いろんな意味で、とても年末とは思えないほど静かな2023年12月です。
もうあと半月で今年も終わり。
大掃除どころか年賀状にも手を付けていないし、
なんならクリスマスだってできればこのまま知らんふりしてスルーしたいくらいに現実逃避中の私です。
劇場も、とても静かで。。。。
いや、良くない!!
映画館が静かなのは良くないんですけど!!
毎回、夏休み冬休み映画が始まる前のこの時期は、静かでも仕方ない。
誰かが言っていました。
「それは、高く跳ねるための準備期間だよ」と。
・・・・・は?
まあ、そういうことにしておいてください。
去年はトム・クルーズ大先生のおかげ(「トップガン マーヴェリック」)でなんとか年の瀬を盛況に(見える程度に)乗り切った中劇でしたが、
一応、今年の冬は「スパイ×ファミリー」がありますからね!!
いま、大人も子供も夢中になってるスパイ×ファミリーです。
「スパイ×ファミリー CODE:White」
(C)2023「劇場版 SPY×FAMILY」製作委員会 (C)遠藤達哉/集英社
TVシリーズ、私も見てます。
これ、めちゃくちゃ面白いですからね!
舞台が外国(架空の国ですがヨーロッパ。東欧からロシア方面のようです)、
そして登場人物が全員外人(外人?という言い方が正しいかはわかりませんが、ストーリーの政治情勢的な感じとか、肌の色や人々の名前からするとドイツやロシアあたりのゲルマン系かなと思います)っていうところからも、
なんだかちょっとワクワクしませんか?
私と同世代の皆さんには「ルパン三世みたいな感じ!」と言えばわかりやすいかも?
あの、「ルパン三世」シリーズのおしゃれさと面白さは革命ですからね。
〝子供向けじゃなく、思いっきり大人向けに作られているのに子供が見てもめちゃくちゃ面白い”っていうのが共通点。
ポケモンやドラえもん、クレヨンしんちゃんなんかは、『映画館に子供を連れてきた大人が一緒に観ても面白い』のが特徴であり、ヒットの要因だったんですけれど。
最近は、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』、そしてこの『スパイ×ファミリー』と、
ストーリーも世界線もものすごくしっかりしていてそもそもが大人向け(ジャンジャン人が殺されて、しかも首が飛んだり血の量がハンパなかったりと容赦ない表現だったりする)で、
『大人の人気が高いものをアニメ化し、子供が観ても面白い作品』がヒットの要因になってきたようです。
それらのアニメの放送時間はどれも深夜ですもんね。
でもどれも、いま流行りの動画配信サービスで全話一気に見ることができる。
それで、大人も子供も好きなときに好きなだけ見られるという。
「なんか面白いらしい」という噂を聞きつけてから、
「あぁ~!録画しておけばよかった!」とか、「レンタル屋に行くのめんどくさいなあ」とかいう煩わしさをスッ飛ばして家にいるままパッと1話目から見られちゃう。
・・・・・・便利。超ーーー便利。
かくいう私も、先般の『鬼滅の刃』から今回の『スパイ×ファミリー』まで、
いつもお世話になっているアマゾンプライム様で全話チェックしたくちなもので。
『スパイ×ファミリー』なんて、あっという間に全話見ちゃいましたよ。
だって面白いんだもん!!
いやぁ~・・・まず、西側のスパイである主人公ロイドさんが、とにかく凄腕なんですがイケメン。超イケメン。それ大事。
そして、その彼の任務のために偽装結婚する女性ヨルさんが、ぽや~っとした天然なかわいらしい女性・・・・かと思いきやこれまた凄腕の殺し屋。
この二人、お互いにスパイと殺し屋であることは知らないままなんですが、
そこにまた偽装家族の娘役として迎えられた少女アーニャちゃんがなんと超能力者で相手の思っていることがわかってしまう能力を持っていたため、
このアーニャちゃんだけが、両親役の二人がスパイと殺し屋であることを知ってしまうという展開。
・・・ね、もうこれだけで、気になってきたでしょう??
だから、マジで面白いんですよ!!
今回の劇場版では、このヤバい家族がなんと家族旅行に!
そして世界の命運がこのかりそめの家族に託されてしまうー!!
という、完全新作オリジナルストーリー!!!
原作者(遠藤達哉)が監修もキャラクターデザイン原案も手掛けているので、
原作の世界観も魅力も一切失わずにアニメ化されているのもこのシリーズの人気の秘密。
いや、映画は映画館で観てくださいよ( ゚Д゚)!?
頼みますよ、マジで!!
配信に上がるまで待とうかな~、なんて言わないでくださいよ!
だってさ、こういうやつって必ず誰かが喋りますから!
人が集まりがちなこの時期、友達やら同僚やら親戚やらの誰かが言いますよ!
なんなら子供があっさり言いますよ、オチとか!重要事項を!
じゃなかったら「まだ観てないの?めっちゃ面白いから観たほうがいいよ(ニヤリ)」とか、ドヤ顔して言ってきますよ!
だからこういうのは早めに観てしまうのが正解。
家族で観るのにも、デートで観るのにも大満足な一本。
ぜひ大画面でお楽しみくださいね♪
配信サービスは、劇場版を観る前にテレビシリーズから観ておこう!とか、
なんか流行ってるらしいけどほんとに面白いのかな?ってときにこっそり見てみる、
とかにはうってつけです。
今回も、子供にせがまれたから冬休みに行こうかな~・・・と思ってる親御さんたち、
とりあえずテレビシリーズの1話目だけでも見てみましょうか?
たぶん、自分から「えっとー・・・このまま2話目、見ようよ?」
って言うことになると思いますので、お時間に余裕のある時に見始めてくださいね。
さてさて、現在上映中の作品のほとんどは「スパイ×ファミリー」の公開に合わせて終了になりますので、気になってたけど観てないものがあったらお急ぎください。
「ポッド・ジェネレーション」もよかったですよ。
© 2023 YZE – SCOPE PICTURES – POD GENERATION
いろんなことを考えさせられるSFドラマ(?)。
近未来のニューヨークでは、AIが家の中のいろんなことを仕切ってくれる。
仕事が楽しい女性はバリバリ働き、このままどんどん出世していきたい・・・
けど・・・・・。
パートナーとの幸せな生活の先に、子供をどうするかの問題が。
そこで、持ち運び可能な卵型の〝ポッド”を使った妊娠を検討し始めるー。
これは近未来でなくとも、現在の働く女性と同じ、時代も国も飛び越えた共通の悩みの一つ。
いつだってどうしても、妊娠・出産・育児が、働く女性の肩に、未来に、重くのしかかってくるんですよね。
命を授かり育てていくことはとても素晴らしくて大事なことですが、
その負担は特にこの日本では女性にばかりかかってしまっているのが現状。
いくらイクメンブームといってもね。
ウンチのときはおむつ替えないし、休みの日にたかが一日一人で子供と過ごせない、
そのうえ保育園の送り迎えだけやって「イクメン」面されてもね!
そしてどんなに政府が男性の育児休暇を利用しろと言ってもさあ!
周りの目を気にしてなかなか取れないのが現実だし、
取ったところで子供の世話もせずゴロゴロ昼寝してるようじゃ取った意味ないし!
結局、女性だけがおなかの中に10か月も大切な命を抱えていなきゃいけないことも、
生まれてからも赤ちゃんの世話は母親がいなきゃ回らないことには変わりはないし、
そのために女性が仕事や家事や育児やいろんなことをやりくりしてかなきゃいけないことには変わりないんですから。
まったく、何が男女平等だよ!!
今のこのご時世だってイクメンだなんだって騒いでおきながら、
結局は家事も育児もすべて妻にまかせて子供のおむつも替えたことないような〝ド昭和”のおっさんたちが知ったような顔して「女性も男性と同じように働けばいいよ!ジャンジャンやんなよ!でも家事も育児もちゃんとやってね♪」なーんてバカみたいなこと言ってるだけですからね。
家事も育児もお前がやれ(-"-)!!
相変わらず、家事も育児も女性にやらせながら、仕事だけは男女平等だからしっかり働いてね!って言ってるだけ。
それなのに女性はなかなか出世できませんからね。
ま、おうちで家政婦さんやベビーシッターを雇えるセレブな人たちは出世するほど働けるかもしれませんけどね!
世のなか、不公平にもほどがある!!
・・・・え、どうした?何かあった?
・・・・みたいなことを考えながら没入した作品。
あ、コメディですよ?
私は政治や世の中なんかのことを深く考えながら観てしまいましたが、
クスクスと笑いながら、大きく共感もしながら楽しめる映画です。
このお話、なんとあの一世を風靡した(今も最新型が人気らしいです)『たまごっち』からインスピレーションを受けたそうですよ。
なるほど!!
懐かしい!やりましたね~!
ピピピ・・・!と呼ばれて、ごはん、うんち、病気・・・。
ちゃんとお世話しないと死んじゃうの。
人間も、あれで赤ちゃん産めたらずいぶんと、仕事も家事も、そもそも女性が暮らしていくのもラクだよね・・・!
まあ、産まれてからは「忙しいからちょっとポッドに入っててね」っていうわけにはいきませんけどね。
赤ちゃんがおなかの中にいる10か月の間に、女性は心も体もお母さんになる準備をすると言いますしね。
たしかに、おなかのなかにいた実感がないと、ポッドからいきなり出てきた赤ちゃんをどうしたらいいかわかんなくなりそうです。
そうなってくるとまた別の問題がでてきそうだし・・・
っていうか、だから男性には子供を産み育てる実感が無くて、妊娠時も出産後も役に立たないのか!!(→言い過ぎ)
・・・という感じで、なかなかにみごたえのある、それでいて遊び心満載の、面白い作品でした。
何に憤っているのか自分でもよくわかりませんが、税金、政治、物価高、推しの界隈、世の中・・・昨今のさまざまな事象にどうもイライラが抑えきれなくなってきた私なので、
あらゆる不満をここでぶつけてしまったようです。
私のようにここまで深く考えなくて大丈夫なので、
観ようかどうしようか迷ってた方、ぜひ観てみてください!!
→こんなんで観る気になるかどうかは別問題。
それから「コンサート・フォー・ジョージ」
© 2018 Oops Publishing, Limited Under exclusive license to Craft Recordings
毎日、場内から漏れ聴こえてくる音が心地よい!
それこそそこだけクリスマスのような年末のような贅沢感!
生前のジョージ・ハリスンと交流のあったたくさんのアーティストたちが、
ジョージのためだけに集まって催された特別なライブ。
ビートルズなだけに、知ってる曲も多いし、なにしろ出演者がゴージャス。
エリック・クラプトンが出てくるとやっぱり「おぉ!!」ってなるし、
ポール・マッカートニーもリンゴ・スターもそろってるんだから、亡くなってる人をのぞけばもうビートルズじゃん!!(!?)
え、すご!
なんか年末って、コンサートとか行きたくなるじゃないですか(?)
誰かのライブでもいいし、全然わかんないけどオーケストラでもなんでも。
なので年末にピッタリの映画です♪
・・・適当すぎるって?
いやだって、ど真ん中世代じゃないので、知ったかぶりでは書けないですからね!
それでなくてもビートルズなんていまだに誰でも知ってるくらいにメジャーなうえに、
熱狂ファンもたくさんいる鉄板コンテンツですからね。
身の程をわきまえて、私みたいな素人でも楽しめる、詳しくなくてもその場の空気と音楽と和やかでいてゴージャスなスペシャルなショーに、気軽に足を運んでくれるといいなと思った次第。
そこに集まったすべての人の、ジョージへの愛に満ちた奇跡の一夜に酔いしれてください。
午前十時の映画祭「ブラック・レイン」もぜひ。
TM & COPYRIGHT © 1989 BY PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED
「エイリアン」「ブレードランナー」そして「グラディエーター」「ハンニバル」と、
その時代ごとに世界中を魅了する作品を発表してきた巨匠リドリー・スコット監督1989年の作品。
本格的に大阪ロケを敢行し、
「危険な情事」と「ウォール街」で大ブレイクしたばかりのマイケル・ダグラスを主役に据え、
その部下には「アンタッチャブル」で一躍スターの仲間入りを果たしたばかりのアンディ・ガルシア、
そして高倉健、松田優作と日本を代表するスター俳優競演で製作されたスケールの大きなクライム・アクション。
松田優作の遺作としても有名ですが、ハリウッドクラスの大規模クライムアクションを日本で撮影したというのがそもそもすごい!
ほんとに日本??って思っちゃうくらいに激しいアクションを街なかで繰り広げるので観てるほうが心配になりました。
思わず目を背けてしまうようなシーンもありますが、PG -12なので中学生でも観られるところがまたハリウッド映画の醍醐味です。
先日、北野武監督の「首」を観たかったけどR-15なのでダメだったと残念がる中学生男子がこの「ブラック・レイン」を観に来て、
「めちゃくちゃ面白かった!!こういうの、また観たい!!」と言っていました。
いや・・・・いくらPG-12でもこの死に方とか・・・(*_*;)
と思いましたけどね。
とりあえず今、フォーラムさんで上映中のリドリー・スコット監督最新作「ナポレオン」をすすめてみました。(こちらはPG-12でした。よかったね。)
なんか、いいですよね。
こうやって、たまたま観た映画が面白くて、この監督のほかのも観たい!ってなって、
そしたらたまたま最新作が上映中で、それが歴史ものだったりして、
それを観たら今度は歴史にも興味が出てきて・・・・・
映画ヲタクの道へまっしぐらですね。
そしてそうやって、つながってつながってできた完成品が私です( `ー´)ノ
・・・・・・じゃあダメですね。。。。
腐った映画ヲタクとして朽ちていく人生だわ。
「こうなっちゃうからやめておけ!」って言いましょうね。
そして、「午前十時の映画祭14」開催も決定しました!
来年4月からもまた引き続き、過去の名作を大画面で堪能できますよ。
上映作品はいつも2月ごろの発表です。お楽しみに!
寒くなり、いよいよ本格的に盛岡にも冬がやってきますね。
中劇の向かいの日活ビルは取り壊しが始まりました。
名劇、アートフォーラムと、映画館通りの真ん中で私の映画ヲタク人生を支えてくれた映画館ビルがなくなるのはやはり寂しい。
それに加えて、私の生活圏内でひたすら行きつけだったドラッグストアとコンビニが相次いで閉店してしまい、非常ーーーーにショック、そして超不便で泣きたいくらいの私です。
私の好きな場所がどんどんなくなっていくー!
好きな食べ物屋さんも次々無くなっちゃうし、
大好きで毎週のように買いに行っていたお菓子もなぜかそれだけ生産中止。
上映する映画が出演者の逮捕で上映中止になったり撮り直しになったり、
上映している作品の出演者が亡くなったりがよくある(!)中劇じゃなくて、
もしかして私がデスノートなのか?
などとどうも陰に入りがちな、ちょっと気分が下がり気味のこの年末。
と思っていたら、友人から「今シーズンのドラマが軒並み終わってきてるからでしょ。毎シーズンそうじゃん」とあっさり言われてしまいました。
・・・・・うん、たしかにそうだ。つまりロス。
今シーズンも面白かったので!
「大奥」も「ミワさん、なりすます」も「Maybe 恋が聴こえる」も「いちばんすきな花」も「ゼイチョー」も「セクシー田中さん」も「家政夫のミタゾノ」も面白かったです!
素敵な俳優さんも何人か見つけましたよ。
この先の映画も楽しみになりました♪
まあなんだかんだいって、将来には絶望しかないとかこんなクソみたいな国に生まれたのがすべての間違いだったとかブーブー言いつつも、
結局のところこうやって小さな楽しみを見つけて細々と生きていくのが私なんでしょうね。
文句は言いますけど。言い続けますけど。
不満はその都度吐き出すのが大事。
ためこまない。それが一番です。
それでこの年の瀬をのりきります。
・・・・・・年末年始、お客さんたくさん来ますように!!
それだけでも嬉しいの。多くは望みません。
身の程をわきまえてる映画館です。
それなりに、賑わっているように見えるくらいには来ますように!!
年末年始の中劇、去年もちょっとしたイベントをやっていたんですが、それを経験したマニアックな方はいますか?
今回も、映画に来た方がちょっとでも楽しくなるような、なんかちょっとだけワクワクするような企画を考え中なので、そちらもお楽しみに♪
お正月休みもぜひ中劇へお越しくださいね!
★中劇公式サイト http://www.chugeki.jp/