2026年8月27日木曜日

「見えない娘」がほのぼのコメディだった件

こんにちは。
いつの間にかお盆も過ぎていましたが、まだまだ暑い日が続きますね。
私が小学生だった頃なんか、お盆を過ぎるとほんとに一気に秋!って感じで涼しくなっていたものですが、今は8月も終わるというのに毎日当たり前に30℃越え。
しかもこの夏、一回も一か所も虫に刺されなかったというのに、今頃になっていきなり足の指の間とかおでこのど真ん中を思いっきり刺されていまして(今日!まさに!)、8月末でも暑いからだーーーー!!クッソー!!!と叫んだばかり。

まあそれでももう9月になりますからね、さすがに朝晩涼しい日も増えてくることでしょう。
もう秋祭りの山車の太鼓の音が聴こえていましたもん!
軽やかな太鼓の響きとともに、
「よーいよーい、よいさーよいさー、よーーーいさあーーえーーー!!」
と叫ぶ子どもたちの声を聞くとなぜか泣きそうになってしまうのは、盛岡の下町育ちのオバチャンあるあるってことでいいですか??
・・・・・もう秋か・・・。
まだまだ暑いとはいえ盛岡はね、朝晩の気温の下がり方がハンパなくエグいのでね、いきなり秋が襲来しますからね、覚悟しましょうね。
羽織るものを持ってね。(それをあちこち置いて歩く人は私。)
素足にサンダルじゃなくて靴下履いてね。(本当に足が寒い!!ってなるまでずーーーーっと素足にサンダルの人は私。)

そんなこんなで夏が苦手なくせに結局いつまでも夏を引きずる私なんですが、みなさん、夏はエンジョイしましたか?
ひたすら家でゴロゴロしていたいタイプの私ですが、さすがに少し動かなきゃねーとか、ちょっと今日はエアコンつけないために出かけようかなーとか、あとはやっぱり基本ミーハーなので「一応、夏を楽しみました!」と言いたいためだけにちょっと遠出をしたりはしましたよ。
健全でしょ?
ずっと家にいると、ついついゲームに課金しちゃうし、エアコンの風を斜め上から直接受けながら延々パソコンやスマホで目を酷使しているせいで肩凝りと目ショボで頭痛がしてきちゃうので、たまには外に出るようにしています。
そんな私のこの夏イチオシスポットは、洞窟好きの私としてはとにかく「安家洞」がツボでした。
観光客でごった返している龍泉洞の真ん前を通り過ぎて奥へ奥へ向かうとあります。
地味!ひっそり!でもこの穴場感がたまらない!!!
横溝正史っぽい(?)!!
最高!!

予約もいらず通常料金で入れる「探検コース」が、思いのほかガチの探検で楽しかったんです!
気分は「グーニーズ」!!
この狭い穴の向こうに、秘密の海賊船がっ!!みたいなね。(ありません当然。)
地面に這いつくばって向こう側へと匍匐前進しているとき、頭の中でシンディ・ローパーがかかってました。(→映画「グーニーズ」の主題歌。)
またしても最高か!
かなり涼しいので長袖の上着必須、しかも狭い穴や細い隙間とかを通るので必ず汚れるので、お気に入りのお洋服を着用していくのは避けてくださいね。探検ルックでお願いします。
ワンピースにサンダルやヒール靴なんてもってのほか!軍手も必須、汚れたくないスニーカーも禁物です。
今はなきプータロ村(八幡平にあったレジャー施設)でアスレチックをやってた子どもの頃の夏休みを思い出す、楽しい一日でした。

あとはつい先日、急に思い立って花巻の童話村のライトアップに行ったんですが、それもまた超ーーーーーよかったです!!

夜はだいぶ涼しくて快適だし、ライトアップは思ったより範囲も広くてめっちゃきれいだし、
宮沢賢治の世界観とマッチしていて、幻想的で美しく、星空もきれいで最高でしたよ!
屋台も出ててお祭り気分も楽しめて、良い夏の夜を過ごしました。
こちらもおすすめです。

そんな私の夏。
頑張ったので、もうじゅうぶん。
「暑いの無理、体動かすの嫌い、しかも出不精」のくせにミーハーで好奇心旺盛というめんどくさい性格の私が大満足した今年の夏の思い出です。
私があまりにも不健康で引きこもりな夏を過ごしているんじゃないかと心配してくださる方が少なからずいらっしゃるので、そういう優しい方たちを安心させるために一応、夏の報告をさせていただきました。
夏が苦手のせいかそれとも年齢か、疲れは取れないし常に眠いし肩はずっと凝ってるし、なんかよくわかんないけどしんどい。(?)
でも元気です。
なんだそれ。

というわけで、例によって映画とは全く関係ない話から始まった映画館ブログですが。
今回はがっちり映画の話をしますよ。
しかもまだ公開前!珍しい!!
8月28日公開
「見えない娘」
(C) THE INVISIBLES Production Committee

タイトルだけ見ると、ちょっと重そうな、しんどめの人間ドラマがくるのか?それともホラーあるいはオカルト方面の全面的にSF傾向のがくるのか!?と身構えちゃいますよね。
でもこれ、是枝裕和監督系の「誰も知らない」的な戸籍の無い虐待系のやつでもなければ、
ポール・バーホーベン×ケビン・ベーコンのゴリゴリSFかと思いきや透明になってやりたいことは結局女性の部屋を覗く程度なんかい!というドッヒャー系のやつでもなく。
なんとまさかの、『ほっこりほのぼのSFファミリーロードムービー』なのでした。
なにそれ!ですよね。
でもそのまんま。
今まで観たことのない、新感覚SF。
でもなぜか、どこか懐かしくてせつなくて、あったかくて、でもちょっとだけヒュッとリアルな現実の香りが漂う映画でした。
・・・・・・・大好き。
そう、この感じ、私が大好きなテイスト。
そもそも映画なんてフィクションなので、基本、なんでもやっていいんですよね。
透明人間でもゾンビでも宇宙戦争でも、とにかく作る人が好きにやっちゃっていいんですけど、そして映画ヲタクの私は基本、どんな映画でも大好きなのでなんでも観るんですけど、
それでも結局のところ私は、そんなにスケールが大きくなくて観終わったあとあったかい気持ちになれるような、楽しくてやさしい人間ドラマが好きみたいなんです。
・・・・意外ですか?
「スターウォーズ」も好きだし、「フォレスト・ガンプ」も好きだし、香港映画とかタイトル言っても誰も知らなそうなマニアックなヨーロッパ映画とかも好きですけどね、結局のところ私は80年代のハリウッド映画と角川映画で育った昭和生まれの映画ヲタクなんですよね。
ものすごい数の映画を観てきたことは確かなんですが、結局好きな映画はがちがちの王道ってことですよ。
そして、そのなかでもやっぱり好きだなーと思うお話は、派手な特殊効果とか壮大なロケーションとかそういうんじゃなくて、なんかちっちゃい狭い世界の中でそう多くもない人間関係のなかであーでもないこーでもないとこちゃこちゃやってるものだったりします。

私は例によってメンドクサイ人なので、『好きな映画を3本挙げろ』とか言われると「え、それは誰もが理解できる誰もが知ってる映画のなかからですか・それとも私が個人的に好きなものでいいですか?」とか「好きな映画と感動した映画と衝撃を受けた映画と心を鷲掴みにされてしばらく動けなかった映画なんかはすべて違いますけどどうしますか?」とかを相手に確認しないと答えられなかったりするタイプなので、ここでいくつかタイトルを挙げるのも難しいのですが、ざっくりとわかりやすく好きな映画を挙げるとすると「スタンド・バイ・ミー」「マイ・ガール」「二代目はクリスチャン」「さびしんぼう」あたりの誰でも知ってる作品からの、実は「あの頃、ペニー・レインと」「リトル・ミス・サンシャイン」「大阪物語」「サマータイムマシン・ブルース」あたりを挙げたい、という複雑な気持ち。(は?)
・・・・いったい何を言ってるんでしょうか、私は?
このブログを読んでくれている映画ヲタクのみなさまなら、ここに挙げたタイトルだけでだいたい私がどんな映画が好きなのかわかっちゃうとは思いますが。
え?だいぶ昔の映画ばかりだってことはわかるですって?
ま、それはしょうがない。
体力と、モチベーションと、実質自分のためだけに使える時間の比率なんかは歳とともに減ってきてしまうものなので。
やはり、体力も時間もお金も、自分のためだけに無限に使えたような無敵の年齢だったころに、当たり前に週に7~8本映画を観ていたような映画バカだった若くて元気だった私が観ていた映画たちが今の私を作っているんですからね。
好きな映画も、そりゃあその頃の映画になりますよ。
・・・・・って、あれ?なんの話でしたっけ?
「見えない娘」でしたね。
(C) THE INVISIBLES Production Committee

そう、これ、お気づきの方ももちろんいらっしゃると思いますが、「CHOCOLATE Inc.」の作品。
「14歳の栞」「MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」「大きな家」と、中劇で上映してきた個性派作品たちの製作をはじめ多様なジャンルで枠に囚われない発信を続けている、さまざまな形のエンタテインメントを作り出す会社です。
「14歳の栞」「大きな家」は、それぞれとある中学2年生の1クラスやとある児童養護施設に密着するドキュメンタリーでしたが、今回は完全オリジナルの映像作品。
「MONDAYS~」もオリジナルの作品で社畜会社員が永遠に同じ日をタイムリープするコメディ映画だったので、今回の「見えない娘」「MONDAYS~」寄りの、クスクス笑える人間ドラマです。
重めの密着系ドキュメンタリー作品が続いたので、ここの会社はなんとなく、シリアスでどっしりと重めのテーマの作品を作りたい会社なのかなと思ってしまうかもしれませんが、そういうわけではなくて、ここの会社は「面白いものを作りたい」「徹底的にやりたいことをやる」みたいなところなので、コメディをやるとなったら本気で徹底的にコメディを作るしドキュメンタリーを撮りたいとなったら徹底的に密着して撮ってやる!!って感じで、毎回、その信念のブレなさが作品からまっすぐ伝わってくる気持ちのいい会社です。
今回も、妥協することなく丁寧に作品に向き合って作られたのがまっすぐ伝わってくる、とても気持ちのい映画になっています。

「もしも、産まれた娘が透明人間だったら?」
そんなの、考えたこともありませんよね。
『透明人間』というテーマは、映画でもホラーやサスペンス、SF作品でいくつも描かれてきていますが、この「見えない娘」での描かれ方はこれまでの超常的なヒーローでも怪物でもない、「たまたま生まれつき透明だっただけの普通の女の子」
透明な三女・ひかりちゃんの姿をCGで描いたりはせず、彼女がどんなお顔でどんな姿かたちなのかは最後まで見られません。
そりゃそうですよね、親だって姿を見たことが無いんですから。
でもちゃんとずっとそこにいて、スクリーンを通じて見ている私たちもその存在を常に感じ取ることができる。
三姉妹が並んでいるときはちゃんとそこにひかりちゃんのいるスペースがあって、当たり前に会話をしているし、最後まで一切姿は見えないけれど、それでもいつの間にか、そのへんを走り回ったりタクシーの後ろの席に座ったり、喫茶店でメニューをめくるひかりちゃんの存在に慣れてきます。
この映画、リハーサルではすべてのシーンで末っ子ひかりちゃんも参加していたそうです。
本番だけ、本人がいない「空白」で撮影。
だからこその、家族の空気感のナチュラルさであり、存在感なんですね。
(C) THE INVISIBLES Production Committee

とある島でひっそりと暮らす、父と三姉妹。
一見、なんでもない家族の日常・・・・と思いきや、実は末っ子だけが透明人間
世間的には混乱を招いてしまうので、三女のひかりちゃんの存在は家族だけの秘密。
だけど本人はいたって普通の、明るくて天真爛漫な女の子。
姉妹たちも本人も「たまたま透明だっただけ」っていう、ちょっとしたハンディキャップ程度の感じでお話は進んでいきます。
そこが新鮮。
透明人間ていう突拍子もないSF設定のお話でありながら「透明だとこうなんだ」「透明だからこうなる」なんてことについては全く触れず、ただシンプルに「透明な娘との日常とちょっとした珍道中」を覗き見る感じ。
SFとしか説明できない「透明人間」というトンチキなテーマでありながら、
お話としては、「映画作りに没頭する姉妹たちが東京で女優をやっている憧れのおばあちゃんに会いに行く」という、きわめてシンプルでオーソドックスなロードムービー。
末っ子が透明人間なので、行く先々でトラブルが発生する珍道中だけど。
そこがまたいい。
お話は、大きくは広がりません。
でも、小さな島で人目につかないようにひっそり暮らしていた家族だけの世界が、ちょっとづつ広がり、繋がり、変わっていく。
それって、透明人間に限らず、どこにでも、誰にでもあるものですよね。
自分で決めてしまってる限界、自分たちだけで狭めてしまっていた世界、勝手に作ってしまっていた境界線、そんなの、他の人から見ても同じとは限らないんですよね。
そういうちっちゃな、ちょっとした摩擦とかほんの少しの交錯で、何かが変わったりする。
そしてそのほんの少しの変化が大事だったりする。
そんなことを思いながら、クスクスと笑っている自分がいました。
超絶ありえない設定なのになぜか共感、しかもどうってことのないシーンでの会話のやりとり
が面白すぎる、そこに「MONDAYS~」からの系譜を感じて嬉しかった私でした。
そして、「普通ってなに?」「普通ってどういうことなんだろう?」そんなことを考えて、「14歳の栞」「大きな家」のこともふと思い出していました。
ほっこりほのぼのあったかい映画ですが、ひかりちゃんここから思春期を迎えて大人になっていくことを考えるとどうしても「きっとほんとは学校に行きたいよね」とか「友達と遊んだりしたくなるだろな」とか勝手に〝その後”のことを想像しては胸がぎゅっとせつなくなってしまったオバチャンでした。
SF設定のほのぼのファミリームービーのなかに、うっすらにじんで見えるリアルの部分がやはり「14歳の栞」「大きな家」とつながって、
アプローチも描き方も全然違うけど、どこか土台のところに同じブレなさを感じるこの製作会社、やっぱり目が離せません。
観てない方はぜひ、「MONDAYS~」も観てみてくださいね。(出演者が一般人のみの「14歳の栞」「大きな家」は配信もパッケージ化もされていないので、また中劇で上映するときに観てください。)

そして主題歌がくるり「ばらの花」
ずるいでしょ。
ずるすぎでしょ。
くるりが主題歌の作品にハズレ無し。
これ絶対。
やっぱりセンスだよね、こういうのって。
私のなかの「くるり映画主題歌ベスト3」は(誰も聞いてない)、
『ジョゼと虎と魚たち』「ハイウェイ」
『天然コケッコー』「言葉はさんかく こころは四角」
『リバー、流れないでよ』「Smile」ですね。
いや!『奇跡』「奇跡」もいいね!
ならベスト4じゃんね。
・・・・て、誰も聞いてないけど。
どうしても言いたかったので言いました。
ほかにもあるけどね。
とにかく、主題歌がくるりだと、絶対に外さない。っていうか、センスのいい映画が主題歌にくるりを呼ぶ、というのか。
映画ヲタクのみなさまなら、「主題歌がくるり」というだけでなんとなくわかっていただけるのではないかと。
つまり絶対面白い。という安心材料。
この映画、ちょっと地味そうだしどうしよっかなーなんて、観るのを迷ってた方はこれで安心ですね。面白いというのが確定しました。
(C) THE INVISIBLES Production Committee

透明人間のひかりちゃんと意思疎通をはかるためのさまざまな小道具たちもかわいらしく、余貴美子寺島進友近・・・脇を固めるキャストにも絶妙~にセンスの良さが光る、ツウ好みの作品です。
大人も子供もみんなで安心して楽しめる素敵な映画でした。
ぜひ、観てくださいね。


というわけで、とうとう長期休業前最後の公開作品が公開になります。
びっくり!
もう9月ですもんね!
もう休みに入るじゃん!!
3か月とか、そんな長いこと休むの久しぶり!何しよう!?
コロナのロックダウンのときでさえ、こんなに長くは休まなかったよね!?
え?まずクリーニング行けって?
ええ、そうですね。・・・わかってるわ!!
とにかくクリーニング屋さんに冬物(!)を持ってって、玄関を片付けて、物置を片付けて、車のトランクを片付けて、散乱してる部屋も片付けて・・・・
・・・・・・やれる気がしない・・・・
絶望的に、やれる気が全くしない。
まっすぐにエアコンの風を浴びながら一生サブスクを見てる自分しか想像できない。
現に今月に入ってから、「トリック」を最初からぜーんぶぶっ通しで見直したり(なんで?)、「犯罪者」とか「クロエマ」なんかも一気見したりしてしまっていて、そしたらまだまだ見たいのが出てきちゃって困ってるんです(?)
あ、どれも面白かったので、みなさんも見てみてくださいね。
・・・・何の話?


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/