2018年1月26日金曜日

震災からの心の再生『星めぐりの町』。『ギルバート・グレイプ』も必見。

こんにちは。
雪、すごいですねえ。
まあ、関東などとは違って、このくらいの雪は当たり前の盛岡。
東京みたいなパニックはないですけど、
朝の、家の前の雪かきや車の雪おろし、
渋滞のための30分前行動に、給湯器や水道の凍結対策と、
めんどくさいことが山積みですが、
もうやるしかないのでやるんです。
ほんとはやりたくないし、灯油代や凍結対策のための電気代やなんかがかなり冬の生活費に影響を与えるので超ブルー。
エアコン一つで冬が越せる地方とは、かかるお金が全然違うと思うんですよ!
国からの補助金が欲しいですよね!
とはいえまだ1月。
北国の冬はまだまだこれから。
もうしばらくは辛抱ですね(+_+)

さて、今回ご紹介するのは明日27日公開の作品
『星めぐりの町』
(C) 2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会
なんと、御年76歳、俳優生活55年の小林稔侍初主演作品。
主演と聞いて、「荷が重い」と一度断ったという小林稔侍
「小さな町で豆腐屋を営み、実直に生きる主人公」ということで、
それならやりたいと、オファーを受けたらしいです。
この作品、なにげに岩手と関連する作品なのも気になるポイント。
舞台は愛知県豊田市
人口42万人、豊かな自然とものづくりが共存する町です。
そこで、こだわりの手作り豆腐を作り続ける小さな豆腐屋に、
東日本大震災のときに岩手で被災し、家族全員を失った少年がやってくるところから始まります。
(C) 2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会
そして小林稔侍演じる豆腐屋の主人の、亡くなった妻の実家は岩手県花巻市の設定。
宮沢賢治「雨ニモ負ケズ」をキーワードに、
普通の街で、普通に暮らす人々が織りなす、
あたたかくて優しい、心の再生の物語。
監督は2005年に中劇で上映した映画『蝉しぐれ』黒土三男
監督自身が東日本大震災で被災して自宅が半壊、
今回の映画の舞台である愛知県豊田市に移住したことから、
この街で人と自然に誠実に向き合い、
額に汗して働き、ひたむきに生きる人びとの物語を映画で描こうと思ったといいます。
観光地を回る映画ではなく、
普通の小さな町で、そこに暮らす普通の人々の生活を静かに、丁寧に描いた作品。
派手な演出もドラマティックな盛り上がりもないけれど、
傷つき、心を閉ざしてしまった少年の心の再生と成長、
それを温かく見守る人びとの優しさや丁寧な暮らしぶりが心に沁みます。
妥協することなく実直に豆腐を作る職人の姿、
かまどで炊くごはんや、炭火で焼いた魚。
厳しい自然に家族を奪われた少年が、
自然の美しさと人びとの優しさに癒され、
おいしいものをおいしいと感じ、
少しづつ心を開いていく過程を、
季節の移り変わりとともにゆっくりと写しだします。
「なんか、懐かしい。この感じ好きだなあ・・・」
と思ったら!
30年前、大好きだったドラマ「親子ゲーム」「親子ジグザグ」の脚本を書いていたのが、この黒土三男監督だったのでした。
どちらも、下町のラーメン屋や定食屋を営む主人公がちょっと問題のある少年を引き取って一緒に暮らすお話・・・。
泣いたなあ・・・って、そういえばお話、似ているじゃないですか!
この監督はほかにも「とんぼ」も脚本を書いていたんですね。
あれも良かった。。。!
なるほど!
この監督はとにかく、人と人とのつながりや、普通に暮らす人びとの何気ない日常をあたたかく描きだすのがうまいんですね!
長渕剛がまだ筋肉ムキムキじゃなくて爽やかな笑顔も見せてコミカルな演技をしていたころですよ。
いい役者だったし、いいドラマに出てた!
そういえばあのころのドラマってほんとに面白くて、毎日、ぶっ続けでドラマばっかり見ていたなあ・・・!
「うちの子にかぎって」とか、「パパはニュースキャスター」とか、めちゃくちゃ面白かったですよね!
あの頃の岩手は民放が2局しかなかったので、
私と同世代の方とはテレビの話をすればたいていは盛り上がるんですけどね。
あんなドラマが見たいなあ(>_<)!
ちょっと話がそれましたが、
そんなわけで、「星めぐりの町」です。
こういった、心を動かす人間ドラマで大事なのがやはり出演者ですよね。
小林稔侍の、言葉は少ないけど優しさ溢れる昭和のお父さん感、頑固な職人感がまさに主人公そのもの。
(C) 2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会
監督からも「役作りは必要ない。そのままの稔侍さんで」と言われていたそうですよ。
バラエティ番組では、過去に共演した女優さんたちから「実はスケベ」というアウトな一面が暴露されていましたが(^-^;)
昭和の銀幕俳優ですからね、ヤンチャなのは当たり前。
映画の中で、尊敬する昭和の大スター・高倉健さんからもらったというジャンパーを着て健さんと共演しています。
主人公はもちろんのこと、
心を閉ざした少年役には今回オーディションで選ばれたシンデレラボーイの荒井陽太くん。
演技の経験ゼロですが、朴訥で不器用なその雰囲気は、天才子役にはなかなか出せないものでしょう。
さらに小林稔侍の娘役で檀蜜
意外にも作業着のよく似合う男勝りな役がハマっています。
ほかにも高島礼子平田満六平直政など、個性的な顔が脇を固めます。
四季折々の町の風景とともに、
静かに心癒されるこんな作品で、
真冬のひとときをほっこりと過ごしてみるのもいいのでは?
公式サイトhttp://hoshimachi.jp/


小さな町の普通の人々の暮らしを描き出す作品がもう一本。
『ギルバート・グレイプ』
Ⓒ1993 DORSET SQUARE FILM PRODUCTION AND DISTRIBUTION KFT.
言うまでもなく、若かりしころのジョニー・デップレオナルド・ディカプリオが兄弟役で共演した作品。
今はあまり見なくなってしまいましたがジュリエット・ルイスも好きだったので、
私にとってはかなりツボなキャスティング。
実は私、この映画を映画館で観たときに、
「やっぱり映画館で働きたい!」と思い、
帰りに履歴書を買って帰り、翌日に面接に行ったんですよね。
懐かしいなあ。。。
ただただハートウォーミングというわけじゃなく、
超肥満の母、知的障害のある弟、
そして閉ざされた生活に未来への希望を完全に失ってしまっている主人公と、
一癖も二癖もあるんですけど、
それでもやっぱりなぜか心を鷲掴みにされた、
印象的な作品です。
私はこの年のアカデミー賞助演男優賞はレオ様で良かったと思うんですが、
受賞は逃しているんですよねえ!
なぜかアカデミー賞には嫌われているような感じだったレオ様
5度目のノミネートでやっと2015年、最優秀主演男優賞を獲りました。
このときは、心から「おめでとう(>_<)!!!」と思いましたよ。
私とほぼタメなので、今ではすっかり脂ののりきった重厚な演技と存在感を見せるスター俳優となったレオ様ですが、この『ギルバート・グレイプ』でのマッチ棒みたいにヒョロヒョロの十代だった彼の神がかり的な演技は必見。
ジョニー・デップも、まだまだイケイケの若手俳優だったころ。
モテ男オーラをすっかり隠して、田舎の鬱屈とした日々を送る青年を見事に演じきっています。
私も今回、絶対にスクリーンで観直したい作品。
観たことがないって方は、絶対に観てくださいね!
公式サイトhttp://asa10.eiga.com/2017/cinema/709.html


それから、今日・明日と舞台挨拶の生中継がある
『CINEMA FIGHTERS』ですが、
劇場窓口で整理券を発行中です。
 料金は通常料金、前売り券を持ってる方はその券で観られますし、
まだお席もありますので、迷ってる方はぜひいらしてくださいね!


ついつい夜更かしをしてしまい、やっとウトウトと眠りかけてきたころ、
急に外にすごい音をさせて除雪車がやってきて、
しばらくそのまま除雪を続けるので眠れない(-_-;)
雪国あるあるですよね。
いや、ありがたいのだ。
夜中のうちに、家の周りを除雪していてくれるんですからね。
でも。
でもでも。
寝せてくれ(ノД`)!
もちろん、夜更かししていた私が悪い。
そう、これを書くのに夜更かししていたのです( ゚Д゚)
そして起きたら玄関前を雪かきです。
・・・しんどい。。。
春よ、来い(+_+)!!
マジで。


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/携帯→ http://www.chugeki.jp/mobile





2018年1月19日金曜日

パディントンがかわいすぎ♡&真冬の新作一気読み!

こんにちは。
北国・盛岡の冬本番ですね。
つい先日、直木賞と芥川賞の発表があり、
スマホをいじりながら、
たまたまついていたテレビで見ていたのですが。
受賞した3作品中2作品のタイトルが、なんか岩手っぽい・・・?
と思ったらやっぱり。
どちらも宮沢賢治関連のタイトル。
芥川賞を受賞した若竹千佐子さん(遠野市出身だそうですね!)の『おらおらでひとりいぐも』は、
昔、教科書に載っていた宮沢賢治「永訣の朝」だし。
直木賞に選ばれた門井慶喜さんの『銀河鉄道の父』は、
宮沢賢治の父ということで。
前回、芥川賞を受賞した沼田真佑さんも盛岡市在住だし。
なんだか、岩手、きてるじゃん!?
派手さはない。
自己主張もあんまりしない。
地味。
だけど、住んでみるとみんなが気に入る、そんな場所。
それが岩手。
誰も大きな声で宣伝してくれないけど、
実はけっこう、というかかなりいいところですよね!
実際に田舎は田舎だけど、
文学や映画を愛する土地柄なのも確か。
こんなことからも岩手の良さや魅力を全国に発信できるといいですね。
世の中が不倫不倫と似たようなゴシップばかり騒ぎたてるこのごろ、
久々に嬉しいニュースだなあと、
心があったかくなった生粋の岩手っ子の私でした。

さて、まずはかわいいクマさんのお話からいきましょうかね。
明日1月19日から公開
『パディントン2』
(C) 2017 STUDIOCANAL S.A.S All Rights Reserved.
もう、バリバリにユニオンジャックをはためかせたイギリス映画の登場です(´▽`*)/
そう、私も大好きなイギリスです。
赤い帽子に青のダッフルコートを羽織ったかわいいクマさん。
パディントンの映画第二弾。
すっかりロンドンっ子になって、
ブラウン家の人々と幸せに暮らすパディントンに、
クマ人生最大のピンチが訪れる!?
あ、一作目を観てないって方でも大丈夫♪
今回は、一作目よりもパワーアップしてドキドキワクワクの新しいお話の中へ。
色鮮やかでエキサイティング、
カラフルでハートフルなロンドン観光にご案内!
今回、敵役の落ち目の俳優ブキャナンにヒュー・グラント
これは面白い!
ヒュー・グラント
もとはバリバリの二枚目俳優でしたが、
持ち前のコメディセンスが花開き、
ハッピーなラブコメで大ヒットを連発、
いろんなスキャンダルを芸の肥やしにして
“ロマンティックコメディの帝王”と呼ばれる唯一無二の存在に。
私は、美しい英国男子満載の同性愛映画『モーリス』で見たのが最初のヒュー様でしたが、
歳を重ねてロマコメの帝王という冠も少し落ち着き、
いろんな映画に面白いスパイス的な役柄で出演してはいいところを持っていくようになってからのヒュー様のほうが私は好きです。
一番好きなのはなんといっても『ブリジット・ジョーンズの日記』
映画じたい、大好きなんですが、
この映画のヒュー様はもう、まるで当て書きのようなハマリ役で最高でした。
女好きでウソつきでだらしないダメ男でしたけどね。
今回の『パディントン2』での“落ち目の俳優”役も、
本人が面白がって引き受けたというのがさすがですよね。
今回、中劇では日本語吹替え版での上映なので、
パディントンの声は松阪桃李くん、
ブラウンさんが古田新太
そしてヒュー様の声は斎藤工
なるほど!
ロンドンのおしゃれな街並みを背に、
夢のような移動遊園地や気球での逃避行、
壮大なトレイン・アクションと、
子どもから大人までみんなが夢中になってしまうハッピーファンタジー。
刑務所に入れられたパディントンの、
ピンクの刑務服までもが愛らしくキュートで癒されますよ♪
(C) 2017 STUDIOCANAL S.A.S All Rights Reserved.
売店にはたくさんのグッズも到着!
スタッフもメロメロの、モフモフマスコットなど早い者勝ちです☆
パンフレットにはロケ地案内も(^▽^)/
行けないけどね。。。
そんなこんなで、大人も大満足の『パディントン2』
冬休みに配った中劇の割引券、
『妖怪ウォッチ』に持ってきてくださった方たちにはちゃんとその場でお返ししていますので、それをまた持ってきてもらえればまたまた割引になりますので忘れずに!
ぜひご家族で観に来てくださいね!
公式サイトhttp://paddington-movie.jp/


そしてこのあとも続々、新作が待機中!
1月27日公開、 小林稔侍76歳にして映画初主演。
震災で家族を失った少年と、実直に生きる豆腐屋の店主。
心の再生の物語。
『星めぐりの町』http://hoshimachi.jp/
(C) 2018 豊田市・映画「星めぐりの町」実行委員会


2月9日公開ヒョンビン主演、南北問題を扱いながらも圧倒的なエンターテインメントとして韓国でメガヒット。
『コンフィデンシャル/共助』http://kyojo-movie.jp/
(C) 2017 CJE&M CORPORATION, ALL RIGHTS RESERVED


嬉しい!ナウでヤングだった若かりしころの私のバイブル、岡崎京子の漫画を実写化した作品。
監督が行定勲、主題歌をこちらも私の永遠の王子さま・小沢健二が担当しているのもナイスです♪2月16日公開!
『リバーズ・エッジ』http://movie-riversedge.jp/
(C) 2018「リバーズ・エッジ」製作委員会/岡崎京子・宝島社


2月24日公開。
1940年4月、ナチスから降伏を迫られたノルウェー国王ホーコン7世の3日間。
『ヒトラーに屈しなかった国王』http://kings-choice-jp.com/
(C) 2016 Paradox / Nordisk Film Production / Film Vast / Zentropa Sweden / Copenhagen Film Fund / Newgrange Pictures


前回、暑苦しく語りました3月公開の注目作。
『ゴーギャン タヒチ、楽園への旅http://gauguin-film.com/
(C) MOVE MOVIE - STUDIOCANAL - NJJ ENTERTAINMENT


予告を見ただけで笑ってしまったくらいに楽しみな、リュック・ベッソン監督最新作。3月30日公開
『ヴァレリアン』http://www.valerian.jp/
(C) 2017 VALERIAN S.A.S. - TF1 FILMS PRODUCTION


元SMAPの三人が描いた新しい地図。
劇場側にはまだ詳細も写真も全く届いていないのでよくわかりませんが。
なんか面白そうな企画です。
4月6日公開
『クソ野郎と美しき世界』http://kusoyaro.net/


そしてそして、ごめんなさい。
先週、更新できなかったので紹介できていませんでした。
本国フランスで8週連続トップ10!
突然、父になったプレイボーイと、
男手二つで育てられた少女。
ヨーロッパ全土が笑いと涙に包まれた、感動のエンタテインメント。
『あしたは最高のはじまり』http://ashita-saikou.jp/
Julien PANIE
少し前に中劇で上映した「ショコラ 君がいて僕がいる」オマール・シー主演。
フランスでは絶大な人気を誇る国民的スターのようですね。
どうやらこれからガンガンきそうな気配。
要チェック!
そしてこの子役の女の子もまた最高にキュートでかわいい♡
さらに、舞台もロンドンときた!
「パディントン2」と同様、ロンドンの憧れの名所から刺激的な最先端スポットまで、惜しみなくロンドンの街の魅力を描きだしてます♪
こちらは25日までの上映です。


さあ、『妖怪ウォッチ』も落ち着いて、
怒涛の新作ラッシュの時期に入りました。
こういった、大作系と大作系の間の静かな時期が大好きな私。
でもなんか妙に忙しくて、なんとまだ「スター・ウォーズ」を観られていない!
「ゴッホ」「ペーパームーン」ももうすぐ終わっちゃうから観たいのに!!
なんとかして映画を観よう!
観たいものだけでいいから。コツコツと!
それが私の今年の目標です(>_<)!


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2018年1月5日金曜日

ゴッホとゴーギャン

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

平成30年。
ビックリですね。
昔の知り合いにばったり会ったら20年ぶり(@_@;)!
赤ちゃんだった親戚の子供は丸の内のOLさん。
そして私は・・・・・
頭も回らなくなり、視力は落ちて膝が痛い、
ただのオバチャンに(-_-;)
ほんと残念ですね。
「歳を重ねることを楽しみたい♡」
・・・なーんておしゃれなことを言ってみたいものですが、
お金もなく、ズボラで自分に甘い庶民の私は、
これ以上に歳をとることなんて恐怖と不安でしかありません。
というわけで、お酒を飲んでいろんなことを忘れようとばかりしてしまう私なのでした。
「大将、熱燗おかわりね!」

そんな虚しいお話は置いといて。
明日1月6日から、私もすごく楽しみにしていた作品が公開になります。
「ゴッホ 最期の手紙」
(C) Loving Vincent Sp. z o.o / Loving Vincent ltd.
すでに予告を見た方もいるかもしれませんが、
全編が動く油絵で構成された、体感型のアートサスペンス映画です。
フィンセント・ファン・ゴッホ
個性的な筆致と、激しい性格、そして衝撃の最期。
今も世界中の人々を魅了してやまない、誰もが知る天才画家です。
生前は1枚しか絵が売れなかった不遇の人ですが、
死後は価値が急激に高騰、
バブル時代には日本の実業家が125億円で買ったりもした、
伝説の画家。
友人である、こちらもまた独特の個性的な作品を残して今でも絶大な人気を誇る画家・ゴーギャンとの共同生活が破綻して精神を病み、
自分の耳を切り落としたエピソードも有名ですね。
そして、銃で自分の腹を撃ち自殺したー。
そんなエキセントリックでスキャンダラスなイメージのつきまとうゴッホですが、
近年はその死の真相が疑問視されています。
持って出た油彩道具も、自分で撃ったという銃も持たずに帰り、
どちらも発見されていないからきっと殺されたのだとか、
誰かをかばっているようだったとか、
さらには自殺ではなく事故だとか・・・・。
「源義経は死なずに中国大陸へ渡りチンギス・ハンになった」的な、
人びとの希望をこめての「If」(もしも)なんて、
有名人にはそんな話は付き物ではありますが、
もしも自殺でないというのなら、すっごく気になりますよね!
その、死の真相に迫るのが主人公の青年・アルマン。
彼は、郵便配達人である父親から、
ゴッホが弟・テオに宛てて書いた手紙を託される。
そしてテオの消息を追ううちに、
ゴッホの死には不可解な事実が隠されていることを知り・・・。
というお話。
ゴッホの名画をモチーフに実写映画として撮影され、
その1コマ1コマが、世界中から集められた125名の絵描きの手によってゴッホタッチの油彩画として生まれ変わり、
その総数62450枚をアニメーション化し、
動く油絵で構成された圧巻のアートサスペンス映画が完成。
スリリングに進んでいく謎解きの興奮とともに、
自分がゴッホの描いた絵画の世界に入り込んだような感覚になる快感!
ゴッホ最期の地・オーヴェールで、
主人公アルマンが聞き取りをするゴッホと関わりのあった人々は、
ゴッホの絵に出てくる人物ばかり。
ゴッホの絵が好きだという方には、
「あ、この人は!!」とか、
「あの絵の人だ!」とか、
もちろんかなり楽しめる内容ですが、
あまりよくは知らないという方にも、
天才画家ゴッホ自身の絵画によってゴッホの人物像に迫るという面白さとともに、
死の真相に迫る謎解きのワクワク感もあってじゅうぶん楽しめる作品になっています。
ゴッホは生前、日本の浮世絵に魅了され、かなりの浮世絵を集めていたということで、
作品のなかに浮世絵が登場することもしばしば。
あのゴッホが、日本の文化に傾倒し、影響を受けていただなんて、
日本人としては誇らしく、嬉しいことですよね!
今回、その浮世絵が登場することで有名な「タンギー爺さん」も出てきます♪
(C) Loving Vincent Sp. z o.o / Loving Vincent ltd.
ゴッホは弟・テオに宛てた最後の手紙で、
「われわれは自分たちの絵に語らせることしかできないのだ」
と書き記しています。
たくさんの絵画作品とともに、
大量の手紙(おもに弟へ宛てたもの)を残し、
個性的な作品とともにその人生や人間的な魅力を世界中に発信し、
人々の心を掴むことになったゴッホ
今回はその、ゴッホの作品のなかに入り込み、
ゴッホの生きる支えであったであろう手紙をめぐるミステリーの世界を旅してみる、
そんな贅沢な時間を過ごしてみませんか?
公式サイトhttp://www.gogh-movie.jp/


そしてさらに!
なんと贅沢なことに!
ゴッホを語るうえでは絶対に欠かせない人物・ゴーギャンの映画も決まっちゃいましたぁっ(^▽^)/
「ゴーギャン タヒチ、楽園への旅」
(C) MOVE MOVIE - STUDIOCANAL - NJJ ENTERTAINMENT
ヤッターーーーーーー!!!!!
ゴーギャン、大好きなんですよ!
・・・嘘はつけないので言いますが、
ほんとは一番好きなのはシャガールなんですが(^_^;)
次がゴーギャンです!
あ、もちろんゴッホも好きですよ♪
これ、宣伝のためでも嘘でもなく、ほんとです。
絵を描くのも観るのも好きだった母の影響で、
子どもの頃から美術館を巡る番組(「ルーブル美術館」とか、昔やってましたよね!)や、
美術関係の写真集なんかを母と一緒に観ていたせいか、
美術館や博物館で働く人になりたい!
と思っていて、
短大で学芸員になるための勉強(博物館学とか美術史など)をしたんですけどね。
どうも東京で暮らすということが無理で、
卒業と同時に盛岡に帰ってきてしまい(^_^;)
当時、県立美術館もできる前だったし、
インターネットもまだまだのそのころ、
どうしたら盛岡で学芸員になれるのかもわからず、
結局は子どもの頃から好きだったもう一つのもの(映画)の世界へ足を踏み入れてしまいました。。。
それが良かったのかどうだったのかはもうわかりませんが、
蟻地獄のように、泥沼のように、
二度と外の世界へは出られない迷宮の中に入り込んでしまったことだけは確かです(-_-;)
そうして、そんなこんなで大好きな映画の世界で、
大好きな画家たちの作品や人生に触れることができるというのは、
これまたすっごく嬉しいことなのでした。
で・・・なんの話でしたっけ?
そう、ゴーギャンです!
今回の作品は、ゴッホと共同生活をして仲違いし、
耳を切り落とすというゴッホのエキセントリックな行動に嫌気がさして同居を解消、
パリに帰ったあとのゴーギャンのお話です。
作品が売れず行き詰まっていたゴーギャンが、
絵画制作の場をフランス領タヒチに求めて旅立つ、
まさに彼の人生の分岐点から始まります。
「パリには何も無い」
そう言って原始の楽園を求め、
野生のイブにすがって作品を描き続けたゴーギャン
タヒチやマルキーズ諸島で妻としたのはみな十代前半の少女たち(-_-;)
ちょっとそこにはいろんな問題がありそうですが、
まあそれについてはとりあえず置いておきましょう。
だって、その地上の楽園で出会った原始のイブたちを描いた作品たちでゴーギャンは有名になったんですからね。
とにかく、ゴーギャンの傑作の数々はタヒチやマルキーズ諸島で描かれたもの。
その傑作たちの生まれた背景や、
ゴーギャン“地上の楽園”での創作の秘密、
そして愛と苦悩の日々を、
しかもゴーギャン役をヴァンサン・カッセルで!
(C) MOVE MOVIE - STUDIOCANAL - NJJ ENTERTAINMENT
感無量!
この宣材写真を見たとき、
「あれ、ヴァンサン、ちょっと老けたわね・・・」
と思いましたが。
そりゃあね、私が初めてヴァンサン・カッセルというフランス人の若手俳優を見てハートをズキュンとやられたのはなんと20年以上前の映画『憎しみ』ですからね(+_+)
すごい映画でした。
なんていうか・・・・とにかく衝撃でした。
その後の『ドーベルマン』も、作品はかなりいかれていましたがヴァンサンのかっこよさでオールオッケー♡
日本のアニメから多分に影響を受けた作品で、
ルパンみたいな細いパンツでスポーツカーをぶっ飛ばすヴァンサンと後の奥様モニカ・ベルッチはかなりかっこよすぎるカップルでした。(→のちに離婚。残念。)
『オーシャンズ』シリーズや『ブラックスワン』にも出てましたね!
私が今、普通にオバチャンになってるんだから、
20年前のイケメンだってオジサンになってて当たり前。
でも、孤高の画家・ゴーギャンが乗りうつったかのような白髪の混じったヴァンサンも、
なかなかにセクシーで素敵です☆
こちらは3月の公開になりそうなので、
近くなったらまた語らせていただきますねー(゜▽゜)/
公式サイトhttp://gauguin-film.com/


さあ、どうだ!
2018年の中劇も、イイ感じでスタートです♪
今年もなるべく、ミニシアター系の映画も最低でも2週間づつはがんばって上映していくつもりですので、
みなさま、ぜひぜひ時間を合わせていらしてくださいね!
どうか、ごひいきに!


★中劇公式サイト PC→http://www.chugeki.jp/携帯→ http://www.chugeki.jp/mobile