2019年1月11日金曜日

あけましておめでとうございます。

あけましておめでとうございます。
本年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

世間のお正月気分の雰囲気に便乗して、
更新をサボっていた私です。
なんかー、ちょっとくらい休んでも許されるような?
「あれ、お正月だから更新は休みなのね」と流してもらえるような?
そんな雰囲気に甘えて。
まあ、映画館は正月休みはありませんが、
一応、大みそかに夜更かしをしてみたり、
元朝参りに夕方行ってはみたもののあまりの人の多さにメゲてしまいパフェを食べただけで帰ってきたりと、
なんとなくのお正月を味わいました。
雪もなく、過ごしやすい年末年始でしたね♪
いや、このまま終わるわけがないってことは百も承知ですけどね(*_*;)
盛岡の冬はまだまだこれからですが、がんばって行きましょう!!

「妖怪ウォッチ」は、もうだいぶ落ち着きました。
(C)LEVEL-5/映画『妖怪ウォッチ』プロジェクト 2018 
いつでも、問題なく、ゆっくりと観られますよ(*'▽')/
「三丁目の夕日」ばりの昭和30年代の町並みと、少年少女の友情。
私も泣きました~(;'∀')
いいお話ですよ♪
もう、オープニングから泣きそうでした。
だから、お母さんもお父さんも、重い腰を上げてくださいな。
冬休みももうすぐ終わり!
「冬休みの宿題も終わって退屈~」
なんて言ってるお子さんがいたら、ぜひ観に来てくださいね♪

ずっとサボっていたので、
さっそく明日から公開になる映画のご紹介といきますか(*´з`)/
まずは「ア・ゴースト・ストーリー」
(C) 2017 Scared Sheetless, LLC. All Rights Reserved.
死んでもなお、愛する妻への想いを胸に長い時を彷徨い続ける幽霊の姿を、
静かに、淡々と見つめ続ける映画。
確かに地味。
そして静か。
美しい音楽は聴こえるけど、主張はしない。
なにしろ幽霊の話なので、セリフも少ない。
でも、飽きない。
なんでだろう?
この、「幽霊の姿を見つめ続ける」というありえない設定のファンタジーのなかで、
なぜか常に漂うリアリティ。
こういった静かな作品が苦手な人はきっと、始まって15分くらいで寝落ちしてしまうかもしれないけれど、
映画好きの方々は、オープニングでなんとなくこの映画の楽しみ方がじんわりわかるはず。
この、あちこちにちりばめられたなにげないセリフのなかに、
ちょっとした小さな動きのなかに、
きっとあとから効いてくるスパイスが隠されているに違いないと。
幽霊の話かー、なんて侮るなかれ。
お化けが出てくる映画はごまんとありますが、
この映画は、お化けを見た人を描いているのではなく、
お化けの目線で描いた作品なのです。
死者の目線で描き出される「死後の世界」。
普通に暮らしていたはずの夫婦が、
あるとき夫の事故死によってそれまでの日常を奪われる。
それは実際に、誰にでも起こりうる身近な出来事。
愛する人を失った人の姿を描いた作品はたくさんあるかもしれませんが、
今回は、シーツを被った懐かしい雰囲気の幽霊が、
愛する妻にというか愛する妻と暮らした家に囚われ、
そこに流れる時間を見つめ続ける。
・・・・のを我々が見つめ続ける映画です。
(C) 2017 Scared Sheetless, LLC. All Rights Reserved.
虚無感のなかでパイをむさぼり続ける妻の姿をひたすら見つめる夫。
周りがドン引きしているなかで酔って延々と演説を続ける知らない男の話をじっと聞いている夫。
ともすれば眠くなってしまいそうな設定だけれど、目が離せない。
幽霊から見た世界という虚構のなかの、普遍的な人間のリアリティ。
圧倒的なファンタジーのなかにある、厳しすぎる現実。
それらが深い味わいをもちながら、
「時間」とか「人生」とか、それよりももっと長くて重い「生命の営み」とか、
なんだかそんな大きなものにも思いを馳せる、
静かなのに大きな、小さな家の中でのお話なのに壮大な、
でもやっぱり個人的な、どうってことない小さなことで収束(成仏)する、
一人の人間(幽霊)、あるいは一組の夫婦のお話です。
愛する人の死体を確認した妻は果たして泣き崩れるものなのか?
そうでもないのかもしれない。
なるほど、ポルターガイストってこういうことなのかもしれないな。
そんなことをぼんやりと考えながら、シーツを被った幽霊の姿を見守ります。
カメラは(夫は)、夫を失った妻が絶望し、それでも淡々と日常を繰り返しながらいつしか前を向く姿を描き出し、
その妻を追いかけるでもなくただその「二人の家」にとどまり続ける夫の魂を捉え続けます。
ドラマティックな出来事は起こらないし、
あっと驚くどんでん返しがあるわけでもない。
でも、すこしづつ絶妙に仕掛けられた伏線を回収した先には、
あたたかい余韻と心がキュッとなる切なさ、
そしてなんともいえない静かな感動がありました。
決して号泣ではなくて、
「どうだ、泣けるだろう!?」
っていう提示でもなくて、
じんわりとした、ほんとに静かな気持ち。
今、思い出しても浮かんでくるのは、
静かな部屋の様子と、大草原、そしてシーツを被ったオーソドックスでなんだかかわいらしい幽霊の姿。
気になるのはただ一つ。
「メモにはなんて書いてあったのーーーーーー( ゚Д゚;)!!??」
(→ネタバレなのでこれ以上言えませんが)
そうそうこの映画、キャストも重要!
主人公の幽霊は、ケイシー・アフレック(お兄ちゃんはベン・アフレック)。
せっかくのイケメンですが、この映画ではほとんどシーツを被ってます(*_*;)
ひたすらシーツの幽霊に見守られながら、なんとか日常をこなして少しづつ立ち直る妻には、薄幸な役が似合うルーニー・マーラ
この二人と、監督のデヴィッド・ロウリーはかなり相性が良いらしく、
コンスタントにこの三人で映画を撮ろうと約束しているらしいです。
確かにこの三人、「セインツ 約束の果て」でもスッゴクいい相乗効果が出てたし、
回を重ねるごとにさらにいいものを生み出していってくれそうな感じがします。
ケイシー「マンチェスター・バイ・ザ・シー」でアカデミー主演男優賞を受賞したし、
ルーニー「ドラゴン・タトゥーの女」「キャロル」で一躍トップ女優に。
監督もディズニー映画「ピートと秘密の友達」に続いて実写版の「ピーターパン」も決定と、すっかりメジャー映画監督の仲間入り。
そんな三人の、低予算で静かでほとんどこの三人しか出てない映画。
って言ったらなんか逆に観たくなりませんか??
そして、この映画を製作したのは、今注目の映画会社「A24」
設立からたったの6年でアカデミー賞の常連になったイケイケのインディペンデント系映画会社。
「ラ・ラ・ランド」を抑えてアカデミー賞の作品賞を受賞して世界中をザワつかせた「ムーンライト」
こちらもアカデミー賞やゴールデングローブ賞でも話題になった「レディバード」なんかもこの製作会社の作品。
低予算ながらも個性的で面白い映画を次々と発表している会社です。
ダニエル・ラドクリフが水死体を演じた「スイス・アーミーマン」
ソフィア・コッポラ「ブリングリング」などのちょっと尖った(?)作品もこの会社。
今では「この会社の作品ならハズレが無い」とまで言われているくらいの、
まさに飛ぶ鳥を落とす勢い。
そんな会社の作る映画はやっぱり映画館で観ておきましょう!
というわけで、ドカーンバキーンなアクション映画や号泣系感動映画、テレビでガンガン宣伝が入るメジャー系映画などが大好物な方にはおすすめできませんが、
「映画マニア」の自覚がある玄人系の方(「このブログを楽しみにしてますよー」と言ってくれるような皆様)にはぜひ、ぜひ観ておいていただきたい映画です。
公式サイトhttp://ags-movie.jp/


そしてもう一本は「この道」
(C) 2019映画「この道」製作委員会
童謡誕生100年。
ということで、童謡がどのようにしてできたのかを描く作品を作ろうと動き出した企画。
童謡の創始者である北原白秋山田耕筰が、
日本ならではの『童謡』を生み出していく共同作業を、
二人のキャラクターをいかした人間ドラマとして、
二人の友情をメインに描いた作品です。
明治から昭和にかけて、関東大震災戦争突入などの激動の時代を駆け抜けた二人の天才は、どんな人物だったのか?
100年たっても愛される楽曲たちはどうやって作られたのか?
ただ当たり前に偉人伝にするなら書物を読めばいい。
でも、日本の文壇に衝撃を与えたあの革命的な詩はどんなところから生まれたのだろう、
二人の出会いの化学反応が起きる過程が見てみたい、
そういったところから、彼らの人間的な一面を引き出すために、
それぞれある一面にスポットを当てて描かれています。
今でも歌い継がれる、それまでなかった表現を使った数々の童謡詩を書いて文壇まで
驚かせた、〝情に走る、感覚の人・北原白秋”
日本初の管弦楽団を作り、西洋音楽を根付かせるために尽力した、〝真面目な理想家・山田耕筰”
実は二人とも結婚・離婚を繰り返した、「ザ・アーティスト」なタイプだったそうですが(;'∀')
それだとスキャンダラスになりすぎてしまうので、
女好きのダメ男・北原白秋と、
クソ真面目なカタブツ・山田耕筰、という設定になったそうです。
たしかに、違うお話になっちゃいそうですもんね。
今も昔も、作家と音楽家は女好き♪
仕方ないですけどね(*_*;)
(C) 2019映画「この道」製作委員会
演じるのは、金にも女にもだらしない北原白秋が、ひたすらチャーミングで優しい愛すべきダメ男に見えてくる大森南朋
そして実直でひたむきに音楽と向き合う山田耕筰を、ピアノにバイオリンに指揮と奮闘しながら30代から60代まで演じきったAKIRA
「自由奔放な夫・北原白秋と、それをうまく転がしている妻・山田耕筰」
ともいえる特別なパートナーが織りなす奇跡の模様を描き出します。
周りを囲む人々も豪華!
白秋の妻には貫地谷しほり(大好きです♪)、
なんと由紀さおり&安田祥子姉妹も歌を披露( ゚Д゚)!
そして、与謝野晶子には羽田美智子、与謝野鉄幹は松重豊、菊池寛には津田寛治と、
この時代を彩る文壇の著名人たちにも注目。
ほとんどCGを使わないで作られた明治から昭和にかけての町並みや雰囲気も味わい深く、
日本映画では今回初めて撮影に使われたという箱根の由緒ある名門ホテル「富士屋ホテル」も素敵です。
クスッと笑えて、ホロリと泣ける、あったかい映画です。
♪ピッチピッチチャップチャップの「あめふり」
「この道」「ペチカ」「待ちぼうけ」。。。
誰でも必ず聴いたことのある、歌ったことのある『童謡』に包まれながら、
日本歌謡誕生の瞬間に立ち合いましょう!
公式サイトhttps://konomichi-movie.jp/


正月も終わり、現実に戻るこの時期。
冬休みが終わる子どもでなくてもなんだかちょっとつまらない気分になりがちですね。
そんなときは、映画でも観て気分転換しちゃいましょう♪
雪もない今のうちにね( `ー´)ノ




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