンピシャでそういったリアルな心情に迫る映画にこのごろよく出会えているので、
めんどくさくても出かけてよかったと思ってます。 
まあ、そんなこんなでひたすらめんどくさがりの出不精な私ですが、
よその劇場に映画を観に行くと必ず常連さんにバッタリ会ってしまい、
「あっ、きょ、今日はお休みですか?」とか
「このあと何本観るんですか?」とか
「あれ、観ましたか?どうでした?」とかの楽しい立ち話になっちゃうんですよね。
映画ヲタク同士の映画トークは楽しいですよね!
そして常連さんに会うと(見かけると)、
「お疲れさまです!映画ヲタクのみなさんのおかげで、盛岡の映画館はがんばれているんですよ~ありがとうございます~(´ー`)」
っていう気持ちになります!(何様?)
冬休みシーズンまでまだもう少し、どこの映画館でも粒ぞろいの良作が続きます。
冬休みシーズンは、ヲタクの方たちにとっては観るものが少ないつまんない時期ですが、
我々映画館スタッフにとっても、朝は早いし子供映画は尺も短いからバタバタするしお昼休憩もちゃんと取れないのにやること山積み、でヘトヘトなので結局映画をあまり観られない時期なんです。。
というわけで、お互い今のうちにたくさん映画を観て、楽しみましょうね!

さて、次から次と新しい映画が始まるこの季節。
「アニメとか観ないんだよね~」なんて食わず嫌いしてる方はいませんか??
「駒田蒸留所へようこそ」
(C) 2023 KOMA復活を願う会/DMM.com
アニメだなんだとカテゴリーで選り分ける前に、
とにかくお酒好きの方には観てほしい映画。
酒好きの知り合いが「酒好きの仲間と駒田蒸留所観ましたー!すごいよかった!」
と言ってくれました。
しかも観終わった後、みんなでそのままウィスキーを飲みに行き、
そこでもまた盛り上がり、ノリでウイスキー工場の見学を申し込んだという。
これ、100点満点。
映画も秋も楽しむベストな観方ですよね!
私より満喫してるじゃん!!
とても素敵だと思います。
こういう報告をされると、ほんとに嬉しい!!
たまに、全く人の言うことを聞かないやつがいてね、
「おすすめの映画あるー?」
なんて聞いてきておいて、
こちらが「これいいよーめっちゃ面白かったよー」とすすめたのに絶対観ないばかりか、
しばらく音沙汰なくてやっと連絡きたら、こちらがすすめてもないよくわかんない映画観たって感想を長々と送ってくる。
結局、最初から私の意見なんて聞く気ないでしょ!!みたいなね!
自分の好きなの観るし参考にもしないなら「おすすめは?」なんて聞かないでほしいですよね!(ど、どうした?)
で?なんだっけ?
そう、「駒田蒸留所へようこそ」ね。
今のアニメは全然わかんなくて、一応語れるのは昭和のテレビアニメとジブリと「攻殻機動隊」くらいの私でも楽しめる、
絵も綺麗、ストーリーも専門分野の細かいところまでもちゃんとしてる、
大人のお仕事アニメでした。
蒸留所と醸造所って、何が違うの?
とか、お酒が好きでも全く知らなかったことなんかも、
アニメで見るとわかりやすくて良いですよ!
やっぱり帰りにウィスキー飲んで帰りたくなりました♪
今、ウィスキー高いですからね(/_;)
結局、安い缶のハイボールを買って帰りました。。。
まともな大人の皆さんは、おしゃれなバーでおいしいウィスキーでも飲んで帰ってくださいね。


「極限境界線」
(C) 2023 PLUS M ENTERTAINMENT, WATERMELON PICTURES, ALL RIGHTS RESERVED.
あれ?ヒョンビン・・・???
そう、ついこないだ、「コンフィデンシャルー国際共助捜査」でお会いしたばかりのヒョンビン様。
間髪いれずにまた登場です。
売れてるなぁ~・・・!!!
わかる!!脂、のってますもんねぇ~( *´艸`)
あちこちから引っ張りだこのヒョンビン様です。
少し前のイ・ビョンホンくらいの売れっ子っぷり。
もう世界見えてますね。
でもあんまりハリウッドとか行かないでほしいですけどね。
本国でのびのびとバッチバチに主役やっててほしいなー。
って、まあ、そんな個人的希望は置いといて。
今回は「コンフィデンシャル」とはちょっと路線の違う、実話をもとにしたシリアスなドラマ。
とはいえ、今ノリに乗ってる韓国映画は、ただただ史実をなぞるようなツマンネー映画は作りませんから!!
オープニングで思いっきり宣言してます。
「実話をもとにした作品だけど、人物や出来事はフィクションだからねーヨロシク!」(意訳)ってね。
なので、ガチ重めのトーンで始まり、ピーンと緊張感が張りつめたままいきなり本題に入っていくんですけど、
このままドキュメンタリーチックにいくのかなと思いきや、もう途中から一気にアクションエンタメにギアチェンジ。
あれ?これ、「コンフィデンシャル」だったっけ?ってくらいに手に汗握るアクションが始まっちゃいます。
北朝鮮の兵士役になりがちなヒョンビン様がでっかいバイクにまたがって銃をぶっぱなす「あぶない刑事」舘ひろしに見えたり、
困り顔で面倒なことに巻き込まれちゃうファン・ジョンミンが汗だくで走り回る鈴木亮平に見えたりしながら、
タリバンによる『韓国人23名拉致事件』の裏側に迫ります。
今朝もニュースで、ハマスによる人質解放がどうの、ガザ地区の攻撃がどうのとやってましたから、もうあの区域、ずーーーーっと延々戦争してますからね(-_-;)
困ったものです。
それでもちろん実際のアフガニスタンでの撮影は無理なわけですが(超危険区域のため入国できません)、
そのうえコロナ禍での撮影で、何度も中断したり撮影場所を変更したりしながらも、
どうしてもやはり実際にアフガニスタンと似た風景の中で作りたいと粘って粘ってやっとヨルダンでの撮影が可能になり、
ようやくあの、砂漠と岩山だらけの風景のなか壮大なスケールでの製作ができたという裏話も頭に入れて観ると、さらに興味深い。
ヨルダン・・・・そう、「スターウォーズ」「アラビアのロレンス」など、数々の壮大なる名作映画の撮影に使われてきた場所。
赤茶色の岩と砂漠の光景が、行ったこともないのになぜか懐かしい風景に見えてしまうのは映画ヲタクあるあるですね。
そんなことも考えながら観るのもまた一興。
初めはお互い反発しながらも徐々に相手を認めていく鉄板のバディものに、
壮大な砂漠を背景に「ミッション・インポッシブル」か!?ってくらいのド派手アクション炸裂で、
シリアスな実話をハラハラドキドキのアクションエンタメとして楽しませて着地する、
さすがの韓国映画でした。
「あー面白かった!!」って大満足の映画が実話をもとにしてるんですから、
勉強になるしちゃんと面白かったし、なんか得した気分です♪
映画『極限境界線-救出までの18日間-』公式サイト (gaga.ne.jp)


さてさてそれから、もうすぐ終わっちゃいますけど一応感想書いておこうか、のやつも。
え?それじゃ映画紹介にも宣伝にもならないって?
そうなんですよ!とにかく観たいのがたくさんありすぎて、
観るのに精いっぱいで、書くヒマがない・・・・・!!
さっさと観て書かなきゃ映画が終わるじゃん!て話なんですけどね(*_*;)
・・・本末転倒ですね。
でも、観てない映画について語るなんて、映画に対する裏切りじゃないですかー!?
観てもないのに偉そうに語る人、嫌いなんですよねー!
あと、たいして映画観てもないくせに詳しくもないくせに「映画好き」って言ってる人、
マジで嫌いなんですよね!
昔、飲み会で会った初対面の男性に「映画好きなんだ?なら一緒に映画観に行こうよ」と言われ、
すかさず「あなたは月に何本映画観るんですか?年に3~4本?問題外。私は週に3~4本は当たり前ですけどね。で、最近観た映画で一番よかったものは?あとどの監督が好きですか?何を基準に映画を選ぶんですか?」などとゴリゴリに詰めてドン引きされた女は私です。
え?もちろん、「ごめん、やっぱいいや(*_*;)と言われましたけど何か?
・・・ちょっとめんどくさい人ですね、私。
ていうか、私がモテない理由がわかりましたか?
まあ、そんなこんなで参考にはならないでしょうけど、映画ヲタクのみなさんと語り合ってるつもりで置いておきます。

「6月0日 アイヒマンが処刑された日」
(C) THE OVEN FILM PRODUCTION LIMITED PARTERNSHIP
これ、面白かったですよ!!
私、とにかく歴史的事実に基づく映画って大好物なんですよ。
「趣味:世界史」っていう偏屈な女子高校生だったんで。
小説を読むように世界史の教科書を読み、
夢中になって世界史のドリルを次々制覇し、
全国模試で2位を取って表彰され、
周囲の友達を集めて講義を開いてクラスの世界史の平均点を上げたというスーパー女子高生だった私なので(ここだけ自己肯定感高すぎ)、
大人シーズンの中劇によく来るこのての映画が大好きで。
「モーリタニアン」とか「クーリエ」とか「オペレーション・ミンスミート」とか、
マジで超面白かったですよね!!(うるさい)
なので、この「6月0日 アイヒマンが処刑された日」も楽しみました!
上に挙げたガチ社会派の作品たちよりはユーモア多めのほのぼの人間ドラマ寄りですけどね。
とにかく主人公の少年が!
おバカな!ダメな!「もうアンタ!しっかりしなさいよ!!」的な!
でも小賢しい、観てるこちらは苦笑いしか出ない感じの少年で。
そんな少年が巻き込まれる、何もない田舎町で起きた、世界的大事件の絶対に外に漏れてはいけない超絶ミッションのドタバタを、のんびりと、ときに緊迫しながら追体験する映画です。
第二次世界大戦下のナチス・ドイツで、ユダヤ人を強制収容所に送り込み抹殺する計画立案者だったアドルフ・アイヒマンが捕まってから処刑されるまでの舞台裏。
逮捕劇や裁判を描いた本や映画はたくさんあるけど、その最後の舞台裏は描かれることはなかったんですよね。
ユダヤ教とイスラム教の律法により火葬が禁止されており、火葬設備が存在しないイスラエルで、だれが、どうやってアイヒマンの遺体を火葬したのか?
この極秘プロジェクトに右往左往する市井の人々の姿を描きます。
社会派だけど、この映画の焦点は常に町の人々。
だから、面白い。
イスラエルでロケを敢行、強いこだわりによって16mmフィルムを使って撮影されたことにより、独特の懐かしい質感と色合いで1960年代イスラエルの空気感を再現。
今の、超絶美しいデジタル映像もいいけど、
古いフィルムのほこりっぽいザラザラとした感じが作品にピッタリ合っていて最高でした。
監督はジェイク・パルトロウ
・・・・・・パルトロウ・・・・?
そう、華麗なる映画一家パルトロウ家の、グウィネス・パルトロウの弟君でありました。
才能って・・・・・・やっぱり血??


「ファルコン・レイク」
(C) 2022 - CINEFRANCE STUDIOS / 9438-1043 QUEBEC INC. / ONZECINQ / PRODUCTIONS DU CHTIMI
こちらはなんていうか・・・何も言えない!!
へたに何か言っちゃうと、結末がわかっちゃうんですよ。
でも言いたい!
あの映画みたいな感じ!
あの女性監督の作品観たあとと同じ気持ちになる!
これさあ・・・・もうさあ・・・・!!
せつな!!つら!!
・・・いや、もうこれ以上は。。。
なんか、淡いパステルカラーに彩られた思春期の少年少女のひと夏のお話、
って感じだけどさあ!!!
ちょっと違いますからね。
もっとさあ!キラッキラでさあ!キュンキュンでさあ!だと思うじゃん!?
でも。でもでもこの映画。
リアルというより生々しくて。
思い出と理想のなかにある『絵に描いたような思春期』じゃなくて、
その裏側にある『ガチの思春期』とでも言いましょうか。
いやぁ~・・・・やられましたね。
ガツンと正面から殴られてリングに沈んだような感じです。
いやなんていうか・・・・・あの、観た方、あとでお酒飲みながら語りましょう??


「マシュー・ボーンinCINEMA 眠れる森の美女」
(C) Illuminations and New Adventures Limited MMXXIII Photo by Johan Persson
これ、中劇での上映は2回目です。
ついこないだと思ったらなんと8年前!?
もうその事実に衝撃です。
夢中で観たんですよね。
あっという間でした。
バレエなんてちゃんと観たこともなかったのに。
・・・って、そのことはつい先日書いたのでやめておきましょう。
しつこいのはオバチャンぽいですからね。
オバチャンだから仕方ないけど!
とにかく、観たことない人も騙されたと思って観てほしいんですよね。
単なるバレエじゃないです。もう最高のエンタメ。
セリフなんか無いし、説明だってないけど、だからこそ、その舞台と人間の体の動きと表情だけで伝わるお話。
きらびやかな衣装と華麗な舞台装置にもうっとりですよ。


さあ、もうすぐ終わっちゃう映画の感想なんて宣伝にもならないけど、
もうすでに観たよー!って方との映画ヲタクのオフ会みたいな気持ちで書いてます(?)
解釈が違うかもしれないし、意見が分かれるかもしれないですが、
それもまた楽しいんですよね。
自分が観る前にはあんまりほかの人の感想聞きたくないけど、
観てから聞くと「え!そっか!そうかもー!!」なんて思ってもう一回観たくなっちゃったりしてね。
わかるでしょ!?
映画ヲタクの無限リピループ(私の造語)です。
なんて言いつつ、実は映画は一人で観たいタイプの私です。
だって、観たあと感想言いあうのとかウザいじゃないですかー。
語り合いたいときもあるんですけどね、でも、見解が違ったり評価が正反対だったりすると、意見言いにくかったりするじゃないですかー。
けっこう空気読むタイプなんで私。
・・・・・・って、ええ、私は相当めんどくさいタイプの映画ヲタクですね(-_-)
そんなわけで、映画ヲタクの皆様(最大級の褒め言葉です)と、
映画について語り合ってる「つもり」になるだけの今回のブログはこのへんで終わりにしておきましょう。
もうほんとに、自分の身体に年齢を感じてしまってショックです。
映画2本観たら首も腰もバキバキ、目はしょぼしょぼ。
観終わって家に帰ったらいったん横になります。。。
そもそも語り合ってる場合じゃない。
そしてこのところ寒くなってきたのでもう指先はパックリ割れ、
足のかかとは鬼おろし状態(良い大根おろしができそうなくらいにとんがりまくってます)、
お昼のラーメンにライスつけたら動けないくらいにおなかいっぱい。
残念です。
残念だけど、がんばりましょう。
もう12月かあ・・・・早いなぁ(/_;)
いろいろあるけど、辛抱しましょう。
次、何観ようかな~・・・って考えるのって楽しいですもんね。
もう今年が終わると思うと愕然とするけど、
12月、何観ようかなーって思えば楽しみになるんで。
ずっと先のことじゃなくて、そうやって一日一日楽しみを見つけていきましょう。
じゃないとオバチャン、将来どころか明日も怖くて前を向けません。
鏡も見るの怖いので撤去したいくらい。(それはもっと危険。)
と、現実逃避気味の私ですが、映画は観ますよ。
逃避、万歳!逃避、上等!!
自分を鼓舞しながら年末年始乗り切ります。
みなさんも、この限界中年女子に比べたら自分はまだマシなほうだと思ってがんばってくださいね!!


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/




2023年11月6日月曜日

芸術の秋のつれづれ。

こんにちは。
11月です。
ウソでしょ!?早すぎない!?
なんででしょう?
10月、一瞬だったんですよね。。。
なんかもういろいろバタバタしてて記憶があまり無い・・・。
10月1日の村上弘明さんの舞台挨拶からその後何してたっけ?状態。
それになぜか忙しい時期に限って観たい映画が山ほどあるのがお約束で、
ふだんなら「もう無理!!どれか選ばなきゃいけないくらいならもう全部観ない!!」
(極端な映画ヲタクがやりがち)って全部を諦めるところなんですが、
10月の私はやる気に満ちていた!!
忙しいからこそそんな時に限ってなぜか映画ヲタク魂が燃えてきちゃったんですよね。
やってやる!観たいやつ全部観てやるぜ!バッチ来ーい!!みたいな。
どうしちゃったんでしょうね?
いつになく元気だったんですよね。
で、なんかいろいろバタついてるのにとにかく必死で映画は観たわけです。
休みごとに、1か月で8本。
珍しい!
若いころは1週間に5~6本は当たり前、
毎日観ても平気だったし仕事のあとの2本連続とかもできたんですけどね。
もう今は無理!
1週間に1本観たら偉い!と自分を褒めるレベルなんですが、
10月は、がんばりました~。
季節がいいからかな。
暑くも寒くもなくて、歩いてるだけでも気持ちいいからね!
観たやつ、どれも良かったし。
序盤でヒドイの観ちゃうともうゲンナリして映画しばらく観たくないなんて思うこともあるんですけど、
良作ばかりだったのも良かったのかも。
やはり、秋は映画ヲタクの季節です。
みなさんも、また冬休みシーズンがくると観たい映画が減ってしまいそうなので、
今のうちに億劫がらずにたくさん観て楽しんでくださいね。

さて、芸術の秋、真っただ中!
というわけで、この秋、必死でたくさん映画を観ている私。
ハッスルしすぎたせいか、10月末になっていよいよ疲れがピークを迎え(/_;)
「オペレーション・フォーチュン」を観にピカデリーさんに行って、
南部興行のスタッフTさんに「今、私、ノリに乗ってるから!来週は『愛にイナズマ』を観に来るからね!」
なーんて調子こいて宣言したんですけどね。
10月ラスト週、思いっきりくたばってしまい、見送りました。。。
いや、体調崩したとかじゃなく、もうなんかヘトヘトで、
今日は寝てないとダメだ・・・!!と体が。
(→つまり起きられなかった)
Tさん、嘘ついてごめん・・・・!
来週あたり、行くよ。
・・・元気だったらね。。。。(もうすでに電池切れした感のあるオバチャンです。)
ちなみにTさん、前回このブログで書いた私の〝鳥のフン事件”のとき、
まさにTさんも鳥のフンに直撃されてたらしく。
なんだろうね・・・この我々の残念感。
なんか、いろいろがんばろうな、心の友よ!
そんなこんなで10月、もう一回ブログ更新するつもりだったんですけどね。
休みのたびに映画館に通ってたんでは進みません(-_-;)
歳で体力が落ちたせいか、夜もお酒無しでも寝落ち、寝落ち、寝落ち。
全然、書けません( ゚Д゚;)!!!
さらに、忙しい10月にあってしかも、パソコンにコーヒーをぶちまけるという大失態(/_;)
これまで一度もやったことないのに!
普段は買わない缶コーヒーなんて珍しく買っちゃって、
いつも置かないところに置いちゃって、
いつもと違うことしてしまって慌てたらこれだ。
それにより、作業効率が下がることこのうえない。
地味に重いパソコンを、家から会社で持ち歩く毎日。
家で夜、仕方なく「そろそろ書くかー」と思ったら、パソコンを会社に置いてきてるー。
会社で、映画の写真だけでも入れておこうと思ったら今度はパソコンを家に忘れてきたー。
っていう、天才的にどこか抜けてるかわいらしい私なのでした(?)
で?なんだっけ?
そう、映画をたくさん観たので感想を書こうと思ったんですよ。
でも、よその映画館に通いつめちゃってるんで、中劇の宣伝にならないよー!
「遠いところ」とか「雑魚どもよ~」とか「おま罪」の感想書きたいよー!
だめですかー?
・・・・。
はい、それでは、中劇で上映中の「ふたりのマエストロ」
(C) 2022 VENDOME FILMS - ORANGE STUDIO - APOLLO FILMS
よかったですよね~!(→過去形&問いかけスタイル。もうすでに上映始まってるんで、ツウの方たちはもう観ちゃいましたよね。)
観る前は、「普通の、ありがちな、親子の話ね」と思ってたんですよ。
でもちょっと違った。
そもそも普通の親子じゃないし。(父も息子もオーケストラの指揮者って、どんな状況!?)
でも、息子と父親がどうしても合わない、って話は、よく聞きます。
なんででしょうね?
私の周りでも、なんならたくさんあります。
だからこそ、沁みる。
設定がセレブすぎてビックリですけど、
それが、親子の微妙な関係をわかりやすく浮き彫りにする絶妙なスパイスになっているんです。
サラリーマン親子の設定じゃそのあたり、見えにくいですもんね(?)
頑固で、たぶん子育てにも家事にも一切かかわってこなかったタイプのクソじじい(ごめんなさい)と、
そんな父親に嫌悪と諦めを感じつつも、父親と同じ職業を選んでる時点でもうなんかけなげというかかわいいというか憎めない主人公(イケおじ)。
でもクソじじいも、とにかく妻には優しいし妻を愛してる。
そのあたりがフランスですよねぇ~!
で、妻も、なんか息子よりも夫のほうを向いてる感じ。
それもまたフランスっぽくて興味深いところ。
子供は子供、一人の人間として小さなころからある程度の距離感をもって接している感じ?
主人公は主人公で、若い恋人とラブラブだけど、前妻とも良好な関係を保っていて、
それぞれが一人ひとり自分のスタイルを持っている感じが素敵。
ほかの人と同じがベスト、な感じの日本人とは全然違いますよね。
恋愛観はもちろん、育児や家族についても日本とは全く違う価値観なんだなあと、
そういうところが垣間見えるのも映画を観ていて面白い部分ですね。
そしてクソじじい(何度もすみません)、途中でほんとにマジでムカつくくらいにクソじじいっぷりを発揮するんですけど、
のちにその伏線を回収するんですよね。
愛すべきクソじじい。(ほんとごめんなさい!)
そこで「うわぁぁ~!そっかー!!」ってなって、超感動。
・・・・伝わります?
(C) 2022 VENDOME FILMS - ORANGE STUDIO - APOLLO FILMS
誰でもどこかに共感できて、コメディタッチを忘れずに、重苦しくなりすぎず、
でも『皮肉と比喩と遠回しの美学』〝ザ・フランス映画”の王道もちゃんと通した人間ドラマ。
いまのフランス映画って、こういう人間ドラマ上手ですよね~!
中劇で上映した「パリの調香師」もよかったし、
少し前にルミエールさんで観た「パリタクシー」「午前4時にパリの夜は明ける」
あと「ウィ、シェフ」もよかったなー(´ー`)
南部興行さん、素敵な映画たくさん上映してくれてありがたい!
いつもスタッフどうし、「いい映画だからお客さんがたくさん来るってわけじゃないのがツラいよねー!」と愚痴ってるんですが、
それでもやっぱり、自分たちが「いい映画!」「面白い!」と思うものを上映したいんですよね!
ビジネスの理想と現実は、どこも厳しい。。。
でも、「いい映画やってるじゃん!」と、ヲタクの皆様に言ってもらえるような作品を上映していきたいものです。
にしても、話がそれましたがとにかく最近のフランス映画はとても良い!と私は思っていて。
ひと昔、ふた昔前のフランス映画と言えば、
おしゃれだけど気取ってる(スミマセン)、
なんか上から目線(ゴメンナサイ)、
絶対死ぬ(・・・・)、
そもそもよくわかんない(!!)。。。
そんな感じの映画が多かったような気がするんですけど私だけ??
もちろん、そんななかでも私のようなおバカな映画好きでもお気に入りのフランス映画はいくつもあって、たとえば「グランブルー」とか「ロシュフォールの恋人たち」なんかは大好きだし。
ど真ん中同世代のシャルロット・ゲンズブールは高校生の頃ドハマリしてもう憧れ通り越して師匠だったし!
「なまいきシャルロット」「小さな泥棒」はビデオ買ったし(ビデオって!!)、
部屋にはポスター貼ってたし、髪型や服装も真似してパリジェンヌ気取りで友達と遊びに行こうとしたら「あれ?寝ぐせついてるよ?」と言われたりしたのも良い思い出!
日本人の真っ黒ストレートヘアでは、シャルロットのふわくしゅ無造作ヘアなんてそもそも無理なんですよね(-_-;)
それでも、いまだに師匠は師匠!
シャルロットは、いくつになっても素敵女子。
彼女の出演作品があれば必ず観ます。
で、今回はそのシャルロットの映画・・・・ではなくて、
実生活でシャルロットのパートナーとして有名なイヴァン・アタルの主演作品です。
イヴァン・アタル
(C) 2022 VENDOME FILMS - ORANGE STUDIO - APOLLO FILMS
監督・脚本・出演した映画「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」が有名ですが、
私が初めて見たイヴァン・アタルは、マイケル・ウィンターボトム監督がまだまだ小さな映画を撮っていたころの作品「いつまでも二人で」(普通の地味な夫婦が〝妊活”と〝倦怠期”と〝出来心”なんかに振り回されながら二人の将来を見つめなおすお話)で、
厳しい現実のなかで妻の心に一瞬のときめきを灯すフランス人男性の役をやったときでした。
武骨でつまらない夫と違い、優しくロマンティックでいかにもなフランス人男性に惹かれてしまう主人公に共感したなぁ・・・
あ、この「いつまでも二人で」は、超現実的&リアリティ重視&観客に一切媚びないでおなじみのマイケル・ウィンターボトムの作品のなかでもまさにいかにもなマイケル・ウィンターボトム節炸裂と言った感じの、
いろいろリアルすぎて痛いわ、濡れ場すら全くロマンティックじゃないわ、
そして「え?ウソや~ん」てツッコみたくなるモヤモヤ感満載の超絶リアル人間ドラマなので、あまりおすすめはしませんので、私がここでついつい紹介してしまったために気になった方も、そこまで必死に探さなくて大丈夫です。
私の中でのマイケル・ウィンターボトムは、「ウェルカム・トゥ・サラエボ」を越えてくることは無いと思っているので、気になった方は「ウェルカム・トゥ・サラエボ」だけ観てもらえば大丈夫です。
あれ?マイケル・ウィンターボトムの話でしたっけ?
・・・違いましたね、イヴァン・アタルのお話でした(^_^;)
とにかく、当て馬とか、元恋人とかのイメージで、あまり大きな役で出ることが少なかったイヴァン・アタルですが、
今回の「ふたりのマエストロ」ではまさにこのタイトルロールである〝マエストロ”を演じています。
優しくて、優柔不断で、そのことがかえってことを大きくしてしまう、
終始困った顔の主人公。
彼の代表作になりそうですね!
やっぱフランス映画、いいなあ~!って思いました。
ずるいよねー!
もう、街並みだけでも絵になりますからね。
なんで、古い建物のなかでの会話劇だけでお洒落になるんだ!?
観終わって家に帰ったらビールじゃなくてシャンパン飲もう♪みたいな気分になるんだ!?
そこそこ歳のいったカップルがチュッチュしてるのすらオシャレですもんね。
さすがです。
11月17日から上映の「ファルコン・レイク」も、フランス・カナダ合作で舞台はカナダですが、フランス語作品。
(C) 2022 - CINEFRANCE STUDIOS / 9438-1043 QUEBEC INC. / ONZECINQ / PRODUCTIONS DU CHTIMI
予告見ただけで、柔らかく絶妙な光の加減や色味、そして上質なダークさの香るフランス映画らしい空気感にワクワクします。
今週末11月10日からは午前十時の映画祭「男と女」も始まるし。
(C) 1966 Les Films 13
ザ・フランス映画!これぞ1960年代の恋愛映画!
フランス語の響きすらおしゃれだもんな~。
スクリーンでちゃんと観たことないし、
昔、観たのも20代のころなんで、今観たら全然違うだろうな~!
主人公たちと同年代になってから観たら、刺さりまくりでしょうね!
っていうので、私も観るのを楽しみにしているところ。
このあと、少し先にはなりますが中劇ではフランソワ・オゾン「私がやりました」も上映決定。
(C) 2023 MANDARIN & COMPAGNIE - FOZ - GAUMONT - FRANCE 2 CINEMA - SCOPE PICTURES - PLAYTIME PRODUCTION
中劇が!?フランソワ・オゾンですって?
おしゃれすぎんか!?大丈夫!?
みんな、ちゃんと中劇に来てくれる??
フランス映画、盛り上がってきました!
おしゃれなフランス映画、どんどんやりたいですねえ!
フランスといえば、NHKで放送してた大好きなフランスのドラマ「アストリッドとラファエル」が、今度はBS11で放送開始したんですよ!
嬉しい!
土日の朝、やってるんでみなさんも見てみてください!
フランスのドラマも、おしゃれですよ~!!
ていうかドラマじゃなくて中劇。
まだまだ続々、新作待機中。
・・・・て、いや、2スクリーン!!
中劇、2スクリーンなのよ、ほんとに。
みんな、わかってる?
でも、やるしかないので。
ついてきてください。
乞うご期待。


それから現在、上映中の「唄う6人の女」もすごいですよ。
(C) 2023「唄う六人の女」製作委員会
虫。蛇。なぜか血まみれの女に、卵を産む女・・・。
私は観てる間ずっと、鼻のあたりと眉間にシワが寄ってました。
そして、なんか胡散臭い男(山田孝之。胡散臭い男、似合いすぎ。)。
ひたすら何かに振り回される気の毒な男(竹野内豊。何かに振り回されるただのいい人が似合いすぎ。)。
しかも女優を贅沢に使いすぎ。
水川あさみが、昔話に出てくる山姥みたいに怖いし、
何かの妖怪みたいな女に殺されそうになるし。
怖いけど、男の理想の裏側みたいな闇の部分みたいなのを見せられてる感じ。
そして、まったく予想のつかないストーリー。
これ、なんの映画なの?
私は一体、何を観せられてるの?
こんな映画、観たことない。
不思議な映画です。

それから、「コカイン・ベア」も、もうすぐ終わっちゃうのでお見逃しなく。
(C) 2022 UNIVERSAL STUDIOS
コカイン食べてなくたって熊は怖いのに、
今年はとにかくすぐ近くにたくさん熊が出没していて要注意。
うちの町内でも出ましたからね。
ニュース見て衝撃。
マジすか( ゚Д゚)!?超ー近所じゃんっ!
山だけじゃなくて、街なかにも来ちゃってますからね、ビックリです。
コカイン食べてハイになっちゃってる熊を観て笑ってる場合じゃない(゚Д゚;)
それでも、気が付くと
「どの死に方が一番イヤ?」だの「あのシーンさあ・・・!」だのと、
スタッフみんなでついついコカインベアの話をしちゃってるくらいには中劇内でバズってしまってる状態。
観ると、必ず誰かとその話をしたくなっちゃいますよ。
コカイン食べちゃったクマなんてそんなおバカな、
セイウチ人間みたいなムカデ人間みたいなゾンビのビーバーみたいなお話が(これ全部、中劇で上映した映画です)、
ガチで実話ベースだなんてね(-_-;)。
事実は小説よりも奇なり、とはよく言ったもので。
みなさんも、山や森に入るときは、気を付けてくださいね。(そこ!?)


今月、まだまだ新作ラッシュの中劇。
11月は、このあとも新作6本+午前十時の映画祭2本待機中。
すごいなー。
観たいものは早めに観ないと、終わっちゃいますよ~!
私もがんばらないと。
観たい映画もたくさんあるのに、相変わらず今クールもドラマも見まくってる私です。
前に観た映画で「この人、いいなぁ~」と思ってた人がちょいちょいドラマに出るようになったり、
昔、好きなドラマにチョイ役で出てた人が、今話題のセンスのいい映画に出てることに気付いたり。
そういうことがあるからやっぱりドラマも見たいんですよねぇ!
最近だと、田村健太郎(シンプルに好みのタイプ)とか、円井わん「MONDAYS」よかったですよね!)とか、テレビでもよく見かけるようになって嬉しい限り!
〝青田買いがすぎる”と自負している中劇ですが(ブレイクするだいぶ前に初期の地味な作品を上映しがち)、
「ほらね、やっぱ売れたじゃんね!」と言えるだけで嬉しい私たちです。
いろんな役者さんたちを育てるつもりで、小さな作品を上映しています(?)
みなさんも、これから売れそうなお気に入りの役者さんを探してみてくださいね!


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/



2023年10月20日金曜日

勝手に音楽映画祭2023・秋。

こんにちは。
ほんの1か月ほど前は冷房つけてたのに、すでに部屋にはコタツ!
いつの間にかヒザやかかとは乾燥でカサカサ、指先もヒビ割れ!
郵便受けには年賀状のDM、テレビではクリスマスケーキのCM!
そして高松の池には白鳥がっ!
ヒィィィ!!!もう冬じゃんっ(゚Д゚;)
なんて言いながら、少し前から風呂上がりには発泡酒じゃなくてしっかり芋焼酎のお湯割りを飲んでるし、
制服の下にはもう〇アリズムじゃなくて〇ートテックを着こんでいた私です。
怖いっ!なんだかんだいっていつのまにかちゃんと時の流れに身をゆだねて冬に侵されてる自分が怖いっ!
我ながらこのさりげない冬への順応性に、盛岡っ子の血を感じずにはいられませんね。
さすが、一年の半分が冬の盛岡で、真冬に生まれた私です。
原油価格は上がり、物価も上がり、冬は野菜も高いので泣きっつらにハチ状態ですが、
中劇ではすでに年明けまでラッシュアワーの満員電車並みにいろんな映画がぎゅうぎゅうづめなので、誰でもきっと気になる映画の2本や3本は見つかるはず。
小さな楽しみを見つけながら今年の冬もめげずに乗り越えましょうね。

そして、やはり今年もやってまいりました。
中劇恒例、『勝手に音楽映画祭』(夏休みと冬休みの間の静かな時期に、単館系の作品が集中するだけ)の季節です!!!
・・・・・え?もちろん、私以外のスタッフは知りませんので、問い合わせはしないでくださいね。
だって私が勝手に「あー・・今年もなんか音楽映画、多いなぁ~」と思っただけなんで!
一人でぼんやりと「なんかもうこれ、ほぼ音楽映画祭じゃん」って思っただけなんで!
別に、音楽映画を集めようとしたわけじゃなくて、
今年はほんとに、マジで、とにかく上映作品が多すぎて確率的に音楽映画に当たったっていうのと、あと、〝たまたま”です。
はい、出たー!
中劇お約束の「たまたま」パターン。
上映が決まった作品のリストを眺めてたら、
「ハッ!今気づいたけどなんか音楽映画、多くね( ゚Д゚)!?」のやつ。
つまり棚ボタ。
いいじゃん、いいじゃん!
流れに身をまかせるのも悪くないよ。
とはいえ、「音楽映画祭」と詠うには、作品どうしの上映の時期がちょっと離れすぎているので微妙っちゃ微妙。
ざっくり、10月から12月にかけてみたいな。
そのつもりで集めてないので、同時期に集中上映みたいにはできていませんでした。
流れに身をまかせすぎ!そういうところだぞ!中劇!!
・・・・適当!!
まあ、イメージ的には「コンスタントに音楽映画、やってるね!」と思っててもらえればOKです(?)
なんのこっちゃですが、とにかく芸術の秋だし!
猛暑でもなく、大雪でもなく、出かけるにもちょうどいい季節だし。
盛岡の短い秋を楽しんでいきましょうよ!
まずは、今週末から公開「白鍵と黒鍵の間に」
Ⓒ 2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会
舞台は昭和63年の年の瀬。
はい、もう好きー!!!優勝ー!!
わが心の昭和。
私がこの小さな地方都市・盛岡で多感な思春期を過ごしていた昭和63年
バブル全盛期の大都市・東京のど真ん中、銀座で繰り広げられる、
一晩三年の物語。
タイトルの「白鍵」「黒鍵」は、つまりピアノ
主人公は、場末のキャバレーでピアノを弾くジャズピアニスト志望の青年・
そこに、裏と表のような関係で絡んでくる敏腕ピアニスト・
オープニング、真っ暗な場面で近づいてくる夜の街のざわざわとした喧騒と、
静かに響いてくる心地よいピアノの音に身をゆだねれば、
未来に夢を見る〝博”と、夢を見失っている〝南”
二人の人生が交わり連なり奏でる不思議な〝一夜”のジャズ・セッションにいつの間にか引き込まれます。
原作は、実際にジャズミュージシャンとして活躍中の「南博」さん(!)が書いた自伝作品で、自身がピアニストとしてキャバレーや高級クラブなどを渡り歩いた青春の日々を綴った小説。
ここでもうお察しだとは思いますが、こちら、実写映画化するにあたって面白いアレンジがされており。
小説の主人公は、原作者のお名前「南博」で書かれているのですが、
映画ではこれを〝南”〝博”という二人の人物に分け、
しかもそれが3年というタイムラインがメビウスの輪のようにつながる一晩の物語として立体的、かつエンタメ性を盛り込んで描かれることに。
この作りが秀逸!
一人の青年の青春譚だった原作が、二人の青年が交わり周囲の様々なエピソードとともにクルクルと回り始め、バブルの銀座をスピード感と躍動感で突っ走るアンダーグラウンドなエンタメに昇華させています。
この複雑な設定で、一人を二人に分けた主人公を演じているのは、
今かなり注目の俳優・池松壮亮
映画を中心に良作に出演を続ける、職人肌の若手俳優ですね。
数々の映画賞を受賞した「僕たちの家族」(中劇でもやりました!)、
「愛の渦」「宮本から君へ」などの話題作、
最近では「シン・仮面ライダー」まで毎年たくさんの映画に関わる、
まさに〝映画俳優”といった感じ。
私は、去年とおととし、NHKで放送されたドラマ『オリバーな犬、 (Gosh!!) このヤロウ』(脚本・演出&犬の役:オダギリジョー)が大好きで、録画したやつを何度も見返しているくらいなんですが、
それよりもやっぱりこの方の説明で忘れちゃいけないのは子役時代に出演した映画「ラスト・サムライ」
トム・クルーズ演じる主人公と心を通わす少年がいましたよね!?
あれが、この池松壮亮
当時、13歳だった彼も現在33歳になり、年間何本もの映画に主演する売れっ子俳優に。
大きくなったなぁ・・・・・!!(何様?)
どんな作品でも超~~~ナチュラルにその映画に入り込み、まさにその場に生きているかのように自然にその役になじんでしまう彼なので、
今回の難しい二役も佇まいだけでまるで違うキャラクターとして当たり前に〝そこにいて”
ストーリーを回していきます。
ピアノを猛練習して挑んだこの作品ですが、
売れっ子すぎてほかにも待機作の準備としてフィギュアスケートボクシングの練習を同時期にやっていたという超ハードな日々だったとか。
しかも、ただピアノを弾くだけでなくジャズ・ピアノ
その演奏シーンにも注目です。
ほかにも、安定の仲里依紗、いるだけでとにかくぞくっとするほど怖い森田剛
調子のいいバンマスがピッタリすぎる高橋和也、なんかイラつくヤクザの松尾貴史と、
一癖ある役者が集結。
映画初出演の気鋭のサックス奏者・松丸契と、歌手役のクリスタル・ケイも参加したゴージャスな演奏シーンも必見。
みんな本気出してます。
Ⓒ 2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会

Ⓒ 2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会
全編ピアノやジャズ音楽に彩られた作品なので、音楽好きやジャズ好きにはたまらない作品なのは当然なんですが、
そのまた中心になる重要なキーになるのが「ゴッドファーザー 愛のテーマ」だったりして、映画好きも思わずニヤリの映画です。
ジャズをモチーフにした映画と言われると、なんとなくおしとやかな大人な映画なのかなというイメージになりがちですが、この作品は全然違う!
ヤクザ同士の揉め事、カネと欲望が渦巻くバブル期の銀座の裏側、
ミュージシャンの理想と現実・・・・といったいくつかのエピソードをジャズのメロディがまとめ、予測不可能なラストにもつれこむ、
密度の濃い昭和の空気をまとった大人のエンターテインメント。
いまふうにスタイリッシュでおしゃれに仕上げたような作りではなく、
あえて昭和の日本映画の雰囲気を意識した懐かしさが漂う映画です。
これはぜひ映画館で、心地よいジャズの響きを体じゅうで浴びながら昭和の銀座に舞い降りた気分でお楽しみください。


11月3日公開「ふたりのマエストロ」
(C) 2022 VENDOME FILMS - ORANGE STUDIO - APOLLO FILMS
世界最高峰〈ミラノ・スカラ座〉からの音楽監督への就任依頼。
父が生涯をかけて掴んだオファーは息子あての誤報だったー。
・・・・って、ああもう絶対、間違いなく面白いやつ!
このところのフランス映画の質の良さといったら目を見張るものがあります。
少し前の、「フランス映画って暗くて重くて、結局意味がわからない」みたいなイメージの時期を越え、今はストレートに心に刺さる良質の人間ドラマを次々と発表しています。
あの歴史あるお洒落な街並みを背に、良質の人間ドラマを作られてしまったら、
もうどこも勝てませんよね!
今回も、〝パリの華やかなクラシック界で活躍するオーケストラ指揮者の親子”なんていう、
さりげなさとは無縁の、というかありえないレベルの設定なのに、
なぜか誰でも共感する「親子の不協和音」「お互いの気持ちに気付かずすれ違い傷つけあう親子」を絶妙に描き出して驚きのステージへ向かうという奇跡のドラマを生み出しました。
クラシックの名曲に彩られた感動作。
大きなスクリーンで、コンサートホールでオーケストラを聴いているような気分でお楽しみください!


11月17日公開
「マシュー・ボーン in CINEMA 眠れる森の美女」
(C) Illuminations and New Adventures Limited MMXXIII Photo by Johan Persson
出ました。
久しぶりに来ましたね、マシュー・ボーン
中劇では毎年恒例になっていた、大人気のバレエシリーズですが、このところはしばらくご無沙汰していました。
今、調べたところ、2年前の「赤い靴」が最後でした。
久しぶりに、大きなスクリーンでバレエが観られる!
嬉しいですねえ!
本物のバレエの公演はやはりちょっとなかなか手が出ないんですが、
映画館で観られるなら前のめりで観たい私です。
もともとは特にバレエが好きと言うわけでもないんですが、
このマシュー・ボーン in CINEMA でドハマり。
これまで中劇で上映したマシュー・ボーン作品はすべて観ました。
必ず現代風のアレンジが加えられているだけでなく、
バレエを一つのエンタメとして昇華させて華やかで躍動的な独特のステージを作り上げるところがすごい。
今回も、呪いにかけられ100年の眠りについたオーロラ姫の不滅の愛の物語が、
チャイコフスキーによるオリジナル版が発表された1890年から現代へと、歴史経過をたどりながら新たな傑作として生まれ変わりました。
これ、実は8年前に一度、中劇で上映しています。
私もそのとき観たのですが、めちゃくちゃ面白かったんですよ!
これ、宣伝とか営業とか抜きで、マジで!
ビックリしました。
なので、まさかまたスクリーンで観られるなんて嬉しいしかない!
今回は、2012年の初演から10周年を記念して、今年の1月にロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場(本場ロンドンでも有名な劇場。私も、ナショナルシアターライブマシュー・ボーンを観るようになって知りました。)で撮影された舞台。
実際の劇場のざわめきのなか、キャストの細かい表情や滴る汗まで見える特等席で、
現地ではなかなか手に入らないプレミアチケットのバレエ作品を堪能してください!


12月1日公開「コンサート・フォー・ジョージ」
(C) 2018 Oops Publishing, Limited Under exclusive license to Craft Recordings
ザ・ビートルズのメンバー、ジョージ・ハリスンの一周忌にジョージの妻オリヴィアエリック・クラプトンが中心となって開催したトリビュートコンサートを映像化。
今回は、ジョージ・ハリスンの生誕80周年記念で、
本コンサート開催から20年の時を経て、
オリヴィアと息子ダニーからのメッセージ映像が新たに追加され、
高音質リマスターで上映される劇場独占スペシャル版。
盟友エリック・クラプトンが主催し、
ポール・マッカートニーリンゴ・スターをはじめとした豪華アーティストが集結し、
敬愛するジョージのために披露した一夜限りのスペシャルコンサート。
ジョージへの愛があふれる最高のメンバーによる伝説の一夜に浸ってください。
公式サイトコンサート・フォー・ジョージ | culture-ville

とまあ、こんな感じでのんびり、ゆっくり、コンスタントに音楽映画を上映していきますので、芸術の秋、みなさんぜひ映画館で上質の音楽体験をしてくださいね!                   


先日、外回りの途中、ポタッと頭に冷たいものが。
え、雨??
と思った次の瞬間、私のすぐそばをバタバタッと鳥が飛んでいきまして。
「・・・・・・ハッ!まさか( ゚Д゚)!!!」
・・・・・まんまと鳥のフンが直撃しておりました・・・(/_;)
ブルー。超ブルー。
え、空はこんなに広いのに!
わざわざ私の頭にフンが命中することってある( ゚Д゚)!?
的、小さくね!?
ていうかもしかして射撃のプロ!?
だとしたら天才だね!!
いやもうなんていうか、ブルー通り越して黒。むしろ闇。
しかもそれ、午前中の出来事。
もう、最悪でしたね。
その日は帰りに映画観ようと思ってたけどやめましたもんね。
もうそんな気分じゃない。
ツイてるねえ!じゃないのよ。
宝くじ、買ってみれば!?でもないのよ。
もう、さっさと帰ってとにかくお風呂!
せっかく、久しぶりにたくさん映画観れてる月間だったのに!
この10月、中劇のはもちろんですけど、
フォーラムさんでは「BAD LANDS」「雑魚どもよ、大志を抱け!」を観たし、南部興行さんでも「遠いところ」を観ました!
すごくないですか??
腰が重いで有名なこの私が!
しかもぜーーーんぶ、良かった!!面白かった!!みんな当たりでした!
これぞ、秋の大人映画月間の醍醐味というもの。
楽しいですねぇ( *´艸`)
そしてまだまだ観たいのが私の前に列をなして順番待ちをしています。
映画館で8回目の「さらば、わが愛」を観たかったのに、体調不良で泣く泣く諦めたのが痛かったけど、
このあとは、まず推し事のため絶対に1週目に「おま罪」を観なきゃいけないし、アナログ」も観ないと。
それから南部興行さんには「オペレーション・フォーチュン」「ほつれる」「愛にイナズマ」も観にいくよー!
フー・・・中劇もぎゅうぎゅうづめで大変だけどね。
今日、ご紹介したもののほかにもミッチミチにスケジュールがつまっていてビックリです。
観るよ!観ますよちゃんと!
中劇も私も、このハードなスケジュールをどうやってこなしていくのか!
お楽しみに!!(予定、空けといてくださいね!)


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/



2023年9月29日金曜日

秋の大人映画、豊作どころかぎゅうぎゅう詰め!

こんにちは。
急~に秋!!
数日前まで冷房つけて半袖で寝てたのに!
いきなり「寒っ(;゚Д゚)!!」
で、長袖着て布団かぶって寝ましたよね。
涼しくなるのはいいけど、もうちょっと余韻!!
心の準備したかった・・・・
さよなら夏・・・・・(何もしてないけど)。

そんなこんなで、4年ぶりに10台もの山車が出て太鼓の音が街中に響いた秋祭りも終わり、
盛岡も本格的な秋です。
大通りの山車のパレードを、一人涙ぐみながら(秋祭り、大好きなんですよ!観てるとなんか、泣けてくる。。。)観ている私に「あれ!ちょっと!何してんの!?」と声をかけてきた友人が何人か。
私にもまだ友だちがいたんですね。(よかったです)
「このあと年下の映画ヲタクの恋人(女子)と飲むのよね、その時間までパレード観てるのよ」と言った私に、みんな苦笑いで手を振って去っていきました。。。
え・・・・いいじゃん!一人でパレード観たって!!
そして飲ませてよ、たまには外で!
この世はしんどいことだらけなんだからさぁ!(何があった)
ひととき、マニアックな映画の話でもして酔わせてよ!(好きにしましょう)
というわけで、ヲタクの秋。
〝推し事”に精が出る季節です。
マニアックな映画だらけのシーズン突入ですよ!
でっかい映画ばかりの夏をおとなしく家で過ごしていた映画ヲタクよ、出でよ!!
楽しむのじゃ!!

まずはこちら。
「車線変更 キューポラを見上げて」

ちょっと地味?
真面目そう?
たしかにそんな感じのする映画ですよね。
でもこれ、良い映画でしたよ~(´ー`)
2019年にはほとんどの撮影を終えていたこの映画。
そこに降りかかったのは世界中を恐怖に陥れた新型コロナウィルス
この映画も製作をストップせざるを得ない状況になりました。
そんな前も見えないようなコロナ禍を経て、地元・川口市の市民の支えもありやっと去年、完成を迎えた作品です。
イケイケで賞金王を狙える位置にいるオートレーサーの、若くてエネルギッシュなイケメン主人公。
美人でちゃきちゃきした恋人もいてね、もうねえ、勝ち組ですよ。
そんな彼がある日、練習中の接触事故で大けがをし、障がいを負ってしまいます。
日常生活すら一人ではままならない状態になったことがどうしても受け止めきれずに自暴自棄になる若者の姿に胸がしめつけられます。
家族には当たり散らし、
こんな自分には彼女を幸せにはできないと恋人とも別れ、
まさに絶望の淵。
そして渋々歩き始めた新しい道でも次から次といろんなことが。
わかる!わかるよ!
嫌々やってるとすべてが気にくわないし、「なんで自分が」「どうしてこうなる」そんなことばかりで何もかもがうまくいかないんですよね。
だけど、そんなときにひねくれて後ろばかり見るのをいったんやめてゆっくり周りを見渡すと、
すべてがうまくいってた時には全く気がつかなかったいろんなことに気付かされます。
それは障がいの有無に関わらず誰でもそう。
それまで気にも留めたこともなかったことに気が付くと、そこからはまた別の世界が広がっています。
この映画は、そんな身体だけでなく、知的や国籍などさまざまな障がいを抱える人たちと出会い、世界を広げていくことで、人として少しずつ成長していく主人公の姿を見守ります。
1962年に公開された吉永小百合主演の映画『キューポラのある町』で有名になった鋳物の街・埼玉県川口市を舞台に、
障がいを持った青年とそれを支える家族や周囲の人々を見つめる人間ドラマ。
映画のサブタイトルに「キューポラを見上げて」と入っているところからも、
この川口市がいかに映画『キューポラのある町』に影響を受けているのか、大事にしているのかが伝わってきますよね。
この映画のなかでも、映画『キューポラのある町』へのリスペクトを感じる部分がいくつもありました。
そもそも、主人公の父親が鋳物職人という設定からも「あぁ、もうそこからオマージュなのか!」とニマニマしてしまった私でしたが、
不慮の事故で障がいを負ってしまうことや、
川口市のもう一つのシンボルでもあるオートレースが出てくること、
在日朝鮮人の問題にも触れていることなど、
『キューポラのある町』に繋がるコンテンツがたくさん散りばめられているので、
『キューポラのある町』が大好き!という方だけでなく、観たことあるわ~って方ならそういう角度からも楽しめる作品になってます。

ほかにも、オートレースの裏側や、高齢化と後継者不足に悩む鋳物産業を取り巻く現状
そしてパラスポーツの世界なんかを覗き見つつ、
障がいを持つ人々を特別扱いせず私たちと同じ場所にいる当たり前の存在として描き、
あくまでも人生を切り拓いていく主人公のバックグラウンドとして映し出しているのも興味深い。
私たちもどうしても、障がいを持つ方たちに対して必要以上に身構えたり、
過剰に気を遣ってしまったりしがちなんですが、
〝寄り添って見守る”ということを心掛けたいなと思いました。
鋳物の街・川口を支えるお父さんたちにもさりげなく変化が訪れるのもうまいですね。
主人公はもちろん、その家族も恋人も〝車線変更”
〝車線変更”というタイトルに沿って、人生の車線変更を余儀なくされた人々をあたたかい目線で見つめる作品です。
しかも、なにげにキャストが豪華で驚きます。
10月1日舞台挨拶で中劇に来てくださることになった村上弘明さんだけでなく、
主人公の母親役にはこの作品が遺作となった岡江久美子さん
映画館のスクリーンで、あの溌溂とした素敵な笑顔がまた観られます。
さらに、平泉成寺田農藤田朋子黒田福美・・・
周囲の人々がこのメンツ!

このくらいのキャストだと、それぞれのキャラクターがわかりやすくて良いですよね!
奇想天外でハラハラドキドキ!って作品ではありませんが、
私くらいのオバチャンになると、わけもなく自身満々でエネルギーが有り余っちゃってる感じの若くてイケイケなこの映画の主人公みたいな時期も通り過ぎてきたのでそんな自分がもし障がいを持ったら・・・と思ったり、
自分の恋人がこんなふうに事故で障がいを持ってしまったら・・・とか、
もちろん母親目線で「自分の息子が障いを持ったら・・・」ていうのもリアルだし、
いろんな角度からたくさんのことを考えさせられる映画でした。
そして10月1日(日)、なんと村上弘明さんが中劇に舞台挨拶に来て下さることになったのです!!

ライブビューイングじゃないよ、本物ですよ!!
岩手が誇るイケオジです!
映画のなかでも、川口の鋳物工場にこんな渋いイケオジがいるのか!?まさか!!
ってくらいに、汚れた作業着でも隠しきれない色気が滴るダンディズム全開の村上弘明さんですが、なぜか薄汚れた工場で汗だくで働いている姿はすっかりオーラを消して地方都市の工場の社長になってるのがすごい。
朝10:15の回終了後に舞台挨拶です!!
ホンモノの村上弘明さんですよ!
みんなで目の保養しましょうね!!
みなさん、お誘いあわせのうえ、ぜひご来場ください!
お知らせ|盛岡 映画 -中央映画劇場 CHUGEKI

そして先週末から上映中のこちら。
「ジョン・ウィック:コンセクエンス」
(R), TM & (C) 2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
キアヌ・リーヴス演じる伝説の殺し屋ジョン・ウィックの死闘を描くアクションシリーズの第4弾。
裏社会の掟を破ったことで粛清の対象になったジョンが、組織と決着をつけるべく動きだす。監督は前3作と同じくチャド・スタエルスキ
主演のキアヌローレンス・フィッシュバーンランス・レディックイアン・マクシェーンらおなじみのキャストに加え、
『イップ・マン』シリーズなどのドニー・イェン(これは最高!!)、
『IT/イット』シリーズなどのビル・スカルスガルド(スウェーデンの名優ステラン・スカルスガルドは父、今年の初めに中劇で上映した『ノースマン』アレクサンダー・スカルスガルドは兄)、
真田広之リナ・サワヤマらが新たに出演。
今回も、惜しみなくお金と弾丸と火薬を使って思いっきり暴れてくれてます!
3年前、コロナ禍に入り、映画の製作も公開も延期や中断、
映画館では上映する作品がなくて困っていたとき。
中劇でもあの手この手で上映作品をかき集めて四苦八苦していたんですが、
そんなとき配給のポニー・キャニオンさんから「ジョン・ウィック全作はいかが?」とのありがたい提案で、シリーズ全作を続けて観られるという嬉しい企画ができることになったという、
中劇は足を向けては寝られない「ジョン・ウィック」シリーズです。
最初からエンジン全開でガンガン撃ちまくる、ぶっ通しの壮絶アクション。
めちゃくちゃ爽快だけど、ずっと体に力が入っているので観終わったあと肩こりがひどいかもね!
そしてごっついガンアクションと、これでもか!とてんこ盛りの特殊効果のため、
エンドクレジットが超~~~長くてついついもう出ちゃおうかな・・・と思ってしまいますが、そこを我慢してエンドクレジットを全部観て!
ぜーーーんぶ観終わると、もうワンクッションありますのでお楽しみに!


壮絶ガンアクションの次は生身の身体でガチンコ勝負のこちら。
10月6日公開
「アントニオ猪木をさがして」
(C) 2023 映画「アントニオ猪木をさがして」製作委員会
去年、79歳で逝去したプロレスラー、アントニオ猪木のドキュメンタリー。
実業家や政治家としても活動した彼の軌跡を、人柄を知るさまざまな人物へのインタビューや、ファン視点のドラマ、アーカイブ映像を通してたどっていく。
ナレーションと主題歌を福山雅治が担当、
出演も豪華でみごたえたっぷり。

10月20日公開
「コカイン・ベア」
(C) 2022 UNIVERSAL STUDIOS
麻薬密輸人が捨てた大量のドラッグをクマが食べたという実話(!!)を基に、
コカインで凶暴化したクマに襲撃される登場人物たちの惨劇を描いたパニックホラー。
ほらー、出た出た。
中劇でもたまに、忘れたころに必ずやってくるおバカパニックムービー
セイウチ人間ゾンビになったビーバームカデ人間超下品なパペット
これまでもなんだりかんだりやってきましたけどね。
ヤク中の熊って・・・・(-_-;)
いや、おバカと言っては熊さんに失礼か。
自らなりたくてラリってるわけじゃないですからね。
それでも、頭がお花畑になっちゃったクマさんも、
クスリで凶暴になっちゃったクマさんも、
ビジュアルはまんま野生のリアルなクマさんなだけに、気の毒やら怖いやらせつないやら。
麻薬王や警察、子供と母親、レンジャー、不良少年などがさまざまな思惑を抱え、クマの潜む森に入っていく。
もうー・・・ほっときゃいいのにね!
っていう、いかにもアメリカな、お約束的な、パニック映画です。
しかもプロデュースが、アカデミー賞長編アニメ映画賞を受賞した『スパイダーマン:スパイダーバース』をはじめ数々のヒット作を手掛けてきたフィル・ロード&クリストファー・ミラー
アメリカってけっこうこういうことしますよね~(^_^;)
大ヒットを飛ばした名作を手掛けた人が、次は超おバカな映画作ったりとか。
そうやってバランス取ってるのかな。
・・・って、結局観ちゃうし、なんだかんだいって結局楽しいんですけどね!


10月20日公開
「白鍵と黒鍵の間に」
(C) 2023 南博/小学館/「白鍵と黒鍵の間に」製作委員会
現役のジャズミュージシャンでエッセイストとしても才能を発揮する南博の回想録を実写映画化。
昭和末期の夜の銀座を舞台に、ある出来事をきっかけに二人のピアニストの運命が大きく転換する物語。
原作者がピアニストとしてキャバレーや高級クラブを渡り歩いた青春の日々を綴った回想録を大胆にアレンジ。
南博がモデルの主人公を“南”と“博”という2人の人物に分けて、3年におよぶタイムラインがメビウスの輪のようにつながる一夜へと誘い、観る者を翻弄する。
「シン・仮面ライダー」でも話題になった池松壮亮が二人の主人公を演じ分けるのも注目ですが、
お話も、ヤクザ同士のもめごと、カネと欲望が渦巻く銀座の水商売の裏側、ミュージシャンの理想と現実といった複数のエピソードを同時進行させながら予測不可能なラストへと一気に加速。
キャストも森田剛仲里依紗クリスタル・ケイ佐野史郎・・・
と、クセものだらけの狂騒の一夜に圧倒されてください。

10月27日公開
「唄う六人の女」
(C) 2023「唄う六人の女」製作委員会
こんなオシャサスペンス、中劇でやる日がくるなんてね!
「ミロクローゼ」「オー!マイキー!」の鬼才・石橋義正10年ぶりの最新作。
中劇ではあまりお会いすることのない竹野内豊と山田孝之が主演を務め、
二人の男性が六人の女性たちに監禁される様子を描いたサスペンススリラーです。
山道での事故で気を失った二人の男性が、森の奥で美しく奇妙な女性たちに監禁される。
六人の女性たちを演じるのは、水川あさみアオイヤマダ服部樹咲萩原みのり、桃果、武田玲奈。
謎が謎を呼ぶサスペンスフルな展開、日本の映像美を切り取った映像美、
そして最後に明かされる〝真実”とはー?


っとまあ、ここまででとりあえず、10月までの上映予定。
このほかに、午前十時の映画祭と、前から上映が続いているものもいくつか。
マジすか?
2スクリーンなんですけど?
どうやってやるの!?
この秋の上映作品、どれもなんとかして観たいし、
あまり参考にならなくともできるだけここで感想をアップしてヲタクのみなさんの映画選びのお手伝いができればと思ってるんですが。。。
思ってはいる。
でもきっと全部は無理(/_;)
なのでいつもの。
今のうちにちょっとずつだけど一応紹介しておこうスタイル。
このなかでちゃんと観れたものがあったら、そして書く気力と時間があったら。
書きますよもちろん。
けど無理かも・・・(/_;)
観られなかった、あるいは書けない・・・・!!
になってしまった時のために、保険かけときます。
観られなかったとき、書けなかったとき。
そのときはゴメンナサイ!!


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/