2020年7月31日金曜日

「追龍」香港映画LOVE♡&「グッド・ボーイズ」

こんにちは。
すごい!!
久しぶりに2週連続の更新です!!
やればできるじゃん、私!!
新作が渋滞中なのでのんびりもしていられません。
「ドラえもん」もやってくるしね。
なんだか大都市ではまたコロナの感染者が増えているようで、
しかもいよいよ岩手にも感染者が。。。
やはり、この4連休がネックだったようですね。
どうにもおさまらないこの状況にガッカリという感じですが、
コンサートやイベントの開催は厳しくても、
実は映画館は密集して体が触れ合ったり声を出したりせずに楽しめるエンタメなので、
こういう状況でもわりと強いのではないかと思っているこのごろ。
一回に入れるお客さんはかなり少なくなってしまうのは仕方ないですが、
席を空けて座ったらあとはあまり他人との接触はないし、
基本、観てるときは喋りませんからね。
やっと新作が続々公開決定して飛び出してきたところなのに、
また国からの自粛要請が出たらと思うとゾッとしますが、
今はとにかくマスクに消毒、ソーシャルディスタンスで前進を続けます( `ー´)ノ

まずは7月24日から上映中
「追龍」
©2017 Mega-Vision Project Workshop Limited.All Rights Reserved.
お待たせしました!
アンディ・ラウドニー・イェン主演、
監督・脚本・製作がバリー・ウォン
ゴリッゴリの香港映画です( `ー´)ノ
これぞ香港ノワール!!
血とか、殴り合いとか、殺し合いとか、
基本的には苦手な私ですが、
なぜか香港映画のは大丈夫。
香港映画のアクションは、動きが美しいんですよねえ(*‘∀‘)
それがリアルかリアルじゃないかといえば、
もちろんリアルじゃないんですけどね。
でも、そもそもリアルなんて求めてないしね!
ジャッキーや、チョウ・ユンファのころの「ザ・ホンコン映画」の黄金時代から伝統的に引き継がれている「香港映画イズム」(勝手に命名)というものは、
黒社会ものだろうがコメディだろうがとにかくアクションシーンは美しく!
ジャッキーが闘うなら流れるように、
ユンファ様が銃を撃つなら舞うように、
そしてそこにはちゃんとユーモアを忘れずに。
が基本事項。
それ以降のスター俳優たちも、もちろんそのスピリットを受け継いで、
香港映画の根底には美しいアクションシーンとユーモアあふれるサービス精神が流れ続けているのです。
ずっとイギリスの植民地だった香港が、
1997年の中国への返還により、
経済や社会への不安や、体制が中国に戻ることへの反発から、
大量の映画関係者が欧米へ流出し、
一時期は「香港映画は終わった」などと言われたものですが、
そんなことでダメになる香港映画界ではありませんでした。
返還後も、中国の検閲や国がお金を出す出さないとかなんとかの大人の事情はいろいろありつつも、
ちゃんと素晴らしい映画を作り続けて結果をだしているのがすごい。
アンディ・ラウトニー・レオン「インファナル・アフェア」が、
ハリウッドでリメイクされ(ディカプリオマット・デイモン主演、監督はマーティン・スコセッシ!)、
アカデミー賞の作品賞と監督賞まで獲っちゃったんですからね!
一度、海外に出ていった映画関係者が「やっぱり香港で映画作りたい!」と言ってまた香港で映画を撮ったりもあるし、
新しい才能も続々出てきたり、
中国との融合で逆に大きなお金をかけられる作品も出てきたり、
状況としてはまあまあ悪くない。
中国に返還されたといってもまだ香港は一国二制度(1997年の返還後50年は特別行政区という制度によって自由や民主が守られるという制度)によって、
一応、自由経済や民主主義が守られてはいますしね。
でも香港に住む人は、中国政府への不信感や、
自由や民主への危機感をものすごく持っていて、
そのためにたくさんの富裕層が海外へ出ていったのです。
最近の香港と言えば、連日ニュースでも報道されてきた大規模デモですね。
今の大規模デモの根本にあるのもやはり中国政府への不信感や不満からなわけで、
残念なことに実際、中国政府は返還後にいろいろと「ザ・社会主義」的なきな臭いことを
やってきてしまったので、
香港の人たちは中国政府を信用していないし、
今の香港の若者は「香港人である」という認識はあるけど「中国人である」という意識はほとんど無いそうです。
今でも、中国との行き来にはパスポートが必要だし、
香港ではツイッターやフェイスブック、LINEなんかも普通に使えるんですが、
中国では一切ダメ。
そんななかで中国政府は愛国教育(共産党は素晴らしいみたいな教育!)の必修化だの、
容疑者引き渡し条例の改正(香港で中国に批判的な活動をしている人が中国側に引き渡される可能性が出てきた)だの、
「ザ・社会主義」的なことをやろうとするから、
市民がますます反発するというわけ。
あの香港の、猥雑でド派手で、だけどどこか懐かしく、
それでいておしゃれなあの街並みが、
たくさんの武装した若者で埋め尽くされ、
煙や炎のなかで怒号や銃声なんかが響いているのを見るのは悲しいですね。
で・・・・なんでしたっけ(*_*)?
そうそう「追龍」ね。
この映画も、時代こそ今からさかのぼること60年ほど前が舞台にはなりますが、
まあたくさんの武装した若者が街を埋め尽くし、
煙や炎のなかで怒号や銃声が響いたりするシーンから始まるんですけどね(^_^;)
・・・・今の大規模デモと変わんないじゃん(゚д゚)!!!
「あら!こんな光景、つい最近ニュースで見たわ」
と思いながらのオープニングシーンでした。
お話は、イギリスの植民地として占領下ではあるものの、
中国本土と違ってまさに自由と民主を謳歌していたころの香港を舞台に、
中国から不法移民として香港に渡ってきた血気盛んな若者(ドニー・イェン)と、
警察の上層部へとのし上がっていくエリート警官(アンディ・ラウ)の姿を描きます。
ん?「インファナル・アフェア」でもそんな役でしたねえ!
そういえば「欲望の翼」でも警官でした。。。
アンディは警官が似合うんだよなあ・・・(*‘∀‘)
現在の香港のデモは、市民による大規模なデモとそれに対する香港警察の暴力も問題になっていましたが、
この映画「追龍」も、香港警察の闇を浮き彫りにしています。
1960年代、華やかな繁華街を中心にアジア有数の経済都市として発展していく香港、
そして警察と黒社会が結託して汚職が横行していた香港の裏側を、
当時の街並みやファッションを忠実に再現しつつ、
激動の時代を身一つで渡り流れていく主人公二人の友情を軸に、
ハードなアクションと、息もつかせぬ熱いストーリーで魅せます。
まさに、この映画の監督バリー・ウォンの真骨頂!
「これこれ!こういう泥臭い香港映画が観たかったのよ!!」
っていうね(*‘∀‘)
バリー・ウォンといえば、香港で最も実績のある名プロデューサーであり、
常にトレンドの最先端をいく誰もが知るヒットメーカーであり、
興行成績と映画製作の両面においてこの人の右に出る者はいないとまでいわれ、
30年以上に渡り香港映画界を引っ張り続けてきたスゴイ人。
少し前のブログ(この「追龍」の上映が決まったときのもの)でもかなり強めに語ったのですがhttps://moriokachugeki.blogspot.com/2020/05/blog-post_29.html
香港ノワールの流れとしてはやはり、
「男たちの挽歌」(ゴリゴリの黒社会もの)からの「古惑仔」(香港のストリートをのし上がっていく若きチンピラたちの青春アクション)、
そして「インファナル・アフェア」というガチの黒社会ものがメイン。
そこから派生したもの(ちょっとヒットすれば続編やらパロディやら量産してくるので、香港映画界はほんとにしたたか!)も大量にあるのでわけわんなくなったりもするのですが、
主流はやはりこの3シリーズ。
「男たちの挽歌」は、「フェイス・オフ」「ミッション・インポッシブル2」などでハリウッドでも活躍するジョン・ウーの監督作品ですが、
「古惑仔」をプロデュースしたのが今回の「追龍」の監督バリー・ウォンなんです。
ちなみに「古惑仔」シリーズの監督だったのが、のちに「インファナル・アフェア」シリーズの監督となるアンドリュー・ラウ
ま・・・香港映画界は、狭い香港の土地と同じでかなり狭い!ってことなんですが、
それゆえに濃ゆーくて面白い!
で、バリー・ウォンの代表作として忘れちゃいけないのが「ゴッド・ギャンブラー」なんです!
日本のヤクザ映画を彷彿とさせるどこか懐かしい「男たちの挽歌」シリーズで、
渋くてかっこいいワルを演じて大ブレイクし「アジアの帝王」といわれたチョウ・ユンファに、
記憶をなくして知能が幼児に戻ってしまった伝説のギャンブラーを演じさせるという革命をおこしたのがバリー・ウォンその人。
オファーを受けたユンファ様もユンファ様ですが、
今となってはやってくれてありがとう!!
大ヒットによって本人も、自身の代表作となったわけだしほんとよかった!
こう聞いただけではギャグでしかないトンデモ映画のように思うかもしれませんが、
「追龍」と同じでなんと実話をもとにしたお話だし、
これがまた超~面白い!!
そしてなんと、その幼児に戻ってしまうギャンブラーを預かる青年の役がアンディ・ラウ!だったんです。
そう!香港は狭いのだ( `ー´)ノ
ゆえに面白いっ!!
「こんなところにこんな人が!!」
そういうとこにもどんどんハマってくんですよね~♪
「追龍」、面白かった!!って方はぜひ、「ゴッド・ギャンブラー」を観てみてください!
そして私と語りましょう(*‘∀‘)
で。そこからのアンディ・ラウ
(C) 2017 Mega-Vision Project Workshop Limited.All Rights Reserved.
元祖・香港四天王として君臨するまさに香港の〝スター”アンディ・ラウ
もう、不思議なのは「ゴッド・ギャンブラー」ウォン・カーウァイ監督の「今すぐ抱きしめたい」(ちなみにこの作品の撮影をしたのは「インファナル・アフェア」の監督アンドリュー・ラウ!香港、マジ狭っ!)のころ(1980年代)から現在まで、
ほとんど見た目が変わらないってこと!!
もちろん30年たってますからね、お肌のツヤとか貫禄は違いますけどね、
それでも現在58歳(゚д゚)!
お化けでしょ!?
カッコ良すぎでしょ!?
私のような香港映画マニアではないごく普通の女子代表・中村倫也LOVEのスタッフSさんが「追龍」を観て、
「ねぇ・・・アンディ・ラウ、マジかっこよかったんですけど。。。」
と言ってきて、
「だから!!!だからだからだからだから( *´艸`)!!!」
となった私。
もう、お顔はもちろんなんだけど、佇まい?雰囲気?がほんとカッコいい!!
身体もいいしね!ムキムキじゃないけどちょうどよくたくましいというかね(*‘∀‘)
で、あの身のこなしね。
超ー多作でスピーディで知られる香港映画のなかで鍛えられてきたんですからね、
アクションだって可能な限りはスタントなしでやっちゃうしね。
そうそう、じつはアンディ、前にも今回と同じ役で映画の主演やってるんですよ!
そりゃあね、160作以上もの映画に出てりゃあね、
同じ役だってあるだろうさ!
とはいえ30年近く前ですけどね。
でも、今のほうが全然ハマってる!
歳を重ねて、男の渋さや哀愁、そして色気を滲み出せるようになった今だからこそのハマり役。
そしてそのハマり役を引き出したともいえる相棒というか運命の相手を演じたのがドニー・イェン!!
そう、記憶に新しい「ローグワン・スターウォーズストーリー」で盲目の戦士を演じたあの方ですよ!
このいかにも悪そうーなのが、あの渋い盲目の戦士でーす↓↓
(C) 2017 Mega-Vision Project Workshop Limited.All Rights Reserved.
この振り幅よ!!
アンディ・ラウとは同世代ですが、なんと今回が初共演!
狭い香港映画界でもそんなことあるんですね!!
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」「イップ・マン」などでガチのアクションをやり続けてきたこの方は、かなり遅咲きのスター。
それでもここへきていぶし銀のアクションシーンで魅せてくれるトップ俳優となったのはまさに実力以外の何者でもありません。
彼にとっては名刺のようなものだったカンフーは今回は使いませんが、
アクションシーンの軽くて無駄のない、そしてメチャ強い身のこなしは圧巻。
目とかちょっとしたしぐさなんかも、なぜか妙にかっこいい。
生きるために悪事に手を染めてきた虚しさと覚悟が垣間見える、気迫の演技。
この主人公二人の存在がすべてともいえる作品。
息をもつかせぬスピード感と、ノスタルジックかつスタイリッシュな映像、
そして60年代の空気感にピッタリなラテンやR&Bの音楽。
ウォン・カーウァイ監督の「欲望の翼」のように、
小道具の一つとして映画に参加しているかのような音楽の使い方がまたおしゃれ!
そして60年代のファッションや風俗を楽しみながら、
香港の街の真上をビル群すれすれに飛んでいく飛行機や(現在では空港が郊外に移ってしまったため、その光景は見られなくなってしまいました)、
当時は「悪の巣窟」や「貧民窟」として一般人は足を踏み入れることができなかった九龍城砦などもリアルに再現されていて、ワクワクしますよ!
そんなこんなで、あれ?
今回、ちゃんと映画の紹介になってますかね(;'∀')?
思いつくままに香港映画について語ってたら支離滅裂になってしまったような。。。
何が言いたかったのかというと・・・・・
「マジ面白いからとりあえず観て!!!」
・・・・・サーセン(/_;)
さんざん語って、結果これ。
え、こんなんで伝わる??
まあいいでしょう。
熱い気持ちはシンプルなほうが伝わるかもね♪
ちなみに、マニア以外で、この「追龍」でアンディ・ラウの沼にハマりそうな方、
香港映画に興味を持った方は、まずこちらから。
さすがに「ゴッド・ギャンブラー」は持ってませんでした(>_<)
欲しいですけどね!
これらは「香港映画イズム」全開です。必見。
そして私と語りましょう( `ー´)ノ・・・・・しつこい。
公式サイトhttps://www.tsuiryu.com/


で、案の定、長くなりすぎて他の映画の紹介ができないパターン(+_+)
でもこれも絶対紹介したい!
「グッド・ボーイズ」上映中!
(C) Universal Pictures
全米初登場No.1に輝いたモンスターヒット青春コメディ!
と言えば聞こえはいいですが。
主人公が小学6年生の男子3人組でありながら、
おびただしい数のアダルトグッズが登場するため、本国のレイティングはR指定(17歳未満の鑑賞は保護者の同伴が必要)というトンデモ映画。
当然、主人公を演じた少年たちもこれを観れていない!という残念なお話!
ちなみにアメリカでは、R指定の映画に子供が出演する場合、
必ず保護者の付き添いが必要。
ということでこの映画の主人公、仲良し最強無敵チーム「ビーンバック・ボーイズ」の面々は、
ちゃんとママたちに見守られながら、
大量のアダルトグッズに囲まれて下ネタ全開の撮影に挑んだというわけ(^_^;)
そもそも主人公が小学6年生の3人組なので、
本来なら映画を観るターゲットもその同年代なはずなんですが、
思いっきりR指定が付いちゃってるので、
その同年代が一切映画を観られない!
なのになぜ全米で大ヒットしたのかというと、それは簡単。
〝かつてこの映画の主人公みたいな子どもだった大人たち”が劇場に詰め掛けたからなんですねえ(*_*)
なるほど!
小学校高学年の男子なんか、全員バカですからね!(スミマセン。。。)
周りのことも全く見えていなきゃあ親の言うことなんかもちろん1ミリも聞いてないし、
ゲームとテレビと下ネタのことしか頭にないんだから!(ほんとスミマセン。。。)
同じ年代の女子といったら、もちろんイケメンアイドルとかキラキラグッズとかにも興味はあるけど、
それよりも学校での友達関係とかのほうが大変で、
けっこうしんどい毎日だったりするんです。
もう○十年以上も前のことですけど、私もあの頃のことを思い出そうとすると苦い気持ちになりますよ。
だから男子はバカだっていうんですけど、
それは日本だろうがアメリカだろうが変わんないんでしょうねえ!
このド下ネタ青春コメディがまたただの下品な映画にならずに
ギリギリの線で面白いコメディとして成立しているのは、
やはり製作がセス・ローゲンリー・アイゼンバーグだからなのでしょうね。
なにしろクソくだらないド下ネタだらけの「ソーセージパーティ」を作った人たちなんだもの!
そんな映画に、現代の天才子役のトップと言って過言ではないジェイソン・トレンブレイ君を出してしまうという暴挙(゚д゚)!
「ルーム」で大ブレイク、
中劇で上映した爽やかで心洗われる号泣映画「ワンダー 君は太陽」で誰もが認める天才子役となったあの!ですよ。
それがこんなことに!!!!!!!!!!!!!!!!!↓↓↓
(C) Universal Pictures
超リアルな女性器の付いたラブドールと共演とは(^_^;)
とはいえ、アメリカの小学6年の男子の映画といえば、そう!
「スタンド・バイ・ミー」
私が恋したリバー・フェニックスが全世界中で一番かっこよかったあの映画。
小学6年の夏休みが終われば新しい学校に入り、別の友達ができて、
日本よりもシビアな、見えない階級制度の中で思春期を過ごしていく厳しいシーズンがやってくるアメリカ。
日本だって、中学に入るといろんなことがガラッと変わって戸惑う時期に入りますよね。
そんな時期の少年たちの物語。
今回の「グッド・ボーイズ」は下ネタだらけとはいうものの。
オバカでくだらない映画とはいうものの。
なかなかどうして思春期の、複雑で難しい時期の少年たちをリアルに見つめた作品です。
最後はちゃんと、誰もが覚えのあるせつない、必死な、そして懐かしさに胸がキューンとなってしまう、
超エモい(流行りの言葉を使いたがるオバハンです、スミマセン)作品になってます。
『現代版の「スタンド・バイ・ミー」だ!』
と、製作陣が自画自賛していますが、
それは自分の目で観て確かめてみてください。
あのアメリカを代表する超名作と比べるのはなかなかハードルが高いですが、
ひとつだけ言えるのは、
「私は、嫌いじゃない。」
私は。ですよ?
もともとアメリカの青春映画は大好物なので、
下ネタだろうが後味悪かろうが、ジャンルがどうあれアメリカの青春映画はとにかく好きな私なんです。
そしてこの「グッド・ボーイズ」は笑いっぱなしのまま、
誰もが通る道、愛すべきおバカな少年時代へのオマージュや郷愁みたいなものとともに
現代のアメリカを垣間見る青春映画として楽しめる映画です。
広い心と長い目でゆったりとご覧ください(*‘∀‘)
公式サイトhttps://goodboys.jp/


ああぁぁ・・・久しぶりにかなり長くなってしまいました(;´Д`)
うんざりですか?
ほんとゴメンナサイ!!
「ドラえもん」が始まるのでしばらくはお知らせが多くなると思うので、
こんな暑苦しいブログはとうぶんないはず。クールダウンですね。
コロナの状況がなんとなく嫌~な空気になってきていますが、
なんとか少しずつでも前に進んでいきたいところ。
みなさま、体調管理と予防につとめて、
元気に夏を乗り越えていきましょう!!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/


2020年7月21日火曜日

今、観るべき「ハリエット」、そしてジブリと恋とイケメンについて。

こんにちは。
ドラえもんコナンしんちゃんも上映しないままに
ぬるっと夏に入ってしまい、
なんだか頭も体もぼんやり状態の私です。
久々にズラッと並んだドラえもんのグッズを見て(すでに発売中です!)、
「あぁっ、目が痛いほどのカラフルさ!」
「うわっ、尋常ではない量のグッズ!」
と、めまいを覚えたオバハン。
ちゃんと計算できるかな。。。
ずらっと並ばれるとパニクるなあ。。。
久しぶりの、ガチの子ども映画にちょっぴり緊張気味です。
ただ問題は、どれだけのお客さんが映画館に足を運んでくれるのかということ。
岩手の人は真面目なんだよなあ・・・・(-_-;)
「ドラえもん」、めちゃめちゃ面白いんですけどねえ。
もちろん毎年面白いんですけど、
今年のは特に東宝さんも気合が入っていて(お金もね!)、
お話も面白いし(ドラえもんの恐竜関係はテッパンです!)、
主題歌はミスチルだし、
声の出演はキムタク渡辺直美
かーなーり、力入ってるんですよね。
なので、たくさんの子どもたちに観てほしいのですが。
どうなんでしょう(*_*;)
映画館、怖い・・・・ですかね?
でも映画館の設計は換気が完璧じゃないと作れないので、
実はスッゴク換気ができているものだし、
休憩時間は扉開放、
席は一席ずつ空けてお座りいただき、
マスク着用&アルコール消毒設置。
できることはすべて実施済み!
中劇はいつもそんなに混まないしね!
って、そんな自虐が今はちょっと大声で言いたいアピールポイントになってます♪
とりあえず、盛岡市と近郊の小学校・幼稚園・保育園には、
いつも通り中劇の割引券を配りましたので、
ぜひご持参くださいね!
今回は一応、いつもより配布範囲を狭めていますので、
ちょっと遠方になると、
「いつもはくるのに来ないな・・・」
という方も出てくるかもしれませんが、
それはゴメンナサイ(>_<)!!
この状況がもう少しおさまったら、
また広い範囲への配布を再開する予定ですので、
何卒、ご了承くださいませ!!

そんななか、続々新作登場の夏の中劇。
7月17日公開
「ハリエット」
(C) Universal Pictures
硬派な実話、来ました!!
生涯で800人以上の奴隷解放を手助けし、
南北戦争では黒人兵士を率いて戦った女性。
そして米ドル新紙幣に採用された史上初のアフリカ系アメリカ人。
(トランプ政権になってなんかいろいろゴタついて、
新紙幣の発行&施行が延期になっちゃってるみたいですが、
まあいまさらやめるといってもまた暴動とか起きそうなので、
とりあえず延期ってことになってるようです。。。)
それが、ハリエット・タブマン
日本ではあまり知られていませんが(私も知らなかった・・・)、
アメリカでは超有名!
「アメリカ史で最も有名な人物10人」というアンケートで、
成人では9位、高校生以下では3位に入るくらいの人物なのでした!
奴隷として生まれた女性が、たった一人で自由を目指して逃亡したけど、
家族や仲間を助けたい一心で、
やっと辿り着いた自由の地から、何度も囚われの地へと戻りたくさんの人を解放し、
いつしか奴隷制度そのものを撤廃するために命を賭けた、まさに英雄。
しかもなんと、一度も失敗せずに奴隷から英雄になった豪傑です。
「私、失敗しませんから!!」
鋼の女ですね!!
それを演じているのは、
ミュージカル「カラーパープル」(映画も有名ですよね!)の主人公を演じてトニー賞主演女優賞、グラミー賞、エミー賞ほか数々の賞を総なめにした実力派シンシア・エリヴォ
この「ハリエット」で、今年のアカデミー賞では主演女優賞と、
自ら歌う主題歌「スタンド・アップ」で歌曲賞にノミネートされました。
予告でも使われていたこの曲は、ド迫力の魂の叫びです。
(C) Universal Pictures
この映画は黒人の女性監督で、
脚本家、美術監督、作曲家も黒人
本気で作ってます。
ほんとは3月公開だったはずのこの映画。
コロナの影響で、全国公開できたのは6月でした。
その間に起きたこと。
それは、ミネアポリスでの警官によるアフリカ系アメリカ人への暴行殺人
そしてそれに対する抗議デモでした。
連日、すごいことになっていましたよね。
アメリカもコロナで外出自粛だったというのに、
ものすごい数の人々がデモに参加。
「〝密”どころじゃないじゃんっ( ゚Д゚;)!!」
この、2020年の現代の先進国のさらにトップであるアメリカが、
ハリエットが闘った『奴隷制度』という名の悪しき時代(舞台は1880年代)の産物がまかり通っていたころと全く変わっていないという事実にゾッとします。
同じ人間を、当たり前に物や家畜のように売り買いし、虐げる。
そんな国が、偉そうに世界の経済や政治を牛耳ってる?
・・・・世も末ですね。
そんなこともありつつ、どうしても今、観ておきたい真実の物語です。
公式サイトhttps://harriet-movie.jp/


ところでみなさん、ジブリ特集は観ましたか??
テレビで何度も観てるとはいえ、
やっぱりスクリーンで観ると違いますねえ!!!
私はまずこの2本、観ました!
© 1984 Studio Ghibli・H
© 1997 Studio Ghibli・ND
「え、こんなシーンあった!?」
「あ!そういうことだったのか!!」なんていう驚きもたくさん。
面白かったですよ~!
そして私が今回、スクリーンで観て思ったのは、
「こっ、恋がしたいーーーっっっ!!!」
てことでした。
ていうか、ジブリ映画を観るといつも思うんですよ。
恋がしたいなあ・・・(*‘∀‘)ってね。
・・・・・え、いかれてる?
邪道?
無粋?
穢れてる?
ええ、なんとでも言ってください。
何度でも言いましょう。
しかも大声で。
「あたしは無性ーーーーに、恋がしたいんじゃーーー!!!」
・・・・・・(*´з`)
なんなんでしょうね、ほんとに。
とはいっても”恋愛”じゃないんですよ。
〝恋”!!
〝恋”なの!!
なんなら本人たちが〝恋”だと気づいていなくてもいい。
いいなあと思ってる子と、心が通った瞬間?
何も言わなくてもお互いが大事だなあと思っているような存在?
・・・キャーーーーーーー( *´艸`)!!!!
そう、パズーシータラピュタ)のような。
アシタカサンもののけ)のような。
コナンラナ未来少年コナン)でもいい。
(ちなみにナウシカは、ナウシカとアスベルがくっつきそうになったからそれが嫌でわざとストーリーをそこから離したと、原作者の宮崎駿が語っていました。。。)
少年と青年の間のくらいの時期の。
少女と女の間くらいの時期の。
付き合うとかそういうんじゃなくて、
嫉妬とか浮気とか別れるとかそういうのとも次元の違う。
崇高で、純粋で、真っっっ白なやつ!
そう、つまり、
「もうすでに私には無理なやつのことーー(゚Д゚)!!」
大人になって腹黒くなって、
なんだかいろいろめんどくさくなって、
もう”恋愛”とかどうでもいい!
好きなもの食べて(飲んで)好きなことやって、
「トキメキなんて画面の中のイケメン見てれば充分!」
の域に達してしまったオバハンにはもうとっくに無理なやつのこと。
もうどうやったってできない、
でも、あのころの自分には戻れない今だからこそものすっごく欲している〝あのころの恋”なんですわー。
キュンキュンしますねえ!
え、ジブリ映画をそんなふうに俗っぽく語るなって?
いいんですよ( `ー´)ノ
映画ってのはねえ、
いろんな見方をして、
いろんな気持ちになって、
いろんな人がいろんなことを語っていいんです!
でもさすがに、
「ジブリ映画を観てまず『恋がしたい』ってさ、
あたしもすっかり煩悩やらなにやらにまみれてしまったもんだなあ」
と、観終わったあと一人で苦笑いだったんですが、
幼稚園くらいの女の子が「千と千尋の神隠し」を観て、
「ハクがかっこよかったーーーー( *´艸`)!!!」
と言っているのを聞き、
「・・・だよね!?いいのよね、それで(*'▽')!」
とホッとしたという。。。
5~6歳でも恋したくなっちゃってるんだもんさ!
オバハンも恋したくなったっていいじゃないか!
その子とハイタッチしたい気分でした♪
わかる、わかるよー!
ハクもいいけどその声やってる神木くんね、声もいいし実物も美しいのよね~!
イケメンは尊い!!!
・・・・・って話ではありませんね。
まあ、恋だのなんだのの話は置いといて、とにかくこの今回のジブリ映画。
20年以上も前に映画館で観たときとはまた全く別の面白さや、
「そういうことだったのね!」みたいな発見もあり、
どの作品も深く詳しい時代や文化の考証がされているものすごい映画なんだなと改めて感じたりもして、
大人になってからちゃんと映画館で観る価値のある素晴らしい作品たちです。
なかなか映画館では観られないものばかり。
昔観たって人も、テレビで何回も観てるって方も、
ぜひぜひ、スクリーンで観ておいてください!


って、あれ?
まだまだ新作あるので紹介したかったんですけど。。。
けっこう長くなってしまってました(*_*;)
ジブリで語りすぎ?
これ以上長くなると、
読むの嫌んなっちゃいますよね。
なので、「グッドボーイズ」「追龍」(→これが絶対長くなる!)については次回に回します。。。
というわけで今、どこの劇場でも新作が公開されてきて新作ラッシュ。
常連さんも、「観たいのいっぱいあるから困ってる」と話していました。
そうなんですよねえ!!
私も、先日なんとか「今日から俺は!!」を観てきましたよ♪
大好きな、どストライクのイケメンだらけ( *´艸`)
絶対に見逃すわけにはいきません!!
しかも初日の朝一回目。
平日休みって、こういうときいいですよね(*‘∀‘)
土日は絶対混むんだもん!!
そしてジブリも観たし、
あとは今、面白そうなの揃えてきててかなりHOTな南部興行さん(http://nanbukogyo.jp/morioka/)ですね!
ドキュメンタリー映画特集やってますよ~♪
ワイン、沖縄、分断・・・
私が気になるテーマのドキュメンタリーが盛りだくさん。
カンヌで監督賞を受賞した「その手に触れるまで」も気になるところ。
この監督のやつは、観たあとズーンと落ち込むので覚悟がいるんですけどね。
でも観たい。
まだまだどこの劇場も新作ラッシュです。
気合入れて行きましょう~!!!!


さらにもう一つ。
まだ若い、才能溢れるイケメンが自ら死を選んだという悲しいニュース。
三浦春馬くん、かっこよかったですよね。
「ごくせん」も、「ブラッディ・マンデイ」も見てた~(>_<)!
「ガリレオ」で福山雅治の学生時代を演じてたのもハマり役でした。
「恋空」では中劇、信じられないくらいの大ヒットで、
春馬くんとガッキーには感謝しかないし。
そして「コンフィデンスマンJP」
最高でした。
スマートで、かっこよくて、超クール。
ジェシー役は彼しかいない!!!
なのに。。。。。
思い詰めてしまうのはみんな、真面目でいい人たちなんだろうな。
私のように、欲と煩悩にまみれていない。
私なんかはただの自己中ですからね。
「あの映画、来月公開だな、早く観たいな。」とか、
「あああ、給料入ったら絶対焼肉行ってやる!!」とか、
「ハッ!今日あの番組に、あのイケメンが出る日だ!!」とか、
そんなことだけで毎日忙しい私とは別次元のお話のよう。
イケメンは国の宝です。
どうにかして、こんな哀しいことからイケメンを救いたい。
いや、イケメンだけじゃないけど。
女の子も。
若い人を、いや若くなくても。
理由なんて本人にしかわからないし、
家族や友人でもどうにもできなかったことが他人にできるわけはないけど。
苦しい人が、孤独な人が、少しでも減ってほしい。
それにはみなさん、好きなものは好きと、
声に出していくしかないのかも。
近くにいる人にでもいい。
画面の向こうにいる憧れの人にでもいい。
伝わらないかもしれないけど。
結局、どうにもならないかもしれないけど。
ネガティブなことばかりが声高に叫ばれて一瞬で伝わっていく。
伝わってほしい言葉たちはすぐにネットの海のなかに消えていく。
なんでなんでしょうね。
好きな人には好きと、
応援したい人には応援しているよと、
それだけがすぐに相手に伝わればいいのに。
そしてそれが、ほんのちょっとでも誰かの何かを変えられれば。
それがSNSのほんとの使い方であってほしいです。
煩悩まみれのオバハンのつぶやきでした。。。

ご冥福をお祈りいたします。


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2020年7月9日木曜日

「WAVES」なんだかんだでおすすめですっ!!

こんにちは。
雨続きですねえ。。。
7月に入り、レジ袋も有料化。
つい最近、やっと世の中のキャッシュレスとやらの波によっこらしょと乗れたばかりだというのに、
今ではどこへ行くにもマスクして、
エコバッグも忘れずに、
そして傘。
あとはー・・・・、と、持ち物多くてめんどくさい!
短期間で、今まで当たり前だったことがどんどん変わっていきます。
頭も、フットワークも、そして荷物も、軽くないとやっていけませんね。
オバハンは、新しいことがなかなか受け入れられなくて四苦八苦。
スーパーのカードにお金をチャージしないまま列に並んでしまい、結局現金。
マスクは、せっかく洗ったのに干したまま家に忘れる。
エコバッグは、持ってきたのに車に忘れる。
家のアルコールは切れたまま買えてない。
・・・・・え、やる気ないよね、私(*□*;)!?
いかんいかん!
東京方面ではまた感染者が増えているようだし、
気を抜いてはいけません。
「コロナの終息する日」は、果たしてほんとにやってくるのだろうか?
と微妙に不安を持ちつつも、
私たちは今、やれることをやるだけですね。
はい、気合入れ直します!!

そんななか、映画業界はやっと新作公開のエンジンがかかってきたところ。
どこの配給会社さんも、どこの映画館も、
3か月以上も新作公開が止まっていたので映画が渋滞中。
ここからギュンギュンにエンジン全開で次から次と新作が飛び出してくるので、
みなさんもがんばって走って追いかけてくださいね!
中劇も、7月は毎週毎週、新作が公開になりますよ♪
まずは、当初4月10日から全国ロードショーの予定だったこちら。
「WAVES/ウェイブス」
(C) 2019 A24 Distribution, LLC. All rights reserved.
3か月遅れで7月10日から上映!!
こちらは、アカデミー作品賞を受賞して話題になった「ムーンライト」
ついこないだのコロナの自粛期間前まで中劇で上映して珍しく若者がたくさん観に来てくれた「ミッドサマー」をはじめ、
「ア・ゴースト・ストーリー」
「スイス・アーミーマン」
「レディ・バード」などなど、
ハリウッド映画とは一線を画し、
決して派手ではないけど独創的で個性的な良質の作品を次々と発表して世界中で注目を集める映画製作会社「A24」スタジオの新作。
監督は31歳のトレイ・エドワード・シュルツ
この方はもう、そもそも映画を作るために生まれてきたといっても過言ではないくらいの映画人。
子供の頃から映画製作をはじめ(!?)、
23歳という若さで奇才テレンス・マリックのアシスタントを務めていたという衝撃。
そして初めての長編「クリシャ」からA24スタジオの製作というミラクル。
それだけの実力があるということなんですが、
「持ってる人はガチで全部持ってるんだなあ!」という驚きしか出ませんね。
音楽が大好きだった学生時代、好きな曲を集めて「いつか何かに使えるかも」とプレイリストを作っていたそうで、
この「WAVES」は、そんな彼の集大成にして出世作となりました。
この映画の主人公はもはや〝音楽”といってもいいほどに、
脚本の最初の下書きから映画の最終版に至るまで、
登場人物の心情を描き出すだけでなく、
曲の歌詞がセリフの一部ともなるほどに楽曲が作品と密接に結びついた〝プレイリスト・ムービー”。
脚本にも、ことこまかに「このシーンの楽曲はこれ」と指示があり、
曲の歌詞も書き込まれていて、
そのイメージをスタッフと演者が共有できるようになっていたそうですよ。
年代や時代にこだわらず、気に入った音楽の中から物語に共鳴するような曲、
主人公の心情を表している曲を集め、
それを元に脚本を書いていったという、新しい形!
しかもその音楽は、斬新なカメラワークや息をのむほどの鮮やかな色彩、
そしてまるで自分の目の前で起こっているかのように感じてしまうほどの躍動感に包まれた映像と絶妙に組み合わさって、
オープニングから一気に作品のなかに引きこまれていきます。
ここはぜひ映画館で体感してほしいところ!
(C) 2019 A24 Distribution, LLC. All rights reserved.
さらに、主人公の感情や状況によって画面比が変わったり、
360°カメラを使ったり、
心の動きとクローズアップされる物がリンクするような演出、
そして場面のつなぎの巧妙さや、
決して自己主張しすぎないけれどさりげなく心をかき乱してくるスコア。
すべてが完璧に作用して、
観ているこちらはもう乗ってしまったジェットコースターが止まるまで待つしかないような状態。
でも、小手先で「どう?いい感じでしょ」と監督が自己満足しているようなナルシストなクリエーターにありがちのやつではなく、
ちょうどいい具合に気持ちよく波に乗ったままどんどん先へ進んでいく感じ。
うーん・・・上手く説明できなくて歯がゆいのですが、
私のようなちょっとひねくれた映画マニアでも、
「わかってる!わかってるけど気持ちいい!!」
と、悔しいけれど認めてしまう、そういう感じ。
・・・・・・伝わります(^_^;)??
伝わんなかったら・・・・・・・
観に来てください(*´з`)/
ウィリアムズ家の兄と妹を描いたこの物語は2つのパートに分かれており、
前半は、恵まれた家庭に育ち将来を嘱望された輝かしい人生を歩んでいる兄のお話。
後半は、その兄の影に隠れて目立たず地味に過ごしていた妹のお話。
その二つは、前半にさりげなく散りばめられた伏線というか話のタネたちと、
見事なカメラワークや手法により、
スピード感や話の流れを断ち切ることなくつながり、
そして自然に次のエピソードへと切り替わっていきます。
私が興奮したのは、この二部構成についての監督のコメント。
「ウォン・カーウァイの『恋する惑星』を観て、この映画を2つのパートに分けようと閃いたんだ!」
やっぱりーーーーーー!!!???
だよねーーーー(*'▽')!!!!!
だと思ったーー!!!!!
そう言って、ハイタッチしたいくらいに共感!
このブログでも何度も何度もしつこく語っているのですが、
私の映画人生の転機になったともいえる大好きな映画『恋する惑星』
その後、私が気になる映画監督たちは必ずと言っていいほど名前を出すウォン・カーウァイ
リスペクトしている監督は?とか、
影響された作品は?とかにウォン・カーウァイの名前を出してくる監督の映画は絶対に面白い!(ほぼほぼ。たいてい。→個人の意見ですが。)
なにしろ『ムーンライト』の監督バリー・ジェンキンス(40歳)がウォン・カーウァイ監督とその作品たちに多大なる影響を受けているというのは有名な話だし、
『ムーンライト』を観ていると「完全にウォン・カーウァイじゃんっっ!!!」というシーンや、
ウォン・カーウァイ作品にソックリなアングルとか独特のカメラワークがしょっちゅう出てきて、
私のようなマニアには「この人!絶対に『恋する惑星』好きだよね!?」とバレてしまいます。
この時期のウォン・カーウァイの作品は、
ウォン・カーウァイというちょっと(というかかなり)いかれた監督(→もちろん褒め言葉!)と、
クリストファー・ドイルというこれまたエキセントリックなカメラマンのコラボによる独特というか斬新すぎる映像が特徴」の作品のため、
撮り方をマネをするとすぐわかるのです。
案の定、某有名動画サイトには、『ムーンライト』ウォン・カーウァイ作品の類似シーンを比較する動画がありましたよ。
わかる!わかるよ~!
と手を取って語りたいくらいに、私と同様、かなり強火のウォン・カーウァイ好きな監督のようですね。
ちなみに『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』の監督グザヴィエ・ドラン(この方も31歳!)、
少し前に中劇で上映した「ロングデイズ・ジャーニー」の監督ビー・ガン(なんとこの方も32歳!)なんかも、
ウォン・カーウァイ作品から影響を受けたと公言しています。
それにしても、『恋する惑星』の公開は1994年。
もちろんここで紹介した監督たちはリアルタイムで観た世代ではありません。
それなのに、このところ珍しい自身のオリジナル脚本で注目される若き映像作家たちがこぞってウォン・カーウァイ作品に影響を受けたと言うのは偶然ではないような気がしますね。
時代がウォン・カーウァイに追いついた?
やっと?
遅すぎるやろ(゚Д゚)!!!
日本でもハリウッドでも、漫画や小説の実写化、そして続編と、
映像化するコンテンツがより「とにかくある程度のヒットを狙う」「経費や手間を省きスピーディに作る」みたいな方向に行きつつある現在、
あくまでもオリジナル脚本にこだわり、
自分で監督するという職人気質のクリエーターたちが、
低予算でももちろんオリジナル脚本、手持ちカメラでゲリラ撮影、
そして徹底的に自分の好きなように映画を作り、
タランティーノに絶賛されてアメリカでも上映されたこの映画『恋する惑星』ウォン・カーウァイを見つけないわけがないというもの。
こういうことがあるから、映画マニアはやめられない!!!
すっごい話題の映画を観て「これって、あの映画のあれだよね!?」
っていうのを、人から聞いたり記事で読んだりするのではなく、
自分で観ていて気が付いたとき!
しかも自分が大好きな映画へのオマージュであることに気が付いたときなどは、
アドレナリンがぶわーっと湧き出てくるのを感じます。
快感!!
真っ暗な映画館で一人、叫びたいくらいに喜んでしまいます。
・・・・あれ?それでなんだっけ?
「WAVES」でした(;'∀')
(C) 2019 A24 Distribution, LLC. All rights reserved.
そうそう、かなり脱線しましたけど「WAVES」
かなり注目の監督、
登場人物の感情と一体化する音楽、
様々な手法を駆使した独自の映像表現、
そして大好きな「恋する惑星」とのつながり(→ここはかなり個人的ですがわりと重要!)と、
みどころ満載なこの映画。
ほかにも気になるところはまだまだありますよ!
観ていてすごいなと思ったのは、
とにかく〝今”を切り取るリアリティと、
それが実際に目の前で起こっているかのような、
というよりまるで自分の身に起こった出来事かのように感じてしまうほどに生々しく的確で痛いくらいの臨場感に溢れた映像表現。
それは、監督自身の体験してきたことを反映させるのはもちろんのこと、
主人公のタイラーを演じたケルヴィン・ハリソン・Jr.や、
妹エミリー役のテイラー・ラッセル、そしてほかのキャストとも撮影前からとにかくことこまかに話し合いを続け、
それぞれの過去のこと、家族や恋人のことなどに耳を傾けてエピソードを引き出してそれを作品に反映させたことにより、
キャスト全員にとって半自伝的な内容になっていったからだと監督本人が語っています。
(C) 2019 A24 Distribution, LLC. All rights reserved.
いま現在の若者のカルチャーや、時代を象徴するような情景をバックに、
個性的で斬新な手法を巧みに使いつつも、
実はいつの時代も変わらない家族の確執や恋人との出会いや別れ、
誰もが経験する青春のきらめきや挫折を描き、
圧倒的な共感とともに鮮烈な痛みと切なさ、
そして明日への希望を残す、
若さゆえの一瞬のまばゆさに心が鷲掴みにされる作品。
・・・なんだか最終的に何が言いたいのかわからなくなってしまっていますが、
一言でいうと、「久しぶりにすごいの観たなあ」って感じ。
ちなみに、主人公のパパ役がスターリング・K・ブラウン(私がドハマリしていたアメリカのドラマ「THIS IS US」〈→これも面白いのでおすすめ!〉に出てる方)だったり、
クライマックスで流れるのがレディオヘッドだったり、
観ながらなんだかちょいちょい飛び上がって「うぉ~イッ!?」と言ってしまいそうになるくらいに私のツボだらけ。
きっと、このしょうもないブログを読んでくれている映画マニアの皆様のなかには激しく同意してくださる方も何人かいることと思いますので、
ぜひぜひスクリーンでご鑑賞くださいませ。
あ、でも、こんなマニアックなブログなんかキョトンだったとしても、
とにかく物語や映像、そして音楽に衝撃を受け、
その独特の世界観に酔いしれてシンプルにエンタメとして楽しめる作品なので、
ふだんあまり映画観ないよーとか、
某動画サイトばっかり見てるーみたいな方にも、
試しにちょっと観てみてほしいなあと思いました。
数か月振りの新作の洋画。
A24スタジオが贈る上質の人間ドラマです。
公式サイトhttps://www.phantom-film.com/waves-movie/

そして、来週公開のこちら。
「ハリエット」
(C) Universal Pictures
と思っていたのですが。
今回は存外、長くなっている!!
ていうかかなり長いっ!!!
「恋する惑星」について語りすぎ。
でも、気になる方は観てみてください♪
どれも最高( `ー´)ノですよ!
って、なんだかんだでごっちゃごちゃ。
これ以上長くなると、ナントカハラスメントで訴えられるかも(;´Д`)
なのでとりあえず「ハリエット」は来週公開なので来週に回します。
来週、書けるかなあ・・・(^_^;)
がんばります!!!
中劇、倫也くんの「水曜日が消えた」と、ジブリ。
ソーシャルディスタンス守り過ぎ!(つまりガラガラ)な状態でお待ちしておりますので、
ぜひぜひ劇場にお越しくださいね!!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/