2021年7月1日木曜日

夏映画、出揃いました!

こんにちは。
観ましたよ!
念願の「イージー★ライダー」
© 1969, renewed 1997 Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
やはり、全然違いましたね。
十代のノーテンキな女子が夜中にブラウン管の14インチテレビで観たときとは全く別物でした!(当たり前)
なんだろう、あのときの私は観ながら寝てたのかな(*_*;)
それともわからなすぎて〝無”のまま気を失ったのかな。
今回は映画館の大スクリーン、
しかもあのときから年齢と経験と知識(?)を重ねること〇十年、
いろんなことがわかるようになってから観たアメリカン・ニューシネマの大ヒット作にして代表作。
面白かったー!!!!
いや、言いたいことはいろいろありますよ、そりゃあね。
オープニングの「おいおい!」だったり、
途中の「マジかー!」だったり、
「うそぉーーーーん(;゚Д゚)!」なラストまで。
この映画が作られた1969年といえば、
世界中が激しく揺れ動いていた激動の時代。
戦争は第二次世界大戦の頃よりずっと技術が進歩したうえで陰湿、
若者は体制に対して不信感を持って迷わず声を上げ、
芸術は自由に、表現は容赦なく!の時代。
映画界は、ヨーロッパではすでにゴダールトリュフォーなどの革新的映画作家たちによる新しい風潮(ヌーベルバーグ)が旬を過ぎていて、
そこですでに不条理な結末やロケ中心のリアルな描写、
それから商業主義ではなくアーティスト主義なんかの方向に舵を切る作り方のお手本はたくさんあったわけで、
そこへきてアメリカはベトナム戦争ヒッピー文化麻薬などの問題が山積みで、
国じゅうを覆う暗い影に若者はもちろんのこと国民全員がウンザリしていた時期だったのでしょう。
革新的で新しい映画のありかたにみんなズキューンと心を撃ち抜かれたということなのかな。
オープニングこそ麻薬の取引現場なだけにアウトロー感満載ですが、
その後はしばらく自由と平和を求めてアメリカを横断しながら、見て触れて感じる生のアメリカ。
最初は、手つかずの大自然を横目に、ワクワクするようなロックを聴きながらハーレーを乗りこなしている気分で、
ひたすら自由に走り続けるクールなロードムービー。
でもそのうち、麻薬先住民族格差社会ヒッピー偏見に差別暴力・・・多くの闇を抱える悩めるアメリカ社会を垣間見、
そして主人公たちとともにバッドトリップまで経験したような気分になる私。
なにしろ劇中で使われている麻薬はなんと本物だったそうですよ(;゚Д゚)!!
今では考えられませんよね!
コンプライアンスって何かね!?
さすが、激動と混沌の時代の自由の国アメリカの映画!
そして荒野に延びる一本道を爆走するハーレーと主人公二人のカッコよさにはしびれる!
ピーター・フォンダは製作・脚本・主演、
デニス・ホッパーは監督・脚本・主演。
もうなんかその時点でカッコ良すぎません!?
カンヌ映画祭では新人監督賞を受賞、
アカデミー賞では助演男優賞脚本賞にノミネート、
でもその評価以上にこの超低予算のインディペンデント映画は世界中の若者達から圧倒的な支持を得て全世界で大ヒット、
映画史に革命を起こした作品なんですね。
それだけでも、ちゃんとスクリーンで観られてよかった!
私の世代では「スピード」のイカレ野郎と残念すぎた「ウォーターワールド」のイメージがどうしても抜けないデニス・ホッパーも、
この「イージーライダー」のときはイケイケで最先端で超クールな若者だったんですね。
撮影のときは独裁的でブチ切れまくってたらしいですが、
それはそれでデニス・ホッパーらしいエピソードで納得。
「スピード」「ウォーターワールド」、そしてヤク中アル中(常にトラブルメーカーだったんですよね。。。)、のイメージで終わるにはもったいない名俳優でありアメリカ映画を大きく変えた立役者ですもんね!
それから、ヒッピーの集落のリアルな描き方も興味深かったし(なにしろその時代の真っただ中なんですもんね!)、
途中から旅に同行するジャック・ニコルソンも若いんだけどどこかに狂気が潜んでいるように見えてちょっと怖い。
でもこの映画でのジャック・ニコルソンは割れた壁の隙間からサイコな顔で出てきたりはしませんでした。(それはぜひ7月9日から上映の「シャイニング」で♪)
そして一番怖いのは、マフィアでも戦争でもなくて普通に暮らしてる一般人っていう。
こうやってその時代、時代のその場所の空気を感じ、
その中に入り込み経験する感覚というのが、
映画館で観る古い映画の面白いところであり醍醐味でもあります。
懐かしく観る人もいれば、
私のように新鮮に観る人もいる。
楽しみ方も感じ方もそれぞれだけど、
やっぱり映画館で観る映画はいいなあとまた実感した作品でした。
「イージーライダー」の次の「シャイニング」やその次の「2001年宇宙の旅」と、
このあとの午前十時の映画祭でもまだまだこういったアメリカン・ニューシネマの作品を味わうことができます!
ぜひ大きなスクリーンで、アメリカン・ニューシネマの風を感じてみてください!!
言いたいことがありすぎて我慢できなくて、
すでに観終えていたスタッフSさんと語りました。
「あれってこういうこと!?」
「あれはさあ、こういう解釈でいいわけ?」
映画を観て、すっごく良かったときや感動したとき、
面白かったときはもちろんなんですが、
たとえば自分の好きなテイストじゃなかったときでも、
大好きなハッピーエンドじゃなかったときでも、
どうにも納得いかないお話だったときでも、
それでもやっぱりそのことについて誰かと話したくなる。
ああでもない、こうでもない、
そんなわけがない、絶対ありえない、
あれはこういうこと?
じゃあどういう意味?
どんな映画の話でも、そうやって誰かと映画の話をしてるときって楽しいんですよね!
この「イージーライダー」は、久しぶりにそういう映画でした。
Sさんとはいつも仕事の話とイケメンとおいしいものの話ばかりなのですが、
珍しく、アメリカ社会の闇であったり時代背景のことなんかを真面目に語り合ったのでした。
こういうのも、古い映画を観る楽しみのうちの一つですね!
良い時間でした(*‘∀‘)♪


さて、いきなり感想から始まりましたが、
7月に入りましたね。
本格的な夏を迎えるこの時期、いつもならすでにワクワクドキドキザワザワと「ポケモン」を中心とした繁忙期の準備が始まるはずなんですが。
そもそも今年は夏の「ポケモン」が無い!
なにしろつい半年前の冬休みに上映したばかり。
コロナの影響で、去年からずっと大きな作品たちが延期につぐ延期。
いまだに、今年の春公開予定だった「ドラえもん」も延期のまま。
多くの作品が公開待ちの渋滞中(;´Д`)
そんななかでこの夏休み中に上映しちゃおう!!
となったのが
「クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園」
 (C) 臼井儀人/双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021
7月30日公開決定!!
え!?夏休みにしんちゃん!?
本来、東宝系の子供向けアニメはがっちりスケジュールが決まっていて、
映画を観ると最後にもう翌年の同じ時期に上映する次回作が「来年公開決定!乞うご期待!」なんて予告までついてたりするような世界で長いこと過ごしているので、
劇場スタッフからすると去年の夏休みの「ドラえもん」ドラえもんは春休みの定番なので)もちょっと変な感じでしたが、
真夏のしんちゃんかあ。。。。。
まあ、こんなものは配給会社が決めることなので劇場側はただ「イェッサー!!!」と従うのみなわけで。
夏休みの中劇はまず7月16日公開がすでに決定していた
「竜とそばかすの姫」
(C) 2021 スタジオ地図
そして7月30日公開で決まった「クレヨンしんちゃん」がメインということに。
でも7月9日公開、全世界オープニング週末興行収入No.1の新記録を樹立した超豪華キャストによる全ジャンルメガ盛り超絶エンターテインメント
「唐人街探偵 東京MISSION」もまだ残っているし、
(C) WANDA MEDIA CO.,LTD. AS ONE PICTURES(BEIJING)CO.,LTD.CHINA FILM CO.,LTD “DETECTIVE CHINATOWN3”
ここですでに常連の皆様なら、2スクリーンしかない中劇はいっぱいいっぱいだってことにお気付きですよね?
それなのに。
7月30日公開がもう一本決まっていた・・・・・!!
「白蛇 縁起」
(C) Light Chaser Animation Studios (C) Bushiroad Move. (C) TEAM JOY CO., LTD.
マジっすか!?
やるんですか、これ!?中劇で!?
ワイドショーやネットニュースで見ましたよ。
大ブレイク中のSnow Manが主題歌、
主人公の声もSnow Manのアニメヲタクで知られるメンバー佐久間くんがやるってやつでしょ?
彼は「アニメの声優やるのが夢」ってずっと言ってましたもんね!
夢、叶ったんだね、おめでとう!!
そしてこちらは追光動画(中国のアニメ会社)とWarner Brothersがタッグを組んで制作し、
2019年に中国国内で興行収入70億円超えの歴史的大ヒットを記録したアニメ映画『白蛇:縁起』
明日(7月2日)からムビチケ販売開始!
特典のクリアファイルは先着なのでお早めに!!
このごろガンガンお問い合わせをいただいているこの映画のチラシですが。。。
7月1日午後の現在、まだ未入荷です(*_*;)
早く来いよーーー!!
と思っているのは、楽しみに待ってくださっているお客様も、劇場スタッフも同じ。
こういう場合、たいていは前売り券発売に合わせてポスターやチラシが入ってくるものなんですけどね。
今回はそれが遅れているようで(/_;)
・・・・え、うちだけ忘れられてるとかやめてよ!?(→たまにある)
たぶん、まだどこも届いてないと思うんですけどね。。。
たぶんね。。。。
とりあえず、チラシが入ったらツイッターにあげますので!
スピーディーな情報は中劇公式ツイッターでどうぞ♪
そうかー・・・やるのかー・・・。
いや、いいけど。やるのはいいけど。
・・・・・え、2スクリーンでしたよね、中劇(;´Д`)!?
実は裏にもう一つ隠しスクリーンが!!!とか、
あと2週間で劇場もう一個作ります♪
とかじゃないですよね?
だとしたら、もうこれぎゅうぎゅうです。
ていうか口から溢れてます。何かが。何が?
いや、溢れてもやるしかないみたいです。
例によって、我々の選択肢は、
「イエス!!!!!」or「イェッサー(>_<)!!!!!!!」のみ。
というわけでこの夏も、ちょっぱやモーニング上映から限界レイトショーまで、
フルスロットルで回転していくのが決定した中劇です。
夏なので、早朝も気持ちいいかもよ!
夜も暑いから遅くまで映画館にいるのもいいかもよ!節約節約♪
なんてね、書いてるうちになんとなくテンションが上がってきた私です。
繁忙期に向けてテンション下がるよりいいよね!
うん、がんばる!!!
と、自分を励ましたところで気が付きました。
そういえば、8月上映ですでに公開が決定していた、大人の面白そうな作品たちもいたんだわ。。。。(;゚Д゚)!!
まあ、つまり・・・・・油断しましたよね。
「竜とそばかす~」が決まってるし、この時期になってもまだ東宝が何も言ってこないならもしかして夏休みは「竜とそばかす~」だけなのでは。。。!?
なーんてそんなわけないよなあ(/_;)
まんまと思いっきり食い込んできたしんちゃん、そして白蛇
そっかー・・・そうだよなー・・・・。
こんなぎゅうぎゅうじゃあなー、仕方ないよなー、うんうん。
・・・・・・・ご、ごめんなさいっ(;´Д`)!!
私も楽しみにしていた大人の映画たち、
ちょっとずつ後ろにずれるかも(/_;)
アカデミー脚本賞を受賞した
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
(C) 2020 PROMISING WOMAN, LLC All Rights Reserved.
絶対に面白いじゃん!リアルに痛いのに切り口がオシャレで、そのうえトガってる!
ワクワクしますね!

それから強烈すぎて私は観るのをビビってる
「トゥルー・ヒストリー・オブ・ケリー・ギャング」
(C) PUNK SPIRIT HOLDINGS PTY LTD, CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION, ASIA FILM INVESTMENT GROUP LTD AND SCREEN AUSTRALIA 2019
つい先日、「ジェントルメン」チャーリー・ハナムの沼に落ちた私なので絶対に観るつもりではいるのですが、
予告だけでしんどい。。。しんどすぎる。。。!無理かも(/_;)
のやつ。挑戦はしますけどね。

そして尾野真千子オダギリジョー永瀬正敏×石井裕也監督
「茜色に焼かれる」
(C) 2021『茜色に焼かれる』フィルムパートナーズ
石井裕也監督のやつを中劇で!?嘘でしょ!?
と思いますよね、私も思いました。
でもやります。
棚ボタですけど、県内握り(近隣の劇場で拡大上映しない、自分のとこの劇場だけで上映できること)ですって(;゚Д゚)!?
テーマは重いし痛いけど、きっとそれだけじゃない何かがあるはずの石井裕也監督
楽しみです。

さらに、北海道で撮影された品川ヒロシ(品川庄司)脚本&監督作品
「リスタート」
(C) 吉本興業
このあたりは〝8月上映”とされていたのですが、
もしかしたら9月・・・・?とか?になるかも?しれないかもしれない?
これはもう、ほんとにごめんなさいとしか言いようがない(>_<)
ごめんなさい。ほんとにごめんなさい。
ハッ(;゚Д゚)!!そしてもう一つ気付いてしまった・・・!!
午前十時の映画祭もあったんだ・・・・!!!
しかもまさにこの時期の午前十時の映画祭ときたら、
7/9~22「シャイニング 北米公開版」144分!!
TM & © 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
ジャック・ニコルソン怖いよ(/_;)!!

そして7/23~8/5「2001年宇宙の旅」149分!!
TM & © 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
長いよ(;´Д`)
この一番作品がぎゅうぎゅう詰めのこの時期に限ってどちらも尺が長いっ(/_;)
どうやってやるんだろう?
もうなんかみんな、怖いから見ないフリしてスルーしてるんじゃないの!?
どうすんの?どうすんのさ!?
・・・・・どうにかする。
がんばる。
と、ここまできて最終的に精神論のみというアナログな映画館・中劇です。
応援してくださる皆様は、
暑いしコロナもまだおさまらないしというなかですが、
たまにでいいのでぜひとも劇場へ来て映画を観てください。
それが、映画と映画館を勇気づけます。
来て下さる方が一人でもいてくれればがんばれる。
朝も、夜も!
よく、中劇でたまたま「自分しかいなくて貸し切り状態になっちゃって申し訳ない」なんて言う方がいるんですけど(え?たまたま貸し切り?そんなのけっこうありますけど何か?)、
そんなの全然気にしないでくださいね!
なにしろ商売なんですから!
だーれもいない、なんてよりは一人でも来てくれたほうが助かるし、
映画館で誰もお客さんがいないってのはほんとに寂しくて虚しいものなんです。
それに、一応スクリーン2つありますからね。
たとえ最後の回にどちらかがお客さんゼロだったとしても、
もう一つのほうにお客さんがいれば、
別に早く帰れるってわけでもないので特に劇場側には何も変わりないんです。
もしも自分一人だったとしても、逆に「劇場の売り上げに貢献できた!」と思って堂々と、ゆっくり映画を楽しんでいってください!
今なんかお客さんも少ないのでほんとに切実!
思いついたらいつでもお越しくださいね!!!

とまあそんなわけでじゃっかん愚痴のようになってきたのでそろそろ終わりにしますね。
7月、今年の夏はわりとのんびりなのかしらとたかをくくっていたら存外ぎゅうぎゅうづめで焦ってきている中劇です。
ぼちぼちバタバタしてきますけど、
保留してあるお知らせがあったり(情報解禁待ちのものや確定待ちのものなど)、
私自身が楽しみにしている作品たちをちゃんと観て語るのも仕事のうち!
なので、近々またこのブログを更新したいと思っています。
思うのは自由。
がんばります。
いちいちここまで語らなければもっとサクサク、しょっちゅう、まめに、更新できるのでしょうけど。
なにしろこのヲタク気質が!
暑苦しい語りたがりのエゴイストが!
ついついね。
やっぱりこれも観てから書こう、
なんか気になるからこれを調べてから書こう、
・・・・・なんてやってるうちに夜中にパソコンにつっぷして寝ちゃってたりして、
どんどん更新が遅くなってしまう私です(-_-;)
というわけで、世代や年代、好みなんかが極端でめんどくさいヲタクな私のブログと、
入荷や公開決定などのスピーディーな情報や、私とはまた違う切り口と他館も含めた最近の映画についての語りは私よりずっと若いNさんが担当しているツイッターで、
それぞれニーズに合わせて(?)ご利用ください♪
なんだかんだで結局オリンピックもぬるっと始まるみたいだし、
よくわからないけど独特な夏になりそうですが、
とにかく健康にだけは留意して心も体も健やかに、
暑い夏を乗り切りましょう!!
中途半端な私の世代がワクチンをうてるのは一体いつになるのでしょうかね(*_*;)
気長に待ちましょう。。。


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/