なんだか、暗い話題ばかりが続きますね。
コロナの猛威はまだおさまりそうもなく、
あちこちのイベントや行事は中止、
せっかく咲き出した桜もお花見禁止じゃ満開でも切ないばかり。
そんななかで入ってきたのは私も大好きな大林宜彦監督の死去のニュース。
つい先日、中劇で上映した「エキストロ」に大林監督ご本人が出演されていたので、
ショックはさらに大きかったです。
子どものころから大好きだった大林監督の作品。
「時をかける少女」や「転校生」、「さびしんぼう」はもちろん何度も何度も繰り返し観ているくらい好きだし、
中劇でも何本も作品を上映してきました。
中劇に舞台挨拶で来てくださったときに、
大林監督の作品のなかで一番大好きな映画「青春デンデケデケデケ」のビデオ(DVDじゃありませんよ、ビデオです)にサインを頂いたのはほんとに素敵な思い出です。
何度かお会いしているのですが、
いつもにこやかに話を聞いてくださり、
とても物腰が柔らかく、
誰に対しても優しくて、
静かな笑顔を絶やさない本当のダンディでした。
たまにこのブログでも、
小学生のころ学校に来ていた教育実習の先生に「『時をかける少女』のときの原田知世に似ている」と言われてめちゃくちゃ嬉しかったことや、
私がどうしても尾道三部作のロケ地めぐりがしたくて友人と青春18きっぷで尾道まで行った話、
そこで「転校生」の1シーンの真似をして(神社の階段を転げ落ちるシーン)満足したことなんかを書いたりしてきました。
https://moriokachugeki.blogspot.com/2013/10/blog-post.html
少し前から闘病中というのは聞いていたのですが、
この、日本だけでなく世界が重い空気に覆われているこの時期に、
こんなニュースまで入ってくるなんて悲しすぎる。
ご冥福をお祈りいたします。。。
なんて一言では寂しすぎます。
きっと天国でも大好きな映画の話をしていることでしょう。
そちらでもたくさんの映画を撮ってくださいね!
映画館が大好きと言っていた大林監督なので、
映画館のスタッフである私は、
こんなときこそ前を向いて映画のことをお話ししなくては( `ー´)ノ
そう。映画業界、このさりげない混乱の中、
中劇ではまた急遽決まった作品が。
明日(4月17日)からなんと。
なんと!
「ナショナルシアターライブ」!!
中劇ではちょくちょくこの企画をやっています。
って、それはいいけど、今(゚д゚)!!?
ほんとはもう少し先の予定で話が進んでいたのですが、
「ナショナルシアターライブ」などでずっとお世話になっている配給会社さんのご厚意で、
新しい作品がみんな延期になってしまってぽっかりと空いてしまったこの時期に上映させてもらうことに。
がしかし。
なんにせよ時間がなさすぎる(/_;)!
だって日にちが決まってから上映まで1週間無いだもん!!!
・・・・というわけで、岩手のイギリス好きのみなさま、
芝居好きのみなさま、
それからコロナコロナでもううんざり!と退屈をもてあましているみなさま。
趣味の合うお友達に連絡を、
それからSNSでつぶやきを。
ぜひ宣伝にご協力ください!!
大丈夫。
広いスクリーン1のほうで(170席あります)、
「ナショナルシアターライブ」はいつも一回に20人も入ることはありませんから!
(大きな声で言うことではありませんが。。。)
他のお客様とは少し離れて席を取っていただき、
マスクを着けて、手はアルコールで消毒を。
そして終わったら寄り道せずに帰宅。
少しくらい歩きましょう!
だって、英国ナショナルシアターの舞台なんてそう簡単に観られるものではありませんよ!
チケットはなかなか取れないし、
イギリスに行く飛行機代だってバカにならない、
そもそもしばらくは海外に行くことすらままならないわけで、
だったら近所の映画館で観ちゃいなよ!
ていう企画。
俳優さんの顔や演技が、すぐ近くでドアップで観られるし、
字幕はついてるし、
しかも特典映像もあり!
至れり尽くせりですね(*'▽')/
舞台作品の上映ということでこちらは特別料金。
一般3000円、学生2500円です。
ちょっとお高め?
でも絶対に損はしないのでぜひ、この貴重な機会にスクリーンでご覧ください!!
4月17日~30日
「リーマン・トリロジー」
(C)Mark Douet
リーマン・トリロジー?リーマンの、三部作?
そう、リーマンといえば、あの「リーマン・ショック」のリーマンです。
当時、「どういうことかサッパリわかんないけどとにかく世界中の経済がヤバいことになってるわけね。」
という、経済にくわしくない私でも、そのときに初めて聞いて名前を覚えたあの。
世界的な投資家リーマン一家が米国に移住した1844年から2008年のリーマン・ショックが起こるまでの3世代にわたる栄光と衰退を描く骨太な舞台。
主演の3人が約3時間、150年以上にわたるリーマン家の歴史を演じ切る、
221分の大作です。
2回休憩が入る、まさに三部作。
そして中劇で上映した「嘆きの王冠」シリーズでも圧倒的な存在感だったサイモン・ラッセル・ビールをはじめホンモノの英国舞台俳優3人とのガチンコ勝負。
どっぷりと、じっくりと、本場イギリスの重厚な舞台を味わってください。
4月24日~終了日未定
「フリーバッグ」
(C) Matt Humphrey
こちらは、イギリスで大ヒットした人気ドラマ「フリーバッグ」のもとになった舞台で、作者であり主演のフィービー・ウォーラー=ブリッジによる一人芝居。
ドラマ版でも製作・脚本・主演をつとめた彼女はやはり、
英国で役者を志すならここしかないでしょの「王立演劇学校」出身。
さすが。
さらに22歳で自分のシアターカンパニーを立ち上げたのもすごいのですが、
一人芝居で初演したこの「フリーバッグ」の公演がBBCの目に留まり、
本人が製作・脚本・主演で速攻ドラマ化。
って、そんなことってある(゚д゚)!!?
それだけ面白かったってことですよね。
主人公は皮肉屋で常識破りで性欲の強いロンドナー、通称「フリーバッグ」。
テーマだけ見ると、同じく悩めるロンドンこじらせ女子が主人公の「ブリジット・ジョーンズの日記」のようですが、
こちらはブリジットのようにキュートで人間らしくどこか魅力的な女子ではなく、
非常識で傍若無人なめんどくさい女の子。
それなのにいつの間にか彼女の世界に引き込まれ感情移入してしまう、
意外にも心に深く刺さる不思議なお話。
彼女はその後もいくつかドラマを作っていますが、
何よりも驚くのはこの方なんと。
「ハン・ソロ/スターウォーズ・ストーリー」に登場した
女性型ドロイド「L3-37」の声とモーションキャプチャーを担当した「中の人」なんです!!
しかも!
今回のコロナ騒動で公開が秋に延期になってしまった
「007 ノー・タイム・トゥ・ダイ」の脚本にも参加しているんです(゚д゚)!
なにしろ主演のダニエル・クレイグが「フリーバッグ」のファンだったから実現したという文句のつけようがない大抜擢。
参りました。。。
三十路こじらせロンドン娘の一人芝居ってだけでも絶対観たい!
そこに「スターウォーズ」やら「007」やらと映画好きの大好物なキーワードが揃っちゃってるんで、観るしかないですね♪
というわけで、どちらも見応えたっぷりの英国舞台ですが、
なにしろ宣伝が全然できてない・・・(/_;)
どうにか、興味のある方のところへ情報を届けたい・・・!!
また次はいつできるかわからないので、
みなさま、何卒、何卒、広報活動にご協力くださいませ(>_<)!!
公式サイト→https://www.ntlive.jp/
この国は、というかこの地球全体は、いったいどこへ向かっているんでしょう?
子供のころに想像していた『ドラえもん』や『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のようなキラキラでピカピカした未来は、
ほんとに〝夢”なのかもと思ってしまいます。
どちらかというと「そんなわけあるかいっ」と思ってたような、
『AKIRA』や『北斗の拳』や『攻殻機動隊』みたいな荒れ果てて暗くて焼け野原のような未来のほうが、
今となってはリアルだなんて驚きです。
世界中の人々が協力してがんばれば、なんて言葉は嘘くさいと思ってた私が、
なんだか今は世界中の人々と手をつないで一つになってがんばろうなんて気持ちになっているのは、
私が大人になったせいなのか?
それともロバート・デ・ニーロやシュワちゃんやマライア・キャリーや嵐や生田斗真くんや星野源ちゃんたちから「がんばろう」なんて言われたせいなのか?
震災のとき、「人生って、こんなこともあるんだな」なんて思った私でしたが、
・・・・・甘かったですね。
まだまだいろんなことがあるらしい。
今すごく、「We Are The World」が聴きたい気分。
いや、大きな声で歌いたい気分。
こんな、わけのわからないものにそろそろ追いつかれそうな不安な日々が、
とにかく早く終わりますように。。。
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