2019年6月28日金曜日

「凪待ち」は石巻&「ハッピーアイランド」は福島の映画です。

こんにちは。
6月も終わりですね。
ということは、今年ももう半分終わり。
・・・・・。
何、してたっけ?
「一年て、あっという間だなあ」
なんて言いますけどね。
もう私くらいになると、
「十年なんて、あっという間だなあ( ;∀;)」
です。
先日、飲みの席で親しくなった方(もちろん女子)と、
実家が近所で小学校も同じということが発覚し、
干支を聞かれて答えたところ、
「あ、同じー!!タメですかねえ!?」
と言われ。
・・・・・・。
言いたくないけど、マジ言いたくないけど。
でも、そこはごまかせない。
無駄に正直なのが、私のいいところ。
「・・・・・・・いや、どう考えても一周り違うよね」
と言ったら。
急に敬語に(-_-;)
・・・だから。
だから言いたくないのよね!
別に、歳を隠したいわけでもごまかしたいわけでもないんだけど、
そうやってせっかく仲良くなれそうかなあと思ったのに、
年上とわかったとたんの敬語。
それが嫌なんです!
桃井かおり先生が仰ってます。
「女は、30過ぎたら同い年」
とね。
ほんと、そうだと思います。
私なんて、頭の中はずっと中2ですけど、
実際の体感でも二十代後半からあとのことなんて全部去年くらいの感じです。
三十路に入ってからの十年なんて、一瞬なんだよおぉぉぉ(;´Д`)!!!
みなさん、歳を聞くのはいいけれど、
思ったよりいってても敬語にならないで!!
マジ、おねがいします!

ゴホン。
ひたすら切ない年齢の話は置いといて。
さてさて、いよいよ公開。
「凪待ち」
(C) 2018「凪待ち」FILM PARTNERS
〝慎吾ちゃん”が去年の春、この中劇に来てくれてから1年ちょっと。
(https://moriokachugeki.blogspot.com/2018/04/blog-post_13.html)
今、彼の主演映画を、ここ中劇でロードショー上映できる。
しかも監督は今、とにかく発表する作品すべてが話題になり、大ヒットし、
俳優たちがこぞってその映画に出演したいと言う注目の人、白石和彌
こんなに嬉しいことはありません。
また中劇、でかしたと褒めてやってください。
さて作品ですが、もうこの監督の映画ならとにかくなんでも観るよという方も多いと思いますが、
この白石監督と、俳優・香取慎吾の化学反応は、
私たちが想像した以上にすごいものでした。
スクリーンには、よく考えたらハッと気付く、
いつの間にか40歳を越えていた〝慎吾ちゃん”がいました。
そしてそれは、私たちが30年も見続けてきた、
天真爛漫で、大きな笑顔のアイドル〝慎吾ちゃん”ではありませんでした。
〝誰も見たことがない香取慎吾がここにいる”
まさにその通り。
老若男女、なぜか彼だけはいつまでたっても何歳になっても「慎吾ちゃん」なんですが。
今回、この『凪待ち』では、絶対に「慎吾ちゃん」とは呼べない、
40過ぎの、やさぐれた、ダメ男がそこにいました。
去年、舞台挨拶で中劇に来てくれたときも見せてくれていた、
いつものあの大きな笑顔は完全に封印。
全然笑わない。
よれよれの服、
青白くて生気の無い顔に無精ヒゲ。
「西遊記」とか、「こち亀」とか、「慎吾ママ」慎吾ちゃんではなく、
「クソ野郎と美しき世界」でもまだ見られなかった、
『俳優・香取慎吾』の顔でした。
(C) 2018「凪待ち」FILM PARTNERS
大河ドラマ『新撰組!』では主演して、
近藤勇の役もやったんですけどね。
でもそういった、いわゆるヒーローでもなくて、
それよりさらにもう一段階上の役者のステージに上がった感じ。
今回、ノーメイクで挑んだ〝普通の男”〝ダメ男”みたいな役こそが、
もしかしたら彼がずっとやりたかったものなのかもしれないですね。
そしてそこは、監督も実は狙っていたようですし、
監督自身、本当はずっと撮りたかったテーマでもあったようです。
バイオレンスとか、狂気とか、そういうイメージのある監督ですが、
静かな、人と人との繋がりや家族の話を、
いつか撮りたい、撮らなくてはいけないと思っていたそうです。
殺人事件がキーになっている作品ではありますが、
実は誰が犯人なのかということはあまり重要ではなくて。
「凶悪」「虎狼の血」で日本アカデミー賞を騒がせた白石和彌監督ですからね。
堕ちていく人間を描いた作品が多かった白石監督ですが、
「人間が這い上がる姿をちゃんと描いてみたかった」
と語っています。
そして、それが似合うのが「香取慎吾」だったと。
ちょうど新しい始まりを迎えた「俳優・香取慎吾」を、
ダメ男を描くオリジナル脚本で、
しかも被災地・石巻で撮ることに、
きっと大きな意味があったのでしょうね。
オープニングから、何かが起こりそうなゾクゾクする感じ。
この監督にしては珍しく、そこまで血が出ないヒューマンドラマとはいえ、
絶望、裏切り、不条理、生と死、
そしてどうしようもない人間の業というようなものを、
生々しく、目をそらさずに描き出してくるのはさすがです。
体制への怒りや反抗心をむきだしにして問題作を作り続けた鬼才・若松孝二監督に師事していた白石監督です。
作風にも「ザ・昭和」の映画人の匂いがプンプンしてますもんね。
私は大好きな時代の映画ですけど。
70~80年代の日本映画は最高です。
ヒリヒリして、ゾクゾクして、何が起こるかわからない感じ。
そういった、ちょっとアナログでめんどくさい、
でもすっごく刺激的な人間の描き方をするのが昭和のロマンポルノやATG(1960年代~1980年代まで非商業主義的な芸術作品を映画製作・配給していた映画会社)の作品で日本映画を牽引してきた監督たち。
白石監督は、それをじかに体で感じて取り込んで、熟成させたそれを今、まさに放出し続けている監督です。
〝香取慎吾”の撮り方も、
泥臭くて人間臭くて生々しいし、
あくまで背景という〝被災地・石巻”の描き方も、
リアルで、痛くて、せつない。
だからこそ、どうしても映画として、スクリーンで観たい。
そういう作品になっています。
内容的にも、雰囲気的にも、暗く重くてエンタメ感に乏しい感じがありますが、
監督曰く、
「香取慎吾がそこにいるだけでエンタメ感は満杯」
とのこと。
たしかに。
この、無精ひげを生やしてやさぐれた青白い顔でも、
この〝慎吾ちゃん”を観るだけでもじゅうぶんに劇場に足を運ぶ価値があるし、
作品としても、心がえぐられるようなリアルな痛みのなかにも、
容赦ない絶望の先の小さな光を感じられるような、
強くて優しい映画です。
(C) 2018「凪待ち」FILM PARTNERS
今年の2月に上映した〝吾郎ちゃん”稲垣吾郎主演の「半世界」然り、
残念ながら中劇では上映しませんでしたが〝つよぽん”草彅剛主演「まく子」然り、
あの、伝説の国民的アイドルだった三人が、こうして見事に『ダメ男』を演じたこと、
日本を代表するそうそうたるメンツの監督たちに必要とされ、
そしてそれぞれがそのアイドルという鎧を脱いでもこうしてその個性や才能を発揮してスクリーンで輝きを放っていること、
それが心から嬉しく、素敵なことだなあと思います。
私がSMAPの大阪城ホールのコンサートに行きたいと母親に泣きついたのは、
慎吾ちゃんがまだ小学生のころだったから、
もう・・・・・・・〇十年前(゚Д゚;)ノ
嘘でしょ!?
平成、飛び越えてるじゃん(*_*;)
そんなこんなで、とにかく観ましょう、この映画。
気になってる方は迷わずGO。
この白石監督の作品は、見れば必ず心に何かが刺さってくるものばかり。
そして、一年に数本の作品を送り出してくる、
しかもどれも観る者を唸らせる「面白い」ものばかり。
次はどう来る!これはどうするつもり?
そんなふうに次回作が楽しみな監督は、なかなかいません。
それはぜひ自分の目で、スクリーンで確かめてみてください!
一つだけ注意。
パンフレットは、観る前に買ってもいいけど読まないで!
観終わってから、じっくり読んでください。
余談ですが、白石監督、実は当初、大船渡をイメージして脚本を書き始めていたんだそうですよ( ゚Д゚)!
でもできあがったストーリーはもう少し大きな町を舞台にしたものになったので、
石巻になったそうです。
大船渡・・・・!
慎吾ちゃん主演×白石和彌監督で、岩手が舞台の映画!!
ぜひそちらのバージョンで撮っていただきたかった・・・・(;´Д`)!
公式サイトhttp://nagimachi.com/


明日公開はもう一本。
「ハッピーアイランド」
(C)ExPerson2019
「凪待ち」宮城県石巻市
こちらの「ハッピーアイランド」福島県須賀川市
が舞台です。
中劇得意のミラクルな偶然ですが、
明日公開の作品2本が、被災地が舞台の作品になりました。
こちらは、3.11以後の福島の農家を舞台に、
実話から着想を得た、ほろ苦くてほのかに甘い青春譚。
これが初監督作である福島県須賀川市出身の若い監督が、
原発事故による風評被害を受けながらも農業を営み続けた自身の祖父の姿を見て企画した作品。
主演は若手注目株の吉村界人
ドラマ「GIVER」での、ちょっと頭のいかれた孤独なテロリスト役が強烈に印象に残ってます。まさに〝狂気”でした。
彼が恋するヒロインには、「SAYURI」チャン・ツィイーの少女時代を演じて一躍時の人となった大後寿々花
ドラマ「セクシーボイスアンドロボ」のコメディエンヌぶりがかわいかった彼女ですが、
子役からすっかり大人の女優さんに成長していました。
主人公を叱咤激励しながら温かく見守る指南役には萩原聖人
ドラマ「はいすくーる落書き」で出てきた時の彼はめっちゃかっこよかったなあ( *´艸`)
彼も渋ーいいい役者になりましたねえ!
(C)ExPerson2019
そして、作品を支えるのは〝地元のみなさん”
映画の途中、主人公が地元の方たちに話を聞くシーンがあるのですが、
それはもちろん地元のみなさんの生の声。
一部ドキュメンタリーのような作りになってます。
福島県須賀川市が全面協力、
しかも製作費は250万円!
あの「カメラを止めるな!」よりも低コストで作られた、
超低予算の、ほとんど自主映画のようなものですが、
そこがまたいい。
〝ハッピー”=福
〝アイランド”=島
金ナシ職ナシやる気ナシのダメ男が、
福島の空の下、
ちょっとづつ表情も明るく、笑顔も見せるようになり、
人としてちょっとづつ成長していく。
たったそれだけなのに、
見ている側もほんの少し元気になれたような、
ほっこりと温かい何かをもらったような、
そんな気がしてくる映画です。
公式サイトhttp://movie-happyisland.com/
(C)ExPerson2019
舞台は被災地だけれど、「震災」を描いた作品ではない。
「凪待ち」もそうだけれど、
ドラマティックに、あるいは感動的に、声高に震災を語るわけでは決してない。
でも、見渡す限りの緑のなかでゆったりと流れる時間、
なんてことない日々の暮らし、
普通の一人の青年の日常と成長の向こうに、
うっすらと、でも確実に、震災が見えている。
そして今も、消えていない。
忘れることはないけど徐々に薄れていく「震災」のことを、
こうやって映画としてスクリーンで、
ナチュラルに受け止めること。
一瞬でも、「震災」というものを思い出すこと。
考えてみること。
それだって大事な復興支援だと思います。
今回、たまたまですが2本、
ダメ男が被災地でいろんな経験をして成長していく姿、
生きていく姿を描いた作品を上映すること、
そこにもきっと何かしらの意味があるものだと思います。
誰にだってダメな時期はあるし、
どうしようもないドン底に落ちることもある。
でも、そこからいかにして前を向くか、
どうやって再生するのか、
それをぜひ、スクリーンで見届けてほしい。
そんな気持ちになった2本でした。


マクラが歳の話だったので、サゲも歳の話で。
ツイッター担当のNさんと、映画の話をしていたときのこと。
彼女もかなりの映画好き(オタクの域)。
私:「初めて観た洋画は『E.T.』なんだよねー。」
Nさん:「私は『ジュラシック・パーク』なんですよー。子供だったんで、怖かったなあ」
私:「そうそう、子供は怖いよねー。人間ががっつり食われるからねー。・・・って、そんなのつい最近だわ(゚Д゚)ノ!!!」
『ジュラシックパーク』観たのなんか、体感では昨日だわ!
それが初めて観た洋画って。。。
「もうねえ、スピルバーグって、やっぱすごいよねー♪
私もNさんも洋画デビューはスピルバーグかあ!」
とか言ってる場合じゃねーわ(゚Д゚)ノ
いつも、わりとジェネレーションギャップを超えた「映画オタク」トークで盛り上がってる(つもりの)私とNさんでしたが、
物理的な大きな壁(年齢差)がここにはっきりと横たわっているのを感じましたね。
え、初めてお小遣いで買ったレコード?
(→そもそもCDじゃない)
チェッカーズですよ、もちろん( `ー´)ノ
・・・Nさんに、干支は聞かないでおこう(-_-;)


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2019年6月20日木曜日

「ピア」トーク&ライブありますよ♪

こんにちは。
今日はさっそくお知らせです。

明日公開の「ピア まちをつなぐもの」
(C) 2019「ピア」製作委員会
6月22日(土)11:00の回終了後に、
主題歌を歌う橘和徳さんのトーク&ライブがあります。
なんとこの方、岩手県人!
ていうか葛巻町在住の三代続く酪農家で、現在も13ヘクタールの牧草地で40頭の乳牛を育てている、日本初の現役酪農兼業シンガー
2016年9月に岩手を襲った台風10号で、奥様のご実家が被災し、
みんなを元気づけようと日本テレビ系「歌唱王」に応募、
見事、岩手県代表の座を獲得、
全国大会でも7位を勝ち取ったことで音楽関係者の目に留まり、
晴れてメジャーデビューしたという異色の酪農家シンガー。
岩手県出身というだけでも応援したいのに、
岩手に住んだまま歌手として活動とは、
ほんと、岩手の誇りですね!
今回の映画「ピア」の主題歌となった「この街で」は、
まるでこの映画のために作られたかのように作品にピッタリとマッチして心にじわりとしみこんできます。
短い時間ですがせっかくの機会なので、お時間の都合の合う方はぜひ、
映画とともに、生の歌とトークを堪能してくださいね!

6月22日(土)11:00~「ピア」上映開始
終了後、橘和徳さんトーク&ライブ
*通常料金で入場可。
シニア料金、夫婦50割引、駐車券割引有。
指定席ではございませんので、当日券のみの販売です。

こちらの作品、2年前に中劇で上映した「ケアニン」のスタッフが再結集して製作された、
「ケアニン」の姉妹版のような作品で、
病に倒れた父親の医院を継ぐため大学病院を辞めた主人公の若き医師が、
地方での在宅医療という高齢化社会の課題に懸命に取り組む姿を温かく見守る物語。
(C) 2019「ピア」製作委員会
本当は大学病院で研究を続けたかったエリート医師としてのプライドや葛藤もありつつ、
悩み、苦しみながらも患者や周囲のケアスタッフとの交流の中で、
少しづつ成長していく若者の姿は、
実は誰にでもある社会人としての悩みでもあり、共感でもあります。
この作品が、ただの心あたたまるヒューマンドラマではない点は、
前作「ケアニン」のときもそうでしたが、
とにかく徹底的な情報収集からなるリアルな現場の声が反映されているところです。
在宅医療に関わる医師を始め多職種や現場への取材・情報収集を重ねて、
若い医師とケアマネジャーの二人の成長を中心に、
介護福祉士、訪問看護師、薬剤師、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、リハビリ専門職などの多職種がチームとして連携しながら、
在宅医療と介護、看取りに取り組む姿を描きます。
(C) 2019「ピア」製作委員会
本当に、こんなふうに地域や行政が動いてくれるものなんだろうか!?
だとしたら少しだけ、自分の老後にも希望が持てるかもしれないと、
明るい気持ちになった私でした。
圧倒的な少子高齢化社会のこの国で、
しかも老後に必要なお金が2000万円だとぉっ(゚Д゚;)ノ!?
と、第二次ベビーブームのてっぺんだった私の老後は絶望的に真っ暗だと思い込んで、
だったら早く死にたいとまで思いつつあったこのごろでしたが。
もしかしたら、自分が思っていたよりも少しだけマシかもしれないなと。
いや、だからといって老後に必要なお金は、
いまちゃんと用意するなり考えておかないといけないんですけどね。
・・・・無理だけど。
生活はギリギリだし、
おやつもお酒もやめられないし、
洋服や小物なんかもついつい買っちゃうし、
全然貯金に回せない(/_;)
・・・・まあ、そこは別問題ということで。
とにかくそんな、まさに今、現在、働き盛りの私たちが目の前に突きつけられている高齢化社会とか介護とか在宅医療とか、そういうものを真正面から捉えた物語。
主演は、細田善彦さん。
NHK大河ドラマ「真田丸」では北条氏直(高嶋政伸演じる北条氏政の次男)を演じていましたが、
私はこの方、10年くらい前の「あんどーなつ」というドラマのときのことをよく覚えています。
このドラマ、貫地谷しほりさん(大好きなので、欠かさず見てました!)が和菓子職人を目指すというドラマで、
その相手役だったのがこの細田善彦さん。
なんとこの方、実際に有名な老舗和菓子店の御曹司。
というのを何かの記事で読んで驚いたんですよね~。
和菓子がテーマのドラマだからねー!ってわけではなさそうですけど。
しかも慶應卒というプラチナ級のおまけつき。
ほら、ますますかっこよく見えてきちゃうじゃないですか!
そのころから、スラッと背も高くて綺麗なお顔の、素敵な若手俳優さんですね~とは思っていましたが、
アクもなく、スマートな印象のイケメンでした。
テレビであまり見かけない時期もあったんですが、
最近、「真田丸」「逃げるは恥だが役に立つ」(ガッキーのお兄さん役)などで見つけるとちょっと嬉しく思っていたのです。
そして今回、この主演。
(C) 2019「ピア」製作委員会
歳を重ねて、いい役者さんになっていました♪
これから楽しみですねえ!
そしてなんと、他館の宣伝になりますがもう一本、主演映画が公開に。
6月28日から南部興行さんで上映の「武蔵」
タイトルロールの宮本武蔵を演じています。
ちなみに私は、佐々木小次郎役が松平健と聞いてブッ飛びましたけど。
えっ!その歳の差、有り(゚Д゚)!?
ていうかその並び、ちょっと面白いんですけど!!
逆に超観たい!!!
とまあ、いろいろ気になることはありますけど、
突然やってきた盛岡での細田善彦祭りです。
「ピア」を観て、『あら、素敵ねえ』と思った方はぜひ「武蔵」もご覧になってみてくださいね。
そして、細田善彦さんと共に人として成長していくケアマネジャーを演じているのが松本若菜さん。
誰?と思った方もいるかと思いますが、
顔を見れば絶対に見たことあるはずの、名バイプレイヤー。
(C) 2019「ピア」製作委員会
最近ではドラマ「コウノドリ」での育休明けで必死に医師として働くワーキングマザーの役とか、
ドラマ「僕らは奇跡でできている」のちょっと難しい子供のお母さん役とか、
つい先日もドラマ「インハンド」に重要なエピソードの鍵を握る役で出てました。
え?よく知ってるなあって?
そう、私、映画も好きだけどドラマも好きなんですよ~!
日本は海外と違って、映画の俳優さんとドラマの俳優さんが分かれてないのもありますけど、
こんなふうに「この人はあのドラマに出てた人!」とか、
「あ!この人、昔あの映画に出てた人だ!」とかの楽しみもあるのでやめられないんですよねえ。
だから毎日睡眠不足(-_-;)
今回は、前作「ケアニン」と同じ役で出演。
必死で患者さんと向き合う真っすぐなケアマネジャーを熱演しています。
そして劇中では粋な計らいが。
「ケアニン」で主役を演じた戸塚純貴くんが友情出演しています。
ほんのちょっとですが、「ケアニン」も観ている方には嬉しい演出ですね。
脇を固めるのも水野真紀さん、升毅さん、尾美としのりさんと、
なかなか通好みな顔ぶれ。
クスッと笑って、温かい涙もこぼれて、
観たあと晴れ晴れとした気持ちになる素敵な映画です。
ぜひ、ご家族やお友達と一緒にご覧ください。
公式サイトhttp://www.peer-movie.com/


じわじわと夏がやってくる気配を感じてきましたねえ。
中劇ではこのあと、得意の緊急上映7月5日より「青の帰り道」
(C) 映画「青の帰り道」製作委員会
なんと横浜流星君が出てますよ!
これ、ちょっとワケありで上映延期になってたやつなんですが、
やっと公開に至ったというがんばりやさんな作品です。
詳しい説明はまたのちほど。
とか、
あと、夏にはあれとか、それとか、
あと9月にはあれも入ってきたし、
なんか秋までいい感じでいけそうな雰囲気です。
え?早く言えって?
はい。ごめんなさい!!
言えるようになったら言いますのでしばしお待ちを(>_<)


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2019年6月14日金曜日

必見!中国で爆発的大ヒット「芳華」

こんにちは。
6月もなかば。
このところ涼しい日が続き、
過ごしやすくていいですよね。
もうすぐ梅雨の時期がやってくると思うと憂鬱ですが、
映画館的にはひと息つける、静かで、穏やかな季節です。
お客さんまで来なくて静かだと問題なのですが、
おかげさまで「チア男子!!」「ブラック・クランズマン」が予想以上にたくさんのお客さんが来てくれて嬉しい限り。
このあとも7月のポケモンが始まるまで、中劇にしてはイイ感じの作品が続くので、
じわじわとお客さんも来てくれるといいなあと思っているところです。
7月に入るとなぜか、忙しいような、落ち着かないような、バタつく感じがしますよね。
みなさんもその前に、ゆっくりと映画を楽しんでおいてくださいね!

さて、明日からはいよいよ私のおすすめ、
ずーっと心待ちにしていたこちら。
「芳華~Youth」が公開に。
(C) 2017 Zhejiang Dongyang Mayla Media Co., Ltd Huayi Brothers Pictures Limited IQiyi Motion Pictures(Beijing) Co., Ltd Beijing Sparkle Roll Media Corporation Beijing Jingxi Culture&Tourism Co., Ltd All rights reserved
こちらは、これまで中国国内だけでなく世界中で数々の映画賞を獲得してきた中国の巨匠フォン・シャオガン監督の最新作。
激動の1970年代中国の、
監督自らも所属していた軍の歌劇団である文工団(文芸工作団)を舞台に、
時代に翻弄された若者たちの美しく切ない青春の日々を描き、
中国で公開されるや2週連続1位を獲得、
1か月で興収230億円という爆発的な大ヒットを記録、
年間興収ベスト10入りを果たし、
しかもアジアのアカデミー賞と呼ばれるアジア・フィルム・アワード最高の最優秀作品賞にも輝いた話題作。
フゥ・・・・(;'∀')
基本事項の紹介だけでも息切れしそうなくらいに、
とにかく要注目の作品です。
こうやって、さらっと言ってますけどね、
1か月で興収230億円てどのくらいかわかります?
なんと、あの映画史に残る(映画関係者の記憶にも残る)名作「タイタニック」の日本での作品全体の興収が230億円ですからね。
・・・・・・って、そもそも人口の桁が違うよね(゚Д゚)ノ
で、そこからいろいろと中国の歴史的背景や状況を考えてみると、
そのものすごい人口の国・中国の1970年代ということは、
世界中が大きなうねりに飲み込まれていたような、
どこもかしこもざわついていたような、
激動の、狂乱の、混乱の時代の中で、
毛沢東という圧倒的なカリスマのもと1966年から始まった文化大革命による糾弾と粛清の嵐で荒れに荒れ、
1976年には、毛沢東の右腕と呼ばれ、中国の首相に相当する国務院総理を長年務めた周恩来が死去、
さらに第一次天安門事件に20世紀最大の地震といわれる唐山地震からの、
カリスマ毛沢東
そこから文化大革命を仕切っていた毛沢東の妻・江青ら四人組が逮捕、
とまさに大混乱。
それで少し落ち着くかと思いきや、
世界はベトナム戦争の真っただ中。
中国もベトナムに侵攻して中越戦争が始まります。
もうーー、この期に及んでベトナム戦争にまで首を突っ込まなくてもいいものを!
と、映画を観ながらつい思ってしまった私でしたが(*_*;)
ほんと、すごい時代ですね。
この時代の中国の若者たちは、国に、政治家に、時代に振り回されて大混乱だったでしょうね。
と、他人事のように言ってますけど、いや待てよ。
1976年て・・・・。
私・・・生まれてる・・・・(゚Д゚;)!!
隣の国でそんな混乱と激動の嵐が吹き荒れていたなんて知る由もなく、
海を隔てただけのこの日本で、
ピンクレディーを踊ったり、
キャンディキャンディのアニメに夢中になったりしていた1976年の私です。
そこに思いをめぐらせつつこの映画を観ていると、
またそこには複雑な、なんともいえない息苦しさを感じます。
そして、日本とはまた全く別世界の1970年代がそこにあるとともに、
環境や状況は違っても、きらめく青春時代というものは、
いつの時代もどこの国でも、そこにいた若者たちのなかには必ずあるものだということを実感します。
お話は、軍で歌や踊りを披露し兵士たちを慰め鼓舞する役割を担う文工団(文芸工作団)に、
17歳のシャオピンがダンスの才能を認められて入団するところから始まります。
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夢と希望だけを抱えて華やかな憧れの文工団に入り、
目を輝かせていたシャオピン
シャオピンを演じるのは、
「初恋の来た道」のときのチャン・ツィイーのような、超小顔でおさげ髪に意志の強そうなクリッとした目がかわいらしいミャオミャオ。
周囲となじめずにいる彼女の唯一の支えとなる模範兵リウ・フォンには、
「空海ー美しき王妃の謎」では主役級の白楽天を演じたホアン・シュエン
まっすぐで真面目、嫌がりもせずにメンバーをまとめる好青年が、
ほんのささいなことから、時代や状況に振り回されて壮絶な日々の中に巻き込まれていく姿はせつなすぎる!
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この二人の何十年にもわたる関係を中心に、
ある壮絶な時代の特殊な状況ではあるものの、
その場所できらきらと輝く青春を過ごす若者たちの恋や人生を描いた青春ドラマ。
見事なまでに綺麗な色づかいとスタイリッシュな空気感をまとったノスタルジックで美しい映像のなかで、
文工団のダンサーたちが踊る、京劇と現代的なバレエを融合させた華麗で躍動的なダンスや、
楽団員たちが奏でる印象的な音楽が、
眩しい日差しと若者たちの笑い声や笑顔に溶け込んで綺麗なこと!
この青春映画の特徴としては、
「きらきらしたあの日の記憶」だけで終わらない、というのがあります。
どこにでも、誰にでもあるはずの青春の初恋や若かりしころの苦くて甘い思い出を描きつつ、
激動の時代の真っただ中にあった中国という国の現代史を背景に、
どこにでもいる普通の若者たちが飲み込まれていく、
特殊で、困難な、それでいてキラキラと美しい日々を、
痛すぎるほどシビアにリアルに、誠実にスクリーンに写しだします。
そしてそこからの戦争シーンの激しさがまたすごい。
まるでその戦場の最前線にいるかのようなリアリティ。
やんわりと省略などせずに、戦争の残酷さまで緻密に細かく描きます。
文化大革命をテーマにした映画はこれまでいくつも製作されていますが、
そのほとんどが、迫害された者や、上山下郷運動(下放政策ともいい、都市部の青年たちを農村に送ることによって、失業問題の解決や、無職の若者の政治的結託を防ぐ目的があった)によって地方に送られた若者の話で、
この「芳華」のように文化大革命を支えた軍の側の目線で描かれる作品はかなり珍しいもの。
お話じたいに政治的な色は入っておらず、
あくまで背景としての文化大革命ですが、
ここにも確かに存在した若者たちの話であり、
中国という大きくて難しい国の激動の時代のなかにいた人々の暮らしや匂いというものも、
文工団という特殊な世界のこともなかなか詳しく知ることができないものなので、
いまだに報道規制や言論の規制がある中国という国のことを考えてみると、
とても興味深く、なかなか面白い題材であることがわかります。
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監督自身が、若いころ実際に文工団に所属して青春時代を過ごしていたことにより、
細かいディテールまでリアルで説得力のあるものになっているし、
出てくる女性たちが生き生きとしてすごく魅力的に描かれているのは、
原作者でもある女性脚本家のゲリン・ヤンも当時、文工団でバレエを踊っていたというリアリティからくるものなのです。
そもそもこのゲリン・ヤンという方は、
文工団から中越戦争の記者となり、のちに作家となるのですが、
映画の中でのスイツという女の子のモデルになっています。
彼女の作品は、チェン・カイコーチャン・イーモウといった中国を代表するそうそうたる巨匠たちに気に入られて次々と映画化していますが、
私はそのなかで1998年公開のこちらも文化大革命に人生を狂わされる少女のお話「シュウシュウの季節」という作品をたまたま劇場で観ているのですが。
いやあ~・・・・しんどかった(+_+)
おしゃれでかわいいヴィジュアルのポスターやチラシだったのに。
観たあとだいぶ長いこと気分が落ち込んでしまった映画でした。
文化大革命を知るのにはすごくいい教材でしたけど。
映画は、いろんな時代のいろんな国の生活や文化を、自分が体験してるかのように観ることができるので好きなのですが、
文化大革命を題材にしたものはまるで遠い別次元のお話のように感じるのに、
自分がすでに生まれてのほほんと暮らしていた時代の、
すぐ隣の国での出来事だということに毎回、衝撃を受けます。
だからこそ興味深くて、ついつい観てしまいます。

余談ですが、私が今までに観た文化大革命をテーマあるいは背景にした作品のなかで、
特に印象的だったものをいくつかご紹介しますね。
もし、この「芳華」を観て、この時代の中国のことに興味を持ったら、
そういえばこれ観てないなあと思ったら、
ぜひ観てみてください。
「小さな中国のお針子」
こちらも、かわいくておしゃれな宣材だったのに、文化大革命に巻き込まれたシビアでリアルな田舎のお話でした。「シュウシュウの季節」よりはまだ希望の持てるラストでしたが。
「活きる」
1940年代から文化大革命に至るまでの庶民のまさに“活きる”姿を追った壮大なるチャン・イーモウ監督の大作。決してハッピーではないけれど、時代や国に翻弄された数多くの庶民の姿が浮き彫りになる作品。
「さらば、わが愛」
故・レスリー・チャン主演、カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した作品。京劇役者の目を通して近代中国の50年を描き出した、私も大好きな作品で、芸術に関わる人物や知識人などを“反革命分子”として弾圧した文化大革命を生々しく写しだしています。
そして忘れちゃいけないのが「太陽の少年」
米『TIME』誌が選ぶ年間ベスト1に輝いた中国映画。これ、大好きです!「芳華」のあとはぜひこれを観てみてほしい!上山下郷運動で大人が消えた北京の街を舞台にした青春ドラマ。とにかく美しいノスタルジックな映像と、少年の目から見た少し冷静な文化大革命
、そして残酷で美しい青春の思い出が胸をしめつけます。

中国映画はちょっとめんどくさい、あるいはこむずかしいというようなイメージがある方もいるかもしれませんが、
足を踏み入れてみると、なんとまあ奥深く、美しく、しかもスタイリッシュで面白い作品がわんさかある宝の山。
それはまあ、ギャグじゃないけど中国4千年、壮絶な激動の歴史の連続だった大国ですからね、
当然といえば当然の話。
今回の「芳華」も、辛く困難な時代だったからこそ同じ時を過ごしたあの場所が青春であり故郷であるという感覚を疑似体験しつつ、
上の決定に身をゆだねて従うしかないなかでも、禁止されているテレサ・テンの曲をこっそり聴いたり、失恋したり、傷ついたり悩んだりする若者たちに共感し、
観たあと深い余韻の残る、ぜひスクリーンで体感してほしい壮大な青春ドラマです。
公式サイトhttp://www.houka-youth.com/


またまた個人的な好みの関係で長くなってしまいましたが(;'∀')
どんなに寝不足でも、どんなに目がショボショボでも、
やっぱりたくさんの人に観てほしい作品については語りたい(>_<)!!
ということで、すでに深夜、明日も早いのでこのへんで。
誤字脱字があったらごめんなさい。
あとで直します。。。



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2019年6月7日金曜日

久々のスパイク・リー作品「ブラック・クランズマン」を見逃すな!

こんにちは。
蒼井優さんと南キャン・山ちゃん
素敵なカップルでしたねえ!
超~驚きました。
連日、ニュースを見ているだけの私でさえ心が沈んでしまうような事件や事故ばかりが続き、虚しくなるばかりのこのごろでしたが、
このお二人のとても清々しいハッピーな結婚会見を見て、
心がじんわりと温かくなるのを感じました。
蒼井優さんは、昔からとても大好きな女優さん。
言わずもがなの「フラガール」ももちろん良かったですが、
「リリィ・シュシュのすべて」「害虫」などの、
まだ中学生だったころのエキセントリックな存在感や、
「花とアリス」のバレエのシーンなんかもすごく印象的。
一番好きなのは「蒼井優×4つの嘘」
これはWOWOWのドラマで、友人からすすめられてDVDで観たんですが、
製作陣も共演陣もなにげにすごくて、
しかも、蒼井優さん主演の映画「百万円と苦虫女」の序章もあったりして、
すごく楽しいドラマでした。
気になった方はぜひ、観てみてください♪
・・・・・・って。
なんの話(*_*;)?
単なる、世間話からの脱線でした。。。。
蒼井優さんの出てる映画、中劇で今月あたりあればよかったんですけどねえ!
蒼井優さん主演「長いお別れ」
アートフォーラムさんで上映中!
ってね。
他館の宣伝かいっ。
いや、これ観たいでしょ、普通に!
絶対泣くやつ!
中劇ではいまのところ蒼井優さんの出演作品は・・・・・
とうぶんありませんでした(-_-;)
残念!!

余談から入ってしまいましたが、ついてこれてますか~?
本題いきますよ~!
明日6月7日公開のこちら。
「ブラック・クランズマン」
(C) 2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
待ってました!
お客さんからもよく、
「えー!上映は嬉しいけど6月かあ・・・・」
というお声をいただいていた作品です。
今年2月のアカデミー賞で話題になった、
久しぶりのスパイク・リー監督作品。
こちらは、1979年に黒人刑事が過激な白人至上主義団体KKKに潜入捜査したという大胆不敵な事件を克明に綴った同名ノンフィクション小説を、
鬼才スパイク・リー監督が映画化したもの。
昨年の第71回カンヌ国際映画祭では、
最高賞パルムドールを受賞した『万引き家族』の次点となるグランプリを受賞。
今年2月の第91回アカデミー賞では、
作品賞、監督賞、助演男優賞、作曲賞、編集賞、脚色賞と6部門にノミネート、
最優秀脚色賞を受賞しました。
若いころから、政治的な作品や社会への問題提起を促すような作品を撮り続けてきたスパイク・リー
作品を発表するごとに、いちいち発言がおおごとになったり、
トラブルを引き起こしたりする問題児のような見方をされていますが。
アメリカでの人種差別や社会的問題については、
根強くて難しい問題なだけに、
有名人がちょっと大声で言うくらいの勇気が必要だし、
あえて炎上して話題になるくらいでちょうどいいのかもしれません。
2015年にアカデミー賞の名誉賞を受賞したときには、
俳優部門の候補者が2年連続で白人のみだったことを理由に、
授賞式をボイコットしたりも。
信念を曲げない、誰に何を言われようが構わない、
そんな気概が、どの作品からもにじみ出ていますもんね。
これまでにもノミネートはあったものの、作品でのアカデミー賞受賞は今回の「ブラック・クランズマン」での最優秀脚色賞が初めて。
授賞式では、これまでの作品にも何度も出演し、プライベートでも親交のあるサミュエル・L・ジャクソンが脚色賞のプレゼンター!
封筒を開けたサミュエルが「ヤッタ!」と声を漏らし、
スパイク・リーの名前を呼んだのが素敵でした。
ステージに上がってサミュエルに抱きつく姿にも感動でした。
黒人がアカデミー賞を受賞するのは、本当に難しいことなんですよね。
でもこのあと、作品賞が同じく人種差別を扱った「グリーン・ブック」に決まったときはさすがに悔しそうで不満をあらわに。
なにしろ、1989年に「ドゥ・ザ・ライト・シング」でアカデミーの脚色賞にノミネートされたときも、
人種差別がテーマの作品「ドライビングMissデイジー」(私も大好きです!!)に負けているんです(*_*;)
そりゃあ、悔しいよなあ。。。!
このことについてスパイク・リー本人が、
「誰かと誰かがドライブすると、必ず負ける」とコメント。
確かに(/_;)
上手い!座布団5枚!
30年前に負けた「ドライビングMissデイジー」は、黒人運転手と白人の老婦人のお話、
今回負けた「グリーン・ブック」は、黒人ピアニストと白人運転手のお話。
なんていうか・・・・ついてない。。。
テーマが全然かぶらない作品に負けたのならまだしも、
同じように人種差別がテーマの作品に二度も負けると・・・(^_^;)
やりきれないですね。
とはいえ、そんなこんなで主要部門の受賞は逃してしまったものの、
久しぶりにスパイク・リーらしい作品になってます。
この方の作品は、リアルな街の声だったり、
人として本気で考えるべきことの提示だったり、
そういったものを臆せず発表するスタイルは変わらないのですが、
このところ、せっかく作品が完成しても日本では未公開だったり、
戦争映画や韓国のスリラー「オールド・ボーイ」のリメイクなど、
個人的に私の苦手ジャンルが続いていたため、
ずーっと観れていなかったのです。
そこに今回のこの「ブラック・クランズマン」
原点回帰のような黒人もの、
そしてコミカルで軽快なこの感じ、
昔の作品を観ているようで懐かしい気持ちになりました。
さらに主人公は、なんとあのアカデミー賞助演男優賞&主演男優賞を受賞した奇跡の黒人俳優デンゼル・ワシントンの長男ジョン・デヴィッド・ワシントン
お父上に似て、カッコイイ( *´艸`)
そしてその相方を演じるのは、「スター・ウォーズ」新三部作でカイロ・レンを演じたアダム・ドライバー
ハン・ソロとレイア姫の間に生まれた、あの一人息子ですよ!
あっさりダークサイド行っちゃいましたけどねー。
イイじゃないですかーーーー!!!
さすがスパイク・リー
いいとこ突いてきますねえ♪
舞台は世界中が揺れ動いていた激動の70年代。
それだけでもクールなのに、
相変わらず、おしゃれなファッションやファンキーな音楽、
スタイリッシュな映像がたまらなくかっこいいし、
過去の実話を描いた作品でありながら、
今も全く変わっていないアメリカの人種差別や社会の闇とゆがみを、
観る者に強引に突きつけます。
(C) 2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.
KKKの叫ぶ「アメリカ・ファースト!」という言葉。
なんか聞いたことがあるような。
そう、ちょっと極端でやばいどこかの国の大統領が口にしている言葉ですね(^_^;)
アメリカの黒歴史を見ながら、背後に今も変わらず大きくそそり立つ大きな闇を感じ、
そのうえでハラハラしながら見守る骨太なエンターテインメント作品。
いろんなことを考えさせられる、かっこよくて、深ーい映画です。
公式サイトhttps://bkm-movie.jp/


さて、このごろ立て続けに嬉しいお知らせがっ(*'▽')♪
「オンネリアンネリ」最新作。
「オンネリとアンネリとひみつのさくせん」
上映決定!!!!8月23日より!
(C) Zodiak Finland Oy 2017 All rights reserved.
あれ、大きくなってるー( ゚Д゚)!!!
もはや児童文学の領域ではないのでは!?
それでも、やっぱり、見届けたい。
三部作、完結。
乞うご期待!
https://www.facebook.com/onneliannelijp

もう一本。
絶対観たかった!
じゃない絶対上映したかった!
「ハーツ・ビート・ラウド たびだちのうた」
(C) 2018 Hearts Beat Loud LLC
シングルファーザーのお父さんと、進学で街を離れることが決まっている娘の、
リアルで、せつなくて、あったかい、ひと夏の物語。
絶対にハズさない、レコードショップが舞台のお話。
笑って泣けて、すがすがしい、私の大好物ジャンル!!
必見ですよ~~~( `ー´)ノ
公式サイトhttp://hblmovie.jp/


超ーーー嬉しい、今回ご紹介したこの3本。
なんかもう、中劇じゃないみたい!?な素敵な充実ラインナップ。
そうそう、こんな感じの映画をやりたかったのよ~♪
ていうか、来週公開の「芳華」も、どうーしても中劇で上映したかった超~~~おすすめの作品だし、
月末には「凪待ち」もあるし!
ゴールデンウィークでヘトヘトだった5月と、
なんとなくがちゃがちゃと忙しい7月に挟まれた、
ちょっと一息つける静かな6月。
少しスケジュールを無理してでも、気になる映画をたくさん観てみませんか?
自分の中の引き出し、増やすチャンスですよ!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/携帯→ http://www.chugeki.jp/mobile