今日はびっくりしましたね。
高倉健さんの訃報。
病に臥せっているとの情報もなかったので、ほんとうに驚きました。
また一人、昭和の銀幕のスターが消えてしまいました。
私の世代でも、「映画俳優といえば」と聞かれると
必ず最初に浮かぶ方です。
中劇では、高倉健さんの作品は、
「単騎、千里を走る」や「あなたへ」 、
去年の映画祭で上映した「幸福の黄色いハンカチ」 、
今年6月の午前十時の映画祭での「飢餓海峡」と、
けっこういろいろ上映してきたので、
このところちょっとご縁があったような感じです。
しかも、なんと現在、『ブラック・レイン』が上映中、
(松田優作さんの遺作ということのほうが有名ですけど、
健さんの出番はかなり多いですし、
ハリウッド俳優にも全然ひけをとらない存在感と渋さですよ!)
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このあと29日からは高倉健の代表作ともいえる『幸福の黄色いハンカチ』が公開なんです。
監督/山田洋次©1977松竹株式会社
すごいですよね。
これはもう、きっと何か縁があるんじゃないかと勝手に思ってしまいますが、
映画にこだわり、映画を愛し、最後まで映画のことを考えていた健さんです。
(次回作を準備中に体調を崩されたそうです)
とにかく、「映画俳優・高倉健」をスクリーンで観る。
これが何よりの追悼になるんじゃないかと思う私です。
それが今、できるなんてすごいこと。
全国でも今、スクリーンで高倉健さんを観ることができるのはほんの一握りの地区です。
ぜひ、銀幕のスターを銀幕で観て、悼みましょう。
私の記憶の中の最初の「スクリーンの健さん」は、『南極物語』です。
小学生だった私は、母と祖母と弟と、SY内丸に観に行きました。
SY内丸の、青いガラス(たぶん。ありましたよね。)と、
すっごく寒い映画(なにしろ南極ですからね・・・)を観て出てきたら、めちゃくちゃ暑かった。
ということのほうが強烈な印象です。
でも、たくさんの犬が死ぬことに対して、子どもながらに悲しくて号泣した映画。
健さん、迎えにきたー!!よかったー!!
みたいな、そんな程度の記憶ですけどね。
でも健さんて、いい映画たくさん出てますねえー。
ヤクザ映画のころはまったく知らないので、
今改めて出演リストを見てみると、
なんかいい映画ばっかり出てるなあと、思います。
映画にこだわり、不器用に自分なりの俳優道を突き進んできた方なんですね。
「あなたへ」の公開の頃、NHKのドキュメンタリー番組に出られていたのを見たんですが、
誰もが尊敬する大俳優でありながら、
スタッフや若手俳優の人たちとも楽しそうにコミュニケーションをとったり、
出番がなくても現場に出てジョークやユーモアで場をなごませていたのが素敵でした。
あんなふうにさりげなくジーパンをはきこなし、
若い人たちとじゃれあって、
シンプルに、でもかっこよく、一つのことを信念を持ってやり続けて歳を重ねる。
それはなかなかできないことですよね。
生涯、「俳優・高倉健」を演じていたのかもしれませんが、
日本人のなかの「映画俳優」像は、
やはり健さんを抜きには考えられませんね。
残念ですが、今はとにかく、ご冥福をお祈りいたします。
「午前十時の映画祭」公式サイト→ http://asa10.eiga.com/
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