2025年1月15日水曜日

今年もよろしくお願いします。

今年もよろしくお願いいたします。

とっくに年は明けていたので、ご挨拶が遅くなりました。
・・・・ええ、サボりましたね、普通に。
なんでしょう、2連休をいただき、あとはいつも通りシフト制で仕事していただけの私でも、
なんだかお正月ともなると、
お餅食べる→お酒飲む→お餅食べる→お酒飲む
とやりたくなっちゃって、明日普通に仕事でもがっつり日本酒飲んじゃったりとか、
日本酒だったら魚じゃん!ってなって奮発してお刺身買ってきちゃったりとか、
足りなくて年越しそばの残りのおそばを茹でてしまったりとか、
で、おそばだったら日本酒だよね!ってんでまた日本酒飲んでしまってつまりエンドレス酔っ払い状態。
年末年始って、休みとか関係なくもうどうしてもお正月気分を味わいたくなっちゃうんですよね。
そしてお酒とお刺身でダラダラしながらテレビでやってた「新・暴れん坊将軍」を見て号泣。酔ってるから余計に泣く。→めちゃくちゃ良かった!最高!やっぱ時代劇っていいよね!「侍タイムスリッパー」を観てからというもの、時代劇への郷愁というか愛情というか改めて素晴らしさを実感するというか大切にしたいという気持ちが高まって仕方無い私です。(Tverで配信中!まだの方は絶対観て!)
それから久しぶりによその映画館に行って「はたらく細胞」を観て号泣。→映画を観ながら『もう暴飲暴食やめる!自分の体を大事にする!』と心に決めたものの、帰宅後すぐにまたお酒を飲んだ私でしたけどね。
それから今月の中劇猛プッシュ作品「型破りな教室」を観て号泣。→超おすすめ。
さらについ先日は、重い腰を上げて遠野までドライブしてきました。
「子ども本の森 遠野」に行きたくて。こども本の森 遠野
・・・そう、私がよくやりがちな、休みの日に映画館通りまで出るのはめんどくさいのに遠出はできる、っていう例のやつ。
子どもじゃなくても、子供連れでなくても大丈夫。
すっごくよかったです!
朝からずーっといられる!ていうかあそこに泊まりたい!!

みなさん、図書館で靴を脱いでゆっくりしたいと思ったことありませんか?
図書館で寝転がって一日過ごしたいと思ったことはありませんか?
ここは最高。
まず靴を脱いで上がり、ぽかぽかとあたたかい床や畳をぺたぺたと歩き、
好きなところでゆっくり寛いで本が読めるんです。
結局、最終的には映画のコーナーに座り込んで(寝転がって)映画の本ばかり眺めてしまっていた生粋の映画ヲタクの私。
居心地よすぎて帰りたくなくなってしまい、閉館ギリギリまで粘った挙句、
帰り道真っ暗&凍結で泣きながら運転していた私でしたが、
映画ヲタクのみなさんにもかなりおすすめ。
ぜひ行ってみてくださいね!
とまあ、限界貧困層のヲタクババアにしてはアクティブだし正月から心を揺さぶられて、それなりに良い正月を過ごしましたね(?)
ブログはサボリましたけどね。
でもアウトプットするにはインプットも必要、ってことで。
で、気が付いたら今。
もう年が明けて2週間経つとか( ゚Д゚)!?ウソでしょ!?
速いですねえ。。。しんどいですねえ。。。
オバチャンだけ時間がたつのが早い魔法でもかかってるのかな。
みんな、ちゃんと私と同じように半月も経過してますか!?
魔法の解き方知ってる方がいたら、こっそり教えてくださいね。(→切実)


さて、現在上映中の、中劇猛プッシュ作品「型破りな教室」です。
(C) Pantelion 2.0, LLC
大々的な宣伝があったわけでもなく、大きな賞を獲ったわけでもないので、
お客さん来るかなぁ・・・(;_;)というスタッフの不安をよそに、公開日からたくさんのお客さんが来てくれてビックリ。
みなさん、どこでこれを知ったんでしょうか!?
というわけで、今週の金曜からは上映回数を増やして上映!
こういう、地味だけどスタッフも気に入った良作にたくさんのお客さんが来てくれるのがほんとに嬉しい!
この年末年始、大きな作品がなくて静かな地味なお正月になりそうとぼやいていた私ですけど、
「侍タイムスリッパー」しかり、
「大きな家」しかり、
この「型破りな教室」しかり、
大入りまでいかずとも、規模も展開も小さい映画ばかりでも、劇場スタッフが実際に観て「よかった!」「面白い!」と胸を張って言える作品たちを上映できているのは幸せなことだなあと思います。
「こんな映画、早く終わってくれよ・・・」とか、
「ぶっちゃけ、しんど!!」とか、
ついつい思ってしまうような作品だってもちろんありますよ。
そりゃあね、年間ものすごい数の映画を上映してるんですからね。
だけどやっぱり今みたいに、スタッフ自身が「こういう映画をたくさんの人たちに届けたいなあ」と思えるような作品に想定以上のお客さんが来てくれることもあるわけで、
そういうときはほんとに、映画館冥利に尽きるというか、やっててよかったと思えるというか、じわじわと嬉しくてロビーの片隅で小さくガッツポーズの私です。
そう、この「型破りな教室」、なんといっても実話なのがすごい!
アメリカとの国境近くにあるメキシコの小さな街の小学校での実話をもとにした映画。
アメリカとメキシコの国境といえば、当然浮かぶのは「麻薬」「ギャング」「治安悪い」といったネガティブなキーワード。
スティーブン・ソダーバーグ監督の「トラフィック」を思い出しますよね!
あれも面白かったなあ・・・!
TBS系で放送中の「クレイジージャーニー」が大好物な私は、
たまたまこの映画を観る直前(前の日の晩)に「クレイジージャーニー」でまさにこの映画の舞台の近くの治安最悪な地区の回を見たばかりだったりして、
この映画のなかの現実がまっすぐ入ってきてしまったのもあって号泣でした。
麻薬や殺人が日常に当たり前に身近にある場所に暮らす子供たちは、
学校に行く途中の道端に死体があっても別に驚くわけでも騒ぐわけでもなくチラッと横目で見るだけ、猫でも通ったかくらいの反応。
学校にパソコンを設置してもすぐに盗まれ、図書館は機能せず、
やる気の無い教員ばかりの学校で、授業を受けていても銃声。
家族や親戚には普通にギャングがいて「学校なんかもういいからそろそろ仕事を始めろ」と誘われる小学6年生もいるし、
学校一の秀才の女の子の家はスラムのゴミの山でゴミを拾って暮らしている。
ほかにも、貧乏なのに母親が次から次と妊娠して子供を産み、その世話をするために学校を辞めなくてはいけない子も。
(C) Pantelion 2.0, LLC
そんな日常のなかで、将来どころか明日への希望も無く、当然、学力も国内最底辺の子供たちのところに赴任してきた一人の教師が、
そのユニークで型破りな授業で生徒の心をつかみ、そこから抜け出すことを考える余地も無かった子供たちも学ぶことの楽しさや喜びを知っていく。
金八先生かよ!!
熱中時代かよ!!
スクールウォーズかよ!!
つまり最高かよ!!!
そう、私のような昭和世代が大好きな、人情先生と下剋上感動学園もの!
さらに私の大好きな、世界の片隅の普段見ることのできない市井の人々の日常が垣間見られる人間ドラマ。
面白くないわけがないんですよ!!
そしてこの映画のフアレス先生がまた良いんですよ!!
ユーモアがあって楽しくて優しくて、まっすぐで面白い。
初日から、教室で椅子も机もどけてしまって「ここは救命ボートだ!早く来てくれ!急げ!」と始まる。
もうそこから子供達も、観ている私も夢中になっちゃうんですよね。
ある時は貯水槽で質量と体積の関係を、
またある時は校庭で体を動かしながら惑星の動きを、
子どもたちと一緒に実験し、自分たちで考えさせる。
こんな先生がいたら私も、数学で「2」を取ったり(!!)
理科で赤点取ったり(!!)しなかったのになあ・・・!!(→それは本人次第。)
このフアレス先生は、一方的に授業を進めることも、テストのための勉強もしない。
それでも、子供たちは勝手に自分たちの興味のあることを積極的に学ぶようになり、
未来への希望も持つようになっていく。
新しい世界を知ることや夢を見ることが自分たちからそれほど遠くないってこと、
自分には価値があって可能性もたくさんあるって気付くこと、
やり方を知ってほんの少し勇気を出して踏み出せば毎日がどんどん輝いていくということ。
子どもたちがそれを知ってどんどんキラキラしてワクワクしていく楽しそうな姿といったら、
それだけで私まで胸がいっぱいになってその時点で涙が止まらなくなっていました。
(C) Pantelion 2.0, LLC
本来、学校や教師はそんなふうに生徒を導くべきであるのに、
その街では治安の悪さや腐敗した政治、貧困や犯罪から抜け出せない負の連鎖で、
子供だけでなく学校も親も悪循環のなかで身動きが取れないでいる現実との対比がせつない。
そして、暗くどんよりとしていた子供たちの目が徐々に輝きだし、
せっかく「宇宙飛行士になりたい」「哲学者が無理でも教師になりたい」と将来の夢も口に出せるようになってきたのに、
やはりどうしてもそれぞれの家庭の事情や、フアレス先生のやることが気に食わない周囲からの横やりが入ったりもする。
うぅぅ・・・わかる!そうなのよ、破天荒だけど子供から人気のある先生は、なかなか周囲に理解されなくて苦労するのよね!(誰?)
映画を観ながら、武田鉄矢水谷豊山下真司が頭に浮かぶわけですよ。
ザ・昭和の熱血教師!
そしてまた泣けるわけですよ。
私のようなど真ん中昭和世代にはなぜか懐かしい感じすらある、この映画。
そこもまた良き!しかも実話!
そしてこのフアレス先生を演じているエウヘニオ・デルベスがまた、上手い!!
スペイン語なんて私はもちろんわかりませんけど、そんな私でもこの方がとにかく喋りがうまいこと、そこにいるだけで人を惹きつける魅力があることはすぐにわかりました。
2021年のアカデミー賞で作品賞を含む3部門を受賞した「コーダ あいのうた」(いわゆる大作系のメジャー作品ではないこと、アカデミー賞っぽくないこじんまりしたどちらかというと地味な作品だったこともあってかなり話題になりましたよね)でも主人公を導く教師の役をやって一躍有名になったのがこの方!
なんとメキシコでは有名なコメディアンだそうで!
なるほど!納得!!
人を惹きつける喋り方、場の盛り上げ方、スクリーンのこちら側にいる観客ですら夢中にさせるその魅力は、喋りのプロのなせる技だったんですね!
やはりどこの国でも、コメディアンは喋りも演技も上手い!
(C) Pantelion 2.0, LLC
そしてなんといっても主役は子どもたち!!
やはりこういった作品では現地に暮らす子どもたちを使うのが一番、ということで、
生徒役のほとんどがこの地区に暮らす素人の子どもたち。
一般人である子どもたちがカメラを意識して堅い演技になってしまわないよう、彼らの自然な演技を引き出すためにカメラの高さを子どもたちの目線に合わせて低い位置にし、
常時3台以上のカメラを回してどれで撮っているのかわからないようにしていたそうですよ!
観ている間、なんとなく雰囲気が日本映画のなにかとリンクするなあと思ったら、
そう、是枝マジック!!
素人同然の子どもから自然な演技を引き出し、
印象的な映像とリアルな演出が心に刺さる是枝裕和監督作品に似た空気感があったんですよね。
好きなんですよねぇ、きれいごとだけで終わらない是枝監督のあの感じ。
〝良い映画”を作りたいわけじゃない、っていう芯の強さ。
この映画にも同じような強さを感じました。
降り注ぐ太陽と子どもたちの輝く笑顔を静かに見守るあたたかい目線と、
そこにハッキリと強い意志をもって描かれる厳しい現実に胸をぎゅっと掴まれる映画です。
全国最下位だった成績が飛躍的に上昇、そのうち10人は全国上位0.1%のトップクラスに食い込むという、嘘みたいなほんとの話。
子どもにはものすごい可能性があって、ささいなきっかけとほんの少しの勇気があればなんだってできる、新しい世界が開けることがあるんだってことをあらためて気付かされました。
エキゾチックな中米の美少女&美少年にも注目。
大航海時代からヨーロッパとの混血が進んだ中南米は複雑で魅力的な美しい顔立ちの人が多いですからね!
メキシコといえば、『天国の口、終わりの楽園。』ガエル・ガルシア・ベルナルディエゴ・ルナの美少年コンビ(当時)ですよね。
個人的にはディエゴ・ルナ「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」で久しぶりに見られたときは嬉しかった!)のほうが好みですけど(´ー`)→誰も聞いてない
あんな感じで活躍してほしい少年少女がザクザクいました。
難しい役どころだったニコ役のこの少年がとにかく良かった!!
(C) Pantelion 2.0, LLC
どうしようもないワルが、聡明な賢い少女に恋をする、ってだけでもう少女マンガの王道ですが、そんなエピソードも昭和世代の私には刺さりまくり!
そう、つい最近もこのブログで熱弁をふるった「ホットロード」的なね。
普通の女の子とヤンキーの初恋みたいなね。
にしてはこの映画はちょっと〝麻薬”〝ギャング”と出てくるキーワードがエキセントリックすぎますけどね。ヤンキーどころの話じゃなくなってますけどね。
とにかくがんばれ!がんばれ!!とずっと応援していました。
ちょっぴりラブもありつつ、せつなくてリアルなスパイスが効いた、
破天荒な熱血先生と子どもたちの奇跡の実話、この冬必見です。
ハンカチかティッシュお忘れなく!

そんなこんなで、こんなに良い映画なのに結局いつもオチがイケメンやら昭和のマンガやらの話になってしまう残念な私ですが、
子どもから大人までみんなで楽しめる面白い映画だということだけはなんとか伝わってくれたでしょうかね(^_^;)
そんな感じで今年もゆるくマイペースに映画の話をしていけたらと思います。
ジャンルは偏りがち、推し活優先で更新スケジュールはゆるゆる、
かと思えば熱入りすぎて大長編になりがち、
というわがまま全開のブログですが、期待せずに長い目でお待ちいただけると助かります。
去年は、身内の不幸あり、ギックリ腰ありと、この年齢ならではのさまざまなハードルをよっこらせと一つ一つ乗り切って、
もうすでに自分の意思や状況だけではどうにもならないことがあるのだなと、
自分を取り巻く環境も己の体も若いころとは全然違ってきているのだなと、
文字通り「痛切に」実感しました。
なので、「無理せず、楽しんで」を念頭に置き、
のんびりとやっていきたいと思います。
「良い映画をやりたい」
「それがたくさんのお客さんに観てもらえると嬉しい」
これが基本。
そしてそれをかなえるにはやっぱり皆様のお力添えが必要なのです。
気になる映画があったらなるべく劇場に足を運んで観てもらうこと、
良いものはほかの人にすすめてもらうこと、
それだけでも助かります。
映画もエンタメも、生きるのに必ず必要なものではないなんて言われたりしますけど、
私にとっては生きるのに絶対に必要な栄養素。
これを読んでくれてる物好きな映画ヲタクのみなさま(最大級の褒め言葉です)にとってもたぶんそうだと思います。
大好きな映画をこれからも身近にある当たり前のものとして摂取していけるように、
どうか応援よろしくお願いします!

・・・なんとか年始のご挨拶的な感じになりましたかね?
それでは本年も中央映画劇場をよろしくお願いいたします。


★中劇公式サイト  http://www.chugeki.jp/